東方怪異譚ーLegend of vampireー   作:根無草

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第37話ー不死の鳥ー

「…よっしゃ、こんなもんでええやろ」

 

 

 

「いや、何してんのさあんた」

 

 

 

互いに口上を述べた後、いよいよ異能バトルへと発展するかという空気の中で、影縫余弦のとった行動は極めて異質だった。

 

 

 

「ちいとそこで待っとき」

 

 

 

それだけ言うと突然、目の前の藤原妹紅に背を向け、特に逃げるという雰囲気でもないのに器用にも木から木へと飛び移り、視界から消えて行ったのである。

 

 

 

自分に向かって突撃してくるとばかり思っていた藤原妹紅としては拍子抜け、いよいよこの影縫余弦という人間が理解できないでいた。

 

 

 

そして待つ事数分、話は冒頭へと帰る。

 

 

 

「何って…結界張ってきたに決まっとるやん」

 

 

 

「結界?」

 

 

 

同じ専門家とはいえ、幻想の中に生きる藤原妹紅と、現実の中に生きる影縫余弦とでは勝手も認識も異なる。

 

 

 

この時、結界という言葉から藤原妹紅が連想したものは結界による攻撃、博麗霊夢や八雲紫が用いるような戦闘時に展開する結界だった。

 

 

 

しかし、そんな藤原妹紅の予想は杞憂に終わる。

 

 

 

「見るからにおどれ、その背中から生えとる炎も戦闘手段の一つちゃうんけ?それやったらこないな人っ子一人いてへんような場所でも人払いの結界くらいは張らなあかんやろ。専門家の喧嘩に一般人巻き込んだなんて洒落じゃ済まんし」

 

 

 

それは、さも当たり前のように出た影縫余弦の言葉だった。

 

 

 

そして、その言葉は藤原妹紅を驚かすには充分な内容だった。

 

 

 

その理由は二つ

 

 

 

一つ、影縫余弦の言動に偽りがないのであれば、目の前の敵は今まさに藤原妹紅が守ると宣言した人間達に危害が及ぶ事を嫌った。

 

 

巻き込む事を良しとしない姿勢を見せた事。

 

 

その裏付けは何よりも自分が証明してしまっている。

 

 

もし、口八丁で自分に害のある結界を張ってきたのであれば藤原妹紅の身体に何かしらの変化があっても良いだろう。

 

 

しかし、炎の翼も健在で、霊力にも些かの衰えすら感じない。

 

 

 

それは即ち、この結界を使っての攻撃性が現状皆無だという何よりの証明なのだ。

 

 

つまりは、影縫余弦が張ったとされる結界は嘘偽り無く人払いが目的であり、人間をこの争いから守る為とされる。

 

 

 

 

そして二つ目

 

 

 

これこそが重要なポイント。

 

 

 

藤原妹紅は現在も空に浮かぶ体制のままであり、その背中には触れるもの全てを灰燼と化すかのような猛々しい炎の翼が展開されている。

 

 

 

 

…にも関わらず、目の前の影縫余弦という女性は当たり前に臨戦態勢なのだ。

 

 

 

結界を張る時間があったのなら、何かしらの対策を講じる余裕もあったはず。

 

 

ましてや影縫余弦は専門家なのだ、異能に対抗する術など五万と持ち合わせているだろう。

 

 

それでも彼女はそのまま現れた。

 

 

 

小細工なんて必要ないと言わんばかりの不遜な態度のまま、炎の羽を持つ者と相対しているのだ。

 

 

 

どれだけの自信があれば、未知の力を持つであろう相手に素手で喧嘩を売れるのだという話だ。

 

 

これが驚かずにいられようか。

 

 

 

 

ーーー私は、この人間を見誤っているのではないか?ーーー

 

 

 

これが藤原妹紅が抱いた素直な感想だった。

 

 

 

しかし、そんな事を考える余裕は次の瞬間に消え失せる。

 

 

 

 

 

「おどれ、何をごちゃごちゃ考えとんねん?随分と余裕かましとるとこ悪いけど勝手に始めるで!」

 

 

 

思考に意識を向けていた藤原妹紅がハッと目を向ければ、先程まで数メートル先にいたはずの影縫余弦が目の前にいた。

 

 

 

そしてその右足は真っ直ぐに蒼天を指しており、今まさに藤原妹紅へと振り下ろされようとしていた。

 

 

 

 

「くっ…!」

 

 

 

考察は一先ず後回し、今は目の前の戦闘に集中する事が先決だ。

 

 

 

両腕を交差し、蹴りを迎えうつ体制をとる藤原妹紅。

 

 

余談ではあるが、流派により名称は異なるものの、この両腕を交差した体制の防御は十字受けといい、人ができる防御の中でも最高の防御力を誇るものだ。

 

 

そして、そんなガードのど真ん中へと影縫余弦の蹴りは振り下ろされたーーー

 

 

 

 

藤原妹紅が最初に聞いたのは、蹴りを受け止めるはずの両腕の骨が無残にへし折られる音だった。

 

