(前パートでも触れましたが、キャラを少し整理して在日米軍憲兵隊キャラを無くしました
理由は加えた状態のストーリー展開に息詰まりまして……なんでもするから許してください
その後娘から今までの経緯を聞いた結華と徹は、やはり学校も学校で大変だったのか…と何とも言えない表情を浮かべながら、同時に他にも生存者がいることに安堵の表情を浮かべていた。
だがそんな生存者と別れて行動するというのはリスクが生じることだらけなので、唯華はそんな危険な行動しちゃ駄目でしょ?と注意する。
「なるほど…やはり学校も大変だったか、…けど他にも生存者がいるのは朗報ですね」
「そうですけど…、でも椎名?いくら必要だからって一人で行動なんて駄目でしょ?何かあったらどうするの」
「うぅ…ごめんお母さん…」汗
とはいえ結果的にこうして再会出来たのだから良かったじゃないですか…と徹が宥めつつ、ふと気になったのかどうやって今日まで無事に過ごしてきたのかと質問していく。
最初聞かれた椎名はアレ(銃火器)を見せるべきかと迷ったものの、少し考えてからどうせ隠しててもバレるしということで、懐のホルスターから拳銃を取り出した。
「まあまあ、結果的には再会出来たんですからいいじゃないですか。ところで椎名さん、今日までどうやって生き残ってきたんですか?」
「はい?」
「いえ…状況が状況ですし…話を聞く限り非武装の女性中心…とても普通に考えて生き残るなんてことは…」
「あーそれは………、実はコレのお陰で…」
もちろんこれが拳銃というのは2人もすぐにわかり、唯華がコレはどうしたのかと視線を合わせる形でしゃがみながら尋ねると、椎名は隠すことなく駐在所のガレージで見つけた旨を説明する。
「コレは…拳銃?」
「…本物…なのよね、でもコレ一体何処で」
「実は…駐在所のガレージで見つけたの…」
当然コレだけじゃなく警察の特殊部隊のライフルや自衛隊で運用されている自動小銃も見つけたのだと、車内の助手席に立てかけられたものを見せながら説明していき、流石にこれには2人共言葉を失った。
「もちろんコレだけじゃなくて…、…あの車内にあるライフルやら自動小銃も…」
「これは……」
「椎名……」
もちろん唯華も旦那からこんなものが駐在所にあるなんて聞いていないため、にわかには信じられないものの娘の表情から嘘をついてるとは思えない。
既に打ったのか?と聞いてきた母親に対して、感染者に対して自衛のためにかなり撃った…と椎名は観念したような表情で答える。
ーお父さんからそんな話は全く…でもこの子が嘘をついてるなんて到底…ー
「そういえばお父さんは駐在所のお巡りさんでしたね…、お母さんこれは」
「全然…全く聞いたことが…、ちなみに椎名。既に使ったとかは…」
「まあ…うん、感染者に対して自衛のために…」
とはいえ感染症に侵された感染者は凶暴化して非感染者を見境なく襲うことは唯華も知っており、いくらガンマニアの娘とはいえど好きで使ってる訳じゃないのはすぐに分かった。
娘さんは銃の扱いに詳しいんですか?と尋ねた徹に対して、唯華は娘は生粋のガンマニアで扱いとかには詳しいんですと答えていく。
ー…使った…でもアレを相手にするとなると椎名みたいな女子高生は……こうするしか…、特に銃の扱いに詳しいとなると…ー
「…お母さん、娘さんは銃の扱いに詳しくて?」
「えぇ…詳しいというか…生粋のガンマニアで…、実銃も海外で何度か…」
まあこの状況下…尚且つ銃規制が厳しい日本では銃を扱える人間はかなり貴重というもの、どういう経緯であれ徹の指摘通り無理に辞めさせることは出来ない。
「なるほど…、まあ女子高生とはいえど日本みたいな場所で銃を扱えるのは貴重ですし…、無理に止めさせることは…」
「ええっ…」
そんなこんな話しているうちに、徹は話題を変える形でそういえば君以外の生存者は駐在所に向かっているんだよね?と尋ねていき、椎名ももう着いてるとは思いますと答えていく。
するとそれを聞いた徹は、その駐在所…椎名の家でもある場所に案内してもらえるかと頼んだ。
