白黒兄貴は最強を目指す!   作:インビジブルです男

3 / 14
冒険者登録回です。
ジャガーノート戦は多分6か7話くらいになると思います。


第3話

リュー

「なんでこのファミリアに男が!?」

 

そう言って驚愕しているのは、綺麗な金髪を後ろで束ね、空色の目を持つエルフのリュー・リオン

ダリルの一個上で、レベルは4だ。

 

ダリル

「俺はただの男じゃないぜ?俺はな...色男だ。」キリッ

 

ダリルはキメ顔をしてそんなことを言う。

 

輝夜

「アストレア様を前にしても笑っていられるとは。随分肝が据わってらっしゃるようで。」

 

お淑やかにそう言うのは、黒い長髪を持ち、濃赤の着物を着たヒューマン、ゴジョウノ・輝夜

ダリルと同じ居合術を使う、Lv.4の冒険者だ。

我々日本人と似通った名前を持つのは、極東の出身だからだ。

 

ダリル

「男は笑ってる方がカッコいいだろ?顰めっ面してちゃ、モテやしねえよ。」

 

輝夜

「...面白い。」

 

そう言って、輝夜は荷物を置きに館の中に入っていった。

 

ダリル

「あっ...しくじったな...俺としたことが、名前を聞き忘れたぜ...」

 

ダリルは頭を抱えるが、すぐに立ち直り、黒いTシャツを着て、ロングコートを羽織る。

 

ダリル

「ところで、そこのエルフちゃんと小人族(パルゥム)ちゃん、名前は?」

 

ダリルはリューと桃色のショートカットの髪の小人族(パルゥム)、ライラに視線を移し、そう問いかける。

 

リュー

「...リオンです。今日からよろしくお願いします。」

 

ライラ

「ライラだ。よろしくな、ダリル!」

 

ダリルとライラは握手を交わすが、リューは自己紹介を終えると、荷物を置きに館へ入っていった。

ダリルは本でエルフの事を多少学んでいて、接触が苦手なことを知っていたとしても、今日から仲間になるというのにあんなに素っ気ないとは...と内心ショックなのであった。

 

ダリル

「マジでエルフって潔癖なんだな...」

 

ライラ

「しょうがねぇよ。アイツはエルフの貞潔と潔癖を履き違えてるんだ。同胞のエルフからも、ドン引きされてるらしいぜ。」

 

ダリル

「完全に理解したわ。」

 

ライラ

「まあ、アイツはそんなクソ真面目なところが良いんだけどな。」

 

ライラは笑ってそう言った。

この言葉だけで、良い仲間なんだろうと、ダリルは理解した。

 

アリーゼ

「ダリル!冒険者登録しに行くわよ!」

 

背後から、アリーゼの元気な声が聞こえる。

 

ダリル

「ええっ!もう行くのかよ!」

 

アリーゼ

「グズグズしてたらお昼に間に合わないでしょ!ほら、行きましょ!」

 

アリーゼはそう言うと、門を開けて歩き出した。

ダリルもハットを被り直し、それに続く。

 

ダリル

「おっ...おい!待てって!」

 

2人は、ギルドに向けて歩みを進めた。

 


 

ギルド。

ダンジョンを攻略する冒険者達が、モンスターの心臓である、魔石と呼ばれる物品を換金したり、冒険者登録をしたり、案内を受けたりする場所だ。

要は、インフォメーションセンターだ。

 

...そして、ギルドには、ダリルの顔馴染みが居る。

 

ダリル

「よっ。」

 

ダリルは軽い挨拶をした相手は、茶髪にエメラルド色の瞳を持つギルド職員、エイナ・チュール

1ヶ月前に、ダリルがオラリオに来た際に、初めてまともな会話をした人物だ。

 

エイナ

「ダリルくん?なんでこのカウンターに...」

 

ダリル

「冒険者登録をしに来た。」

 

エイナ

「えっ!?本当に!?この1ヶ月、ファミリアに入ろうとせずに、ずっとバイトしてた君が!?」

 

エイナは驚愕する。

当然だ。

『最強になる』という夢を掲げているのに、それに1番近いであろう、オラリオ最大派閥であるフレイヤ・ファミリア、ロキ・ファミリアは疎か、どのファミリアにも入ろうとしなかったダリルが、冒険者登録をしに来た。

そして、ファミリアに入らず、恩恵(ファルナ)を刻んでいない弱者が、命にも関わる冒険者になろうとはしない。

 

つまり、フリーだったダリルがここに来て、それも冒険者登録をしに来たということは、すぐにファミリアに入ったと分かる行動であり、異常行動なのだ。

 

エイナ

「ええっと...どこのファミリアに?」

 

