転生したからリムルの配下になれるように頑張る!   作:海のホニョ

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なんか重くない?

「う、うぅぅん?」

「お、ついに目覚めたのか?」

「あ、ああ」

 

目を開けたらそこは知らない天井だった。という気絶系主人公のお約束的言葉を吐いてる僕に少し痛いなと考えながら体を起こさせた。

 

「どれくらい寝てたんだ?」

「まーざっくり言えば二ヶ月ぐらいか?ぐっすり寝過ぎて俺ですらビビったよ」

 

・・・え。に、二ヶ月!?やばい、やばいって!!冥界大丈夫!!??僕がいないことで暴れ回ってないよね原初のみんな!?

 

うう、ヴェルダナーヴァから与えられた仕事を放棄してるのと一緒だし。『魔王の進化』ってこんなに辛いものなの?

 

(そう言えば僕って魔王に進化したから究極能力ゲットしたよね?権能とかわかんないけど・・・)

『おはようございますエルバ様。エルバ様が仰る通り、究極能力を三つ獲得しました』

(だ、誰!?)

『ひどいですマスター!私にオワという名前をつけてもらったのに!』

(あ、ああ。もしかして『智恵之王』なの!?え、神智核に進化したの!?)

『はい!これからエルバ様のことをよりサポートできるようになりました!』

 

待って。僕の究極能力まさかの神智核に進化しちゃったんだけど。大丈夫これ?世界バランスすんごい傾くんだけど。ギィ大変だね、調停者としての仕事とか。

 

神智核になったんだよね『智恵之王』って。・・・原作でもシエルさんめっちゃ暴れ回ってスキル改変やりにやりまくってたけど。もしかしてオワもなんかしてるかも。

 

(それはありがたいね。一応聞くけど他二つの究極能力になんかした?)

『さすがマスター!私のやることを全て予見するのですね!マスターが言った通り、まず『管轄之王』と『煌星之王』を統合しましてー』

(はいダウト!!)

 

なんで神智核全員スキル改変するんだよ!?いや原作ではシエルぐらいだけど、まさかうちのオワもそうなってしまうとは。やっぱり『融合者』の融合・分離がスキルの融合とかに役立ったのかな。

 

『か、勝手に行動して申し訳ありません!す、すぐに直しますので!!』

(いや大丈夫だよオワ。僕は別に怒ってないよ、ただ少し驚いただけなんだよ)

『ま、マスター!』

 

嘘、めっちゃ驚きました。いやだって究極能力と究極能力を統合するのはやべーって。シエルさんぐらいだと思ったよ、そんなことできるのって。

 

(それじゃ続きを言ってくれない?)

『はい!さっき言った通り『管轄之王』と『煌星之王』を統合し、『智恵之王』を生贄に究極能力『創星之神』ができました!』

 

なんかめっちゃ強そうな文字と名前してるよ!?え、え。どうしよう、これでなんかめっちゃチートとかだったら。

 

(えーと権能の説明よろしく)

『究極能力『創星之神』のお主な効果は、

 

創星天海・星命譜・星界並行・時空間支配・多次元結界

 

であります』

 

うん、持ってた究極能力の権能は見る影もなく、なんかめっちゃ新しい権能に生まれ変わってしまった。魔改造しすぎだろ!?シエルさん並だぞ!

 

やばい、やばいって!ちなみにオワから説明された権能説明は、

 

・創星天海:宇宙空間内に存在するすべて(エネルギー、物体、法則、etc.)を行使できる権能。神智核があって初めて制御可能。

・星命譜:星や惑星系の運命を「書き換える」権能。

・星界並行:無数の並行宇宙を同時に観測・操作する能力。

・時空間支配:意識するだけで瞬間移動が可能。

・多次元結界:常時発動の、多重結界。次元断層による絶対防御。

 

スゥー。・・・何やってんだオワ!僕別にそんなチートみたいな能力欲しくなかったんだけど!え、宇宙空間内すべてってやべーって!

