異世界ギルドと言う名の何でも屋~気が付いたら最強ギルド長になっていた~
作者:

オリジナルファンタジー/コメディ
タグ:
▼下部メニューに飛ぶ
夜明け前の街は、まだ眠りに沈んでいた。
石畳に降りた夜露が、かすかな月明かりを受けて銀色に光る。
そんな静けさを破ったのは、場違いな看板の音だった。

《異世界ギルド 何でも屋支部》
――依頼内容、なんでも受付中。
(※ただし世界征服は要相談)

「……朝から悪目立ちしてんなぁ、この看板。」

ため息をつきながら扉を開けるのは、市塚紫稀。
元・日本の高校生、現・ギルド長。
本人いわく「気づいたらこうなってた」らしいが、
街の人間にしてみれば、この小柄な青年こそ街を守る最強の切り札だった。

「で、今日は何を頼まれるんだろ……猫探し? 魔物討伐? それともまた貴族の家の修理?」

カウンターの奥、仲間たちがいつものようにコーヒー片手にくつろいでいる。
一見のんびりとした朝――だが、扉の外には既に長蛇の列ができていた。

紫稀は額を押さえる。
「……これ、今日も徹夜コースかもな。」

この瞬間、またひとつ、とんでもない依頼が舞い込もうとしていた。
異世界での彼の日常――いや、非日常が、今日も始まる。
X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