「まあそれは今深く追求するものでもないでしょう、椎名さん。さっき話した生存者さんたちは駐在所に?」
「はい、恐らくもう着いてるとは…」
「なるほど、なら案内してもらえるかな?ここ数日唯華さん以外で生存者と出会ってないもんで…」
もちろん椎名もわかりましたと答えると、自分が運転するので着いてきてくださいと徹に案内していき、それを聞いた唯華がミニパトの方に乗っていいか?と徹に尋ねる。
「わかりました、自分が運転するので着いてきてもらえれば…近道を知ってるので」
「あっ風見先生、あっちのミニパトに乗っても?色々と話したいことが…」
やはり久しぶりの親子での再会、色々と話したいことがあるのだろう…それを聞いた徹は構いませんよ…と返答を返し、彼女を娘の元に行かせた。
「いいですよ、久しぶりの再会。話したいことがたくさんあるでしょうし」
「ありがとう御座います、椎名。そっちのっていい?というか運転変わろっか?疲れてるでしょうし」
そんなやり取りを観ながら出来れば一緒に乗って欲しかったが、流石に娘である彼女との再会を邪魔をするわけにはいかないと割り切りながら、救急車の運転席へと乗り込んでいくのであった。
ー出来れば一緒に乗って欲しかったが…せっかくの娘との再会なんだ…。邪魔するわけにはいかないしな…ー
「…どう?そっちは」
「いません…、ショッピングモール内とは対照的に不気味なぐらい相変わらず静かです」
椎名が母親と再会したのと同じ頃、ショッピングモール内に侵入した美乃里は同伴している圭に教えてもらったバックヤードを使って、銃を構えて警戒しながら最上階を目指していた。
やはり事前に聞いた通りバックヤード内に感染者は確認出来ず、恐らく騒動発生時に従業員すべてが対応に出向いたのが幸いしたのかもしれない。
「でもなんでここまで誰もいないんでしょうか…、従業員がよく使ってる場所なのに…」
「恐らく騒動発生時、その対応で表にでたのが幸いしてるのでしょう。…まあお陰で音を立てなくていいからありがたいけど」
そんなやり取りを交わしながらバックヤードに設置された従業員用階段を使って、2人は2階、3階と上がっていく形で最終的にはなんの問題もなく最上階へと到達。
「到着…ふぅ、難なくこれたから一安心か……」
バックヤードから店内へ出入りする扉の前で外の様子を伺っていた美乃里は、2人以外にも生存者が元々は居たんだよね?と初めて出会った際に聞いた会話を思い出しながら尋ねていく。
「…そういえば圭さん、ここまえショッピングモールには生存者が友達以外にもいたって言ってたわよね」
「あっはい…!そうです…!」
親友である直樹美紀や圭を含めると当時最上階に避難していた生存者は合計11人、もちろん太郎丸という犬も含めると1体数が多くなる。
つまり5階で徘徊してある感染者は9体、最上階のエスカレーターや階段に設置されたバリケードが破壊されてなければ数に相違はない。
「えっと…確か私と美紀を含めて11人…、あと太郎丸もいるので…」
「ってことは感染者は9体か…、バリケードが破壊されてなければ増えてるってことはないだろうけど…」
多くはないが美乃里一人で相手をするには少し多い、もちろん手にしている自動小銃を使えればそれでいいが、流石に銃声が鳴る銃をここで使うわけにはいかないだろう。
「けど少し多いか…銃だってむやみに撃てないし…、かといって近接だと力負けした場合…」
どうしたものか…そんなことを考えているとふと圭がそれならコレを使って誘導してみてはどうだろうか?と鞄から蛍光ペンを取り出す。
「あっあの…もしよかったら…これを使ってみてはどうでしょうか?」
「…ん?これって…蛍光ペン」
「はいっ、鞄に入ってた奴なんですけど…」
一見すれば何処にでもある蛍光ペンだが、圭が街中で感染者に遭遇した際に誘導として使っていたものであり、彼女曰く激しく発光するタイプなら誘導に使えるとのこと。
