マブラヴ グレートパトリオティックウォー   作:Eitoku Inobe

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だがもしも、招かれざる客が来れば
絶望の戦の中耐え抜きうる
祖国の為、そして全ソヴィエト人民を
この背後に、常に感じるが故
-”国境の軍務”より抜粋-


ボーダーライン

-中東 パフラヴィー朝イラン領 レザーイエ湖周辺-

3機のF-15から数発の地中貫通弾が発射され、レザーイエ湖周辺の大地に突き刺さった。

 

本来ならこの兵器の登場は10、9年先のものだがBETAの地中移動が度々確認されていた為開発が進められていた。

 

貫通弾はそのまま地中深くにいるBETAに直撃し、地中内部にいたBETAがダメージによって地上に浮上した。

 

母艦級、BETAの中でも特に大型種でありこの個体の調査によって他BETAの輸送能力が発見されることになる。

 

『目標浮上!宇宙軍が戦闘した個体と同一体と思われます!』

 

援護を行うF-16の衛士は味方部隊に向かってそう叫んだ。

 

その巨体は項垂れるように倒れ込み、再び地底に入ろうとした。

 

母艦級が発見されたのはサウジアラビアとイラクの国境から数十キロ離れた地点であった。

 

明らかに地底で異常な音が検知され、確認の為に幾つか戦術機部隊が出撃した。

 

試しに通常弾頭の地中貫通弾を撃ってみたところ、目標に命中し地中にそれがいることが判明した

 

それからアメリカ空軍と国連軍による迎撃作戦が始まり、レザーイエ湖周辺でようやく母艦級は止まった。

 

母艦級の全身には何十発もの弾痕があり、損傷は激しかった。

 

遠慮知らずのアメリカ空軍は母艦級に何発も核弾頭を叩き込んだのだ。

 

尤もそれだけやらないとダメージが通らないというのも恐ろしい話だ。

 

起き上がった母艦級の身体を何十機ものアメリカ軍機とイラン空軍のF-14が周囲を取り囲んでいる。

 

『全機、持てる火力を全て叩き込め!これ以上奴を進ませるな!』

 

周辺に展開する全ての戦術機が機体に搭載しているあらゆる武器という武器を用いて母艦級を撃った。

 

空対地ミサイルに戦術核、ロケットポッドから元はヘリ用の対戦車ミサイルまで、ありったけだ。

 

迎撃部隊の主力はアメリカ空軍のF-15、F-16、イラン空軍のF-4、F-14であったが中にはソ連空軍及び防空軍のMiG-21、MiG-23も混じっていた。

 

イランの周辺にはソ連構成国のアゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国とアルメニア・ソビエト社会主義共和国がある。

 

ザカフカース軍管区の第34航空軍から兵力を引っ張ってきた形である。

 

幸いにもこのタイプの母艦級には武装が特段ない為、ほぼ一方的に殴る形で戦えた。

 

それでも未知の敵相手に戦う衛士達の心境は穏やかなものではない。

 

最後の最後まで気が抜けない中、1機のF-15が若干開き始めていた母艦級の”()”に戦術核を叩き込み内部で爆発させた。

 

それがトドメの一撃となり、母艦級は内部から炸裂、肉片を周辺に撒き散らして死んだ。

 

各機一斉に退避し、警戒しながら状況を確認した。

 

『司令部、目標の破壊を確認…!』

 

『了解した、引き続き周辺を警戒せよ、BETAの残敵を発見したら直ちに撃破に入れ』

 

『了解…!』

 

その短い応答で全てが終わった。

 

各機、肉片の除去や迎撃、落下地点の観測に移り、事後処理を始めた。

 

この事件はBETAの能力が未だ未知数であることと、地底移動がある以上どの国も戦場になり得ることを世界に示した。

 

それと同時に母艦級の肉片の研究も進み、BETA研究はより一層忙しくなった。

 

だが大多数の人間はこの後に起こる中東最後のハイヴ、アスファン・ハイヴ攻略作戦に気を取られこちらの事件は徐々に風化していくこととなった。

 

特にこの後に起こる国境沿いの戦闘なんてBETA大戦という大きな枠で見たら1行も割かれるか分からない小さな戦いである。

 

故にこの時はまだ誰も気づいていなかった。

 

事前に射出された何十体かの要塞級が地下を掘り進め、前進を続けていることを。

 

 

 

 

 

 

-ソ連領 アゼルバイジャンSSR及びアルメニアSSR ソ連=イラン国境地域-

3機のMiG-21がソ連とイランの国境線沿いを飛行している。

 

機体にはソ連空軍や防空軍ではなく、KGB隷下の国境軍の徽章が描かれており彼らの所属はソ連国境軍であった。

 

国境軍第33空中強襲機動群、それが彼らの所属先である。

 

戦術機という新しい兵器の到来はまた軍種というものを少しづつ変えた。

 

