『ブラック・リベリオン』自体は鎮圧したものの、これまで盤石と思われたブリタニア支配は決して崩せないわけではない。ゼロの起こした奇跡は各エリアに消えかけていた反抗の灯をともし、E.U.と中華連邦も反抗を強めている。
これらを鎮圧するべく第88皇女マリーベル・メル・ブリタニアが創設した『グリンダ騎士団』がその旗印となった。さらに、エリア11で多大な戦果を挙げたランスロットをベースとした次世代量産機計画『ヴィンセント・プラン』をはじめ第6、第7世代に相当するKMF開発が進行していた。
そして、ライルの方も……
「やはり、もうダメか。」
「ええ、元々リミッターを外してもやっとだったものです。これじゃあ新品を持ってきても結果は同じでしょう。」
あの事件でグロースターは完全に廃棄処分せざるを得なくなった。パーツの融通が利く半面、グロースターのスペックではライルの反応速度に着いていくことができなかったのだ。これでは新しい機体に同様の処置を施しても、結果は同じだ。
「はっきり申し上げて、ランスロットでもなければ殿下の反応速度にはついていけません。」
となると、『ヴィンセント・プラン』に期待するしかないか。
「そういえば、キャメロットに申請していたそのランスロットは?」
再編された特派の名前を出すライルに整備班長が…
「ええ、届いております。シミュレーターで試した結果も計算して搭乗できる人間は一人です。」
そう、ランスロットの量産化でライルは自軍にランスロットを配備できないか相談した。そして、戦力低下をKMFで補うという方針でランスロットを一機融通してもらい、何機か造られた内の一機をフロートユニットと共に回してもらった。
ランスロット・トライアル……『グリンダ騎士団』筆頭騎士オルドリン・ジヴォン専用にカスタマイズされたランスロット・グレイルのベース機だ。『グリンダ騎士団』はマリーベルの血をまとう理念から赤に統一されているが、こちらはライル軍の基本カラーであるダークブルーと金のツートンになっている。
「それと、エリア11で接収されたあのリニアカノンも三機ほどこっちに回してもらえます。」
「そうか…」
何とかライル軍も人員の補充は間に合ったが、エリア11の傷跡で経験の浅い若手騎士達が多い。もっとも、それはライル軍に限ったことではなく『グリンダ騎士団』も筆頭のオルドリン・ジヴォンをはじめ実戦経験の少ない騎士が殆どだ。
ブリタニアが受けた傷がそれだけ大きいという証明にもなっていたのだ。
加えて、こちらの場合は貴族の子息や士官学校を優秀な成績で卒業した平民層と成績の上では問題がない。が…
『イレヴンごときの指揮下など屈辱だ』、『ナンバーズより低い階級など理不尽だ』
いきなりそんな文句を言ってきた。その場はゲイリーとフェリクスが『実戦経験では彼らが遥かに上だ』と黙らせ、同時にライルも
『戦場では、人種や爵位なんてものは何の役にも立たない。それが分からない者から真っ先に死ぬと思え。』
一応納得はした様子だが、面従腹背なのは一目瞭然だ。
「今頃、ライルも頭を悩ませているだろうな。」
第56位皇位継承権者シルヴィオ・ロ・ブリタニアは書類整理を済ませて、一息ついた。
相棒の男が紅茶を持ってくるが、その男はイレヴンだった。そして、主君のシルヴィオもまるで侍のような礼装をまとって、相棒のイレヴンは女物のかんざしを挿してはいるが、礼装は正当なブリタニア騎士だ。人種と礼装がまるで正反対のこの二人だが、ブリタニア軍では指折りの主従で実力も連携も対抗できるのがあのコーネリアとギルフォードのみと評されている。
木宮ユウキ……戦前からブリタニア本国に移り住み、シルヴィオの十年来の友だ。日本に旅行に来たシルヴィオが偶然知り合った彼をわがままを言って母や姉と共にブリタニア本国へ招き、そのままシルヴィオの好意で小間使いとして暮らしている。家臣達からは我が儘の少ないシルヴィオの珍しい我が儘となっていた。