 

 

そして、次に聞いたのは凄まじい速度で落下していく自分の身体が木々を突き抜け、地面に叩きつけられる衝突音。

 

 

 

「あっ、あっ…ぅあああぁぁぁぁぁあああ!!」

 

 

 

 

自分が置かれた現状を把握すると同時に襲ってくる激痛。

 

 

 

たまらず叫び声を上げてしまうのも無理はない。

 

 

 

 

空中という、身体に踏ん張りの効かないはずの場所から放たれた影縫余弦の蹴りは、通常では考えられない程の威力で防御を突き破り、あまつさえ常人であれば死に追いやる程の破壊を見せたのだ。

 

 

 

そして

 

 

 

 

「これで終わりちゃうで!」

 

 

 

 

落下の勢いそのままに影縫余弦は藤原妹紅の腹の上に着地した。

 

 

 

その衝撃を逃がすでも流すでもなく、全て藤原妹紅に叩き込む。

 

 

 

「うぶっ…ばっはあ!」

 

 

 

幾本かの肋骨が砕ける激痛と、腹部を圧迫するその衝撃で血と共に肺の中の空気を全て吐き出す藤原妹紅。

 

 

 

なまじ強いだけに未だ意識は保たれていて、残酷にも、次に自分が何をされるのかがその眼に飛び込んできてしまった。

 

 

 

「っらあ!!!」

 

 

 

その場で交通事故があったと言われれば誰しも信じてしまいそうな衝突音、それと共に藤原妹紅の顔面には影縫余弦の右拳が叩き込まれていた。

 

 

 

ドンっ…

 

口の中に血の味が広がる。

 

 

 

 

 

グチャっ…

 

カラカラと音を立てて口腔内に折れた歯が突き刺さる。

 

 

 

 

 

ベキっ…

 

既に痛みは感じなくなって、手足の感覚すら遠のいていく…

 

 

 

 

一定のリズムで続いていた藤原妹紅を殴りつける音が止んだのはそれから数分の後。

 

 

 

反撃どころの話ではない。

 

 

 

もう顔は元が誰なのかを判断する事も出来ない程に潰れており、身体も痙攣ひとつ起こす事もない。

 

 

 

藤原妹紅だったそれは、ただの骸と化していた。

 

 

 

 

「はっ…しょうもな」

 

 

 

己の拳に滴り落ちる藤原妹紅の血を乱雑に振るい落とすと、影縫余弦は立ち上がった。

 

 

 

 

「自分で不死身を名乗ってこんなもんかい…久々のバトルやいうてテンション上がっててんけど正直がっかりやわ」

 

 

 

目の前のそれに罪悪感を覚える事もなく、逆に不満を漏らす始末の影縫余弦。

 

 

 

 

その姿に先程までの鬼神の様なオーラは無く、元のどこにでもいそうな女性になっていた。

 

 

 

「折角の当てもこれじゃ意味ないし適当に進むしかなさそうやな」

 

 

 

一言呟くと、影縫余弦は適当に目を付けた木の枝へと跳躍した。

 

 

 

 

その刹那ーーー

 

 

 

 

「なんや…これ」

 

 

 

原理は不明だが、明らかに彼女の体重を支えるには心許ない細枝の上で影縫余弦は呟く。

 

 

 

 

それもそうだ、目を向けたそこには先程まで影縫余弦が踏みつけていたはずの藤原妹紅の遺体がありーーー

 

 

 

 

 

ーーーそれが激しく燃え上がったのだから。

 

 

 

その炎は勢いを増し、あっという間に藤原妹紅を包み込んだ。

 

 

 

その激しさたるや、火達磨(ひだるま)どころではない。

 

 

もはや火柱である。

 

 

 

 

原因不明の自然発火、影縫余弦はただその光景を眺めている事しかできなかった。

 

 

 

そして、燃え上がる炎は突然に収縮を始める。

 

 

 

未だ燃え続ける炎の中に微かではあるが声が聞こえた。

 

 

 

「…生まれ…生まれ生まれ生まれて…生の始めに…暗く…死に…死に死に…死んで…死の終わりに…冥し…」

 

 

 

 

紅蓮に染まる炎の中から聞こえるは

 

 

 

 

「空海の書か…」

 

 

 

それは生死観、死もなく、故に生きる事もないとさえ取れる命の在り方を問うかのような言葉。

 

 

 

どうあっても死なない藤原妹紅が自身を表すかのような言葉であった。

 

 

 

 

 

「ところでさ…」

 

 

 

そこには既に燃え上がる炎は無く

 

 

 

 

「私からも聞くけど…」

 

 

 

 

全てがまるで無かった事かのように

 

 

 

 

「お前こそ…人間か?」

 

 

 

 

無傷そのままの藤原妹紅が立っていた。

 

 

 

 

「…言うたやろ、うちは人間で正義の味方や。にしても炎から蘇る…まるで不死鳥やな。でもフェニックスでも鳳凰でも朱雀でもない…おどれこそ何者や?」

 