国境警備を役目とする国境軍に本来はある戦争がなければ誕生しなかったはずの空中強襲機動群を設立させたのだから。

 

国境軍が戦術機を獲得するようになったのは割と初期の頃、前線で戦う陸海空及び防空軍に次いでである。

 

実は国境軍は宇宙軍や国内軍よりも早期に戦術機を導入していた。

 

無論これには実務上の理由も政治上の理由もあった。

 

国境軍の任務はソ連の約6万キロメートルにも渡る国境を管理することであり、当然外敵が来たら真っ先に対処しなければならない。

 

1973年にカシュガルに最初のハイヴが落下して国境線沿いに来るBETAを最初に対処したのは実は国境軍であった。

 

その後もBETAの降下ユニットは地球へとほぼ無計画に落下し、それらがソ連国内やソ連の隣国だった時もある。

 

当然その頃にはユニットの対処法は確立されており、降下とほぼ同時に核弾頭で焼却処分されたが僅かに漏れ出た残敵と戦闘になることもあった。

 

その過程でソ連国境軍の各警備隊からはある要望が出始めた。

 

機動力のある戦力が欲しいと。

 

国境軍はまず自動車化機動群、MMGと呼ばれる部隊を編成した。

 

しかしこのMMGでも対応が難しくなり、国境軍はついに空中機動部隊の編成を要望した。

 

当初は余ったMi-24やMi-8を引き取って歩兵部隊の空中機動をやろうとしていたが丁度MiG-23やらMiG-27の更新によって一部MiG-21が余り始めていた為、そこに漬け込んだ。

 

かくして国境軍の空中強襲機動群には戦術機が導入された。

 

今は宇宙軍と国内軍が出てきて余ったMiG-21やらの取り合いになっているが、それでも戦力化は出来ている。

 

近年ではソ連国境のBETAもほぼ見かけなくなり、徐々に空中強襲機動群もKGBの要請で国内軍に移管され始めている。

 

彼ら第33空中強襲機動群はイランで発生したBETAの地中移動を受け、念の為にということでタジク・ソビエトからアゼルバイジャン・ソビエト側に移動した。

 

「330212から330204へ、レーダーにBETA反応なし」

 

『330211、こちらも同じく。敵機は見当たりません』

 

2機の戦術機が隊長機に報告した。

 

『了解、もう10分くらい飛んだら基地に戻るぞ』

 

「はい」

 

アナトリー・アサエフ中尉は操縦桿を握り、任務が無事に終えられることを安堵した。

 

24歳、出身はトゥバであり母がトゥバ人、彼はハーフであった。

 

紆余曲折あって国境軍に入り、今は戦術機のパイロットを務めている。

 

戦闘経験はないが訓練はそれなりに積んでいた。

 

『このまま上の杞憂で終わってくれるといいんですがね…』

 

『それを確認する為に飛ぶのが俺たちの仕事だ、気を抜くなよ』

 

「了解…!」

 

僚機のフョードル・ヴィシェヴォーイ上級中尉のぼやきに隊長のレオニード・ベルシェンコフ大尉は付け加えた。

 

上級中尉も大尉も2、3度ほど戦闘経験があり、前線のことはそれなりに知っていた。

 

故に戦いがない状態というものを心の底から望んでいる。

 

尤も望みが叶うかは別問題であったが。

 

『隊長、第42国境警備隊より応援要請です…!』

 

『何!?直ちにいくと伝えろ、場所は』

 

『座標転送しました』

 

ヴィシェヴォーイ機から2機に座標が送られた。

 

丁度数十分前に通った地区だ。

 

「まさかBETAですか!?」

 

『詳細は分からん、とにかく行くぞ』

 

そういってペルシェンコフ大尉は機体を翻し、戦場へ向かった。

 

その後にヴィシェヴォーイ上級中尉とアサエフ中尉が続く。

 

この時アサエフ中尉は緊張していた、彼にとって初めての実戦だったからだ。

 

冷や汗が止まらなくなり、心臓の鼓動も早くなる。

 

緊張で胃が縮まり、いつもより苦しかった。

 

『アサエフ中尉、落ち着いてやれよ。いざとなりゃあお前1人分くらいは逃す時間は稼いでやる』

 

「大袈裟ですよ上級中尉…!余計に緊張するじゃないですか…!」

 

若干の苦笑と共にそう返す。

 

『だな』

 

『見えた、あれだ!』

 

眼前にはコックピットのモニターからでも小さな点くらいには見える何かがあった。

 

3機とも突撃砲を構え、速力を上げる。

 

モニターに映っていたそれは接近するに連れてより鮮明に映っていた。

 

『見えた!敵BETA確認、戦車級多数!』

 

『チッ!例のデカブツの残敵か!』

 

アサエフ中尉は緊張で言葉すら発せられなかった。

 

