異世界ギルドと言う名の何でも屋~気が付いたら最強ギルド長になっていた~   作:あましのの小説部屋

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第19話異例の開戦

かつて、3人ほどいた幹部陣はいつの間にか一人になり、その事実に軍長も最後の幹部も動揺を隠せなかった

「どどどどどうするか?!」

「おち、お、落ち着いて下さいロザさ、さ様」

 

そしてその報告を聞いた瞬間、城の執務室は地獄絵図と化していた

 

机の上の書類が吹っ飛び、椅子がひっくり返る。

頭を抱えながらロザがうろうろと室内を行き来する。

その後ろで、部下たちは冷や汗をかきながら必死にフォローに回っていた。

 

「お、落ち着いてくださいロザさ、さ様っ! 深呼吸を……!」

 

「すーっ……はぁぁぁぁ……う、うるさい! 落ち着いてなどいられるかぁっ!」

 

「せ、せめて報告を整理しましょう!」 「そ、そうッス! 現状確認から行くッスよ!」

 

そう言って手を挙げたのは、例の観察者――ロティ・アテロイド。

相変わらずの笑顔で、ちゃっかり会議の場に紛れ込んでいた。

 

「お前、いつの間に入ってきた!?」

ロザがツッコミを入れるが、ロティはまるで聞いていない。

 

「えー、では現状をまとめると、

 幹部のレヴ・アルノーさんおよび副官カミュール・カルトナさんは敵ギルドに拘束中、

 敵リーダーのシキ・イチヅカさんは生存確認済み。

 アルノー隊の士気はお察しレベル。――って感じッスね」

 

「軽いッ!」

「言い方軽すぎますってば!!」

 

「ま、でも逆にチャンスっちゃチャンスッスよ?」

 

「どこがだぁぁぁ!」

 

ロザの怒号が部屋に響き渡る。

しかしロティは涼しい顔で、指を一本立てた。

 

「レヴが抜けてる今、代わりに誰かを“暫定幹部”にすればいいッス。

 上の混乱を収めるには、それが一番早い。

 しかも、ボスの耳に入る前になんとか形だけでも整えておけば――ワンチャン怒られないッス」

 

「お前、それ完全に“怒られ対策”だろうが!!!」

 

「それにもう我の耳には入っておるぞ!」

 

「だって怒られるのイヤじゃないッスか」

 

真顔で言い切るロティに、周囲がどっと崩れ落ちた。

ロザは頭を抱えたまま天井を見上げる。

 

「……わ、分かった。仮幹部を立てる……誰か候補はいないのか?」

 

その瞬間、ロティが手を挙げる

 

「そういうことなら一人推薦ッス」

 

場が凍りつく。

そこに立っていたのは、ロザ軍の恐らくレヴ隊の一般兵である。

 

「お前が?」

「ども。」

 

ロティがニヤリと笑う。

「アリッスね。新しい風は大事ッス」

 

「冗談だろ!?!?!?」

ロザの絶叫が響く中――こうして、異例の人事が決定した。

 

ロザ軍暫定幹部:アオン・リュカム(異世界ギルド、リュカ・アオンカムイが魔人族に変装した姿)

 

(ほんとに大丈夫か?)

 

(ま、安心してくださいッス。)

 

――まさに異例の対戦の幕開けであった。

 

 

「と、とりあえず。次は総力戦だ!」

 

「「「御意!」」」

 

 

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