鬼を滅し、弱者を救う 作:妖刀・酌揺
ちなみに今回、クソガバガバ捏造設定がありますが許してください
「う~む…」
蝶屋敷の散歩と試し斬りで軽い運動をした日の晩、漆羽はベッドの上で1人唸っていた。思案するのは、これからのこと。もう頭が痛くなるくらい、これからどうするかに困っていた。
何せ、行く当ても何もなく異世界に放り出されたのだ。それはつまり、以前の世界での職や地位、友人、住居、財産をすべて失ってしまったということ。
漆羽の現状を簡単に言えば、住所不定無職無一文友人無三十路(35歳)である。字面を見るとまあ何とも酷い、というかグロい。
何はともあれ、まずは稼がなきゃ話にならないのだが、漆羽の特技と言えば剣術くらいである。
だが、時は明治末期。暇だった漆羽が本やらで時代背景を色々調べたところ、この世界では廃刀令なるものが施行されており、刀を持ち歩くこと自体が違法らしい。以前の世界は合法だっただけに漆羽はかなり驚愕した。
そのうえ、銃火器等の対等もあり剣術の需要はかなり低くなっている。そういう時分のため、基本的に剣術は世間の風当たりが強く、肩身は狭い。
となると、漆羽の卓越した剣技を十二分に発揮できる職業など、思いつく中ではもはや1つしかなかった。
「鬼殺隊ねえ…」
鬼殺隊。カナエ曰く、特殊な刀を用いて鬼を狩る。
刀持って大丈夫なの?と漆羽は疑問に思ったが、鬼殺隊のトップがかなり影響力のある家柄の当主であるらしく、末端の隊士が警官などに捕まることもあるらしいが、基本的にはなんだかんだ根回しの末に釈放になるようだ。
「……」
かつての漆羽たちのように、人命を、そしてその幸せを守るために鬼と戦う組織。
彼は刀を握るとき、必ず信念と責任を以って刃を振るう。
漆羽が尊敬する刀匠、そして師から受け継いだ、決して曲げることのできない固い信念。
かつての戦場でも、その信念を胸に刃を…妖刀を振るった。
――悪を滅し、弱者を救う。
この世界…ここが異世界でも漆羽の信念は変わらない。
悪を滅するため、弱者を救うために刃を振るう。
それが彼の……漆羽洋児の生き方だ。
「よし!決めたぞ!」
そうと決まれば善は急げだ。
というわけで、早速カナエに鬼殺隊への入隊方法を聞きに行こうと立ち上がったタイミングで、部屋の衾がノックされた。
「失礼します」
部屋に入ってきたのは、胡蝶カナエだった。
何というタイミング。漆羽にとっては僥倖だった。
「お体は大丈夫ですか?」
「ああ、問題ない。それより聞きたいことがあるんだが」
「なんでしょう?」
「鬼殺隊にはどうすれば入れる?」
「…はい?」
時が止まった…否、カナエの動きが止まった。
目を見開き、普段のふわふわとした態度からは考えられないほどに目を見開いている。
「本気…ですか」
「ああ」
「…死ぬかもしれませんよ」
「死ぬ気はないさ」
「…でもどうして?貴方は鬼に対して何も恨みなんか無いでしょう?」
「正直言うと何も無い。けどこれは俺の信念の問題だ」
「…信念?」
「悪を滅して弱者を救う。尊敬する人から受け継いだ信念、曲げられない俺の生き方だ。このまま何もせず燻ってても、剣しか取り柄のない俺は何も役に立たねえ。なら俺は、この信念のために刃を振るいたい」
真摯な瞳がカナエを貫く。その瞳は力強く優しい。そして、覚悟が伝わってくる。
「それに、斬るのが人じゃないところがいい。気に入った」
続く漆羽の発言にカナエは疑問を持つ。人を斬ったことがあるのか?と。しかし、それを口に出すことはせず、漆羽の提案を受け入れることにした。
何せ、何を言おうと漆羽は道を曲げないだろう。
なれば、カナエもその覚悟に応えるだけだ。
「…わかりました」
「助かるよ」
「では…明日から早速訓練を始めましょうか」