 

でもよくよく考えたらリムルだって虚無崩壊で世界そのものを創造できるし、クロエとかは時間逆行とかできてるし。ギィに至ってはただ見るだけでスキルコピーしてるし。思ったより強くない?

 

それでいいやもう!無駄に強者とかに目をつけられるよりよっぽど平和だし、リムルが生まれるまで平穏な生活送れるしな!うん、勝ち勝ち!!

 

『ちなみに世界の申請で止まっていたエルバ様の『聖魔族』への転生も私の方で完了しました。なのでエルバ様の種族は『悪魔王・魔神』ではなく、『聖魔皇』になりました』

 

ゑ?

 

「お前体調良くなったら早くミリムのやつに会えよ?」

「え、あ、ああ?ミリムになんかあったの?」

「いや、あいつお前のことを殺しかけたことにめっちゃ責任感じてな。ラミリスが今んところミリムの相手してるけどそろそろラミリスも限界らしい」

 

ああ、確かに。でも一応あれのおかげで今の僕がいるし、魔王に進化できたもんな。さすがにお詫びとか安全だよとか言った方がいいな。

 

「そいうことならすぐ行こう。ほらギィ、早く案内してくれ」

「大丈夫なんかそんなすぐに動いて。お前結構な魔素量使っただろうに」

「良いって。大丈夫大丈夫」

 

『創星之神』のおかげで魔素以外のエネルギーを使えれるからな。やっぱり別のエネルギー資源あるのって神だな。

 

そんな元気な僕を見たからなのか、ギィはすぐにミリムの場所に案内してくれたのだ。

 

(・・・・・いやいや!さっき何話した!?)

『?マスターが聖魔族へ転生したことですか?』

 

オワはそれが当たり前とは言わんばかりに純粋な疑問を投げかけたのだ。やっぱり神智核全員ってどこかズレてるよな。

 

(聖魔族ってなんなの!?そんな種族ないよねこの世界!)

『はい、これはエルバ様限定の種族です!どうやらヴェルダナーヴァは天使と悪魔の間にいる中立的存在を作りたかったらしいですが、途中で放棄したらしいです。なのでエルバ様はその体を持たず、悪魔族へと転生したということです』

 

なるほど?元々僕は中立的な存在に生まれるはずだったけどヴェルダナーヴァは何かしらの理由でその種族を作ることを放棄し、僕の魂は結局悪魔族の体にへと転生した、か。ますます僕の存在意義がわからなくなってきたな。

 

(まっ、まーありがとうなオワ。これでより一層強くなっただろうし僕)

『エルバ様は常に最強です!』

 

買い被りだよオワ。総合的に見れば絶対にギィ、ミリム、そしてリムルの方が強いだろうし。

 

そんか会話をしながらも、ついにミリムがいる場所へとついたのであった。

 

「着いたぜエルバ。これからはお前一人で行けよ?俺が行ったところで何もできることねーしな」

「大丈夫だって。絶対にミリムを元気付けさせるからよ」

 

さてとミリム。そろそろ出てくれないとこっちも困るからな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、エルバ」

「久しぶりだねミリム。元気だったっておっと」

 

僕が来た瞬間にミリムは僕のところへと抱きつき、そのままじっとしてしまった。

 

「え、えーとミリム?」

「・・・・・」

「そ、その話すために少し離れてー「嫌なのだ」ですよねー」

 

思ったよりミリムの精神結構やられてるな。原作では確かケジメとか色々着いてるはずなんだがな、なんでここまでひどいんだ?

 

「で、でもずっとこのままでもダメじゃん?」

「ワタシは別に良いのだ」

「そ、そうですか」

 

うっ、思ったより難航しそうだなこれ。原作ではどんな対処したんだギィとラミリムって?今もなおめっちゃ強く抱きついてきてるし。

 

どうしようかなと思っていたところ、大人姿のラミリムがこっちに来たのだ。え、大人姿!?あんたミリムとの戦いの後に子供姿になるんじゃなかったんですか?

