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ウイニングライブは基本的に2番を歌う必要はない。
それでも2番を歌うのは、この場にいるファンやトレーナーにサプライズで喜んでもらおうとした、13人の全会一致ということになる。
「強くなってく向かい風に 従順じゃいたくない本能♪」
「ふっとさらわれ飛んでいくよ ためらいも臆病さも♪」
ダートとは過酷だ。
誰も目標としない。誰も憧れにしない。
そんなダート路線に、彼女たちは自分から飛び込んだ。
「逆境なくらいで絶望だとか マイナス先入観は似合わない♪」
「劣勢ならあとは攻めるだけ この夢は揺らがないでしょう♪」
彼女たちは決してマイナスになんかならなかった。
故障でこれからがめちゃくちゃになっても。トレーナーがクビにされそうになっても諦めなかった。
そして、そんなインシルカスラムに何度負けても、勝つことを諦めなかった。
「ココロの限り!♪」
「今を全霊で生きたいよ 未完成な私で♪」
「胸を張って行こう これが選びたい進化論♪」
彼女たちは未完成だ。彼女たちの名前が歴史に残ることはない。
それでも、彼女たちは全霊でレース人生を生き抜いた。
それが、胸を張って彼女たちが選んだ道。
「何があったって スタートをしたんなら行くっきゃない♪」
「つらぬくよいつだって♪」
その道を、いつだってつらぬいた。
「ずっと最大級を超えてく刺激をあげる♪」
「その胸の何か 火をつけてくようなドラマ♪」
さて、ここまでのインシルカスラムの物語は退屈だっただろうか?
少なくとも、森内トレーナーにとっては、ずっと最大級を超えてく刺激があった。
森内トレーナーの胸には、火が付くほどのドラマだった。
「傷が塞がってしまうのを待たずに挑むから♪」
そう。インシルカスラムは、傷ついても、傷が塞がってしまうのを待たなかった。
「キミが目撃してよ?♪」
それを目撃した者に、勇気と感動を与えてきた。
ライブは、ラスサビに入る。
「どうか全力で射抜いてよ 瞳で私を♪」
「焼き付けていこう "これは"約束の進化系♪」
彼女たちの名前が歴史に残ることはない。
だから、ここにいるみんなだけでも、思い出に残してほしい。瞳に焼き付けてほしい。
彼女たちは、そんな想いを歌詞に込めて歌い上げる。
「傷を痛がって投げ出す程度の想いじゃない♪」
「君は目撃者だよ♪」
私たちダートウマ娘は、傷を痛がって投げ出したりしない!
私たちの生き様を、あなたが見届けてください!
「Yes…Unlimited Impact!♪」
「見せてあげる Evolution♪」
最後に、インシルカスラムは両手を突き上げ。
観客に向けてグッと握った。
「Go Ahead! 未来 DAYS!♪」
これにてすべての日程が終了しました。
あとはエピローグを残すのみとなります。
残り2話。