ーーー
鬼殺隊に入隊するには最終選別を突破する必要がある。鬼が蔓延る山で7日間生き残るという過酷な試験だ。
そのために必要となる技術が、全集中の呼吸。特殊な呼吸法により酸素の取り込みを増やし、全身の血流を速く、体温を高くして身体能力を向上させる。
漆羽は鬼殺隊に入ると決めてから毎日、この呼吸の訓練を続けていた。
訓練開始から半年弱が経った今、漆羽の才能もあって基礎的な呼吸法は習得できており、今は常中と呼ばれる四六時中呼吸を続ける技術に挑戦中だ。
そして呼吸に付随する型も大方習得済みである。漆羽は基本的に居合白禊流を用いて戦うが、手札は多いに越した事はない。命をかけて戦うのに念を入れて損は無いからだ。
ちなみに漆羽が習得しているのは、花の呼吸。胡蝶カナエと、その妹である胡蝶しのぶが使用する、しなやかさとバネが特徴的な呼吸法である。
他にも水や雷など様々な呼吸が存在するらしく、漆羽が望むなら育手と呼ばれる指導者を紹介すると言われたが、漆羽は花の呼吸を選んだ。
「行くぞ」
「はい」
蝶屋敷内に存在する道場で、漆羽としのぶが木刀を構えて向き合う。
漆羽は鞘に納めた木刀を体の前で構える。構えは、この世界では彼だけが習得している居合白禊流のもの。
花の呼吸法、そして未だ彼の体に存在する玄力を駆使し、身体能力を極限まで強化する。
力を鞘の内に溜め…凄まじい踏み込みで一気にしのぶに肉薄した。
「……っ!!」
漆羽の居合にしのぶは反応することが出来なかった。
凄まじい速度で抜き放たれた木刀は、しのぶの首筋に触れる1歩手前でビタリと止められている。
「……参りました」
苦々しい表情でしのぶが口を開き、立ち合いは終了。漆羽は静かに木刀を鞘へ納めた。
「…相変わらず、凄い速さですね。…全く見えない」
しのぶが悔しそうに言うが、彼女の言葉には柱を冠する自らの姉よりも速く鋭い剣に対する尊敬の念も込められていた。
この境地に至るまでに一体どれほどの修練を積んだのか、想像するだけで気が遠くなるようだ。
「最速を求めた末に辿り着いた剣術らしいからな。師範もよく言ってた、"最速こそ最強だ"ってな」
居合白禊流の開祖は白廻逸夫。
刀を逆手に持ち刃を自らの手首側に向けるという、剣術の常識を覆す構えこそが最も敵への推進力を生む。それが彼の提唱する理論だった。
その構えを実現するためには、抜刀から相手に刀が到達するまでの間に、手の内で刀を反転させなければならない。
斬撃の最中で刀を持ちかえるなどという、剣術の常識を外れに外れた居合白禊流は多くの人間に笑われた。
だが……浪漫を笑った人間は全て、最速に斬られ死んだ。
速さという浪漫を求め続けた末に到達した終着点、それが居合白禊流だ。
そして漆羽は、その最速を受け継いだうちの1人。
「最速が最強って…子供みたいですね」
「わかってないな。男ってのは皆いつまでもガキなんだよ」
「…はあ。まあ確かに、居合白禊流が速く強いのは認めます。最速と言っていいでしょう。けど…免許を得たのが3人しかいないんでしょう?それ、剣術として大丈夫なんですか?」
しのぶの言う通り、居合白禊流の免許取得者は開祖含め3人のみ。他の流派と比べてもあまりにも少ない。絶滅寸前、伝説の剣術と呼ばれる所以だ。
「まあ正直まずいよな。このままじゃ絶滅しちまうよ」
ちなみに、この世界での免許取得者は今のところ漆羽のみ。転生してきたのが漆羽だけなので当然といえば当然だが。
居合白禊流を増やそうにも、この世界では廃刀令が施行されているうえ、習得難易度は最高峰。絶滅寸前どころかもう片足突っ込んでるといってもいい。
「このご時世じゃ剣術なんて流行りませんしね。鬼殺隊から弟子を募集してみては?」