だが武器を構え、ある面では冷静に隊長の指示を待っていた。

 

『全機、戦闘開始!』

 

ペルシェンコフ大尉の命令で3機のMiG-21が戦闘に加わった。

 

上空から降り注ぐ突撃砲の弾が戦車級を粉砕していく。

 

アサエフ中尉はすぐに着陸して突撃砲を構え、後退中の国境軍兵士達の盾となった。

 

「早く離脱を!」

 

スピーカーを起動し、周囲の部隊に呼びかける。

 

後ろにいた国境軍の将兵は負傷した仲間を連れてGAZ-66やBTRに乗り込む。

 

小隊長のUAZ-469は小隊員が撤退するまでその場に留まって戦い続けた。

 

その間に戦車級の群れは3機のMiG-21によって殲滅された。

 

戦車級程度ならちゃんと火力があれば撃破出来る。

 

「目標の殲滅を確認っ…!」

 

アサエフ中尉の操縦桿が持つ手は震えていた。

 

初めて敵を撃った、初めて敵と戦った。

 

これが中尉にとっての初陣であった。

 

『大尉、敵の増援です…!要撃級及び戦車級多数接近!』

 

「えっ!?」

 

『逸れの連中にしては多いな』

 

アサエフ中尉は消えそうな闘志を必死で呼び起こし、戦う覚悟を決めた。

 

するとアグジャバティに司令部を構える第33空中強襲機動群の本部から連絡が来た。

 

『本部より第4小隊へ、現在国境線20キロ地点の地域で避難活動が開始された。第4小隊は友軍が到着するまでの間、避難活動の時間を稼がれたし』

 

『了解、各機暫く前線で敵を抑え込むぞ!増援が来るまでの間持たせる!』

 

『了解…!』

 

「了解…!」

 

声を震わせつつ、アサエフ中尉は戦場へ向かった。

 

彼は国境軍の緑色の制帽を被った、この緑には国境の維持という責任がある。

 

その責任を果たさなければならないのだ。

 

 

 

 

ザカフカース国境軍管区からの報告を受けたザカフカース軍管区は直ちに部隊を動員し始めた。

 

ザカフカース軍管区の司令官オレグ・クリシェフ大将は司令部に戻るなり直ちに第104親衛空挺師団を前線に投入した。

 

空挺師団はカフラマンニ周辺に部隊を展開させ、前線へ急行した。

 

その間にも第4軍の前線移動によりアルメニア及びアゼルバイジャン・ソビエト全域に展開している第7親衛軍の各部隊を展開した。

 

第19航空軍にも出撃命令が掛かったがまだ一部がイランの事後処理に従事している為、そこまでの数を即座に展開出来なかった。

 

ザカフカース国境軍管区も動きは早かった。

 

まず周辺を警備していた第42国境警備隊からの連絡が入ると直ちに第33空中強襲機動群に前線展開を命じた。

 

国境軍が即座に動かせる機動兵力である。

 

国境軍管区司令ボリス・センチュリン少将は他にもアルメニア・ソビエトに展開している第125、41、127、43、44国境警備隊の戦力をかき集め、防衛線を展開した。

 

グルジア・ソビエトの将兵も集めてはいるが恐らく間に合いそうにない。

 

少なくとも距離的に近い3個国境警備隊と1個空中強襲機動群で防衛しなければならない。

 

国境軍にとって厳しい戦いが始まった。

 

通常の陸軍部隊であれば砲火力で撃滅出来るはずなのだがこの辺りの国境軍が持てる火力は最大でも迫撃砲だ。

 

迫撃砲の連続砲撃を叩き込めば戦車級なら対処出来るがそれ以降は点でダメである。

 

故に空中強襲機動群のヘリコプターとMiG-21が頼りであった。

 

一応戦車級であればRPGやコンクルス、マリュートカで対処出来るのだが数が厄介であった。

 

今回のBETAはかなり少数とはいえそれでも3桁、4桁は超えていると一々対処するのは難しくなってくる。

 

故に空中機動部隊の主力が戦果を上げていた。

 

『330212、接近中の要撃級を叩け!』

 

「了解っ!」

 

跳躍ユニットにつけたKh-25が味方が籠る家に接近する要撃級数体を撃破した。

 

そのまま回り込むように機動し、突撃砲で何体かのBETAを撃破する。

 

「弾薬をっ!」

 

カートリッジを外して急いで次弾を装填しようとすると再びBETAが接近してきた。

 

まずいとアサエフ中尉が焦ったところを後方の歩兵部隊と僚機が援護した。

 

BTR-60の14.5mmと対戦車陣地を展開する歩兵のマリュートカ、そして上空からの突撃砲によって戦車級の集団が撃破された。

 

『焦んなよ、死ぬぞ!』

 

「すいません!」

 

装填を完了し中尉も戦闘に加わる。

 

