時が流れるのは早く、あっという間に9月となってしまいました。
2019年から時の流れが早すぎて怖いです。
前書きは程々にして、それでは本編どうぞ。
前回のあらすじ。
アリーゼ達がルドラ・ファミリアの残党を退治すべく、ダンジョン30階層に向かったが、内緒でついていくつもりが大寝坊してしまった主人公ダリルは、閻魔刀を使って、一気に30階層へ。
しかし、30階層には罠が設置されており、ダリルはあろうことか罠に引っかかってしまう。
罠の大量破壊により、黒い骨だけの爬虫類のような魔物、ジャガーノートが生まれ、ダリルの胸は貫かれる。
そんな窮地の中、ダリルのスキル「Devil trigger」が発動し、ジャガーノートがボッコボコに。
ジャガーノートを倒すと、ダリルの手足に黒い無骨なガントレットと、直線的なメタルブーツが装着され、ダリルはそれらをジャガーノートと名付けた。
ダリル
「お前らは今日からジャガーノート...そういう名前だ!」
ダリルは手と足に装着された武器を見ながらそう宣言する。
どちらも殴り合いに特化した武装だ。
ダリルは静かに息を吐き、足を半歩下げて構えた。
ダリル
「軽い!」
ダリルが拳を思い切り突き出すと、紫色の魔力が同時に纏われ、その風圧に床石が小さく砕けた。
ダリル
「閻魔刀がもっと早く振れそうだな。閻魔刀を手放した時、単体での性能も高ぇ。」
ダリルは右手を開いたり閉じたりして感触を確かめる。
まるで肉体の一部かのように違和感がない。
ダリル
「さぁ、次は足だな。」
ダリルは軽く助走を付け、近くの大木に向けて蹴りを放つ。
紫色の魔力が軌道を描き、木にあたると、脚の長さ分木がバターのように裂かれ、倒れる。
一同
「「「「...」」」」
沈黙が流れる。
Lv.1の出していい火力ではない。
閻魔刀と同じくらいに強力な武器だ。
ダリル
「動きも鈍らねえ。寧ろ速くなってる気すらするぜ!」
今度はその場でシャドーボクシング。
拳と蹴りが交錯し、紫色の魔力による軌道、そして黒いガントレットとメタルブーツの残像が幾重にも走る。
殴る度、蹴る度に衝撃波が発生し、空気が震えて歪む音がする。
拳と拳がぶつかり合った瞬間には、ガコン!という重厚な音を立て、火花が散った。
ダリル
「いいじゃん...」
ダリルは不敵に笑い、拳を握りしめる。
ダリル
「よし、いい拾い物もしたし帰るか!」
アリーゼ
「待って!」
アリーゼが声を張上げた。
その視線はダリルの拳と脚に釘付けになっている。
アリーゼ
「何...?さっきのといい、今のといい、Lv.1とは思えないんだけど...」
アリーゼ以外のメンバーも言葉を失っていた。
Devil triggerの発動、所謂魔人化を発端に、ダリルの強さが跳ね上がった。
ただのシャドーボクシングで空気は歪み、木々は切り裂かれ、刀を振ればモンスターは粉微塵となる。
常識では計り知れない力を前に、ダリルを除いて、誰も軽口を叩けなかった。
ダリルはキョトンとした表情を浮かべ、頭を掻きながら笑った。
ダリル
「HAHA...正直言うと、俺もよく分かんねえんだよな。」
「でもまぁ...強くなったから、いいだろ?」
あまりにも雑なまとめ方に、アリーゼは思わず額を押さえる。
アリーゼ
「はぁ...あんたって子は...」
だが、誰も否定出来なかった。
あのモンスター...ジャガーノートの速さは下層最速のモンスターであるイグアスに匹敵していたし、それを回避するのは困難だった。
目の前で繰り広げられたあの戦いは、間違いなく常軌を逸した戦いだった。
都市最強である“
ダリル
「じゃ、
アリーゼ
「う...うん。」
何事もなくダリルは足を撃たれて動けない
輝夜
「...何故武器を抜く必要がある?」
ダリル
「これが1番速ぇ移動方法だからだ。」
「背負って走るよりも、こっちの方が幾万倍も楽だぜ。」
ダリルは閻魔刀を上下に振るうと、裂け目が現れる。
ダリル
「ほら、入れよ。」
ライラ「なんだこれ...すげぇ...」
ライラが疑いもせずに裂け目に入る。
リューもそれに続いてゆっくりと入っていく。
ダリル
「2人も入ったらどうだ?俺が入るまでコイツは閉まらねえぞ。」
輝夜
「行先は?」
ダリル
「勿論、星屑の庭だ。」
ダリルの呼び掛けに、輝夜は訝しげな表情をしながらも、ダリルの応答を聞くとゆっくりと裂け目に入っていった。
アリーゼ
「その武器...本当に何なの?」
アリーゼは疑うようにそう言った。
次元に裂け目を作り、瞬間的に目的地に到着出来る魔剣なんて聞いたこともない。
そして魔剣は通常数発放つと壊れる筈だが、閻魔刀はどれだけ攻撃を行っても壊れる気配がない。
ダリルの師匠が偉人レベルで強い人だったのなら理解は出来るが、ダリルの師匠の名前を聞いたことがない以上、疑うことしか出来ない。
ダリル
「何度も言ってるじゃねぇか。この刀は、師匠から貰った超強ぇ武器だ。」
アリーゼ
「その師匠って誰なの?」
その言葉を聞くと、ダリルの脳内に銀髪オールバックの黒いロングコートの男、そして銀髪真ん中分けの赤いロングコートの男が脳に浮かぶ。
ダリル
「2人とも、最強でかっこいい人だった。俺の憧れだ。」
その一言だった。
閻魔刀自体は師匠から貰ったものではなく、ダンジョンの掘り出し物だが、学んだ技術は本物だ。
アリーゼ
「そう...」
ダリル
「さっさと帰るぜ。」
「レディーファーストだ、お先にどうぞ。」
アリーゼ
「あ...ありがとう...」
アリーゼは裂け目に入っていった。
闇派閥1
「...俺も、お前みてぇな師匠が欲しかったぜ。」
ダリル
「そうだろ?俺の師匠はかっけぇんだ。」
「まっ、どっちも優しい人だし、正義の心を持ってんだ。弟子入りしたきゃ、罪を償うんだな。」
闇派閥1
「...そうだな。」
ダリルは裂け目に入っていった。
今回はここまでです。
次回は、フレイヤに目をつけられるダリルくんを書こうかなぁと思ってます。
半人半魔、目をつけられないわけが無いです(?)
ちなみにお分かりかと思いますが、ダリルの師匠はバージルとダンテです。
どちらも別の世界線のバージルとダンテですね。
近々登場させる予定です。