インフィニットストラトスD×D   作:グレン×グレン

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VS VTシステム編


第九話 頼む皆。力を貸してくれ!!

 

 

(馬鹿な・・・負けるのか?)

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒはこの瞬間に絶望した。

 

 思えば、彼女にとってIS学園の入学とは試練でしかなかっただろう。

 

 ただの生体兵器として生を受けた。

 

 ヴォーダン・オージェという最新技術を使用され、それが失敗して欠陥品になった。

 

 織斑千冬の指導を受け、その欠陥を補って余りあるほどの成果と立場を得た。

 

 そして、織斑一夏というイレギュラーにより、そのあおりを受けてこの学園へとやってきていた。

 

 既に習熟の域に到達しているISに対する初歩的な知識を、よりにも寄ってファッション感覚でISに触れる者たちと共に学ぶ。

 

 これだけでも莫大なストレスがかかるというのに、クラスメイトはあの織斑一夏だ。

 

 尊敬する織斑千冬の栄光に泥を塗った失態を起こした男に、今まさにラウラは負けそうになっていた。

 

 ・・・彼女にとって不幸なことは、レヴィア・聖羅がある程度彼女にとって理解者になっていたことだろう。

 

 織斑一夏に対する認識でこそ相いれなかったが、共に生徒の在り方に不満を持っていた彼女との会話は、ささくれだっていたラウラにとって救いともいえた。

 

 自分の行動を指導し、しかし全否定しなかった彼女を、すでにラウラは味方とすら思っていた。

 

 己《おの》が成果を持って生徒たちの意識改革を促そうとするなど見上げた根性だと内心では手放しに称賛したぐらいだ。タッグマッチのパートナーが彼女でよかったと心底そう思った。

 

 しかし、彼女はどこまでも一夏の味方だった。

 

 その反動はまさに高みから突き落とされたそれであり、それゆえに彼女の心に深い動揺を与えていた。

 

 そして、その彼女の期待通りに一夏は自分を超えようとしている。

 

 おそらく次の試合には出れないほどの損傷を受けているだろうが、しかし次の瞬間シールドエネルギーがゼロになるのはラウラの方だ。

 

 一対一という卑怯な逃げ道が存在しない状態での敗北。

 

 そんな物にラウラは耐えられなかった。

 

 絶体絶命の状況下を力を与えられることで救われたラウラにとって、戦闘能力とはすなわち全てだった。

 

 かつて、織斑千冬はラウラに行った。

 

 強さとは攻撃力のことではないと。

 

 その言葉を聞きながら、しかしラウラにとってそれは同じものでしかなかった。

 

 そしてそれだけが彼女を支える根幹であった。

 

―精神状態、設定値に到達―

 

 力さえあれば、織斑一夏を倒せる。

 

 力さえあれば、私はいつか織斑千冬になれる。

 

 力さえあれば、失敗作として処分されることはない。

 

 そう、力さえあれば・・・っ!!

 

(力が・・・力が欲しい!!)

 

 ・・・ここに一つの致命的な誤算があった。

 

 その願いに答える者は、決して一つではなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その変化は唐突だった。

 

『―――ぁあああああああああああああああっ!!』

 

 全身から紫電が放たれ、そしてシュヴァルツェア・レーゲンの形状が変化する。

 

 全身の装甲がまるで液体のように形状を変化し、ラウラを取り込んで変化していく。

 

 そして、紫電がその両腕を纏うような形状をとると、指向性を持って不知火を弾き飛ばす。

 

「―ガッ!?」

 

 既に相応に損傷を受けていた不知火が、その一撃でシールドエネルギーをゼロに減らしISが解除される。

 

 そして一夏は弾き飛ばされながら、それを見た。

 

 ・・・漆黒に染まった戦乙女。それが目の前の敵の形状だった。

 

 そして、その手に持つのはIS最強の代名詞である織斑千冬の代名詞。

 

「雪平・・・!」

 

 かつてモンド・グロッソで頂点に到達した、織斑千冬と暮桜の組み合わせを象徴したIS用ブレード。それと瓜二つの武装が今ここに存在した。

 

 そして、そこに紫電がからみつくと、極大なエネルギーブレードとなって一夏に振り下ろされた。

 

 ・・・その姿は、まるで幽鬼のごとく織斑千冬の影だった。

 

「ふ・・・っざけんなぁああああ!!」

 

 戸惑いとそれ以上の強大な怒りを込めて、一夏はそれに向かって行った。

 

 存在全てを否定するために、一夏は殴りかかる。

 

 『アリーナのシールドを足場にする』という人外の所業をしてしまうが、そんなことは既に意識の外側にあった。

 

 思い返すのは織斑千冬に剣を教わったその時のこと。

 

 刀に振られるのではなく刀を振るうことを教わった。

 

 刀の・・・人の命を絶つことの重さを教わった。

 