戦闘が始まって1時間、BETAの数がこれでも少ないのもあるが国境軍はだいぶ善戦していた。

 

この頃には既にIl-76に乗った第104親衛空挺師団の部隊がベイラガン周辺の飛行場に着陸しており、まもなく前線に到着するそうだ。

 

『後30分抑えろ、そうすれば空挺軍の初動部隊が来る!』

 

ベルシェンコフ大尉は2人を鼓舞し、自身も「そうであってくれよ」と願っていた。

 

既にBMD-1の部隊が前線に急行しているが今それを確認する術はない。

 

だがこのペースならひとまず抑えられる、ベルシェンコフ大尉はそう確信していた。

 

だが問題はこの後だ。

 

『中尉!高度を上げすぎるな!』

 

ベルシェンコフ大尉はアサエフ中尉に忠告した。

 

今の所光線級は確認されておらず念の為であったが、この念の為が効いた。

 

アサエフ中尉が高度を下げた瞬間地平線の向こう側からレーザー弾が飛んで来た。

 

「バカな!?」

 

アサエフ中尉はそのまま機体の腕を捥がれ、左腕全体に異常が発生した。

 

その衝撃はコックピットの内部までやってくる。

 

あちこちでスパークが飛び散り、そのまま制御不能なって地面に叩きつけられそうなところをベルシェンコフ大尉とヴィシェヴォーイ上級中尉が回収した。

 

盾を構えていた為コックピットは無事であったが盾は左腕ごと持っていかれた。

 

『生きてるか!』

 

「生きてます……腕をやられました…!」

 

衝撃で頭を打ったのか少し痛むが辛うじて重傷は負っていなかった。

 

アサエフ中尉は攻撃があった方向に右腕で突撃砲を撃ち、残る1発のKh-25を叩き込んだ。

 

突撃砲の弾丸は再び撃ち倒されたがこのKh-25はレーザーを撃ったそれに命中した。

 

「大尉!光線級がっ!」

 

『分かってる!ついにきやがった、光線級と要塞級だ!』

 

アサエフ中尉はしっかりと目撃していた。

 

数十体いる要塞級の何体かから光線級が排出されているところを。

 

出現した光線級はまず前線のMi-24やMi-8を狙い、次に地上の陣地帯を撃った。

 

市街地を利用した防衛陣地は粉砕され、国境軍部隊は撤退を開始した。

 

そこへ勢いづいた戦車級の群れが突撃し、戦線を押し込む。

 

BETA大戦初期の頃にはありふれた光景であった。

 

本来なら砲火力がもっとあれば対処出来るのだが国境軍とてそこまでの戦力はなく、現状前線火力で最も強いのは空挺軍が持ってきたノーナ-Sの120mmである。

 

味方がやられる光景をアサエフ中尉は歯噛みしながら引き下がる他なかった。

 

 

 

 

アサエフ中尉らはベイガランの飛行場に戻った。

 

片腕を捥がれた戦術機ではあの場に留まっても死ぬだけだ。

 

ベルシェンコフ大尉らが後退した後はソ連防空軍のMiG-25やソ連空軍のMiG-23、MiG-27が増援として駆けつけていた為、戦力に穴が開くことはなかった。

 

むしろ味方を後送せよと軍本部からは命令を受けていた為後退は正しかった。

 

この頃になると前線を少し後ろに下げ、やってきた空挺軍と合流して防衛線を再構築していた。

 

光線級は戦術機とノーナ-Sがちまちま削り、やってくる戦車級を防いでいた。

 

光線級の排除に戦術機は注力している為要塞級は当分放置されていた。

 

3機は飛行場に降り立ち、その周りには消防車と整備士や衛生兵が駆け寄ってきた。

 

コックピットから出てきたアサエフ中尉はすぐに衛生兵らに連れられて念の為の治療を受けた。

 

本人はアドレナリンが出ていて気づいていなかったがスパークが出た時に爆発で少し血が出ていた。

 

その間にベルシェンコフ大尉とヴィシェヴォーイ上級中尉は機体を格納庫に戻し、補給を進めていた。

 

「中尉のMiG-21、あれ当分動けませんね」

 

「ああ、多分左肩ごと逝ってる。中尉も負傷している以上前線には出せないが……」

 

ベルシェンコフ大尉は格納庫に残っている1機のMiG-21を見た。

 

小隊に配備されている予備機であるが出来ればあれを今使いたい。

 

「なんでこう、我らが正規戦なんぞやらなきゃいかんのかねえ」

 

「生まれが悪かったんでしょうねえ」

 

「隊長!上級中尉!」

 

2人が話していると話題に出た彼が走ってやってきた。

 

アサエフ中尉だ。

 

彼は負傷箇所を手当てして貰い、頭には包帯を巻いていた。

 

年長かつ階級が上の2人にアサエフ中尉はすぐに敬礼する。

 