 

 

死んだはずの者が炎に包まれて蘇生する。

 

 

こんなあり得るはずのない歪んだ現実を目の当たりにしながら影縫余弦の態度は変わらない。

 

 

 

どころか、より一層その闘気は強まったように思える。

 

 

 

 

「素手であそこまで徹底的に必殺できる奴が人間ねぇ…まあ良いさ。常に殺し合いの毎日を送ってる私にしてみりゃこんなもん日常茶飯事、次はこっちから行かせてもらうよ」

 

 

 

最初から話し合う気なんて毛頭無いのはこの時点で藤原妹紅も同じだった。

 

 

 

そしてそんな彼女の背中に再び炎の翼が現れた、それと同時に藤原妹紅を取り囲むようにして人魂のような炎の塊が無数に出現する。

 

 

 

「これは『ごっこ』なんかじゃない、殺し合いだ。安置なんてくれてやるつもりはないから覚悟しな」

 

 

 

そう言い放つと、藤原妹紅はそれまでポケットに突っ込んだままだった右手を振り上げた。

 

 

 

まるでそれを合図とするかのように無数の炎の弾丸が影縫余弦の立っている樹木へと殺到する。

 

 

 

 

「ちっ、ほんまここは何でもありやな…」

 

 

 

 

言葉とは裏腹に凶悪な笑みを浮かべる影縫余弦、迫る弾丸はもう目前まで襲ってきている。

 

 

そして、これまた原理は不明だが、影縫余弦は足場にしていたその細い枝を折る事も無く数本先の木へと跳躍した。

 

 

 

その直後、さっきまで影縫余弦が立っていた木は凄まじい爆発音と共に炎上、爆散ーーー

 

 

「まだだ!」

 

 

 

叫んだのは藤原妹紅、その開かれた右手は真っ直ぐ影縫余弦に向いている。

 

 

 

 

「…上等やん」

 

 

 

 

見渡せば上下左右、三百六十度、無数の弾幕に囲まれている。

 

 

 

 

「言ったろう?安置なんてくれてやらないって」

 

 

 

それだけ呟くと、藤原妹紅は開いた右手を固く握り締めた。

 

 

同時に影縫余弦を取り囲んでいた弾幕はまるで彼女を中心に集まっていくかのようにその距離を急速に縮めていく。

 

 

 

 

「確かに避けようもないなあ…ふう、ほな!行くでぇえええええ!」

 

 

 

安置などない。

 

 

どこに避けても直撃必至。

 

 

 

威力などついさっき焼き落とされた樹木を見れば一目瞭然。

 

 

 

そんな絶体絶命の状況で影縫余弦は不敵な笑みを崩さずに叫んだ。

 

 

 

 

そしてーーー

 

 

 

 

「う、嘘でしょ!?」

 

 

 

顔を歪ませたのは藤原妹紅。

 

 

 

当たり前といえばそれは当たり前、何故なら影縫余弦がとった行動が余りにも規格外すぎたのだ。

 

 

 

迫る弾丸に対して、己を鼓舞するかのように叫んだ影縫余弦は、事もあろうか自ら弾丸へと突っ込んでいったのだ。

 

 

 

先程の木がそうであったように、例外なく影縫余弦を爆炎が包み込む。

 

 

 

 

「自分から突っ込んでいくなんて…」

 

 

 

結果として攻撃は直撃したものの、あまりにも逸脱したその行動に藤原妹紅は絶句していた。

 

 

 

そして彼女は再び絶句する事になる。

 

 

 

他でもない、影縫余弦によってーーー

 

 

 

「っらぁああ!!!」

 

 

 

なんと爆炎の中から炎を物ともせずに影縫余弦が飛び出してきたのだ。

 

 

それどころか真っ直ぐに藤原妹紅に向かって飛んでくる。

 

 

 

 

「ど、どこまで規格外なんだよ!」

 

 

 

不死身でもないはずの人間が弾幕を掻い潜るどころか、逆に反撃してこようとしている。

 

 

 

弾幕ごっこにおいて百戦錬磨に近いはずの藤原妹紅の頭の中は混乱しきっていた。

 

 

 

それでも迫る敵に対して、これまでの経験が身体を動かす。

 

 

 

爆煙を振り切って迫ってくる影縫余弦に対して新たに弾幕を放つ藤原妹紅。

 

 

 

普通であれば空を飛べない人間なら黙って直撃し、地面へと墜落するはずだ。

 

 

 

 

「鬱陶しいわボケがあ!」

 

 

 

「はあ!?」

 

 

 

藤原妹紅には理解できなかった。

 

 

確実に着弾して、次こそは墜落一直線だと思われた影縫余弦はーーー

 

 

 

 

素手で弾幕を殴り潰したのだ。

 

 

 

 

 

「これはお返しや!とっとき!」

 

 

 

 

器用に空中で一回転した彼女の右足は、藤原妹紅の右肩に突き刺さった。

 

 

 

 

「がっあぁぁぁあああ!」

 

