TS銀髪美少女に感情ぐちゃぐちゃにされる結束バンド   作:ガテル

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久しぶりになってしまい本当に申し訳ございません…!


第23話

 

結束バンドのイソスタ宣伝撮影巡り、あれから2週間程経ちまして本日は後藤さん家でバンドの皆さんがライブで着る用のTシャツデザイン決めを行う予定となっています。後藤さんや伊地知さんと喜多さんにそして私も参加するのですが、山田さんはおばあ様が今夜が峠らしく来られないとの事でございます。それを聞いてかなり心配致しましたが、伊地知さんは「リョウのおばあちゃんは峠を越えるプロだから大丈夫だよ」と目が座りながらおっしゃっていました……おばあ様は走り屋さんなのですかね?高齢でしょうにアグレッシブで凄いです。そんな元気な人ならば今回も大丈夫だと確信を持てるので安心できます。

 

そして私は現在後藤さん家の玄関前にいます、まだ伊地知さんや喜多さんが訪れる約束の時間より2時間程ほど早いのですが理由があって。

 

 

「かか、花音ちゃんに私のおもてなしが良いかどうかを判断してほしくて。だ、だから虹夏ちゃんと喜多さんの2人より少し早めに来てくれないかな……?」

 

 

私は事前に後藤さんから頼まれたのです、彼女にとって知り合いを家に招くという行為は自分以外では初。なので少々不安だそうで……後藤さんにとって今日は言わば晴れ舞台、輝かしい成功を収める為に私も協力しなければいけませんね。そう強い決意を胸に抱き、インターホンを押して少しすると玄関のドアが開かれ―――

 

 

「後藤家に新しい家族が増えました!私の名前は後藤さんにんでーす!」

 

「……ぇ」

 

「イソスタでの花音ちゃんの写真があまりにも可愛すぎてね、だから私も可愛さを求めたくなっちゃったの。私はもう2児の母だけど―――まだまだ全然やれるわよ~!」

 

 

どこで購入されたのか、大人サイズの園児服を着た後藤さんのお母様が現れました。私は状況理解が追い付かず呆然として言葉を失う中、お母様はまるで本当の5歳児のように楽しそうにしておられて……不思議ですね。私には段々と彼女の姿がふたりさんに見えてきましたよ、一体何が起きているのでしょうか。

 

 

「後藤さんにんはお歌がとっても大好きなの!」

 

「???」

 

 

歪んでいく認識、やがて私はこう捉え始めました。大人が園児服を着ていても何も変ではないという事です。むしろ誰もが通ってきた道なのですから、童心に返るようにむしろアリなのでは?そう思うと頭が楽になってきたのでこの感覚に身を委ねようとしたそのとき……

 

 

「―――なっ、何してるのお母さん!」

 

「……後藤、さん」

 

朦朧とする意識の中、視界に飛び込んできたのは私にとって最初に出来たお友達。お傍にいると誓った存在である後藤さんでした、いつも貴方に助けられてばかりですね。でも、ふふ……それに対して安心感を抱いてしまう私をどうか許してください。

 

そして私はゆっくりと目を閉じました。

 

 

「かか、花音ちゃん!?」

 

「あら~?」

 

 

 

 

 

 

「……ここは」

 

 

気が付くとそこは後藤さんのお部屋でした、普段はない風船やミラーボールといった飾りつけは本日の為でしょうね。目覚めてすぐで記憶が混濁する中、ふと頭に柔らかな感触を感じました。何かと思ったのですがそれは。

 

 

「だ、大丈夫……?」

 

 

後藤さんが膝枕をしながら私の頭を優しく撫でてくれていて、どうやら頭に感じていた感触というのは彼女の手でした。後藤さん家のインターホンを押し、玄関のドアが開いた所までは覚えているのですが……一体何があってこうなっているのでしょう?

 

色々と理解できない点は多いですが、一つ分かるのは後藤さんに心配をかけてしまったという事。それだけは嫌なのです、なので私は「不安がる必要はない」という意志を伝える為に彼女の頬に手を伸ばし、そっと触れました。

 

 

「やや、柔らかおててが私の頬に!?こ、これだけで残りの暑さを乗り切れる気がする。どうも私は夏バテに負けない女です」

 

 

早口でよく聞き取れませんが、後藤さんは満面の笑みを浮かべておられるのでとりあえず伝わったと思っていいですね。よかったです……それにしても。

 

 

「私はどうして意識を失っていたのでしょう、後藤さんは何か知っておられますか?」

 

「かっ、花音ちゃん、世の中にはね―――知らなくていい事もあるんだよ」

 

「……そうですね、何故かは分かりませんが私もこれ以上この件を深掘りしてはいけないような気がします」

 

「う、うん……」

 

 

こうして疑問をパンドラの箱に封印した私は、改めて早く来た目的である後藤さんのおもてなしチェックに移る事にしました。

 

自信作にダメ出しを受けてしまうのではと怯える様子の後藤さん、ですが己の晴れ舞台であるという認識が強いのかしばらく悩んだ末に覚悟を決めた顔をされて。

 

 

「もももし変な所があったらそこは外すつもりなんだ、か、花音ちゃんも遠慮せずにバシバシ言ってね……」

 

 

後藤さんのセンスに疑いなど微塵もございませんが、そうおっしゃるのなら……心苦しいですが私も厳しくいかせていただきます。

 

彼女は準備のために押し入れへ入り、しばらく待っていると終わったのか中から出てきました。学校行事やスローガンで使われるレベルの大きいサイズの紙を置き、その顔を上げると―――私は衝撃を受けました。

 

光るパリピサングラスにクラッカー、それによく見ると体に掛かっている一日巡査部長と書かれたたすき。

 

 

「もしかして……その恰好で2人を出迎えるおつもりなのですか」

 

「ク、クラッカーも鳴らしちゃって大歓迎って感じで……ダメかな」

 

「後藤さん」

 

「か、花音ちゃん……?」

 

「―――とても素晴らしいでございます、流石後藤さんですね。これなら喜多さんと伊地知さんも喜んでくださるでしょう」

 

「わ、私には理解のある花音ちゃんがいます、そして将来は理解のある彼女ウヘヘッ……!」

 

 

お褒めの言葉嬉しいです、ただ……後半の意味はよく分かりませんが。

 






8巻読んで後藤ママ(園児服)に衝撃を受けました、あの廣井さんも一瞬で酔いが覚めるレベルとかヤバくない…?
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