「もういいのか」

 

ベルシェンコフ大尉は尋ねた。

 

「はい、むしろ戦いが終わるまでここにいたら一生の恥です!」

 

「ちょっとハイになってますね」

 

「ああ、だが前線の状況が悪いのは確かだ。3機でもいた方が良いだろう」

 

実際アサエフ中尉の傷は軽傷であったし使える機体もまだある。

 

彼らに戦わないという選択肢はなかった。

 

「整備班長!」

 

ベルシェンコフ大尉は2機の整備に当たっている整備班長を呼び出した。

 

彼は敬礼して「ご要望は」と尋ねた。

 

「予備機は動かせるか」

 

「無論です、中尉の前の機体と若干癖は違うかもしれませんが」

 

「なんとかします」

 

アサエフ中尉は覚悟の決まった純粋な瞳でそう言った。

 

彼は先ほどの一戦で完全に闘いの風を掴んだ。

 

敵を撃破する経験も敵に痛手を負わされる経験も知ったからこそ一気に成長出来た。

 

「後次の戦闘では125mmを持っていきたい」

 

「分かりました、手配します」

 

125mm対物砲は152mm砲に比べると地味な存在であったが狙撃などを担当する戦術機はよく装備していた。

 

国境軍や国内軍に配備される戦術機の最大火力はこの125mm砲であり、152mmはむしろオーバーキルと調達されなかった。

 

今となっては喉から手が出るほど欲しい代物であるが。

 

「光線級もだが要塞級に接近されると歩兵部隊じゃ手も足も出ない。狙撃しつつ移動して要塞級も減らすぞ」

 

隊長の指示に2人は頷いた。

 

やがて補給と整備も終わり、飛行場から3機のMiG-21が飛び立つ。

 

機体には突撃砲の他にロケットポッドとミサイル、そして125mm対物砲が備わっていた。

 

一番最初に飛び立つは若人のアサエフ中尉、一度の戦闘を生き延びた彼は少し前より大人になっていた。

 

「330212、アナトリー・アサエフ!出ます!」

 

ペダルを踏み込み滑走路から機体を浮上させる。

 

彼の新しいMiG-21は整備班長の言った通り前の機体と比べて若干癖は違うが、飛べて戦えるのならこれ以上言うことはない。

 

すぐに後からヴィシェヴォーイ上級中尉とベルシェンコフ大尉がやってきた。

 

3機編隊を組んで彼らは前線へと向かう。

 

まだあそこには戦っている国境軍の仲間達がいる。

 

であれば戦わない理由はなかった。

 

 

 

 

 

BMD-1の73mm低圧滑腔砲が接近する戦車級の身体を砕いた。

 

戦車級の側にいた何体かの闘士級は空挺隊員の持つAK-74の弾幕射撃によって撃ち倒された。

 

光線級のレーザー射撃で一部部隊が壊滅し、慣れぬ大規模部隊相手の戦闘で疲弊した国境軍に代わって前線の守りは空挺軍が務めていた。

 

国境軍部隊は各所の建物に入って敵を待ち伏せし、空挺軍の歩兵部隊とBMD-1が各所で機動力を活かして前線を維持している。

 

後方では国境軍の迫撃砲部隊と空挺軍が持ってきたノーナ-Sが援護射撃を行っている。

 

何発かの砲弾は後方の光線級が迎撃してしまうがそのタイミングを見計らって戦術機が光線級を排除する為少なくとも火力は投射出来る環境にあった。

 

こうした状況で戦術機はその機動力と火力を活かして各所で転戦していた。

 

まず真っ先に増援に来たのは防空軍のMiG-25とMiG-23であり、国境軍部隊に代わって対地支援を行った。

 

それから暫くして152mmや爆弾を持ってきた空軍のMiG-23、MiG-27が合流した。

 

空挺軍が到着してから30分後、一部地上軍も合流し迫るBETAを押さえ込んでいた。

 

こうした空挺軍と地上軍の到着は国境軍将兵を大いに奮い立たせた。

 

特に精強たる空挺軍の到着によって彼らは一時的に戦線を押し戻し、僅かではあるが縦深を確保した。

 

「300メートル先、戦車級1!」

 

ある兵士が叫び、ある家から対戦車ミサイルが発射された。

 

9M14マリュートカである。

 

比較的持ち運びが容易いのでIl-76に乗ってきた空挺兵もこれを持ってきていた。

 

マリュートカは戦車級を破壊し、建物に篭っていた対戦車兵は移動を開始した。

 

BETAで飛び道具を持っている敵は少ないがそれでも光線級と言う脅威がいる、陣地転換は必要であった。

 

別の場所では1輌のBTR-60が敵を引き付けている間に隠れていた空挺隊員がRPG-7を側面から撃って戦車級を撃破した。

 