 

 

再び骨の砕ける嫌な音が鳴り響く。

 

 

そして、影縫余弦は蹴りつけた肩をそのまま足場のようにして跳躍、数メートル先の木の枝に着地した。

 

 

 

「だ、弾幕に自分から突っ込むどころか殴って消すなんてありえないだろ!」

 

 

 

壊された右肩を抑えながらも恨めしそうな顔で鋭く影縫余弦を睨みつける。

 

 

 

常識なんてものを軽く覆すような相手と戦うのは、数百年を超える年月を生きてきた藤原妹紅にとってもそうそう経験する事ではないのだ。

 

 

 

「そないな飛び道具に頼らんと喧嘩の一つもできひんような奴と一緒にすなや、うちはこの身ひとつで戦っとんねん、鍛え方からちゃうわ」

 

 

 

「その考え方から既におかしいっつってんだよ!」

 

 

 

あの霧雨魔理沙や博麗霊夢ですら、弾幕を避けこそすれど素手で叩き壊すなんて真似はしないのだ。

 

 

 

そもそも鍛えたら弾幕を素手でどうにかできるなんて考えは、人間は頑張れば犬になれますと言ってる位に出鱈目な話だ。

 

 

 

「はっ、せっかく面白くなってきた思ってんけどな、そのムカつきようじゃこれ以上期待しても何も出てこおへんやろ。悪いけど仕舞いにするで。不死身を殺し抜くのも手間やしちゃっちゃと済まそか」

 

 

 

納得いかないままに気を乱している藤原妹紅に影縫余弦は冷ややかに告げる。

 

 

 

その一言は混乱しきっていた藤原妹紅を戦いの中へと引き戻すのに充分な意味を持っていた。

 

 

 

平たく言えば、藤原妹紅をキレさすのには充分な一言だったのだ。

 

 

 

空も飛べず、弾幕も使えない普通の人間に明らかな格下として扱われた。

 

 

 

戦闘前ならいざ知らず、実際に戦力をある程度見せ合った後での格下扱いだ。

 

 

 

これに怒らないでいられる程に藤原妹紅の気は長くない。

 

 

 

 

「いい加減にしろよ…」

 

 

 

「あん?なんやて?」

 

 

 

「お前がどれだけ規格外でももう関係ない!面白くなってきたって言ったな?ならもっと面白いものを見せてやるよ!」

 

 

 

背に生えた炎の翼がより一層激しく燃え上がる、そしてそれまで右肩を押さえていた左手には、気付けばトランプ程の大きさのカードが握られていた。

 

 

 

「なんや、また小細工の飛び道具かい。言うとるやろ、うちにそんなもんは効かへんて」

 

 

 

「それはこれを見てから言うんだな」

 

 

 

ここにきて藤原妹紅は笑みを浮かべた。

 

 

そしてカードを掲げて宣言するーーー

 

 

 

 

 

「蓬莱!凱風快晴ーフジヤマヴォルケイノー!」

 

 

スペルカードの宣言。

 

 

これにより藤原妹紅のカードは光と共に霧散、かわりに無数の弾幕が出現する。

 

 

 

「なんや、さっきと同じやん。巨大な口叩いとった割にどないやねん」

 

 

 

「それはこのスペルを凌ぎきってから言うんだね!」

 

 

 

弾幕は複雑な動きを見せながら、確実に影縫余弦へと飛来していく。

 

 

 

回避難易度は高く、まして木々の上くらいしか移動のできない影縫余弦に回避できるような代物でない。

 

 

 

したがって今回も影縫余弦がとるべき行動は一つ、避けれないならば叩き潰すだけだ。

 

 

 

それも今回に限ってはとるべき行動とは言い難いのだがーーー

 

 

 

「なんべんやっても同じや!」

 

 

 

自身に迫る弾幕の中から一際大きな弾幕に向かい突進する影縫余弦。

 

 

 

その必殺の拳を固め、目の前の弾幕に叩き込んだ瞬間、事は起きた。

 

 

 

先程までの弾幕をマシンガンに例えるならば、今回の弾幕はグレネード。

 

 

影縫余弦の拳が触れるか触れないかの刹那、大玉が爆発し、まるで火山が噴火したかのように無数の弾幕が飛び散ったのだ。

 

 

 

「ぐっ…がぁ!」

 

 

 

無数の予想外な弾幕をモロに直撃した影縫余弦は、爆風によって背後の木に叩きつけられる。

 

 

 

「有限の命もこれまでだ!不死・凱風快晴飛翔脚!」

 

 

 

勝機を逃さないのは戦いの中に身を置く者として必須、先程の影縫余弦がそうであったように藤原妹紅も追撃をかける。

 

 

 

体制を崩したままの影縫余弦の腹部に上空から炎を纏って突撃してきた藤原妹紅の蹴りが何発も突き刺さり、容赦なく地上へと叩き落としていく、あわや激突というタイミングで藤原妹紅は身体を反転、再び上空へと押し戻すかのように影縫余弦を蹴り上げた。

