入学試験でデルタアクセルするとどうなるのか!!   作:交響魔人

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彼の物語はいったんこれで終了とします。お付き合いいただきありがとうございました。


龍道VS遊城十代!

 ジェネックス。次世代のデュエルチャンプを決める大会。

 その会場であるデュエルアカデミアに、龍道とリナは非公式に訪問していた。

 

 

「初めまして。マスター・鮫島」

「ほっほっほ。現役デュエルチャンプがご存じとは。ジェネックスに参加されるおつもりで?」

「いいえ。デュエルワールドリーグからジェネックスへの参加は禁じられました。ある条件に参加者が合意すれば別ですが。」

「なんと、それは一体」

 

 

 

「あー!龍道チャンプ!雑誌で見たとおりだ!」

「彼は?」

 

 駆け寄ってくる茶髪の少年に龍道は心当たりがあったが、あえて鮫島校長に聞く。

 

「遊城 十代君です。」

「もしかして、ジェネックスに参加するのか?!」

「十代君。彼はワールドリーグから参加を禁じられている。」

「ええ~、何だよ。デュエル出来ると思ったのに。」

 

 

 

 他の生徒がちらほら集まって来た。

 そろそろいいだろう。

 

 

「遊城君。俺とデュエルしたいなら、君が持っているメダルを全て賭ける事。俺に勝ってもメダルは貰えない。」

「つまり、負けたら初日敗退?!」

「なんですって?!十代君、このデュエルを受けてはいけない!今の君が挑むには高すぎる壁だ。」

「だとしても、俺は挑みたいんだ!校長先生!」

 

 熱意に負け、鮫島校長は数歩下がる。

 

 

「ちなみに、他にも俺とこの条件でデュエルしたい生徒はいるか?」

 

 周りの生徒が一斉に顔をそむけたことで、龍道は十代と向き合う。

 

 

「…行くぞ。デュエルディスクを構えてくれ。」

「未知のシンクロ・モンスター!すっげぇワクワクするぜ!」

 

 

 

 

『『決闘!』』

 

 

十代 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

龍道 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

「俺の先攻、ドロー!BF-蒼炎のシュラを召喚!カードを1枚伏せて、ターンエンド。」

 

 

十代 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

龍道 ライフ4000

手4 フィールド BF-蒼炎のシュラ

    魔法・罠 伏せ1

 

「俺のターン、ドロー!よっしゃぁ!魔法カード、融合発動!俺は手札のE・HERO フェザーマンとE・HERO バーストレディを墓地に送り」

 

 

 十代が示した融合素材に、リナ皇女が反応する。

 

 

「炎と風、その組み合わせで融合するなら、E・HERO Great TORNADO、あるいは手札補充できるE・HERO ノヴァマスターってところね。」

 

 

「現れろ、マイフェイバリットカード!E・HEROフレイム・ウィングマン!」

「攻撃力2100の融合モンスター…。そっか、学生は持っていないか。」

 

 

 リナ皇女は出てきた融合モンスターの攻撃力が2100だったことで、十代の勝率が限りなく0%になったと判断する。

 

 だが、龍道は違う。

 これで終わったりしないだろう、と十代の次の手を楽し気に待つ。

 

 

「E・HERO スパークマンを召喚!」

 

 

 十代の場に、新たなHEROが召喚されると、ギャラリーが沸き立つ。

 

「やったッス!これなら一気に大ダメージっス!」

「馬鹿な、相手はチャンプだぞ!」

「なんでオシリスレッドのあいつが…」

 

 

 一気に大ダメージを受けると思われているにも関わらず、龍道に焦りはない。

 

 

「俺はスパークマンに装備魔法、スパークガンを装備!このカードはモンスターの表示形式を3回まで変更できるぜ!蒼炎のシュラには守備表示になってもらう!」

「ええ…専用装備魔法まで入れているって事は、凡骨の意地とフュージョン・ゲートによる融合デッキでもないの?そっかぁ…」

 

 

 リナ皇女が呆れる中、十代は一気に畳みかける。

 

 

「行け、フレイム・ウィングマン!蒼炎のシュラを攻撃!」

「っつ!」

「そして、フレイム・ウィングマンの効果発動!破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを受けて貰うぜ!」

「ぐおおっ!」ライフ4000から2200

「さらにスパークマンでダイレクトアタック!」

「ぐううっ!」ライフ2200から600

「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

 

十代 ライフ4000

手0 フィールド フレイム・ウィングマン スパークマン

    魔法・罠 スパークガン(2) 伏せ1

龍道 ライフ600

手4 フィールド 

    魔法・罠 伏せ1

 

 

「俺のターン、ドロー!BF-黒槍のブラストを召喚。ここで罠発動、デルタ・クロウ-アンチ・リバース!BFが存在する場合、相手の場にセットされた魔法・罠カードをすべて破壊する!」

「聖なるバリア-ミラーフォース-が!」

「ここでチューナーモンスター、BF-疾風のゲイルを特殊召喚。疾風のゲイルの効果発動、フレイム・ウィングマンの攻撃力と守備力を半分にする!」

「何?!」

「バトルだ、黒槍のブラストでスパークマンを攻撃」

「ぐうううっ!」ライフ4000から3900

「さらにBF-疾風のゲイルでフレイム・ウィングマンを攻撃!」

「フレイム・ウィングマンまで!」ライフ3900から3750

 