死骸が道を塞いで何体かの後続が動けなくなったところにノーナ-Sや迫撃砲が集中して殲滅される。

 

こうした戦場だとBMD-1やBTR、一部の地上軍が持ってきたBMP-1でも歩兵からすれば戦車と同じくらい頼りになった。

 

戦車級や闘士級は機関銃以上の火力であれば対処出来るし、空挺戦車やIFVの装甲も歩兵からすれば十分な安心感があった。

 

その上空を何機かの戦術機が飛び、迫るBETAを抑え込む。

 

『BETAの梯団に光線属種を確認!』

 

『砲兵隊に合わせて同時攻撃、撃ったら即座に後退!』

 

迫撃砲から陽動弾が発射され、何体かの光線級がそれを迎撃した。

 

それとほぼ同時に2、3機のMiG-23が152mm無反動砲を発射した。

 

弾頭は榴弾であり、破片は広範囲に展開する光線級を撃滅した。

 

『光線級4対撃破!残り3体!』

 

『ようやくか!』

 

『ですがこのままでは前線地帯に要塞級の接近を許すことになります!』

 

仲間の死骸を乗り越えて数体の要塞級が接近する。

 

近づいてきた要塞級は仮に何発か迎撃されても届くように火力を集中して撃破していたが、光線級狩りに注力していた今はそう上手くいかなくなっていた。

 

それに152mmの弾薬ももうそれほどない。

 

要塞級に有効な手段として残るは空対地ミサイルと突撃砲の120mmグレネードであった。

 

『最悪の場合接近して要塞級を潰すぞ、この機体の機動力ならなんとかなるはずだ!』

 

そう隊長機のMiG-27から指令が入った。

 

隊長はこう言っているが恐らく3、4機は犠牲になるだろうというのは誰の目から見ても明らかだった。

 

それでも要塞級の接近を許して前線の歩兵陣地が破壊されるよりはマシであった。

 

しかし思いがけない方向から増援が到着する。

 

右後方から回り込むようにやってきた3機のMiG-21が125mm対物砲で残る3体の光線級を撃破したのだ。

 

『こちら国境軍第33空中強襲機動群、援護する』

 

ベルシェンコフ大尉らの戦術機部隊である。

 

3機のMiG-21は散開し、低空を飛行しながら125mmで相手の結合部を狙った。

 

最先頭にいた要塞級は3発の125mm弾によって撃破され、砂煙を上げながら倒れた。

 

「やった!」

 

『次弾装填、次だ』

 

喜ぶアサエフ中尉を他所にベルシェンコフ大尉は命令を出した。

 

3機は再び結合部を狙って砲弾を放ち、要塞級をもう1体撃破した。

 

それに続くように他の戦術機部隊も要塞級狩りに参加する。

 

『各機、残った火力を全て要塞級に叩き込め。1体でも多く狩るぞ』

 

各機残った152mm弾を要塞級に叩き込み、要塞級を撃破した。

 

これで前方にいた要塞級の群れは全て撃破した。

 

無論これで全てではない、後方にはまだ10体ほどの要塞級がいた。

 

「10体か…!」

 

大型のBETAが数体同時に存在しているとそれだけで精神が圧迫される。

 

特にアサエフ中尉のような若い衛士なら尚更だ。

 

それでも戦意は落ちなかった、むしろなんとかするしかないとやる気が湧いてくる。

 

『こちらは152mm弾を使い果たした、国境軍部隊が狙撃しろ。我々が牽制して援護する』

 

『了解、各機我々が攻撃の要だ。1発も外すなよ…!』

 

「了解!」

 

要塞級攻略を担当する空挺軍や空軍の戦術機部隊が前進して要塞級の注意を引いた。

 

結合部に120mmのグレネード弾を叩き込み、彼らも1、2体ほど要塞級を撃破した。

 

その間に3機のMiG-21が残る要塞級を狙撃した。

 

実はアサエフ中尉は狙撃の腕がそれなりに良かった。

 

彼は予想外にもベルシェンコフ大尉やヴィシェヴォーイ上級中尉よりも命中率が高かった。

 

『後2体だ!』

 

誰かがそう叫んだ直後、3発の弾丸が要塞級を撃破した。

 

残り1体、だが残り1体は抵抗した。

 

触手を振り回してベルシェンコフ大尉とヴィシェヴォーイ大尉が放った125mm弾をはたき落として致命打を防いだのだ。

 

幸いにもアサエフ中尉の弾は命中したがまだ要塞級は健在であった。

 

『125mm残弾なし!』

 

『こっちも同じくだ!』

 

元々国境軍はこれほどまでに大規模な戦闘を想定していない為、125mmの弾薬も前線部隊よりは少なかった。

 

「自分はまだ後1発あります!」

 

『では中尉が撃て、我々より当たるかもしれん』

 

アサエフ中尉の進言を受けてベルシェンコフ大尉はそう明じた。

 

