ウマ娘 ブラス・トレーサー   作:takapon960

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盛岡って何が有名なんですかおしえてください。


第55話

ーーー44ーーー

 

インシルカスラムの次走であるマイルチャンピオンシップ南部杯はこれまでとはレースの特色が違う。

 

今回の舞台は盛岡レース場。中央トレセンのウマ娘がこのレース場に関わることはめったにない。

 

平坦だった川崎レース場や大井レースと違い、盛岡レース場は上り、下り、そしてもう一度上り坂があり、その高低差もかなり急な坂だ。

 

盛岡レース場はG1では南部杯以外で走ることのないレース場であり、いかにトレセン学園といえども学園内に練習コースがない想定外のレース場だ。

 

 

というわけで、実際の感触を確かめるべく、インシルカスラムと森内トレーナーは岩手県の盛岡レース場を訪れていた。

 

「なんでレースに坂なんかつけんのさ……」

 

インシルカスラムはお土産用に買ったはずのかもめの玉子を早速現地で頬張りつつ、坂に文句を言いながら盛岡レース場をぐるりと見渡す。

 

盛岡レース場はコーナーを回る時に2m程度の勾配がある。

 

普通に歩いている分には気づかないレベルの勾配だが、0.01秒を争うようなウマ娘のレースの世界においてはあまりにも急な坂と言えるだろう。

 

「芝だと当たり前のように坂があるものだが、そうだな。ダートではあるほうが珍しいな」

 

森内トレーナーは苦笑いしながら盛岡レース場の入り口をくぐる。

 

やはり観客スタンド席は中央に比べると規模が小さい。

 

今日はレースもなく、盛岡のトレセンウマ娘も使用していないせいか、非公開でないにもかかわらず、一般の観客は誰1人として見当たらない。

 

しかし、関係者は2人だけいた。

 

それも、普段は滅多に来ないはずの中央トレセンウマ娘とそのトレーナーだ。

 

2人の用事はインシルカスラムと森内トレーナーと同じく、南部杯に向けての練習以外はありえない。

 

「なんだよー、貸し切りかと思ったらいるじゃん!誰だろなー」

 

インシルカスラムも2人に気づいたようで目を凝らして2人の正体を確かめようとする。

 

一方で森内トレーナーはよく見えなくとも誰かの予想はついた。

 

「インシーが望んでいた新しいライバル、というべきかな」

 

「アタシの?へぇ、ケンカ売ったら買ってくれる?」

 

インシルカスラムは両手をポキポキ鳴らしながら攻撃的な挨拶をする気満々だ。

 

「間違いなくな。行こう」

 

 

関係者席に近づくと、2人も森内トレーナーとインシルカスラムに気づいたようだ。

 

ウマ娘のほうはちょうど160cmくらいの標準的な体格。

 

緑色の目に茶髪のカーリーショートヘア。印象としてはかなりボーイッシュだ。

 

そして、トレーナーのほうは深緑色のセーターと紫の縁をした眼鏡をかけた柔和そうな男だった。

 

トレーナーのほうは見覚えがあるし、ウマ娘のほうも森内トレーナーは名前を知っていた。

 

「久しぶりだな、打出。同じクラスまでインシーを上げてきたぞ」

 

そう、模擬レースの時に知り合ったダート専門トレーナーこと打出トレーナーだった。

 

「あぁ!これはこれは森内さん!お久しぶりです、噂は聞いていますよ、連戦連勝の絶好調だそうですね!」

 

打出トレーナーは両手を広げて歓迎のポーズをとると、森内トレーナーと両手で固い握手を交わす。

「インシーも、模擬レースのころから少し印象変わりましたかね?背でも伸びました?」

 

「伸びてねーよ分かってて言ってるだろ!じゃあ、そっちのウマ娘がアンタの?」

 

インシルカスラムはボーイッシュなウマ娘を顎で指す。

 

すると、顎で指されたボーイッシュなウマ娘は目を見開くと、ズカズカとインシルカスラムに大股で歩いて近寄ってくる。

 

そして、顎で指された仕返しだ、と言わんばかりに偉そうにインシルカスラムを見下ろした。

 

「そうだ!オレが"ガルディアコダン"だぜ!」




NEW Rivals!
というわけで今回の勝負相手となるガルディアコダンをよろしくお願いいたします。
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