未熟な忍者と侮るなかれ!!   作:☆☆☆宮☆☆☆太郎

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幕間 学園編
忍術協会のTCG!?儂がカードになるのか!(前編)


☆☆☆

 

忍術協会の養成施設に転入した日の昼休み。左近はクラスの生徒に囲まれていた。実家から離れたことがなく、ずっと地元の学校に通っていたため、同学年の子供にこれ程興味を持たれたことは無い。そのため、矢継ぎ早且つ、多方面から飛んでくる質問に思わず右往左往してしまう。

そんな中左近の耳に一つ、興味深い話が入ってくる。

 

「ねぇ!左近君をカードにしてもいいかな?」

「なに?儂をカードにする?」

 

新手の秘術使いだろうか?思わずそう勘違いしてしまう程に突飛な内容。

けれど、どうやらそう言う物騒な話ではないようだ。声を掛けてきた生徒に視線を向けると、こちらの疑念が伝わったのか、先程の内容について詳しく説明してくれる。

 

「実は俺、忍術協会トレーニングカードゲームっていうのを作っててさ、あっ、作ってるって言っても個人で自作してるだけだから、売ってるとか忍術協会公認って訳じゃないんだけど…ええっと、それでクラスメイトのカードもあるから、もしよければ君のカードも作らせて貰えないかな?」

 

トレーニングカードゲーム。略してTCG。左近も名前くらいは聞いたことがある。確かアニメや漫画で出てくるカードは大体その名前が付けられている。

しかし、自分のカードが作られるというのは左近からするとあまりピンとくる話ではない。そのため、左近は首を傾げながら、それがどういったことなのかを問うことにした。

 

「うむ、すまんが儂はカードゲームと言ったらトランプしか知らんのじゃ。儂のカードを作ると言われても、想像がつかん。

それと、お主の名前もまだ聞いとらんのじゃが。」

「あ、ああ、そう言えばそうだね。俺は古賀霧斗。よろしく」

「うむ、よろしく頼む。それでトレーニングカードゲームについてなんじゃが」

「そう。その話だよね。えぇっと、例えば、蓮君のカードなんだけど、これを見て」

 

左近は言われた通り蓮と書かれたカードを見る。カードの中心には蓮を模したイラストが描かれている。

 

「ここで見て欲しいのは右上のHP、左上のタイプ、右下の攻撃力、それとイラストの下にある技…ええっと『1:観察眼 効果 このカードに付いているバトルポイントを好きに振り直すことが出来る』って所とその下の『3:爆薬棒手裏剣 効果 このカードに付いているBPを3枚まで捨て、捨てた枚数×攻撃力をダメージとして与える』ってとこだね」

「うむ」

「先ず右上のHP、これは体力のことだね。蓮君のHPは10だから10ダメージくらうと倒されてしまう。次に左上のタイプだけど、これは水、火、風、土の四種類。水は火に強く、火は風に強い、風は土に強く、土は水に強い。つまり四竦みの状態だ。相性で有利が取れていると攻撃時コインを投げて、表の場合は通常の倍のダメージを与えられる。只、相性の不利が理由でダメージが通りづらいとかはないよ。

次に攻撃力、これは敵に与えることが出来るダメージだね。通常攻撃の場合は攻撃力に書かれたダメージをそのまま敵に与えることが出来る。蓮君の場合は攻撃力3だから、3ダメージ与えることが出来るね」

「成程?いや、まて、それでは技とはなんじゃ?」

「うん、最後は技の説明をするんだけど、これに重要なのがバトルポイント。」

「ほう、バトルポイント」

「うん、バトルポイントはこのカードなんだけど――」

 

霧斗はそう言うと、蓮のカードとは別に上部に青の丸が描かれており、下部に赤の丸が描かれたカードを取り出した。

 

「この赤と青の丸。これはそれぞれ赤が攻撃力+1、青がHP+1っていう意味があるんだ」

「ほう?」

「そして、このBPカードを忍カードに付けることで忍を強化することが出来る。だけど強化できるのはBPカード一枚につき攻撃力かHPのどちらかだけ。選択した方の丸が見えるように忍カードに付けるんだ。」

「うむ、しかし、今は技の説明をしてくれているんじゃないのか?今の話、技とは関係ないように思うんじゃが…」

「いや、関係あるんだ。技に書かれた数字部分、これは発動するのに必要なBPの枚数を示している。」

「ほほう!」

「そして、()()()()に赤と青で着色された丸も書かれているだろ?」

「うむ」

「これは、この技に必要なBPはHPに振られたものでも攻撃力に振られたものでもどちらでもいいですよってこと」

「成程」

「当然中にはHPに振っていないと枚数としてカウントされない技や逆に攻撃力に振っていないとカウントされない技もあるんだ」

「ふむ」

「因みに技は基本的に全ての忍カード二つずつ持ってるんだけど、中には技が一つしかない代わりに特殊能力を持ってるカードがあるんだ」

「ほう?それは技とはどう違うんじゃ?」

「うん、技と特殊能力を分ける違いは一つだけ。それは使用した後に動けるかどうかだ」

「ふむ?」

「トレーニングカードゲームではよくある事なんだけど、同じカードが行動できるのは一ターンに一度だけ、それは俺の作ったカードゲームでも同じ。だけど、特殊能力の場合は使用した後に敵に攻撃をすることが出来るんだ」

「ほう、なるほど」

 

今までの話を聞き、左近は大方自分がどのようにカードになるかを察する。

そして、思い切り手を挙げた。

 

「儂をカードにするなら特殊能力を付けて欲しいのじゃ!そっちの方が絶対強い!」

「ははっ、まぁ一概にそうとは言えないけど、分かったよ」

「…それと、その…中々に面白そうではないか…儂も後で遊んでみたいんじゃが、いいかのう?」

 

左近が気恥ずかしさから顔を目を逸らしながら聞いてみると、霧斗は左近の両手を掴み、大繩のようにぶんぶんと振る。

 

「勿論!俺の作ったカードゲームを遊んでくれるなら大歓迎だよ!後で詳しいルールを説明するね」

「お、おう」

 

左近は先程の話で粗方説明は終わったものだと思っていたのだが、どうやらそうでは無かったらしい。その事実に思わず口元を引き攣らせてしまうのだった。

 




分かる人には分かると思うのですが、モデルはポケカです。
理由は自分が一番好きなTCGだからです!

それと、特殊能力はポケカの特性と違いバトルポイントを張る必要があります。

後、ルールに関してもポケカをモデルにしつつ所々変えているので気になった方は次の話も見に来てくれると嬉しいです。
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