確かにこれなら使える…そう思った美乃里の視線の先、恐らくらしますカーらしきものと操縦機器が入った新品未使用品の箱が目に入る。
「私が外を移動してた時、こういう激しく発光するタイプなら感染者の意識を逸らせたんです。恐らく使えるとは思うんですけど…」
「ありがとう圭さん、……ん?あれって…ラジコン…?」
ラジコンカーと蛍光ペン…この2つを絡み合わせる形で少し考えていた美乃里は、何なやら閃いたらしく未使用品のラジコン箱を手に取っていき開封。
「ラジコン…蛍光ペン…っ!」
「あっえっ…美乃里さん!?いっいきなりどうしたんです…」
その後電池をいれる場所の蓋を開けて種類を確認すると圭にそのへんに単三電池がないかと尋ねていき、聞かれた彼女も咄嗟に近くにあったダンボール箱を漁り始める。
食べ物や衣服、おもちゃといったものが入れられている中単三電池を見つけた圭はありました!と美乃里に伝えながら手渡していく。
「電池は単三…、圭さん!そのへんの箱に単三電池とか入ってない!?」
「たっ単三電池ですか!?ちょ…ちょっと待ってください…!えっと…これは違う…これも…あっちも…、…ありました…!単三電池…!」
彼女から単三電池を受け取った美乃里は慣れた手つきで単三電池をラジコンに差し込んで、正常に動作することを確認すると、近くに置いてあった従業員が使ってたであろうセロハンテープでラジコンカーに蛍光ペンを巻き付けた。
「ありがとう…!あとはこれで…!よしっ正常に動く……後はこれに蛍光ペンを巻きつけて…」
とはいえ何も聞いていない圭には何がなんだかという光景。
一体何をしようとしているのかと尋ねてきた彼女に対して、美乃里はこのラジコンカーの音と発光する蛍光ペンを使って感染者を誘導するんだと説明していく。
「あっあの…!コレは一体…私には何がなんだか…」 「あーこれ?これはね、感染者を誘導するための奴よっ!」
確かにこれなら銃を使わずに尚且つ余計な感染者を呼び寄せることなく、誘導したい奴らだけを引き連れることは可能。
「感染者を…ですか?」
「そうっ、これなら余計な奴らを呼び寄せることなく誘導したい奴らだけを引き連れられるわ」
「なるほど…でも誘導するっても何処に…」
とはいえ誘導する場所が決まってないとその手法は使えないため、何処に誘導するのかと圭が尋ねていく。
もちろんその場所は既に決まっているのか、美乃里はあそこに誘導するの…と扉越しに店内を指差し、彼女もその方向に視線を向ける。
指差した先…そこには4階と最上階を結び、今はバリケードで閉ざされたエスカレーター、階段の姿が…
「あーそれならあそこ」
「あそこ…ですか?…あれって私たちがバリケードで閉ざした階段とエスカレーター…」
美乃里曰く一旦あのバリケードを退かし感染者をラジコンカーを使いあそこに上手く誘導、その後はカートか何かで後ろから勢いよくどつき、そのまま転げ落とすつもりのようだ。
確かにそれなら銃を使わなくても転げ落とした衝撃で始末出来るかもしれないし、仮にしそこねても下の階に蛍光ペンを投げ込んでおけば上がってくる心配もない。
「そうあそこのバリケードを一部退かして、そこにラジコンで誘導したら、カートか何かでどついて突き落とすって訳」
「なっなるほど…」
「これなら余計な音を立てなくていいし、ついでに始末も出来る。まあしくっても下の方に蛍光ペン投げ込んでおけば問題ないでしょう」
現状他に方法がない上に銃が使えないとなるとこれで感染者を上手く誘導して始末するしかないため、もちろんそれは圭も分かっているため少し考えるとやりましょう…!と覚悟を決めていく。
「それにこれ以外の方法が思いつからないから…、どうにかやるしかないけど…やれそう?」
「…はい!」
ただ2人でやるには人数不足が否めないため、一旦下に戻って瑠璃や優乃の力を借りつつ、そこで改めて作戦を考えることにしたらしい。
その説明を受けた圭は美乃里と共に一旦バックヤードの扉から離れながら、来た道を戻る形で階段を降りていくのであった。