 

 

 

 

その最後の蹴りと共に噴火のような火柱が上がる、なす術もなく影縫余弦は業火の濁流に飲まれてしまった。

 

 

 

 

「本来なら弾幕も使えない人間相手に使うようなスペルではないけど…人間離れした人間から人里を守る為だ、悪いけど恨むなよ」

 

 

 

 

勝利を確信した藤原妹紅は地面に降り立ち、消し炭になったであろう影縫余弦に向かって呟いた。

 

 

 

見渡せば辺り一面は焼け野原、数分前まで美しい自然が広がっていたとは思えない程に荒廃したそれは一種の地獄絵図と化している。

 

 

 

「ーーーアホか、殺されたら恨むに決まっとるやろ」

 

 

 

 

聞こえないはずの声だった。

 

 

 

いるはずのない者だった。

 

 

 

それは今まさに自分の手によって燃やし尽くした筈の影縫余弦だったのだから。

 

 

 

藤原妹紅が振り向こうとした時には既に手遅れ。

 

 

 

どういった原理なのか、藤原妹紅の身体は身動きの一切とれない状態で綺麗に地に付されていた。

 

 

否、もはやそれは地に付すなどというレベルではない。全ての関節が全く稼働できないような絶妙な力加減と固め方で押さえつけられている。

 

 

 

関節技というよりは正しく折り畳まれたといったところだろう。

 

 

 

そんな藤原妹紅の背中に乗っているのは紛れも無い死んだと思っていた影縫余弦だった。

 

 

 

「なっ、なんで!?確かに私のスペルは直撃したはずなのに!」

 

 

 

圧倒的に危機的状況の中、それでも恐怖でもなく憤怒でもない、疑問が何よりも先行して口に出た。

 

 

 

当たり前だろう、藤原妹紅が放ったスペルはどれも本気のものだった。

 

 

 

普段、弾幕ごっこで使うような安置有りの殺意無しで繰り出しているスペルとは訳が違う。

 

 

 

込めた力も気持ちも、全てが文字通り全力だった。

 

 

 

にも関わらず、影縫余弦はこうしてピンピンしている。

 

 

 

それが藤原妹紅には疑問でならなかったのだ。

 

 

 

「確かに、最初に見た技とは比べものにならんかったわ。現に傷ひとつ無く済んだ訳でもない。むしろここまで手傷を負ったのも久々や…それでもな、うちかて拳で戦ってても陰陽師の端くれ、妖術の一つや二つでくたばっとったら専門家なんてやってられへんっちゅうこっちゃ」

 

 

 

「陰陽師…陰陽道か…」

 

 

 

藤原妹紅はその名前に心当たりがあった。

 

 

 

今は昔、彼女が蓬莱人になって少しの年月が経った頃、人とも妖とも相容れない彼女は進んで妖怪退治を行うようになった。

 

 

 

駆け出しの頃こそ、毎日のように死に、毎日のように逃げ、毎日のように戦っていた。

 

 

 

そんな彼女が妖怪退治の為に出会い、学んだ物の一つとして陰陽道がある。

 

 

 

とは言っても、藤原妹紅のそれは独学に近い上に歴史も遥かに異なる。

 

 

 

目の前の暴力陰陽師の陰陽道と同一というのは些か無理があると言えるだろう。

 

 

 

それでも通じる所はあるのだ。

 

 

 

故に、皮肉な事に藤原妹紅は妖怪退治の為に習得した力で今まさに自分が退治されようとしている。

 

 

 

「さて…予想外の痛手やったけどバトルも充分楽しんだし本題といこか。うちからおどれへの最後通告や、人里への行き方は?」

 

 

 

 

「ふ、ふざけるなっ!里には私の親友がいる!お前みたいな奴には何があっても教えるか!」

 

 

 

 

言い終わるかどうかの所で固められた全身の関節に激痛が走る。

 

 

 

「いっ!ぎゃあああぁぁぁああ!!」

 

 

 

「やかましい、びぃびぃ泣くなやアホ。うちかて無理にこのままおどれを殺す必要もないんや、場所さえ教えてくれたらさっさと去るって。おどれかて不死身とはいえ死にたくはないやろ?」

 

 

 

「はぁ…はぁ…し、死に方なら散々探したさ…死ねるもんなら死にたいってね!それに私は拷問くらいで友人を切り売りする程に腐った性根は持ってないんだよ!さぁ!やれるものならやってみろ!お前如きに殺せる程、私の因果は浅くない!」

 

 

 

どれだけ追い込まれようとも、藤原妹紅の眼に宿る力強い光は衰えなかった。

 

 

 

それは決して不死身の体質に頼っているからではない、ただ共や人々の暮らしを守る、それだけの想いが藤原妹紅を支えていた。

 

 

 

 

「…蓬莱の薬」

 

 

 

「あ?」

 

 

 

 

