日常回です。
ダリルが気絶し、3時間が経過。
ダリルはゆっくりと瞼を開け、意識を回復させる。
アリーゼ
「やっと目を覚ましたわね、ダリル。」
ダリル
「俺の部屋か?」
アリーゼ
「ええ。あの後、気絶した貴方を連れて帰ってきたのよ。」
ダリル
「あっそうだ。怪我した奴はいねぇのか?」
アリーゼ
「安心して、全員無事よ。」
ドアの向こうから足音が近づき、輝夜にライラ、そしてリューが顔を覗かせる。
ライラ
「おおっ!起きたか!いやぁ、マジで死んだかと思ったぜ!」
リュー
「無茶をしすぎです!我々ですら認識出来なかった速度を持つ相手3体を、Lv.1のあなたが相手取るなど、無謀極まりない行為です!」
輝夜がベッドの脇に歩み寄り、静かに見下ろす。
輝夜
「バカか貴様は。自分の力量も弁えずに突っ走って....死にたいのか?」
ダリルは苦笑しながら、その言葉に答える。
ダリル
「俺が目指す最強ってのはな...戦いを投げ出さず、退かず、そして死なないっていう、超絶かっこいいもんなんだ。」
「俺は死にたいんじゃない。無茶をしてでも、早く強くなりてぇんだ。」
ダリルのその言葉には、確固たる意思があった。
命の危機が迫ろうと、トラウマなんて抱かない程に強固な意思。
最早執念だ。
輝夜はそれを鼻で笑った。
輝夜
「フン、口だけは一丁前だな。死んだら元も子もないということを理解していないのか?」
ライラ
「でもよ、私は結構痺れたぜ!あんな速ぇオークを、あんな速くぶった斬ったんだからよ!」
リュー
「ライラ!褒めるところではありません!」
アリーゼ
「ダリル。」
アリーゼのその一言が、全員を黙らせる。
彼女は真っ直ぐにダリルを見つめた。
アリーゼ
「強くなりたい気持ちは凄くわかるわ。でも、仲間を危険に晒してまで突っ走るのは、正義ではないわ。」
「強さを得れば失うものはないにしても、その過程で失ってしまえば、元も子もないじゃない。」
ダリルは一瞬、言葉を詰まらせる。
アリーゼ
「真の最強はね、仲間を生かし、守り抜いて、最後まで立っている者の事だと、私は思っているわ。」
ダリルは暫く黙り込み、そして小さく笑った。
ダリル
「HAHA...そりゃまた、超絶かっこいい最強だな。」
その言葉に、暫く静寂が流れる。
その静寂を破ったのは、リューだった。
リュー
「それにしても、貴方が使っている刀、本当に何なのでしょうか...輝夜のような抜刀の後、気付けばオークは細切れになっていました。」
ダリル
「俺にもよくわかんねぇんだ。師匠から貰ったのは本当だが、打ったのかは誰かなんてのは分かんねぇ。」
大嘘だ。
ダリルは本当に作ったのが誰かを知っている。
騎士のような佇まいをした者が作ったものだ。
打ったのではない。
アリーゼ
「噂に聞く、神造武器のようね!」
輝夜
「神造...?そんなものが、そう易々と凡夫の手に渡るものではないでしょう。」
皆、閻魔刀の優秀さに引き攣られて、真の神造武器に気付いていない。
神造武器はマグナムであり、 閻魔刀は神造武器ではない。
ダリル自身も閻魔刀を神造武器だと思っている上に、内心ダリルはマグナムの名前を決めるべきかと呑気に考えている。
ダリル
「神造武器って、そんなにエグいもんなのか?」
「正直、閻魔刀は性能は化け物だが、だからって“神の造り物”なんて言われても、どうも信じられねぇ。」
「まだ師匠がどっかで拾ってきた得体の知れねぇもんって方がしっくりくるぜ。」
「(マグナムにしたってそうだ。爺ちゃんの知り合いの鍛冶師が一体何者なのかは聞かされてない。その知り合いの鍛冶師が神だとするなら、こいつが神造武器だ。)」
ダリルはいつもの笑みとは違う、険しい表情をしていた。
ダリル
「おっと、俺としたことが笑みを無くしちまった。」
ダリルの先程までの険しい顔は消え、いつもの笑顔が戻る。
ダリル
「まっ、答えが出るのはもっと先な事だろうな。今は強くなって、前線で戦えるようになるのが先だ。」
「そういや、2年前とかに大暴れした
アリーゼ
「壊滅はしたわ。でも、残党はいる。」
「明日、位置がわかっていて、暴れている、ルドラ・ファミリアの残党を捕まえる予定なの。」
リュー
「恐らく、残党は30階層程に移動すると思います。」
「そこを我々が叩くことで、残党を壊滅させようという算段です。」
ダリル
「なるほどなぁ.....」
ダリルが頬杖を着きながらそう言う。
アリーゼ
「とにかく!ダリル、あなたは怪我したんだし、ちゃんと休みなさい!」
ダリル
「おうよ!お言葉に甘えて、俺は寝るぜ!」
ライラ
「しっかり休めよな!」
「
輝夜
「怪我人は怪我人らしく寝ていた方がいいですよ。」
ダリルは再び横になると、アリーゼたちは部屋から出ていく。
だが、ダリル達は知らなかった。
今回はここまでです。
次回は多分、初Devil trigger回です。