「それも悪くないけど…聞いたこともない剣術に弟子入りする物好きがそういるとは思わないな」
「…確かに」
う~ん、と漆羽は頭を悩ませる。
正直異世界だししょうがないか、と思っている部分もあるがその反面、異世界に来たからには折角だし、師から受け継いだ剣術を残したいとも思っている。
とりあえずは1人に覚えさせて、そこから広めるのがいいかと思っていたが、その1人の難易度が高いのなんの。
どうすっかな、と考えていると、道場の片隅にポツンと座る小さな少女が目に入った。そして、天啓が漆羽の脳内を走る
「…よし、カナヲに覚えさせるか」
栗花落カナヲ。胡蝶姉妹の義妹である。
漆羽が蝶屋敷に運ばれる前、人売りが連れていた少女を胡蝶姉妹が(無理矢理)買い取ったらしい。それ以来、カナヲは蝶屋敷の住人として暮らしている。
何があったのか詳しくは分からないが、カナヲは心を殺してしまっているようで、感情の起伏が極めて小さいようだ。漆羽もここ5か月間、カナヲが笑っているのを見たことが無い。
カナエとしのぶは少しでもそれを改善するため…カナヲの心を救うために色々と奮闘しているらしい。
これでも前より感情豊かになったのよ~、というのはカナエの言だが…漆羽からしてみれば四六時中真顔にしか見えない。
これで豊か?嘘だろ?と目をかっぴらいたのは記憶に懐かしい。
「はぁ?本気ですか?」
「本気本気」
「カナヲは別に鬼殺隊に入ると決まったわけじゃないんですよ。あの子が戦う必要はないんです」
「鬼殺隊に入んなくても、鬼なんてもんが跋扈する世界なら護身の術はあった方がいいだろ?」
「うっ…それは……そうですけど。で、でも!まだ子供ですし!」
「子供の脳は大人より柔軟だ。教えるなら早い方が身に付きやすい。それに…しのぶだってそんなに年変わんないじゃん。2~3歳差だろ」
「ぐっ……」
しのぶの反対意見は漆羽によって封殺されてしまった。
「ま、結局は本人次第だけど。カナヲ、こっちおいで」
漆羽が呼ぶと、カナヲは無言のまま立ち上がり、テクテクと寄ってきた。
漆羽が蝶屋敷にやってきた当初、カナヲは漆羽をほぼガン無視していたが、めげない漆羽による交流(双六や花札)、餌付けにより、今では頭を撫でても許される程度の関係を築けている。
寄ってきたカナヲの頭を漆羽が優しく撫でてやると、心成しか表情が緩んだ気がした。
「というわけで、お前に剣術を教えようと思うんだが……どうだ?」
特に反応は無い。じっと静かに漆羽の顔を見上げるばかりだ。
どうしたもんか…と漆羽が頭を掻いていると、カナヲが唐突に歩き出した。そのまま壁際にある木刀を1つ手に取り、再び漆羽の元へと戻ってくる。
「やる気充分だな」
「…」
カナヲに反応は無い。しかし、その瞳には確かにやる気が見て取れた。
一方しのぶは、カナヲが銅貨を投げずに自分で選択したことに驚き固まっていた。
カナエに「決められないなら銅貨を投げなさい」と言われて以来、カナヲは何かを選択するときはずっと銅貨を投げていた。
そんなカナヲが明確に、自分の意思を表現した瞬間だった。もしこの場にカナエがいれば、それはもう大喜びでカナヲに抱き着いて頬擦りしていただろう。
「よし!じゃあ早速やるぞ!準備は良いか!?」
「……」
相変わらず無口だが、カナヲの頭が僅かに縦に揺れた。
初めは何をしても反応を示さなかったカナヲ。今ではほんの僅かだが、自分の意志で動き始めている。
その様子を見て、しのぶは自らの目尻が熱くなるのを感じていた。
「あら、皆ここにいたのね~」
そんな時、道場の入り口が開き胡蝶カナエが姿を現した。しのぶは急いで目元を拭い、何事もなく普段通りの様子で口を開く。
「姉さん。仕事は大丈夫なの?」