「うちの観察眼なめとったらあかんよ、おどれは確かに不死身や。せやけどそれは吸血鬼みたいな不死身とは話が違う。死ねば復活するけど馬鹿げた回復力がある訳でもない、ダメージはダメージとして蓄積しとる。同じく吸血鬼のように弱点らしい弱点も無いようやけど体質の根本は人間のそれと変わらへん」

 

 

 

 

「………」

 

 

 

 

 

「加えておどれの言動から推測するに炎を扱う術や身体能力なんかは後天的に独学で身に付けた物、不死身の本質は妖術とはまた別の所や。ならそれはどこか、答えは簡単、おどれが自慢気に宣言した技の名前から察するに蓬莱の薬とちゃうんけ?」

 

 

 

 

「だったら…なんだよ」

 

 

 

 

この戦いが始まってはじめて、藤原妹紅に一抹の不安が過る。

 

 

それまでの強気も影を潜め、今は影縫余弦の言葉を聞く事しかできずにいた。

 

 

 

「不死身を冠する怪異は珍しくもないけどおどれは異質や、人間でありながら死に続けとるし生き続けとる。これはあくまでうちの推測やけど…おどれ、あの竹取物語の登場人物の誰かに関係する末裔とちゃうんけ?」

 

 

 

 

「だから…なんだってんだよ!お前が私を殺せない以上、私の過去なんて関係ない!!確かに私は蓬莱人で不死身だ!だからお前は私を殺せないんだよ!」

 

 

 

「せやから騒ぐなや、こんな時、忍野君やったら、『元気いいな、何か良い事あったのかい?』とでも言うんかな。なんべんも言うとるけど、うちは陰陽師で専門家、それも不死身の怪異の専門家や。おどれが異質な蓬莱人やいうても殺す方法なんていくらでも持っとるわ」

 

 

 

 

「蓬莱人を殺す方法…?」

 

 

 

それは場合が場合なら藤原妹紅が食いついてもおかしくない内容だった。

 

 

 

幾星霜の時を人と妖の間で過ごし、不老不死を憎んで孤独と戦ってきた藤原妹紅にとって、死ねるというものは羨望の眼差しを向ける程に輝かしいものだったからだ。

 

 

 

文献や伝承を幾つも調べ、その為の秘術も研究し、それでも死ねない自分自身をどれだけ呪った事か…

 

 

そんな自分が生きている者の何よりの証明として、命の終わりを迎える事ができる。

 

 

 

人として、その生涯を締め括る機会に出会えたのだ。

 

 

 

 

「なんやったら取り引きでもうちはかまへんよ。おどれが大人しゅう人里の場所を教えてくれたら、代わりにうちはおどれの死に方を教えたる。死を望むんやったら悪くない条件や思うで?」

 

 

 

 

ある意味、それは甘い誘惑。

 

 

 

思い焦がれた物が手を伸ばせば届く所にあるのだ。

 

 

 

だがーーーー

 

 

 

 

「は…ははは…やっぱり咎ってやつはあるんだね…あんなに死にたがってたのに、いざ死ねるって時に死ねないなんてさ」

 

 

 

「何を言うとんねん?」

 

 

 

「…こういう事さ!!」

 

 

 

いまだに藤原妹紅の背中に乗って関節を固めたままの体制でいる影縫余弦はその場を飛び退く事になる。

 

 

 

それは藤原妹紅の背中に再び炎の翼が顕現したから。

 

 

 

それもこれまでとは比べものにもならない程に大きく猛々しい…それはもはや神々しいとさえ呼べる真っ赤な翼だった。

 

 

 

「交渉は決裂みたいやな、ええんか?このまま続けたらうちはおどれの思ってるような死に方はさせへんで。未来永劫、復活も成仏もできひんようなやり方を取らせてもらう。無限地獄に囚われるようなやり方をな、ほとんど封印や、それでもええんか?」

 

 

 

木の枝に降り立った影縫余弦はもう笑わない。

 

 

その顔はバトルジャンキーではない、一人の専門家として真剣そのものだ。

 

 

 

その顔からは容易に想像できる、これ以上この戦いを続けるならば、思う以上に残酷な結末が待っているであろうことを。

 

 

 

「私が勝てるか勝てないかとか…そんな事じゃないんだよ。人里では今も沢山の人々が平和に暮らしてる、慧音だってその平和を必死に守ってる…それだけで私は何度だって戦える!目の前に求めた物があっても今の私は死んでやる訳にはいかないんだ!」

 

 

 

「おどれは死なへんっちゅうだけで少し妖術が使えるだけの普通の人間や。いや、人間としても怪異としても中途半端、どこにも属さへん偽物や。自分の事を棚上げにして偽物の正義感を人に押し付けんなや」

 

 

 

 

「そうだな…確かに私は偽物さ、人にも妖怪にも蔑まれて生きてきたさ…そんな私を理解してくれ、共に笑ってくれたのが人里を守る私の親友なんだ。そいつが守る物を守れるならな…私は偽物でも構わない!化物でも構わない!あいつが笑っていてくれるなら私は何にでもなってやる!!!」

 