 

「一応初めましてかな?精霊女王のラミリスです」

「は、初めまして。原初の桃のエルバです」

 

すんげー礼儀正しいなラミリス!?子供姿とは大違いだ、見直したぞラミリス。本人は絶対にわかんないだろうけど。

 

「この子、あなたが死ぬんじゃないのかとずっと心配でね。毎日あなたが寝ていたところに行ってたのわよ」

「ミリム、」

「・・・・・」

 

まさか毎日来てくれたとはな。確かに好かれてる自覚はあったけど、ここまでとは思わなかったな。

 

「だからお願い。ミリムのことをちゃんと説得させて」

「ああ、もちろんだ」

 

そもそもこれら全部は僕のせいだからな。もし僕がより早く行動してたらミリムのペットはきっと今も生きてるはずだし・・・

 

「頼んだわよ」

 

それだけを言い、部屋へと出ていった。これでこの空間は僕とミリムだけの二人だけになったのだ。

 

「・・・そんじゃとりあえずベットのところに行くか?」

「・・・」

 

返答こそはなかったが、頭が頷いたためベットの方へと向かった。ミリムは相変わらず抱きついているけど。

 

「さてと、ミリム。そろそろ何かを話してくれないと僕なんもわかんない」

「・・・・・」

「うーん、これは相当やられてるな」

 

どうしよう、何話せば良いんかな。

 

「・・・そんじゃ少し僕の話に付き合ってくれないか?別にそんな特別な話じゃないし」

「・・・・・」

「沈黙はイエスと受け取るぞ。そうだな、どこから話そうか。まず僕はね、違う世界から来た転生者なんだよ」

「!」

 

僕が転生者であることに驚いたのか、ミリムの体が少しビクッとした。

 

「お、やっぱり驚くか?そりゃーそうだよね、原初の一人が転生者だなんてね。あ、これまだ誰にも話してない情報だよ?ミリムが最初」

「・・・」

 

ミリムからは沈黙しか来なかった。でも別にそれで良い。

 

「まー転生する前の僕の人生は結構クソでね。とにかく人生がうまくいくように善いことも、悪いこともしたんだ。でも一つだけ僕は後悔してるんだよ。それが親友を見捨てたことなんだよ」

「・・・」

「僕は気づいてたはずなんだよ。親友は虐められていることに。なのに、僕は自分も虐められることに怖くてね、ただ何もできなかったんだよ。最低だよね僕」

 

仕方ないと言われたら仕方ないところもあるだろうが、僕は絶対にそんなことを思えない。この手で救えたはずの人を僕は捨てたのだから。

 

「そしたらその親友はあまりにも辛すぎたのか自殺をしてしまったんだよ」

「!!」

「この知らせを初めて受け取った時はもうそれは荒れに荒れてね。僕も自殺しようとしたけど周りが止めてくれてね。親友が残した遺言には僕に対して感謝の言葉しかなかった。この時思ったんだよ、これ以上僕の目の前で犠牲者を出したくないって」

 

確かに、一番悪いのは虐めてた奴らだ。だが、少しぐらい親友の心を助けたり、救えた僕も虐めてた奴らとそう変わらないのだ。

 

「だからね、ミリム」

「・・・」

「僕は君を助けたいんだよ。もう、これ以上大切な人が苦しむところを見たくないんだよ」

 

そしたら僕の目からなぜか潤んでる水が流れ始めたのだ。

 

「お願い、ミリム。そろそろ話して。もう、見たくないんだ。ミリムのその苦しむ姿を」

 

多分僕の心の奥底では原作通りに進んでほしいという願いがあったんだろう。だから必死に言い訳して、誤魔化して。本当に最低なやつだな僕は。

 

でも今は違う。もう、原作崩壊とか、原作通りとか、もうどうでも良い。目の前で悲しんでいる人を見捨てるなんて、あの時と変わらないんだ。

 

