異世界ギルドと言う名の何でも屋~気が付いたら最強ギルド長になっていた~   作:あましのの小説部屋

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第9話劣化の呪い子

まさか初日で住処を確保できるとは運がいい

 

それにしてもこの屋敷の呪いってなんだろう。くつろいでいるけどなにも起きてない

 

「ねえ、ここって本当に劣化の呪いがかかるのか?」

 

 

 

「・・・何で私に聞くのよ」

 

少女は少し睨みながらこちらに視線を向ける 

 

 

 

「だって、僕よりも住んでいる歴長いでしょ」

 

 

 

「住んでいるけど・・・この領地の建物、どこもかしこもボロボロの物件だから分からないわよ」

 

呆れながら彼女が答える

 

 

 

「そっかぁ、でも君の周りだけ異様に劣化が速いから確実にあるはずなんだよな」

 

カスッ

 

「鳴らせてないわよ、指」

 

そういい、指を鳴らすはずが掠ったことで音が出ないこととは関係なく【修理】を発動させ、床を直した

 

 

 

(あれ?これって本当に私が原因って気付いてない?!もう1週間も住んでいるのよ)

 

彼女は少し動揺している

 

「そういえば1週間も外出てなかったな。ノマ爺に近況報告に行くとするか」

 

 

 

 

「そう」

 

 

 

「あと、君も着いてきて貰うよ」

 

僕がそういうと

 

 

 

「はあ?!何言ってんのよあんた!」

 

物凄い勢いで拒絶された。 

 

 

 

「だって、君の出所不明の劣化の呪いがある以上、このままここに居たらまた倒壊しそうになるよ。僕の修理の能力も生き物相手には効かないんだからさ、」

 

そして僕はそのまま少女をヒョイッと持ち上げる

 

 

 

「なあああ?!分かった、分かったから降ろして!自分で歩くわよ!!」

 

 

 

そうして紆余曲折ありながらも二人の外出が決まった

 

 

 

「はぁ・・・何で押し負けてるのよ、私」

 

彼女はローテンションで猫背になっている

 

 

 

それにしても・・・・

 

「ヒッ、呪い子だ・・・」

 

僕達を見た瞬間今まで以上に怯えた様子の住民たち

 

 

 

「の、呪わないでくれ・・・」

 

呪い?何のことだ?

 

 

 

そうこうしているうちにノマ爺の寝床についた。

 

「ノマ爺、来たよ」

 

 

 

「おお、シキか。そちらは・・・・っ?!」

 

ノマ爺は少女を見るなり口を開いた。

 

 

 

「・・・・お主、まさか呪い子を連れてきたのか?」

 

 

 

「え?呪い子って・・・・さっきもそう言われたけど」

 

僕が首をかしげると、ノマ爺はため息をつきながら少女を指さした。

 

 

 

「その赤い目が証拠じゃ。忌まわしき呪詛の眼・・・・厄災をもたらす呪い子の証じゃ」

 

 

 

「・・・え?そうなの?」

 

僕は思わず少女の顔を覗き込んだ。

 

確かに、よく見ると彼女の瞳は赤い。

 

 

 

「・・・・今さら気付いたの?」

 

少女が呆れ、額を押さえながらツッコミを入れた。

 

 

 

「そうよ、あの屋敷には呪い何て存在しない。私が劣化の呪い子だからよ」

 

 

 

ようやく合点がいった

 

 

 

「なるほど、だから君の周りだけ何度直してもボロボロになっていたり、いくら探しても呪いの原因が分からなかったり、見たことない赤い眼を持っていたりしていたんだ」

 

 

 

「何でそこまで分かってて気付かないのよ・・・」

 

 

 

「万が一があると思って」

 

 

 

「ないわよ」

 

 

 

「とにかく、儂からの忠告じゃ。そやつとは関わらんほうが良い」

 

ノマ爺はそれだけ言うと眠りについた

 

 

 

その後僕らは家に帰った

 

「これでわかったでしょ、私が呪いの原因だって」

 

 

 

「ああ、そうだな」

 

 

 

僕が頷くのをみて少女は言う

 

 

 

「だったら・・・」

 

 

 

「だったら、熟練度のステイタスを上げ放題じゃないか!」

 

僕はキラキラした目で彼女の方を見る

 

「なっ?!何でそうなるのよ!」

 

 

 

「だって、こうやって面白いツッコミを入れてくれるわけだし!呪い子とか関係なしに!」

 

 

 

いつの間にか距離を詰めてた

 

 

 

「そういえば名前何て言うの」

 

 

 

「名前なんてないわよ。ただの呪い子には」

 

 

 

「そっかぁ、名前ないなら呼びにくいよね」

 

 

 

「名前がなくても私には関係ないわよ・・・」

 

そういい立ち去っていく彼女に

 

「フラってのはどう?ギルドにフラッといたから」

 

 

 

「安直すぎない?!それに何勝手につけてんのよ」

 

 

 

「でも名前ないままだと不便でしょ?それか嫌だった?」

 

 

 

「・・・それは、まぁ・・イヤじゃないけど」

 

 

 

「じゃあフラで決まり!」

 

僕はニコッと笑って手を差し出した。

 

 

 

「ちょ、ちょっと」

 

少女――いや、フラは渋々といった様子で僕の手を見ていたが、結局観念したように小さくため息をついた。

 

 

 

「・・・もう、好きに呼べばいいわよ」

 

 

 

「うん!じゃあこれからよろしくな、フラ!」

 

 

 

「・・・はぁ、なんでこんなのに押し切られてるのよ、私」

 

そう呟きながらも、ほんの少しだけ口元が緩んでいるのを僕は見逃さなかった。

 

 

 

こうして、一人目の仲間が加わった

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