「さて、ヴィランからの襲撃でそれなりに疲れていると思うが、休んでいる暇はない、雄英体育祭が近づいている」
「「「「「「クソ学校っぽいの来たあああああ!!!」」」」」」
体育祭か、六年前から見てないな、どんなものだったか分からないけど、個性という超常能力がはびこるこの世界でオリンピックに変わるモノが雄英体育祭だ。別にバックレてもいいけど、選手宣誓を任されているがゆえに休むことはできない。けどまぁ敵に襲撃されたのにやるとはどういった考えなのかね。
「待って待って!敵に侵入されたばかりなのに大丈夫なんですか!?」
「逆に開催することで雄英の危機管理体制は盤石だと外様に示す考えらしい。それに警備は例年の五倍に増やす。それを見れば暴れる気も失せるだろ。仮にいても目的のもの字も達成することなく留置所行きだ。何より……雄英の体育祭は将来への最大のチャンスでもある。敵ごときで中止していい催しじゃねえ」
なるほど、雄英高校の信頼回復の面もあるのか、それならわざわざ大々的にやることもわかる。
「名のあるヒーローに指名されて事務所入りできれば必然他と一線を画す経験値と話題性が手に入る。時間は有限、プロに見込まれればそれだけで将来は拓かれる。お前ら気張って行けよ。それと敵襲撃によりそれらをしのいだお前らヒーロー科は心身の成長が見られたとしてハンデが課せられる、詳しくは当日発表だ」
とまぁ、こんな報告があった日の放課後。
「出れねーじゃん!何しに来たんだよ!」
「敵情視察だろ、ザコ」
「…!!?」
入口には他科の生徒がごった返し動けなくなっていた。それはB組も同じなようだ。けど、爆豪くんの口の悪さは何とかしないとねぇ。
「敵ヴィランの襲撃を耐え抜いた連中だもんな、体育祭の前に見ときてぇんだろ。意味ねぇからどけ、モブども。」
「知らない人のことをとりあえずモブっていうのやめなよ!!」
「ありがとねぇ飯田くん、敵を作ることの危険性は君も知っているはずだろ?もう少し大人になりなよ」
「チッ!」
「どんなもんかと見に来たがずいぶん偉そうだなぁ。ヒーロー科に在籍する奴は皆こんななのかい?こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ」
「あぁ!?」
火に油を注ぐようなことを、今の顔わでそれがわからないのかねぇ。
「元気だねぇ君は、何か、いいことでもあったのかい?」
「あんたは…たしか古明地出久、一年ヒーロー科最強とされているんだってな、周りにチヤホヤされて随分気持ちいいんだろうな」
「はっはー君に何があるかはしらないけど、あまり喜ばしいことではないねぇ、それで本題はなになんだい?」
「そうだな…普通科とかサポート科ってヒーロー科落ちたから入ったって奴けっこういるんだ、知ってた?」
「そうだね、ヒーロー科じゃなくとも雄英にいたいという子はたくさんいるだろうね」
「体育祭のリザルトによっちゃ、ヒーロー科編入も検討してくれるんだって。その逆もまた然りらしいよ……。敵情視察?少なくとも
なるほどねぇ…ムカつくねぇ、自分を頑張っていると思っているやつほど、よく吠える。けどこっちのハンデについては知らないみたいだね。
「そうか…分かった、警戒しておくことにしよう」
――――――
「皆準備は出来てるか!?もうじき入場だ!!」
「コスチューム着たかったなー」
「公平を期すため着用不可なんだってよ」
雄英体育祭、控室、各々が不安に駆られる中落ち着けるように、精神統一と不安を和らげようとしていた。別にもっとリラックスすればいいんだけどねぇ。
「なぁ、古明地」
「なんだい、轟くん」
「USJで分かった、確かに俺とお前じゃ差がある、でも勝たせてもらう」
「ん〜轟くんが両方使えば行けるかもね」
「っ?!俺は!親父の力は…」
「……君の家族に、君と家族の間にどういう事情があるのか知らないし、今のところ訊こうとも思わないけれど、君のそれは目を逸らしているだけだ、まぁそのへんから変えていけばいいんじゃないかい、」
「何が!」
「さて、時間だ、そろそろ行こうか」
『雄英体育祭!!!ヒーローの卵達が我こそは、と!シノギを削りに削り合う年に一度の大バトル!!』
『どうせテメーらアレだろコイツらだろう!!?敵の襲撃を受けた、にも拘わらず!!鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!』
『ヒーロー科!!1年だろおおお!!!?』