エリア11成立後もシルヴィオの母が尽力して、現在はブリタニア本国在住の名誉ブリタニア人という極めて珍しい待遇だ。
その木宮は、女のような素振りでされど男も女も魅了する雰囲気を醸し出す。
「誇りあるブリタニア貴族が平民やナンバーズより下などおかしい、って駄々をこねる子達ね?」
「ああ……だが、そういう手合いも嫌でも思い知るだろう。そんなものが戦場では何の意味もないと。」
そう、シルヴィオの母も爵位は高いがそれは騎士としての武勲を積み重ねてきたもの、だからこそわかるのだ。爵位などは戦場では意味がない、と。
「そういうのが分からない子を使わなきゃいけないくらい、ブリタニアはダメージを受けているということだものね。」
「そういうことになる……『グリンダ騎士団』に限らず経験の浅い騎士たちが多く戦場に駆り出されるだろう。」
逆を言えば、それだけ戦死者が増える確率も高いということだ。
「…殿下も苦労しそうね。」
「全く。」
ライル軍に来た補充要員にも熟練もしくはすでに実戦経験もある若手騎士もいた。その中で
「いやぁ、シュナイゼル殿下に転属願いだしてみてよかったわ。」
「ええ、気心知れた部下がいてもいいという配慮でしょうね。」
ヴェルドとコローレだ……会社を経営する男爵家の息子だが、二人とも平民暮らしをしている。
「私は嫌がらせのような気もするよ。」
能力で言えば、この二人は文句のつけようがない。性格も、最大の問題点さえ除けばよいのだが。
「うーん、飯田有紗ちゃんね?」
「は、はい。」
ヴェルドは早速、有紗を上から下でじろじろと見ている。
「小柄だが、でかい胸。うん、Gカップはあるね。」
「ひ!」
有紗は両手で胸を隠して、身を守る。
「おい、彼女はそうした意図でオークションの商品にさらわれたんだぞ。」
「あ、そうだった…わりぃ、つい条件反射で。」
一応の反省はしているが、これがこの二人の最大の問題点だ。とにかく、女好きだ。
「で、そちらがジュリアの後任の。」
コローレがレイを見る。
「え、ええ…」
「うぅん、細いが胸も腰も良い。今夜お近づきに。」
見事な音が響いた。
「……彼女を弁護するからな。」
「い、いえ……お近づきの記念にこのビンタは受け取っておきます。」
見事に頬が赤く染まっている。どうやら、よほど強くはたいたようだ。
「はあ……全く、『アルガトロ混成騎士団』も大変だっただろうに。」
「やっぱわかる?」
「当たり前だ、昨日今日の付き合いじゃないんだ。」
悪態をつきあいながら、ライルは二人と今後の方針を話し合い、退室を許した。そして……
「そうだ、区切りが着いたらジュリアに会いに行けよ?」
「…ああ、そのつもりだ。」
ヴェルドから忠告をされ、ライルはそれを素直に受け取った。
二人が退室した後…
「仲がよろしいんですね?」
ある程度、予測していた質問が有紗から来た。
「ああ、ヴェルドは士官学校の一期先輩。コローレは卒業生でデビーと一緒に顔を見せていたんだ。フェリクスやクリスタルとも一緒に組んでいた。」
「その時に、もう今の親衛隊の基盤ができていたんですね。」
レイの言う通りだろう。そして、ヴェルドとコローレのホーネット家は男爵家で一度会社が倒産しかけたところを、あの二人がギャンブルで奇跡的に負債を埋め合わせた。天文学的な確率で、いくつかのカジノが泣かされたとか。
デビーは家が傾いており、縁戚目当てで今大貴族の令嬢と結婚の話が上がっている。ジュリアとセヴィーナはごくありふれた平民の家、フェリクスとクリスタルはそれぞれ伯爵家で現在も順調。
「そんな組み合わせだから、ナンバーズにも輪が広がるんですね。」
「ああ、私の同期にも平民出身は多かった。成績でもね。」
何人かは死んだが、前線勤務でまだ健在な者も多い。
「首席はどんな人だったんですか?」
「…………あまり、いい印象がない。」