ダリルが口を開くより早く、アリーゼが一歩前に出た。

 

アリーゼ

「アストレア・ファミリアよ!」

 

アリーゼが誇らしげにそう言うと、ギルド内がザワつく。

 

冒険者1

「は?アストレア・ファミリアに男?」

 

冒険者2

「マジかよ...ほぼハーレムじゃねえか!」

 

冒険者3

「う゛ら゛や゛ま゛し゛い゛!!!」

 

エイナもキョトンとしつつも、調子を取り戻す。

 

エイナ

「...アストレア様から、ステイタスの紙は貰っているの?」

 

ダリル

「ああ、もちろんだ。」

 

ダリルはロングコートの内ポケットから、自身のステイタスが書かれた羊皮紙を取り出し、エイナに手渡す。

 

エイナ

「じゃあ、登録まで数分かかるから、少し待っていてね。」

 

ダリル

「あいよ。」

 

ダリルは近くの椅子に腰掛ける。

 

冒険者1

「そういや聞いたか?ダンジョンの上層で、とんでもねぇ魔力が確認されたのだとよ。」

 

冒険者2

「魔道士とかじゃねえのか?」

 

冒険者1

「それが、一昨日からずっと放出されてるらしい。魔道士なら」

 

冒険者3

「こっわ...魔物(モンスター)とかじゃないといいんだが...」

 

冒険者1

「動いてないらしいし、大丈夫なんじゃねえのか?」

 

ダリルはその言葉を聞くと、少し笑みを浮かべる。

この都市に来て、初めて冒険らしい事を聞いたからだ。

冒険する事は、最強へ近付く為の道のりでもある。

 

そして数分後。

ダリルの冒険者登録が完了し、エイナがダリルにギルドカードを手渡す。

 

エイナ

「これがダリル君のギルドカードだよ。くれぐれも、無くさないようにね。」

 

ダリル

「あんがとさん。」

 

ダリルはギルドカードをロングコートの内ポケットにしまい、ロングコートの皺をピンと伸ばす。

 

エイナ

「ダリル君は新人だから、研修を受けたり出来るけど、どうする?」

 

ダリル

「いいや、大丈夫だ。爺ちゃんや師匠に、そこら辺の知識は叩き込まれてるんでね。」

 

エイナ

「じゃあ、分からないこととかがあったら、気軽に相談しに来てね。」

 

ダリル

「おう、頼りにしてるぜ。」

 

アリーゼ

「じゃあ、帰りましょう!お腹も空いたし、皆が待ってるわ!」

 

ダリルとアリーゼは、ギルド会館を後にした。

 


 

その夜。

特に何も起きず、時間もあっという間に過ぎ、ダリルは用意された自室にいた。

 

ダリル

「クソデカ魔力が確認された...ねぇ...」

 

ダリルはそう呟き、この都市最大の建造物、バベルの塔を見る。

大昔に、ダイダロスという名工が建造した巨大な塔だ。

遥か昔、ダンジョンから多くのモンスターが地上に進出していたが、バベルが蓋となり、封じ込めているらしい。

 

ダリル

「気になるし、行ってみるか...?」

 

ダリルは徐にホルスターからマグナムを抜き、その様子を確認する。

すると、神聖文字(ヒエログリフ)が青く発光した。

ダリルは気付いていないが、このマグナムは、鍛治の神であるヘファイストスが自ら作製した物であり、神造武器と呼ばれる代物なのだ。

 

ダリル

「WOW...美しい輝きじゃねえの...」

 

ダリルがそう言ってシリンダーを開けると、5つの穴に弾薬が装填される。

このマグナムは、シリンダーを開けると、自動的にダリルの魔力を使って弾薬を装填する銃なのだ。

 

ダリル

「爺ちゃんの知り合い、どんだけ良い腕の鍛冶師なんだよ...爺ちゃんの人脈には脱帽だぜ。」

 

彼はシリンダーを閉じ、ホルスターに仕舞う。

そして、部屋の隅に置いていたハットを被る。

 

ダリル

「よし、試し撃ちに、そして謎の魔力の正体を知るために、ダンジョンに行ってみるか。」

 

ダリルは夜のオラリオに歩み出した。




今回はここまでです。
次回は、初ダンジョン回となっております。
クソデカ魔力の正体は一体何なのだろうか...(?)

メインヒロイン誰にしようかしら

  • アリーゼ
  • ライラ
  • 輝夜
  • リュー
  • エイナ
  • アストレア
  • フレイヤ
  • アミッド
  • ティオナ
  • ティオネ
  • ヘルン
  • アイシャ
  • ダフネ
  • カサンドラ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。