「了解…!」

 

すぐに移動してアサエフ中尉は125mm砲を構えた。

 

ベルシェンコフ大尉とヴィシェヴォーイ上級中尉は125mm砲を捨てて他の戦術機部隊と合流した。

 

アサエフ中尉に敵を寄せ付けない為だ。

 

中尉は照準を合わせ狙いを定めると躊躇いなく引き金を引いた。

 

時間を浪費すればそれだけ味方に負担が掛かるからだ。

 

放たれた125mm弾は要塞級の結合部を撃ち抜いた。

 

「やった!」

 

『いやまだだ!』

 

寸前のところで要塞級が角度を変えた為致命打にはなり得なかった。

 

「チッ!」

 

アサエフ中尉は125mm砲を捨てて突撃砲に切り替えた。

 

120mm弾ならまだ2発残ってる。

 

中尉は最大速度で要塞級に接近し一気に浮上した。

 

身体に掛かるGを耐え抜きながら要塞級の上に立って狙いを定める。

 

「これで終わりだ!」

 

同時に2発のグレネード弾を発射し要塞級の結合部を完全に破壊した。

 

要塞級は崩れ落ちるように倒れ込み、アサエフ中尉はその死骸の上に着陸した。

 

「要塞級撃破確認!」

 

緊張がまだ解け切れぬ状況でアサエフ中尉は全員にそう報告した。

 

手は震え、息は荒いまま、身体にはまだダメージが残っている。

 

撃破出来たという実感はまだない。

 

『各機周囲を警戒しろ、まだ増援がっ』

 

『少佐!前方よりBETA接近!要塞級及び戦車級の大隊規模BETA群です!』

 

先行していたある衛士が叫んだ。

 

アサエフ中尉は絶望しながらレーダーを見た。

 

そこには確かに3桁は超えるBETAの集団が現れていた。

 

「嘘だろ……!」

 

心では絶望していたがアサエフ機は突撃砲を構え、距離を取って臨戦態勢に入っていた。

 

既に要塞級を仕留め切れるような火砲は弾が底を尽きている為、確実により厳しい戦いが待っているだろう。

 

それでも逃げるという選択肢はここにいる全員が軍服に袖を通してソ連という国に忠誠を誓った以上存在し得なかった。

 

「あの要塞級もせめて機体をぶつければ!」

 

『いや、その必要はないぞ!』

 

ベルシェンコフ大尉は中尉をそう宥めた。

 

ハッと冷静になると機体は警報が鳴り響いており、左側面の上空から熱源の接近が感知されていた。

 

『増援だ!ザカフカース軍管区の砲兵部隊だ!』

 

ロケット弾と榴弾砲の光が空を覆い、数秒もしないうちに接近するBETAの集団に命中した。

 

この時点で光線級はまだ排出されていなかった為、BETAの梯団は砲撃をもろに喰らって要塞級も戦車級も要撃級も沈黙した。

 

第4軍の代わりにアゼルバイジャン・ソビエトに展開した第164自動車化狙撃兵”ヴィテプスク”赤旗勲章師団と第147自動車化狙撃兵師団の砲兵部隊である。

 

前線部隊の砲火力不足は既に両師団司令部にも届けられていた。

 

その為まずは火力を補う為に待機していた第973砲兵連隊と第817自走砲兵連隊を真っ先に展開した。

 

両連隊は射程圏内まで到着し、ようやく砲撃を開始した。

 

BM-21”グラード”と牽引して持ってきたD-30に第817自走砲兵連隊の2S3アカーツィアがその力を振り撒いたのである。

 

前線には再びIl-76が運んできた第104親衛空挺師団の増援が到着した。

 

生き残ったMi-24やMi-8らのヘリコプターは別所から国境軍の増援部隊も引き連れてきた為防衛線は更に強固なものとなった。

 

極め付けにはイラン方面へ国連軍として展開していた第19航空軍の増援が到着した。

 

背後から残るBETAの残敵を掃討し、国境での戦闘は終わりを告げた。

 

アゼルバイジャン・ソビエトにおける国境戦闘はソ連国境軍の勝利に終わったのである。

 

 

 

 

 

-ソ連領 ロシアSFSR モスクワ州 首都モスクワ ルビャンカビル KGB本部-

国境軍の管轄は実は内務省ではなくKGBである。

 

KGBの国境軍総局が管理を担当し、現在はヴァディム・マトロソフ上級大将が総司令官である。

 

そのマトロソフ上級大将はルビャンカで直属上司のアンドロポフに報告を行なっていた。

 

戦闘で発生した死傷者と損害、現状ザカフカース国境軍管区の状況などが事細かに記された資料がアンドロポフの下にあった。

 

第42国境警備隊と第33空中強襲機動群、そして第127国境警備隊は決して少なくない損害を被った。

 