貴族出身、それも公爵家だ。と言っても、本人が公爵家の出身というわけではなくその縁戚にある。その権威に媚びを売る生徒達で派閥ができており、ライルから鞍替えした生徒の大半もそちらにいた。とにかく、典型的な貴族のドラ息子と言わんばかりでやりたい放題。教官たちの制止などまるで聞こうとしない。
皇族のライルには一定の礼儀を持っていたが、成績で上だったこともあって見下している傾向があった。別に成績が上であることにライルは不満はない。相手の方が上だっただけだ。
しかし、公爵家の親戚で首席という取り合わせが、最悪のフルハウスになってしまった。おかげで卒業までは細やかながら陰湿な争いが続いていた。
「校長は気付いていたのか、いなかったのか。」
もし奴の味方だったのなら、卒業式の時に殴っておけばよかった。だが、自分が手を下さずとも痛い目を見る……と思っていたのならば先見の明がある人だ。
あの校長を決して嫌っていないライルとしては、そうであってほしかった。
「なぜ、あの二人をライル殿下の元に?」
「ヴェルドとコローレのことかい?」
カノンの問いにシュナイゼルが問い返す。
「はい、あの二人は性格や素行には少々問題がありますが実力は『アルガトロ混成騎士団』で最上位です。」
「だからこそ、さ。あの二人は我が強い……だが、我の強さならばライルも負けてはいない。」
なるほど……血統意識の強い大貴族が多いあの騎士団で、いくら男爵家とはいえ一度没落の危機に瀕した貴族など邪魔に等しい。おまけにあの性格だ。
実力的に言えば、足の引っ張り合いになる前にあの二人をよく知っているライル殿下に任せようというわけね。
ちょうどいい具合に、ライル軍では腕利きが何人か離脱している。軍としての運用方針を練り直しているところであの二人を入れて貸しも作っておこうということか。
学生時代からの付き合いである宰相の思考をカノンはそれとなく察していた。考えてみれば、あの二人は我の強さならばロイドより上かもしれない。
かといって、ライルの内情を探るスパイなんて無理だろう。あの二人はライルのことを大変好いている。逆に二重スパイになるのが目に見えている。なら、いっそのこと押し付けた方が良い。
まあ、あの二人には彼らも不満があったようだし、一石二鳥ね。更に言えば、質の面でもライル軍の方が上だ。なら、より試金石を磨ける場所の方が良い。
「あの放蕩貴族の兄弟がライルの軍隊だ?」
第五皇子ルーカス・ズ・ブリタニアはベッドで書類を読み上げ、放り投げた。それだけだった。
ホーネット家は男爵家、それも経営難を息子たちがギャンブルで稼いだ金で凌いだ等という面汚し。子爵家ごときの皇子には相応しい部下だ。他にも平民やナンバーズなどといういくらでも沸いてくる有象無象を重宝するという妄言をまき散らす。
なのに、なぜ大貴族共に奴の支持者がいる?ウィスティリア家、ヴィオレット家、クレヴィング家、アルバートフ家……伯爵以上の地位を持つ本国でも決して小さくない影響力を持つ貴族達。同じ男爵家でも皇室の従者を輩出したこともあるバルテレミー家の当主は妾腹とはいえ、息子をライルの小間使いにした上にその息子が死んだ今でもライルとは一定の交流を持つ。さらに最近ではクラウザー家やスレイター家の娘もライルと接点を持つ。
ウィスティリア家とアルバートフ家、クラウザー家の娘は知っている。ルーカス好みの美女だ。
特にウィスティリア家の娘はあんなガキにはもったいないほどに豊満な肢体と美貌だ。ライルなどよりこのルーカス・ズ・ブリタニアにこそあるべき女だ。
そもそも、たかだか子爵家ごときの母を持つ皇子などに何故、大貴族の当主や跡取りがなびく?伯爵家の母を持つ自分のほうが相応しいというのに。
全く、理解に苦しむ。真に選ばれし血筋をこの俺様の偉大さが分からぬとは。『グリンダ騎士団』筆頭のジヴォン家の娘も類まれなる美貌、俺にこそふさわしい女だというのに廃嫡された幼馴染の皇女に従うなど。