「メインフェイズ2だ。レベル4の黒槍のブラストに、レベル3の疾風のゲイルをチューニング。S召喚!Lv7、BF-アーマード・ウィング!」

「これが、シンクロモンスター!」

「このカードは戦闘では破壊されず、戦闘で受けるダメージも0になる。カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

 

十代 ライフ3750

手0 フィールド 

    魔法・罠 

龍道 ライフ600

手2 フィールド BF-アーマード・ウィング

    魔法・罠 伏せ1

 

 

「俺のターン、ドロー!E・HEROバブルマンを特殊召喚!効果発動、デッキからカードを2枚ドローする!俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

 動きは少ないが、その目には勝利への道がはっきりと見えている事に龍道はワクワクする。

 とはいえ、デュエルチャンプがそうそう負けては沽券にかかわる。

 

 

十代 ライフ3750

手1 フィールド バブルマン

    魔法・罠 伏せ1

龍道 ライフ600

手2 フィールド BF-アーマード・ウィング

    魔法・罠 伏せ1

 

 

「俺のターン、ドロー!BF-極北のブリザードを召喚!効果発動、墓地からレベル4以下のBFを特殊召喚出来る。蘇れ、BF-蒼炎のシュラ。レベル4の蒼炎のシュラに、レベル2のブリザードをチューニング!S召喚!Lv6、氷結界の龍 ブリューナク!」

「攻撃力2300!」

「ブリューナクの効果発動、BF-月影のカルート2枚捨てて、バブルマンと伏せカードを手札に戻す。」

「何だって?!」

「バトルだ。ブリューナクとアーマード・ウィングでダイレクトアタック!」

「うわああああ!」ライフ3750から1450、1450から0

 

 

 

 

「だぁああああ!負けたぁああ!」

「ちょっといい?あの時、どうしてスパークガンで蒼炎のシュラを守備表示に変更したの?」

 

 

 それは見ていたギャラリーも同意見だったようだ。

 

「そうだよな。あれで300ポイントの戦闘ダメージを増やせた。」

「やっぱりオシリスレッドだな。」

 

 その問いに、十代は頭を掻きながら答える。

 

「あの時、スパークマンとスパークガンが初手に来ていたから、そうした方がいいって思ったんだ。」

「正解だ。このBF-月影のカルートは手札から捨てることで、場のBFの攻撃力を1400ポイントアップする。そして蒼炎のシュラは相手モンスターを破壊すれば、デッキから攻撃力1400以下のBFを特殊召喚出来る。ちなみにカルートは2枚あった。」

「って事は、フレイム・ウィングマンでシュラを攻撃していたら、返り討ちにあって新たなBFを呼び出され、スパークマンで追撃したら返り討ちにあっていた訳か?!」

「そういう事だ。所で、バブルマンで引いたのは何だったんだ?ヒーロー逆襲とE・HEROか?」

「詳しいんだな。ああ、エッジマンとヒーロー逆襲だ。」

「次のドローは?」

 

 十代はカードをめくる。

 

「ミラクルフュージョンだ。」

 

 

 次のターンに、E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンを出されていた。ラストターン、ブリューナクで決めに行かなければ負けていた。

 やはり、汎用シンクロ、汎用シンクロこそ正義。

 龍道はそう思いつつ、入学試験では本気を出さずに【BF】、エクストラも【BF縛り】をつけておけば良かったか?と反省する。

 ブラック・フェザーのカードパワーは高いが、多少制約を課せば楽しくデュエル出来ただろう、と。

 

 

 

 その様子をリナ皇女はじっと見つめていた。

 兄及び周囲の分析は…、「龍道がデュエルアカデミアを受験した理由は、圧倒的な力を見せつけ、デュエルワールドリーグへの推薦状を受け取るため。噂を聞きつけて現れる海馬とペガサスを倒したのは、単純に障害になったから。」という物。

 

 だが、リナはそう思えない。デュエルをすれば分かり合える、というのは伊達では無い。

 

 リナは、「本気でデュエルアカデミアに入学して学園生活を楽しみたかったが、ワールドリーグへ推薦されてしまい、あれよあれよと言う間にチャンプへ上り詰めてしまった。」

 というのが真相では無いか?と感じた。それを兄に話したところ、「そんな馬鹿な話があるわけ無い。」と一蹴されたが…。そうでも無ければ。

 

 何故、オシリスレッドの落ちこぼれでしかない遊城十代という生徒とのデュエルに、あれほど楽しそうな、憧れを多分に含んだ瞳でデュエルをする?

 自分にも、響紅葉にも、カブキッドに対しても、あんな楽し気な眼は向けてくれない。向けられるのは好敵手、という視線。

 

 …本人は気づかれていないと思っているようだが、チラチラと胸や太ももを見ている事にリナは気づいている。まぁ、今となってはもっと見て欲しいが。

 

 

 もしかして、事前に遊城十代を知っていた?変な話では無い。三幻魔の騒動で判明した、カードの精霊と心を通わすデュエリスト。情報を得て居てもおかしくない。

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