ヘリコプターは何機か撃墜され、前線に展開していた国境軍兵士は光線級のレーザーを喰らって多数が戦死した。

 

だが戦果もあった。

 

今回の戦いで町に被害は出たが住民に被害は一切出なかった。

 

国境軍は国境警備の任務を果たし、BETAを抑え込めたのだ。

 

「損害は大きいが勝ったは勝った、皆よくやった」

 

「なんとか部隊の再補充は出来そうです。国境沿いのBETAがあの程度で良かった」

 

今回出現したBETAは多く見積もっても連隊規模、前線で日々襲来するBETAに比べたら大した数ではない。

 

それは2個国境警備隊と1個空中機動群、僅かな空挺軍と地上軍、そして戦術機部隊でBETAを押し込めたことが物語っている。

 

本来BETAの集団が襲来すれば高々2個砲兵連隊の一斉射撃で殲滅など出来ない。

 

今回は運が良かったのだ。

 

もしBETAが1個旅団、1個師団もあったらこれらの国境警備隊は全滅していただろう。

 

「しかし、BETAがアゼルバイジャン方面から出現したのは驚きだ。例の巨大BETAは撃破したという報告はあったがずだが」

 

アンドロポフは疑問を呟いた。

 

それに対して第1総局長クリュチコフ大将は「それが…」と言葉を濁しながら説明した。

 

語るにしてはあまりに悍ましい光景が広がっていたからだ。

 

あのクリュチコフ大将ですら初めて報告書を読んだ時は顔を顰めた。

 

イラン方面に出現した母艦級はダメージの拡大を認知し、搭載しているBETAの半分くらいを地底に撒き散らした。

 

BETAは元は掘削を主任務とする存在である、要塞級から出現した要撃級、突撃級は母艦級が目指した方向に向けて掘削を開始した。

 

その間に母艦級は地上に浮上して撃破され、人類側はその段階で全てが終わったと思い込んでいた。

 

だが実際は排出されたBETAはエネルギー源を失っても必死で掘削を続け、母艦級が目指していた方向へと突き進んだ。

 

地上で何度か小さな揺れが確認されており、予兆はあったのだがまさかBETAが命を削って地底を突き進んでいるとは誰も思わなかった。

 

結局この戦争が終わるまで人類がこうしたBETAの行動を完全に理解するのは不可能であった。

 

なおこの間に多数の突撃級が死んだ、全滅である。

 

戦車級や要撃級もエネルギー切れで死亡するものが続出し、光線級のエネルギー源を大分絞った末威力や射程は大分短くなっていた。

 

こうした状況はBETAが掘った地底を調査した戦術機部隊によって確認されている。

 

あまりに悍ましい光景だった、エネルギーが切れたBETAが無惨に転がっていたのだ。

 

エネルギーが切れて死んだ為死骸に外傷はなかったが同じものの死骸が無数に転がっている光景は生理的な嫌悪感を催す。

 

こうした屍で作った道を超えて出てきたのが国境沿いに突如出現したBETAである。

 

報告を聞いたアンドロポフも重い表情のまま顔を顰めた。

 

「暫くザカフカース国境軍管区に兵力を割いて警備を強化しろ。まだ生き残りがいるかも知れん」

 

「了解」

 

「それと戦果を上げた将兵に勲章の授与を、戦果は大々的に取り上げさせろ国民の不安感は和らげさせたい」

 

マトロソフ上級大将は軽く頷き、その一室を後にした。

 

同じ部屋にいた特殊作戦局長のラザレンコ中将が尋ねた。

 

「しかし同志議長、国境軍の追加兵力はどこから抽出するつもりですか」

 

「ソ連軍からは無理だろう、国内軍の後方維持兵力を引き抜くしかあるまい。ウクライナなどでならまだ余裕はあるはずだ」

 

「そうですか…」

 

ラザレンコ中将は若干安堵したような表情を浮かべていた。

 

アンドロポフはそれに付け加えるように喋った。

 

「安心しろ、同志中将。特殊作戦局から兵を引き抜くことは当分ありえん。君らには別の仕事がある」

 

「分かっています」

 

ラザレンコ中将は頷いた。

 

「どうせだ、今回戦果を上げた何人かは君の所に任せて見よう。例えば戦術機部隊とか」

 

戯れにアンドロポフはそう呟いた。

 

第33空中強襲機動群の12人の衛士全員に戦闘での戦果を考慮されて国境警備功労勲章と軍務功労記章が授与された。

 

特にレオニード・ベルシェンコフ大尉、フョードル・ヴィシェヴォーイ上級中尉、アナトリー・アサエフ中尉の3名は要塞級の多数撃破を賞賛され戦功記章、赤星勲章らが授与された。

 

後に彼らがKGBの特殊作戦部隊に組み込まれることになるがそれはまた別の話であった。

 

 

 

つづく

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