その憂さ晴らしにと、先日仕入れた平民の娘に再び覆いかぶさり、また注ぎ込んだ。
女は泣くことしかできず、只貪られながらしがみついていた。他にも女はいた…人種も身分も様々で、ルーカスが連れてくるか献上された女達だ。
既にルーカスに壊された女たちは意識を手放すか、虚ろな目でルーカスに抱かれるのを羨んでいた。そして、ルーカスの気が済むころには既に女は壊れて、ルーカスの従順な人形になっていた。更にルーカスはもう一人の女に手を伸ばし、女は悦びの声を上げた。
『グリンダ騎士団』がエリア18方面でブリタニアの進軍を阻み続けた『サハラの牙』を撃滅した報告は本国に歓喜をもたらし、人々はブリタニアの栄光が健在であると安堵していた。が、軍部ではその『サハラの牙』に目が向いていた隙をつかれてベジャイア基地がたった一機のKMFに壊滅させられ、『グリンダ騎士団』も惨敗を喫した裏の事実が問題視されていた。
「たった一機で基地を壊滅……」
報告にあった画像でその白いKMFは『黒の騎士団』の紅いKMF……紅蓮弐式と同タイプであることが判明、それも『一本角』の仇名で呼ばれる傭兵派遣組織『ピースマーク』最強の兵士の機体だ。
ライルはシルヴィオ、エルシリア、セラフィナを呼んで、共にこの事態を相談していた。
「どこのどんな人間か知らないが、恐ろしい相手だ。」
「兄さん、顔が笑っています。会ってみたいのでは?」
セラフィナに言われ、ライルは咳払いをした。
「失礼……ただ、これほどの相手ならば命が助かっただけ運がよかったでしょう。」
「ああ、最悪四人とも死んでいたな。」
シルヴィオの言う通り、筆頭騎士のオルドリン・ジヴォンでさえも危うく死にかけた。彼女はまだ経験は浅いが、ジノがギルフォードに比肩すると評するほどの才能。ランスロットを乗りこなすだけでもそれは十分な証明だ。
「でも、『ユーロ・ブリタニア』はどうなるんですか?」
そう、本来の目的である『ユーロ・ブリタニア』の動向監視はできなくなってしまった。
「そこは既に兄上が手を打っている。あの枢木スザクを陛下が派遣するそうだ。」
『ナイトオブラウンズ』、それも枢木スザクを……
「あの…よろしいでしょうか?」
有紗が新しいアイスティーを持ってきて、注ぎながら質問する。
「私は一般人で、しかもナンバーズだから疎いんですが『ユーロ・ブリタニア』って、本国と何がどう違うんですか?E.U.に攻め込んでいる軍隊程度にしか知らないんです。」
それに長野も同調する。
「私もE.U.方面軍程度には聞いていますが、改めて確認をさせていただけますか?」
「そうだな……『エディンバラの屈辱』と『新大陸への遷都』のどちらかは知っているか?」
「ブリタニアルーツの王室が戦争で負けて、今の本国に逃げた程度なら。」
同席していた貴族が良い顔をしないが、シルヴィオが窘める。
「ふん、逃げたなどと称するとは。帝国の歴史が分からぬイレヴンが。」
同席していた貴族がつまらない優越感と怒りを醸し出すが、シルヴィオが窘める。
「よせ、逃げたのは歴史としての事実なんだ。」
皇室が帝国の歴史を客観的事実として受け止めろと窘め、貴族達は黙る。
「…その新大陸へ逃げて今のブリタニアを興したのが初代皇帝リカルド・ヴァン・ブリタニア一世陛下だ……ブリタニア貴族は、当時のイギリス貴族もしくは後からやって来て皇室に忠誠を誓った貴族が主流だが、中には現在のE.U.構成国のフランスやイタリア、ドイツ、ロシアから逃れてきた貴族の末裔もいる。『ユーロ・ブリタニア』は彼らの末裔が主だ。」
簡単な説明をされて、長野も納得した。
「なるほど、察するに彼らは祖先の大地を取り戻そうと。」
「ああ、そう考えているのだろう。」
この先は言えないが、有紗やレイも察したようだ。宗主にして総司令官のヴェランス大公ことオーガスタ・ヘンリ・ハイランドを中心とした大貴族達が本国からの分離・独立を企てているのでは?と。