 

 

 

それは心からの叫び。

 

 

 

そして…影縫余弦の目にはそんな彼女が記憶の中にある一人の少年と被って見えた。

 

 

 

そういえば、あの少年も不死身を宿しながら大切な妹の為に命がけで戦っていたっけーーー

 

 

 

そんな記憶が影縫余弦の頭にフラッシュバックする。

 

 

 

「…おどれがどう思おうが里の奴等はどないやねん。おどれが不死身の化物やいうて同じ距離感で生きてけると思うんか?おどれが中途半端な人間やいうて妖怪達が迎え入れてくれるとでも思うとるんか?」

 

 

 

それまで余裕を保っていたはずの影縫余弦の顔には苛立ちが見て取れた。

 

 

正義を掲げ、己が信じる道をただ真っ直ぐに歩んできた彼女にしてみれば、半ば怪異のような存在に堕ち、人道を踏み外しながらも、他者を守ろうとする藤原妹紅は、見ていて自分が悪者のような気がして不快でならないのだ。

 

 

 

 

「いいんだよ…私は私の守るべき物をひたすら守り抜く。その為にこの力が必要なら私は不死身の化物で構わないし全てに拒絶されても構わないさ」

 

 

 

「……」

 

 

 

「お前の言う通り、交渉は決裂だ。次が私のラストスペル…その眼に焼き付けろ!私の生き様を!」

 

 

 

 

炎が天へと届かんばかりの勢いで燃え上がる。

 

 

 

それはまるで獄炎からその身を蘇らせる伝説の火の鳥、フェニックスのようにーーー

 

 

 

「パゼストバイ…フェニックス!」

 

 

 

宣言と共にその場には不死鳥が顕現する。

 

 

全てを焼き尽くす炎の化身にして、生命の起源を思わせるフェニックス。

 

 

 

 

「首無しのフェニックス…呪いと不吉の象徴か。不死の鳥でも時鳥(ほととぎす)とはえらい差やな…」

 

 

 

 

それは不死身の怪異を専門とする影縫余弦をしても圧巻の光景。

 

 

 

数々の怪異と戦ってきた彼女の眼を、こうも奪った怪異は他にないだろう。

 

 

 

それ程に藤原妹紅は荒々しく、猛々しくーーー神々しかった。

 

 

 

「さあ…私の最後の攻撃だ、凌げるものなら凌いでみろ!!!」

 

 

 

その身を焼きながら不死鳥は両翼を広げる。

 

 

不死身の藤原妹紅が初めて死を覚悟しての攻撃。

 

 

 

その想いはただ一つーーー

 

 

 

未知の力を持つ外来人から人里を、親友を守る為。

 

 

 

その為に全てをかなぐり捨てて決着に臨もうとしている。

 

 

 

その想い、その姿に影縫余弦はこう答えるしかなかったーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーー降参や」

 

 

時が動きを止めたかのような一瞬の静寂が場を支配する。

 

 

 

「えっ…今、なんて…?」

 

 

 

「せやから降参や、うちの負け、これ以上は戦えへん」

 

 

 

 

影縫余弦から出たのは避難、否定、迎撃ではなくーーー降伏の言葉だったのだ。

 

 

 

あらゆる覚悟を決めた藤原妹紅も、この言葉には目を見開いてしまう。

 

 

 

 

「なんで…なんでだ!お前は自分が負けるなんてこれっぽっちも思ってないだろ!?」

 

 

 

「いや、勝てへんよ」

 

 

 

 

見れば影縫余弦の顔には既に苛立ちの影もなく、かといって真剣な表情でもない…ただ優しい笑顔が浮かんでいた。

 

 

 

 

「確かにうちはおどれの攻撃を凌ぎきれるかもしれへんし、言うとった通り、おどれを無限地獄に封印する事もできるかもしれへんな」

 

 

 

 

「だったらなんで!」

 

 

 

 

「うちにはおどれの心は殺せへん。それにうちは不死身の怪異の専門家や、不死身の()()なんて管轄外。殺されてでも信念を曲げずに他人を守るようなお人好しに完全勝利する方法なんてうちは知らん、せやからうちの負けや」

 

 

 

 

「今、私の事を人間て…」

 

 

 

影縫余弦はもう駄目だった。

 

 

 

目の前の藤原妹紅がいつかの半端な吸血鬼体質の少年、阿良々木暦と被って見えて仕様がなかったのだ。

 

 

 

そして、彼女はその時も阿良々木暦に負けている。

 

 

 

結局のところ、暴力陰陽師と呼ばれる彼女も、その実は優しくて、厳しくて、どうしようもなく人間なのだ。

 

 

 

「安心しい、最後までお姉やんの勘違いは解けへんかったけど人里は諦めたる。うちの人探しは他所で勝手にやらせてもらうわ。せやからその熱苦しい炎はもう仕舞いや」

 

 

 

 

それは意識してなのか、言われたからなのか、無意識なのかーーー

 

 

 

 