「オッケー、でも流石に2人だと人手が足りないから優乃君やるーちゃんにも協力して貰いましょう。一旦戻るけど大丈夫?」
「問題ないです…!美紀を助けられるなら…!!」
「オッケー、なら戻りましょうか」
巡ヶ丘市内最大規模のショッピングモール『リバーシティ・トロン』、かつてはたくさんのお店が立ち並び多くのお客さんで意気交っていた店内は感染者の巣窟と化していた。
もちろんそれは最上階の5階も例外ではなく、かつては避難してきた生存者たちによってコミュニティが出来てはいたが、今はもうそれも崩壊。
かつて生存者だったもの達がうめき声を上げながら目的もなくふらふらと歩いては立ち止まってを繰り返していく。
「ヴヴヴ……」
するとそんな感染者の足元にモーター音と共に、何処からともなく蛍光ペンを光らせながら現れたラジコンカーが停車。
当然コレだけ派手に目立っていれば無視出来るはずも気付かないわけもなく、感染者達はそちらに視線を向けながら歩み始める。
うぃぃぃんん
キキッ
「あ゙あ゙あ゙ぁ…」
その後感染者の手がラジコンカーに触れようとした矢先、待ってましたと言わんばかりにラジコンカーがゆっくりと…まるで誘導するかのように走り出した。
しかし感染者はそうとも知らずにそれについていく形で歩き出していき、光と音につられてか周りの感染者も次々と集まりだす。
うぃぃぃんん
「あ゙あ゙あ゙あ゙…」
そんなラジコンカーに釣られる感染者をバックヤードの少し開いていた扉から覗き込むように見ていた瑠璃が、全員引っかかった旨を伝えると、それを聞いた圭が別の場所で待機している美乃里へ無線機でと伝えていく。
「圭お姉ちゃん引っかかったのだー」
「オッケー、(ピッ)美乃里さん、全員引っかかりました…!!」
『オッケー、バリケードは退かしてあるからそこに誘導しちゃって』
「了解です…!」
無線機で話している間にも瑠璃の操縦するラジコンカーによってバリケードのどかされた階段に誘導された感染者達は、止まった瞬間チャンスと言わんばかりに襲いかかろうとする。
…がその直後に背後から勢いよく突撃してきた台車アタックによってあらぬ方向に突き飛ばされてしまった。
キキッ
「ヴヴヴぁぁ!!」
ドコッ!!
美乃里と優乃のコンビによる2台の台車アタックによって9体ほどいたは無情にも階段を鈍い音を立てながら次々と転げ落ちていく。
上手くいった…と転がり落ちる感染者を見つめながら安堵した優乃に対して、安心するのはまだ早いと美乃里が指摘しつつ早急にバリケードを復元し始める。
「やった…!綺麗に決まりましたよ…!!」
「まだ安心するのは早いわよ優乃君!バリケード今のうちに復元するわよ!」
「はっ…はい!」
最終的には圭や瑠璃も加わったお陰でバリケードはあっという間に復元し終わり、一段落ついた4人は思わずふぅ…と息をついた。
「ふぅ……とりあえず終わった…」
「圭さんと瑠璃ちゃんが手伝ってくてたお陰…ですね」
「はぁ…、あのリーダーさん達こんなのよく運んできたよね…」
「疲れたのだぁ…」
とはいえ結果的にはこの最上階の安全が確保できたため、籠城しているであろう圭の親友、美紀を助けに行こうと告げた美乃里だったが…
「みんなお疲れ様、これでこの階の安全は確保出来たわ。後は圭さんの親友とワンちゃんを助ければオッケー、もう人踏ん張り頑張りましょう」
その後圭に案内される形で美紀のいるスタッフルームへ向かおうとした三人だったが、突如犬の鳴き声が聞こえてきたことでハッとした表情を浮かべていく。
「圭さん、美紀さんのいるスタッフルームって」
「えっと…確かこっちに…『ワンッ』へ?」
「ほ?」
「んにゅ?」
その鳴き声は足元から聞こえてきたため一同がそちらに視線を向けていくと、そこには一匹の小型犬らしき柴犬が尻尾を振りながらこちらを見上げている姿が…
一瞬なんで柴犬がこんなところに…と思っていた美乃里だったが、圭は見覚えがあるのか太郎丸!と叫びながら駆け寄っていくのであった。
「犬?…なんでこんなところに…」
「…っ!太郎丸!!」
ワンッ!