「だから、皇族の騎士団や『ラウンズ』が行くわけですか。」
レイの分析を同じく、シルヴィオの側にいる美女ミルカ・M・レッドフォードが肯定した。
「ええ、『ブラック・リベリオン』の影響で戦力が少ない上に中華連邦のこともあるから。彼らの戦力はこちらにとって貴重なの。」
同時に反旗を翻されないために監視するというわけだ。そして、その裏事情をクレアが打ち明ける。
「勢いづいているように見えて、実際はブリタニアも懐は厳しいということ。」
「私も含めてライル様の名誉ブリタニア人を処刑しなかったのも、これ以上余計な消耗を避けるためですね?」
有紗の確認に、貴族達は流石に気まずくなる。
「……業腹だがその通りだ。」
「だが、個人のレベルではまだ処刑されずとも幽閉されかねないことは心掛けろ。」
「はい…」
貴族達に釘を刺され、有紗が応えてレイと長野、木宮ユウキも目を閉じて軽く頭を下げる。
何はともあれ、これで一応の国内向け政策としては成功だし『サハラの牙』を撃破したのは事実。『グリンダ騎士団』の存在意義は証明された。『ユーロ・ブリタニア』の監視は継続されるが、そのうちライル軍も出さざるを得ない状況にもなるだろう。その時に備え、軍備の充実が図られていた。その一環として、ライルはシュナイゼルとマリーベルの両名に進言していた。『グリンダ騎士団』に配備予定となっている試作機ブラッドフォードとゼットランドの増産と配備を……
しかし、『ユーロ・ブリタニア』では別の案件がライルは気がかりであった。一つは『ユーロ・ブリタニア』の戦力の要『四大騎士団』の一角を担う『聖ラファエル騎士団』を壊滅させたE.U.の部隊。『ユーロ・ブリタニア』が本拠としているサンクトペテルブルク奪還を計画したE.U.軍をエストニアのナルヴァで包囲していた『ラファエル騎士団』を突如E.U.軍が襲撃、壊滅的打撃を被り『三銃士』と呼ばれるエースパイロットも二人が戦死したという。報告によれば、初めて見る人型のKMFを投入…突如包囲陣に出現して次々に自爆したかと思えば、突然白兵戦に切り替えてKMF部隊を壊滅させた。
その神出鬼没な戦闘から古代ローマ帝国を襲ったハンニバル将軍に例えて『ハンニバルの亡霊』と呼ばれるようになった。
『ハンニバルの亡霊』と『ピースマークの一本角』、どれもライルは相まみえてみたかった。だが、今回はそれ以上に
「なぜ、マンフレディ卿が自決を?」
ナルヴァでの戦闘の後、『四大騎士団』の一つ『聖ミカエル騎士団』の総帥ミケーレ・マンフレディが突如自決したのだ。
居合わせたマンフレディの側近で、イレヴンでありながら名門貴族の養子にしてマンフレディの後継者でもあったシン・ヒュウガ・シャイングの暗殺疑惑も出てきたが、状況的に自決であることは疑いようがなく、万一の遺言状に沿って彼が『ミカエル騎士団』の新たな総帥へと就任することが決まっていた。だが、ライルはこの事態が行政特区日本やシンジュク事変と重なって見えた。
大体、『ナイトオブラウンズ』の第二席でもある『ナイトオブツー』の地位を返上してまで『ユーロ・ブリタニア』に転籍、開発中の専用機サグラモールをヴェルキンゲトリクスと改名して受領寸前のこのタイミングで。
ゼロと単独で交渉に入ったユーフェミアに、クロヴィス暗殺に現れたゼロをすんなりと招いたバトレー、そして今回のマンフレディ……
なんだ?この不気味なまでの符号は?
遂にライルがジュリア殺害の犯人として疑う第五皇子登場。
まあ、文章読めば分かるとおりのけだものでバカ。母を始め、家臣達に甘やかされた馬鹿皇子です。露骨なベッドシーンは流石にアウトだと思い、文章で少しです。
そして、シルヴィオは年齢はクロヴィスに近いけど他の皇妃達との間柄もあってか真ん中よりやや下。イレヴンの友人もいる超変わり種です。ちなみに相棒の木宮ユウキ、イレヴン版のカノンと思ってください。ただし、本当にそっち?と思わせる節々あります。