 それをふるうということの意味を、それこそが強さだということを教わった。

 

 それを、『織斑千冬』の剣を汚したこの存在は許さない。

 

 莫大な雷も漆黒の異形も意識の外側に追いやり、ただ一夏は叩きつぶそうと己が刃を呼び出そうとした。

 

「・・・一夏君!!」

 

 その一夏を、強引にレヴィアがかっさらった。

 

 ラファール・リヴァイブと増設されたスラスターが強引に一夏を引き離して距離をとる。

 

 その直後、荷電粒子とレーザーの嵐が黒の異形に襲いかかった。

 

「レヴィア!!」

 

「一夏さん!!」

 

 アリーナの端から、簪とセシリアがISを展開して駆けつける。

 

 レヴィアもシャルルをかばうことを考えてすぐに降り立ち、二人もそこに合流した。

 

 だが、織斑一夏にそんなことは関係ない。

 

 何故邪魔をするすぐにどけ。そうでなければあの偽物を叩き潰せないだろうが。

 

「くそっ!! 離せ、離せっつってんだろ!!」

 

 完全に激情に呑まれた一夏は周りなど最初から感情に入れない。

 

 ゆえにあの異形を屠るために今度こそ自分の真の刃を引き出そうとし。

 

「・・・いいから落ち着きたまえ!!」

 

 ・・・レヴィアにISで殴り飛ばされた。

 

 ISのパワーアシストを全力で使い、しかもスラスターを見事に吹かして速度をはるかに上昇させた振り下ろしが、一夏の頭頂部を叩きのめす。

 

 完膚なきまでの見事なJOLTブロー。ISボクシングという競技があれば、間違いなく解説は絶賛するだろう。

 

 比喩ではなく事実として、一夏の頭部が地面にめり込んだ。

 

「きゃぁあああ一夏さぁあああん!?」

 

「一夏!? ちょ、レヴィア何やってるの!?」

 

「れ、レヴィアやりすぎ! ・・・一夏、生きてる?」

 

 絶叫するセシリアに避難するシャルルに心配する簪。

 

 だが、レヴィアはどこ吹く風だった。

 

 当然だ。ISのパワー『ごとき』でどうにかなるほど、織斑一夏はやわではない。

 

 ゆえに意識することなくそのままレヴィアは説教に入る。

 

「一夏君? 『人間』がISに叶わないのは知ってるだろう? そんな全世界同時一斉報道できるような超人級の偉業を成し遂げられるの君は?」

 

 額に青筋を立てるほどのレヴィアの説教に、殴られた衝撃も合わさってとはいえ一夏はようやく冷静になった。

 

 いわれてみればその通りだ。

 

 ただの人間にISは生身で打倒することはできない。

 

 そんなことができればそれこそ世界は注目するし、その原理を知ろうと躍起になるはずだ。

 

 そんなことになれば世界に与える影響は男性操縦者どころではないし、レヴィアでもかばいきれないどころか、そのせいで余計な大騒ぎを生むことになる。

 

 ・・・下手をすれば世界を巻き込んだ大惨事を生みだしかねない。

 

 旧魔王の眷属悪魔とはそういう存在だった。

 

 あわや大量の死人を生みだす一歩手前だったことに気付き、一夏は肝を冷やして顔を青ざめさせた。

 

 レヴィアは間一髪かっさらわなければ剣を良空間から引き抜くという超常現象を行うところだった。

 

「わ、悪いレヴィア・・・」

 

「何をそんなに怒り狂ってるんだ一夏君。・・・無茶をする時はちゃんと理由を納得させてから、だよ?」

 

 黒のISは迎撃行動だけをとるつもりなのか、紫電を辺りにまきちらすだけで自分からは動こうとしない。

 

 それをハイパーセンサーで感知しているからか、レヴィアは苦笑を浮かべる余裕すらあった。

 

「あれは・・・千冬姉の剣だ」

 

 ぽつりと、一夏はつぶやく。

 

「剣って言うのはその人1人1人の物なんだ。だから、形だけ奪い取ってあんなふうに使うような奴は許せない」

 

 握った拳が震えだすのがわかる。

 

 ああ、織斑千冬の剣は真実織斑千冬の物だからこそ意味がある。

 

 確かに剣術といわずあらゆるものを人類は模倣してきただろう。

 

 だが、技術とは己の物にしてこそ真の意味がある者だ。

 

 あんなふざけたサルまね以下のデッドコピー、決して認めていいわけがない。

 

「あれは俺が倒す。・・・俺が倒したい。それをしなかったら織斑一夏はきっと終わるんだ」

 

 すでに教師部隊がISを纏って現れ、異形のISを囲み始めている。

 

 このままいけばどちらにしてもアレは鎮圧されるだろうが、それを見過ごすわけにはいかない。

 

 織斑千冬を汚したアレを、織斑一夏が倒さないでどうするというのだ。

 

