異世界ギルドと言う名の何でも屋~気が付いたら最強ギルド長になっていた~   作:あましのの小説部屋

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ストレイランズ
第6話「新たな一歩を踏み出したら追放されました byシキ」


少し前に遡る

 

 

 

「今日から入りましたシキ・イチヅカです」

 

今日からギルド職員だ。気合いを入れるぞ

 

「よろしく」

 

 

 

ここは冒険者ギルドの本社のようなところだ。そう思うとどうやってここの招待状を獲得したのか気になるがまあいいか

 

(ギルド長の被害に遭良そうな奴が来た)

 

 

 

「ふん、貴様が新人か」

 

ドンッ!机を叩く音とともに現れたのは、二重顎で太鼓腹、無駄に高そうな服を着た男。ギルド長、アゼルフ・ディーゼル。

 

「異世界人風情が、せいぜいうちの看板に泥を塗らないことだな」

 

そういうと自室に帰っていった

 

 

 

それからというもの大量の仕事を押しつけられ、連日の残業を余儀なくされた。無論、この世界には残業代の概念すらなく、ギルド長のさじ加減で決まる。

 

しかも

 

「この仕事も頼む(どうせ断あることが出来ねえし)」

 

ギルド長以外からも仕事を押しつけられる始末、こんなことが1週間続いた

 

 

 

「はい・・・・」

 

変な荒事を起こしたくないからか、反論は出来なかった

 

 

 

「ああ、あとこの仕事が終わらなかったら魔王領との国境沿いの辺境の地に流刑になるから気を付けろよな。はっはっはっは!」

 

ギルド長は国王に多額の賄賂を渡しており、流刑を執行できる権利を持っている

 

 

 

深夜

 

全員が寝静まる時間に小さな灯りが2つ。

 

何事にも例外はあった

 

「いつも手伝ってくれてありがとうございますリジアさん」

 

 

 

ギルド職員の一人リジア・ソニアさんだ

 

彼女は真面目で責任感が強い人でこの現状にも唯一難色を示してくれた人だ

 

 

 

「いえ、私の方こそ何も出来ずじまいですみません」

 

 

 

「リジアさんの責任ではないです!元はといえば僕が断れなかったのが原因で!」

 

そう、リジアさんが責任を感じる必要はない

 

 

 

「それに私はスキルはなくとも内生命力の副次作用のお陰で自己回復出来ますので」

 

そういうと青の瞳をこちらに向けた

 

 

 

「それと、リジアさんは魔王領との国境沿いの辺境の地を知っていますか」

 

書類仕事をしながらそう問う

 

 

 

「ストレイランズ領のことですか・・・」

 

そういうリジアさんの顔は少し曇る

 

「あそこは人間領ではあるものの魔王領との国境沿いにあることから魔物に侵略されやすく、ほぼ国からも放置されている無法地帯の領地です」

 

 

 

続けざまに

 

「加えて、あの場所にいるのは何らかの要因で逃げれない人、流刑にされた荒くれ者や訳ありの者が集まり、ただ蹂躙されるのを待つ場所でもあります」

 

 

 

「・・・・」

 

僕は言葉を失った

 

「ですので、シキさん。貴方をあの場所に送られるのだけは阻止しなくてはならないのです。突然異世界から転移された貴方がせっかく生きて職に就けれたのだから」

 

 

 

『じゃあな、負けるんじゃねえぞ!』

 

クロードさんの言葉が頭をよぎった

 

「そうですね」

 

そうして、なんとか仕事を終わらせた

 

 

 

翌日

 

いつものように手柄を横取りされ、今日も仕事を押しつけられた

 

 

 

「何?期限に間に合わないだと?どういうことだソニア!」

 

 

 

「申し訳ありませんギルド長」

 

リジアさんがギルド長に怒鳴られている

 

「ありゃ、変な無茶な命令を出して流刑行きやギルド長の奴隷にするいつものパターンだな。可哀想によ」

 

 

 

そういう先輩の表情に同情の念はなかった

 

「っ?!そんなっ!」

 

僕のせいだ。僕の仕事を手伝って貰わなければこんなことにはならなかった

 

 

 

「本当なら家族共々流刑行きだが、儂は慈悲深い。その体を差し出せば流刑は勘弁してやろう」

 

(ふん、目障りな小娘が、いつもいつも儂に楯突きおって。だが、それも今日までだ)

 

 

 

ギルド長はリジアさんの体を舐め回すような目で見て、隠しきれない笑みを浮かべる

 

 

 

こんな僕をいつも助けくれた彼女を見捨てるのか?誰よりも他人思いのあの人を知らない振りで、見捨てるのか?!

 

 

 

そう思うといつの間にかギルド長を殴り飛ばしていた。

 

「ぐえええ!」

 

自分でも恐ろしいほど飛んでいたことは置いておいて

 

 

 

アゼルフがよろめきながら立ち上がる

 

「き、貴様ぁ!誰に牙を向けたのか分かっているのかぁ!」

 

 

 

「さあ、分からないでしょうね」

 

そう答えると机にあった、それも昨晩僕とリジアさんが作った書類を手に取ると

 

「リジアさん、ごめんなさい」

 

【分解】

 

書類を分解し、足下にはインクの池、手元には白紙の紙になり、それを辺りにばら撒いた

 

 

 

ギルド長の顔が青ざめている

 

 

 

「これ、国王に渡す大事な書類でしたっけ?そんな書類が今消されたら他の事に取りかかっている暇あるんですかねぇ?」

 

案の定、こんなことをして僕もただでは済まないことも分かっている。流刑行きだろう

 

 

 

でも後悔はしていない、これでリジアさんを守れたのだから

 

 

 

 

その後は早かった。

 

ギルド長はこれまでのことがばれ、国王も賄賂の件がバレる訳にはいかなかったためアゼルフをギルド長から解任

 

 

 

だが国王に渡すはずだった書類をダメにした僕は案の定流刑行きが確定した。

 

牢獄に投獄中、リジアさんが僕の刑の執行を取りやめるようかけあってくれようとしたが無駄に終わり、現在に至る

 

 

 

「結構自業自得だな」

 

さて、どうしようかと思い、領地に足を踏み入れた

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