仮面ライダー|逢魔ヶ《オーマガ》   作:月影黒子

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第肆拾夜 散りゆく神

禍刻と六華の策戦通り、ルシファーもとい陽魔王はシドが襲いかかってきた瞬間にバリアを形成した

 

シド「うぅ…ぐあぁぁぁあ!」

ルシファー「くっ、流石に力が増幅しているだけはあるな…」

禍刻「大丈夫かルシファー?」

ルシファー「あぁ、問題ない」

禍刻「なら、任せたぞ?」

ルシファー「承知した」

 

そして、陽魔王から禍刻と六華は融合状態のまま一時的に身体から離脱し、言わば分身状態となりシドの後方へと回り込んだ

 

禍刻「祟り神さんよぉ!いつまでそのバリアに気を取られてるんだ?」

六華「背中ががら空きになってるの、気づいてないの?」

シド「ぐぅぅ…」

禍刻「相変わらず唸るだけか…なら、すぐに楽にしてやるよ」

六華「禍兄、私に合わせて!」

禍刻「言われなくてもそのつもりだよ」

禍刻・六華「はぁぁぁぁあ!」

 

二人は力を溜め、その力を纏いシドに剣と鎌が融合した様な武器で攻撃した

しかし、シドの身体には傷一つ付かなかった

 

禍刻「な、なんだと!?」

六華「傷一つ付かないどころか、むしろピンピンしてない?」

禍刻「やっぱり、無謀だったか?」

六華「わからない…けど、他にコイツに攻撃する方法も…」

空亡「お前達!伏せろ!」

六華「へ?」

 

空亡の言葉で禍刻と六華が伏せると、その直後に陽魔王がシドめがけて妖気を濃縮させた球を射出した

 

ルシファー「これで彼奴も少しは退くであろう…」

空亡「だといいのだが…」

シド「うぐっ!ぐぅぅう…」

 

ルシファーの思惑通り、今度はシドに攻撃を当てることに成功した

しかし、その傷はシドの周囲に漂う瘴気によってすぐに治ってしまう

 

禍刻「な、与えた傷が直ぐに治りやがった!」

霊華「そんな!ならどうやって倒すの!?」

空亡「この力…瘴気の量が尋常ではない…」

ルシファー「あぁ、彼奴の周囲に漂う瘴気をどうにかしない限りは彼奴に攻撃を与えても無意味だろうな…」

禍刻「マジかよ…」

六華「けど、だったらどうやって?」

空亡「分身を維持できる時間も残り僅かか…」

禍刻「どうした?空亡」

空亡「少し賭けに出ようと思うてな」

六華「賭け?」

空亡「あぁ、その為には一度此方に戻ってきてはくれないか?」

禍刻「わかった」

 

禍刻と六華が戻ると、忽ち四人は再び融合した

 

ルシファー「しかし、一体どうするのだ?」

空亡「奴の力を吸収して、それを奴にぶつける」

禍刻「それこそ無謀じゃないか?」

六華「そうだよ!そんなの、下手したら私達が瘴気に呑まれて暴走するかもしれないじゃん!」

空亡「そうなるかもしれぬが、此方には瘴気を吸収したその場から浄化する力がある」

禍刻「そうか!ルシファーの!」

六華「その力があれば確かにいける…かも?」

霊華「皆!危ない!」

禍刻「なっ!」

ルシファー「どうやら、悠長に話している時間は貰えぬ様だ」

空亡「その様だな、だが仕方あるまい、先の策戦通りいくぞ!」

 

シドの急襲を避け、ある程度距離を取った陽魔王は、シドに向けて手を前に突き出した

そして、シドからその身に纏う瘴気の吸収を開始した

 

空亡「やはり、奴の力は吸収すれば減っていく様だな」

禍刻「あぁ、そうみたいだな」

ルシファー「しかし、この瘴気は少々浄化に時間を有するかもしれぬ」

六華「仕方ないでしょ、だって瘴気の濃度が今までの比にならないくらい濃いんだもん」

禍刻「あぁ、それにどんだけ吸ってもまだまだ瘴気が湧いてくる気がしてならない…」

六華「確かに…全然減ってる気がしないよね…」

霊華「どこにこんな力を溜め込んでたの…?」

 

陽魔王が、そんな会話をしながらシドから瘴気を吸収している間、シドは自身から吸収されていく力を抑えようともがいていた

 

禍刻「アイツ、吸収される力を抑えようと必死にもがいてるみたいだな」

六華「だね、これなら当分は攻撃してこなさそう」

空亡「よし、これで恐らく奴の力の半数程は吸収しただろう」

ルシファー「どうだろうな…私にはまだある様に感じるが…」

禍刻「いや、アイツの身体がさっきよりも小さくなってるのを見るに、半数は行かなくとも結構な量吸収できてるんじゃないか?」

六華「なら、早く浄化してアイツにぶつけよう!」

ルシファー「そうだな…」

空亡「ルシフ、任せたぞ!」

ルシファー「分かっておる」

 

ルシファーが吸収した力の浄化を開始した直後、シドが陽魔王めがけて襲いかかってきた

 

禍刻「おっと!」

空亡「ルシフ、浄化した力少し借りるぞ!」

ルシファー「あぁ、構わぬ」

空亡「お主はコレでも喰らっておれ!」

 

空亡はシドめがけて浄化された力を纏った拳を叩き込んだ

 

シド「ぐっ!」

禍刻「効いてるみたいだ!」

六華「傷の回復は…されてないみたい!」

ルシファー「瘴気が減った事で身体の傷の回復に力を割けなくなったのだろうな…」

禍刻「なるほど、そういう事か」

空亡「ルシフ、浄化は終わったか?」

ルシファー「あぁ、今終えたところだ」

禍刻「だったら、後は俺に任せてくれ」

空亡「わかった」

 

禍刻は天高く跳躍し、ルシファーの力で浄化された力を纏い、シドめがけて蹴り技を放った

 

禍刻「コレで…終わりだァ!」

シド「ぐっ!ぐあぁぁぁぁぁぁあ!」

 

禍刻の放った一撃で、シドの身体は瘴気が消え去り元の姿へと戻った

そして、その場に崩れ落ちた

 

禍刻「ふぅ、これで一件落着か」

 

場面は代わり、永遠に続くかの様な暗い場所に、シドは放り出された

 

シド「此処は…僕は奴らを倒す為に力を…それで…あれ?何してたんだっけ…?」

少女の声「…ド…シド…!」

シド「この声は!?」

少女の声「また、一緒に遊ぼうね!シド!」

シド「茜…ちゃん…」

 

その後、禍刻達が変身を解きシドの処遇について話し合っていた時、シドの方から絞り出すような声で誰かを呼ぶ様な声が聴こえてきた

 

禍刻「今の声は…?」

 

次回 仮面ライダー逢魔ヶ

 

禍刻「そんな事があったのか…」

少女「ずっと一緒だからね!シド!」

シド「ごめん…ごめんね…茜ちゃん…」

空亡「妾には、彼奴を完全に滅する事はできぬ」

 

絶望の先に待つ未来は、終焉か安寧か

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