「ええ。今日は患者さんが少ないから。夜の任務までは少し手が空くわ……って、カナヲ?木刀なんか持ってどうしたの?」
カナエは漆羽の傍で木刀を抱えているカナヲを見て首を傾げた。カナヲも真似をするように首を傾げているのが愛おしい。
彼女の疑問に漆羽が答える。
「カナヲに剣術を教えようと思って。鬼殺隊に入る入らないは別として、護身の術はあった方がいいだろ?」
「あら、そうだったの。カナヲに教えるのはあの居合?」
カナエは漆羽に対して砕けた口調で問う。
以前までカナエは年上の漆羽に対して敬語を使っていたのだが、この5ヶ月でカナエと漆羽は大分仲を深めた。
花の呼吸という流派における師弟ではあるのだが、傍から見れば兄妹のように見えても可笑しくないだろう。実際、カナエは漆羽を年の離れた兄のように感じている。
それはしのぶも同様だった。とはいっても、真面目な彼女は未だ敬語が抜けていないが。
「そう。居合白禊流」
「それ、私も教わっていいかしら?」
「え?全然いいよ」
「…え!?」
何やらとんとん拍子で話が進んでいた。しのぶはあまりの急展開についていけない。
「どうしたの?あ、しのぶも教わりたいの?」
「そりゃ私もできるなら手解きくらい受けてみたいけれど……ってそうじゃなくて!漆羽さんは姉さんの弟子じゃないの!?弟子に弟子入りする師匠って何!?」
弟子に師が弟子入りする。要するにどっちも師匠でどっちも弟子というよくわからない状況になる。
「つまりお互いに弟子であり師匠でもあるってことね~」
「なによそれ…」
しのぶは頭を抱えた。弟子の弟子になるって何?聞いたことないんだけど?
本当に意味が分からなかった。
「しのぶも白禊流に興味あるならもっと早く言ってくれよ。めちゃくちゃ教えるよ」
「…じゃあ、お願いします…」
面倒なので考えることを放棄したしのぶは、漆羽に向けてペコリと頭を下げた。
それを皮切りに、漆羽師範代による居合白禊流講座が開始した。
「じゃあまず、居合白禊流を教える前に"玄力"を知ってもらう必要がある」
「玄力?」
「なあに?それ?」
漆羽による居合白禊流の修業が始まった…が、まず最初に実施されたのは講義だった。
玄力、という聞きなれない単語に胡蝶姉妹は首を傾げる。カナヲは変わらう無表情のままだが、話はしっかりと聞いているようだ。
「玄力ってのは、人間の内に宿る超自然の力のことだ。玄力を操作して体に巡らせれば、身体能力や耐久力が上昇する。そして俺が思うに、カナエとしのぶは既に無意識に玄力を体に巡らせることが出来てる」
「え?そうなの?」
「ああ。カナエやしのぶが花の呼吸を使って刀を振るうと、花弁が舞う様を幻視するだろう。普通に刀を振るっただけじゃそうはならない。思うに、呼吸を極めていくうちに無意識に玄力を刀、そして全身に巡らせていて、その玄力が呼吸に反応することで、その呼吸に応じた幻を見せているんだと思う」
「なるほど……」
「確かに言われみれば、呼吸を使うと幻が見えるのは変よね。その玄力ってのが関係してたのね」
カナエとしのぶは納得の表情を見せた。
確かに、呼吸を使用して刀を振るうと何かしらの幻が見える。例えば、水の呼吸であれば水の飛沫や激流を幻視する。
そういうものか、と今までは特に気にしていなかったが、言われてみれば確かに妙だ。普通、呼吸法を変えて刀を振るっただけで幻が見えるなど有り得ないのだ。しかし玄力というものが存在し、それによる影響だと言われれば、玄力の存在も幻の存在も、どちらにも納得がいく。
「呼吸と玄力は密接な関係にあるんだと思う。俺は前まで玄力だけで刀を振るってきたが、呼吸を覚えてからは玄力の巡りが格段に良い。逆も然りで、呼吸を会得している者が玄力を知覚し巡らせることが出来れば、更に呼吸を深めることができるはずだ」