藤原妹紅を覆っていた火の鳥は、まるで天に帰るかのようにその姿を消した。

 

 

 

 

「うちもな…少し前に負けたんよ。相手はお姉やんみたいに人でありながら不死身を宿した半端な小僧でな、せやけどお姉やんと同じように誰かを守る為に命がけで戦うような奴やった。結局、うちは怪異には無敵やけど人間には弱いんよ」

 

 

 

 

「お前みたいな奴が負けるって…どんな化物だよ…」

 

 

 

 

「ぷっ、それがな?腕っ節はてんで駄目でモヤシみたいな奴なんよ、けど口先と漢気だけは一端な子でな、どれだけボコボコにいてこましても食い下がってきよって…あんなんに負けを認めさせるのは骨が折れるどころの話やない、ハッキリ言ってお手上げや」

 

 

 

 

「そいつはとんだ頑固者だったんだな」

 

 

 

 

「いやいや、お姉やんも負けず劣らずの頑固者やで?」

 

 

 

 

「だ、誰が頑固者だ!!」

 

 

 

そこに殺伐した空気はもう無く、普通の女性として微笑みあう二人の女性がいるだけだった。

 

 

 

 

「ほな、うちはそろそろ行くわ。迷子の捜索と住所不定無職の知り合いを迎えにいかなあかんし、散々しばき倒して悪かったな」

 

 

 

 

戦いの後の友情などいつの時代の少年漫画だと言わんばかりに、微塵の名残もなく背を向けた影縫余弦。

 

 

 

快活にして豪快、そんな彼女は別れの言葉もなくその場を去ろうとする。

 

 

 

 

「ちょ、ちょっと待て!」

 

 

 

「ん?なんや?心配せんでも人里には向かわへんで?」

 

 

 

 

去りゆく影縫余弦を引き止める藤原妹紅、それは危険因子を食い止めるとか、決着を付けるなどという蛮行ではなくーーーただのお人好しの為せる行為だった。

 

 

 

 

「確かに私とあんたはついさっきまで殺し合いをしてたし、それを差し引いてもあんたを信用できるだけの時間を過ごした訳じゃない…」

 

 

 

 

「んー、そうやな。それで?」

 

 

 

 

「それでもこうして和解できたってのはあんたが根っからの悪人じゃないって事だろ?暴力性に関しては極悪だったけど…喧嘩ふっかけたのは私だし…」

 

 

 

 

「いや、極悪て…」

 

 

 

 

「だから人里には申し訳ないけど案内できない。かわりに、幻想入りした外来人に詳しそうな奴がいる所なら案内するよ!それくらいしないと私も立つ瀬がない」

 

 

 

 

拳で語り合うのは時として言葉よりも雄弁だという話がある。

 

 

 

先の殺し合いを経て、藤原妹紅が何を感じ取ったのかは定かではない。

 

 

 

それでも、少なからず道を尋ねてきた外来人を無下に扱った罪悪感のようなものはあったらしく、妥協案としての進言をしたのだ。

 

 

 

 

「ったく…鬼のお兄やんといい、鳥のお姉やんといい、この手の奴にはお人好ししかおらんのかい」

 

 

 

 

「ん?何か言った?」

 

 

 

 

それは小さな呟き、それでも満足気に笑う影縫余弦の顔には優しさが滲み出ていた。

 

 

 

 

「いーや、なんでもない。そやな、うちかて当ても無く異世界で彷徨うのは御免や。せっかくやし案内よろしゅう!」

 

 

 

こうして死を知らぬ者、死を与える者の戦いは静かに幕を下ろした。

 

 

 

 

争いの理由は稚拙な勘違い、内容は血生臭い凄惨な殺し合い、それでも相容れない理由はない。

 

 

 

 

幻想の大空へと二人は手を取り合い飛び立っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばさ、あんたの質問にまだ答えてなかったね」

 

 

 

 

「ん?うち質問なんてした?」

 

 

 

 

「したよ、『おどれ、人間か?』ってさ」

 

 

 

 

「あぁ…それな」

 

 

 

 

「…私は人間だよ。ちょっと死なないだけのね」

 

 

 

 

 

「ふっ…さよか」

 

 

 

 

 

幻想は全てを受け入れる、それは時に残酷でーーー時に美しかった。

 




いや、長ぇよバカ…

更新遅れまくった挙句にだらだらと長い文章でゴメンなさい!
これにて一旦陰陽師タッグのお話は終わり、次回からは再び暦視点の話に戻ります!


内容を凝縮して完結に纏める筈が過去最長の文になってしまうあたり、自分の文才の無さが悔やまれます…



京都弁を調べたり、蓬莱の歴史について調べたり…謎の雑学がふえましたw

恐らくはキャラ崩壊、設定崩壊が多く見られる話になってしまったかと思われますが、今後の勉強のため、ご意見やご叱責がありましたらビシバシコメント下さい!


真摯に受け止め、今後の参考にさせて頂きます!


ではでは、興味とお時間のある方は引き続きよろしくお願いします!
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