「どう、かな?」

「・・・・・」

 

しかし、ミリムはただ下を向くだけで何も言葉を返さなかった。

 

「まっ、すぐには無理だよね。また明日も来るから、覚悟してね?絶対にミリムに笑顔を出させるから」

 

そう言い残して、ベットから起きあがろうとした瞬間、ミリムから袖を掴まれたのだ。

 

「ミリ、ム?」

「・・・」

 

相変わらず返答は無し。でも、なんか言いたげな様子だった。

 

「・・・・・そ、それは本心なのか?」

「ああ、もちろん。ミリムのことを助けたいと思ってるさ」

「わ、ワタシのことを憎くないのか?」

「え、憎い?何で?」

 

まさかのミリムから僕は憎くないのかという質問をされたとは。そんな感情を持つ場面とかあった?

 

「だ、だって!ワタシエルバのことを殺すところだったのだぞ!?」

「あ、ああ、あれね。いや、あれは僕がギィを助けたいと思ったからやった行動で。別に今は健康万全な状態だよ?」

「そ、それでも!ワタシ!!」

「良いミリム?別に僕はそれに対して憎んでない。あとあれはしょうがなかった部分もあったじゃん?はい、これで終了!」

 

正直憎むとか、そういう感情が出る前よりミリムを押さえつけることに必死すぎてそういう思考にすら至ってないわ。

 

「そ、それで良いのか?」

「なーに言ってんだミリム。僕が憎んでないと言ったら憎んでないの。お前が気にすることじゃない」

 

ミリムは良くも悪くも単純で、純粋な子供だからな。そういうところ気にしちゃうんだろう。

 

「え、エルバが死んじゃうんじゃないかといつも怖くてな」

「うん」

「ワタシのせいでまた大切な人が死ぬんじゃないのかと恐くてな」

「うん」

「もう、会えないかと思っててな」

「うん」

「う、うわぁぁぁぁん!!」

 

ついに限界に達してしまったのか、ミリムは泣いてしまったのだ。ミリムの泣き声は、部屋中に響き渡った。その声は、怒りでもわがままでもなく、ただ、心の奥底から絞り出された悲鳴だった。

 

「え、エルバはいなくならないのか?」

「大丈夫。僕はいつだってここにいるよ」

「・・・うぅ・・・ひっく・・・ほんと・・なのだ・・?」

「ああ、本当だよ」

 

他の人はわからないと思うが、ミリムは幼い頃から実の父と母を殺されているのだ。親からの愛情を知らぬまま、この危険極まりない世界に放り投げられたのだ。

 

「う、うぅ、うわーん!!」

「はは、本当に泣くね」

 

でも、これで良いだろう。これでようやく話が聞けるだろう。

 

「そんじゃ、全部話してくれないかっておっと、寝ちゃったか」

 

安心したからなのか、ミリムはぐっすり寝てしまったのだ。よかったー、ベットにいて。

 

「これは話とかを聞けるのは明日かな。おやすみなミリム」

 

それを寝ているミリムに言った後、自分は部屋から出ようとしたところミリムから手を掴まれてることに気づいたのだ。

 

離そうとしてもなかなか離れず、あまり強くしてもミリムのことを起こしちゃうため、仕方なく一緒に寝ることにした。

 

これは決して下心ありとかじゃないからね!?これはミリムを安心させるためのものだ。

 

そう言い訳をし、僕はミリムと同じベットで寝たのだ。ミリムの口角が少し上がっていることに気付かず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『チッ!あの女、なかなかやりますね。ですが大丈夫です。マスターの心は最終的に私がもらいますので。フフフ・・・』

 

神智核はただ一人、己の主人を堕とすための計画を企てていたのだ。

 




はい、ということで主人公、ミリムのメンタルケア成功。

補足:ミリムはよく主人公と戦ったため、原作より遥かに戦闘経験が豊富で、それのせいでギィも少し手こずった感じです。主人公、最初から原作を崩壊させてたということ。

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