漆羽は自らの経験を基に話す。
呼吸により体の血流を速めることで玄力の巡りが良くなる。逆に玄力で身体を強化すれば、今まで以上に深く長く呼吸を用いることができる。
呼吸と玄力は表裏一体。相乗的に効果が上がっていくというのが漆羽の考えだ。
実際、漆羽が呼吸を会得してからは、玄力の流れが滑らかになり、刀が以前よりも一層手に馴染む感覚を感じていた。
「というわけで、まずは玄力を知覚して、刀と全身に巡らせるところからだな」
「質問なんですが」
しのぶが小さく手を挙げた。
「もう無意識に玄力を巡らせているなら知覚しなくても問題ないのでは?」
「いや、知覚しているのといないのでは効率や刀の馴染み具合が段違いだ。無意識、何となく、では無駄が多くなる。まあ最終的には玄力を知覚したうえでの無意識…息をするかのように自然に体に巡らせることが目標になるけどな」
「玄力の知覚……未知の領域ね…」
「ま、無意識でも既に玄力を巡らせているならそう難しくない。問題はその先だ」
「その先?」
「ああ。玄力を自然に巡らせられるようになった先に、居合白禊流がある」
更に言えば妖術があるのだが、その説明は省いた。この世界に妖術は存在しない、と仮定しているからだ。
根拠として、漆羽の妖術が消えていること。普通、妖術が消えることは有り得ない。酷使した結果、神経が壊れるといった例はあるが、漆羽には当てはまらない。
そして2つめの根拠。漆羽が自室で実験として簡単な結界術を使用したところ、手順は完璧なのにも関わらず全く効果を発揮しなかったためだ。
これらの根拠から、この世界には玄力は存在するが、妖術は存在しないという結論に至った。なぜ玄力はあるのに妖術は無いのか、理屈は分からないがそういうものだと納得するしかないだろえ。
しかし、鬼血術という鬼固有の超常能力はあるらしい。よくわからん世界だな、と漆羽は思った。
「居合白禊流は、鞘の中に限界まで玄力で溜めを作り、それを抜刀と同時に一気に爆発させ、その勢いを初動に乗せる抜刀術だ。結果、行きつく先は最速」
漆羽は手に持った木刀を構える。柄を逆手に持ち、刃が手首側に向く居合白禊流の構えだ。
「これが居合白禊流の構えだ。で、ここからが難しいんだが、抜刀から刃が相手に到達するまでの間に、刀を反転させる必要がある」
ゆっくりと木刀を抜刀し、手の内でクルリと反転して見せた。
それを見たしのぶが溜息混じりの言葉を吐く。
「改めて人間業じゃないですね。抜刀から相手を斬る刹那の間に、速度と威力を殺さず、そして太刀筋を歪ませずに刀を反転させる。出来る気がしないんですが」
「加えて、玄力も乱れないようにしないとダメよね」
カナエが付け加えると、しのぶは苦虫を嚙み潰したような表情を見せた。
「居合白禊流が全然いない所以だな。この反転という所作のせいで会得難易度が非常~に高くなってる。コツは…玄力を通じて刀と一体化するような感覚を持つこと…としか言えないな。言うのは簡単だが、かなり感覚的な話だ。もうこれに関しては自分で掴んでもらうしかない」
「……絶対無理なんですけど。なんで漆羽さんは出来るんですか?ハッキリ言って変態ですね」
「言いすぎじゃない?」
「もう、しのぶったら。失礼でしょ。とりあえず、まずは玄力を知覚するところからですね?」
「そう!じゃ、講義は終わり。早速やっていこう」
こうして、居合白禊流の門下が新たに3人増え、漆羽にとって素晴らしい日となった。
妖術を無しにした理由はどれでしょう
1、鬼滅の刃の世界観ガン無視になる
2、血鬼術の立場が無くなるから
3、ありにした場合、登場人物それぞれの妖術を考える必要があり面倒くさい
正解は全部です
ありがとうございました