 断じて他の誰にもくれてやるものか。せめて織斑千冬自ら動くならともかく、それ以外の存在にその役目は譲れない。

 

「・・・でもエネルギー切れはどうしようもないよ。生身でどうやって勝つのさ?」

 

 シャルルが冷たいが当然の一言を返した。

 

 そう、それが問題なのだ。

 

 別に、地上接近戦に持ち込める今の戦局ならば生身の一夏でも勝算はある。

 

 だが、それをやると大問題でそれ以上に被害が将来的に見込めるのだ。

 

 さすがにこの状況下でジャミングやスモークをたいても意味がない。織斑一夏が生身で倒してしまえば、せっかく謎の武装集団によって価値が下がり問題が減った一夏の立場が再上昇して国際問題以上の大惨事につながる。

 

「・・・一夏君。問題というのは、その対処をする組織があるのならそこに対処を頼むのが道理だ」

 

 だから、冷徹にレヴィアは断言する。

 

「専門家というのはそれに対する正しい判断を取りやすくそのための職業だから専門家だ。その専門家の力を借りれるのに借りず、勝手に動けば大惨事を生みかねないのは、君が身を持って知っているだろう?」

 

 苦い表情を浮かべながら、レヴィアはそう一夏を諭す。

 

 その表情は真実あの事件の時に浮かべていたものと瓜二つで、だからこそ、レヴィアの前でそれをするということができないのを一夏は痛感した。

 

 別に、あれが間違っているなどと思ってない。

 

 思っていないが、それを言えばレヴィアは真実心から痛みを背負ってしまうのだ。

 

 敬愛する主に対してそんなことはできず、しかし親愛の姉を穢すあの異形を他に任せるわけにもいかない。

 

 二律相反に一夏が震えようとしたその時、その体をそっと包み込む物があった。

 

 レヴィアに抱きしめられたと気付くのには、一瞬の間が必要だった。

 

「・・・だから、そういうときはどうすればいいか教えただろう? 無理をとうしたいときはまずどうするって言ったっけ?」

 

 その声には心底愛情が込められていて、そして一夏は大切なことを思い出した。

 

―一二人とも、わがままをする時はちゃんと頭を下げて人にお願いするんだ。内容に理があれば僕はちゃんと応えるからね?

 

―いいかい? 何かあった時はまず専門家に相談。そして自己判断はそれが間にあわない時にするよう徹底するように。じゃないと僕のような失敗をするよ?

 

 ・・・ああ、この王《人》は本当に眷属に甘い。

 

 だが、今はその甘さに頼らなければならない。

 

「・・・頼む皆。力を貸してくれ!!」

 

 一夏は頭を下げた。

 

 どうしても認められないことをするために、我慢できる苦痛は受け入れる。

 

 この借りは成果を示すことで払しょくしよう。だから力を貸してくれ。

 

「・・・あのまがいものを叩き潰すために、俺に足りない物を貸してくれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『と、いうわけで生徒会長。政治的な取引をしましょう。・・・僕が死蔵している宝物一つでいかがかい?』

 

『安心していいわ。更識としてはあなたと一夏君に任せたいと思ってたもの。少しだけ時間を稼ぐし学園上層部に弁護させるから行ってきなさい』

 

『正気ですか? いや、ただで済むならそれに越したことはないんですが』

 

『・・・万が一に備えて呼んでいた異形関係者の一人がデータを取ったわ。あのバケモノには神器の反応がある』

 

『・・・やけにエネルギーを無駄撃ちすると思ったらそういうことですか。紫色の雷撃ということは、やはり雷撃攻撃系神器の紫電の双手(ライトニング・シェイク)ですか?』

 

『気づいていたのね。・・・それもあのISの暴走と連動したのか擬似的な禁手(バランス・ブレイカー)になって手大変なのよ。・・・ぶっちゃけ、ただのISじゃあ荷が重いわ』

 

『一夏君に専門家云々行ってたけど、まさか僕らこそが専門家だとは。じゃあ、僕らで対処できなかったら会長が?』

 

『そういうこと♪ だから余計な仕事を増やさないでくれると先輩嬉しいかな♪』

 

『了解しました。可愛い眷属に期待します』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 IS学園教師部隊は、一瞬の間時間が制止した。

 

 学園上層部からの緊急連絡により、一時的に行動に待ったがかけられたのだ。

 

 そしてそのすきをついて、動く影が合計三つ・・・否、無数。

 

「行きますわよ!!」

 

「行って・・・山嵐・朧!!」

 

 ブルー・ティアーズのビットが射出され、さらに打鉄弐式が無数のミサイルを放つ。

 

 それに対して異形が迎撃のために雷撃を放ち、しかしそれらは空を切る。

 

 ビットは遠隔操作するので当然といえば当然だが、しかしミサイルはどういうことか。

 

 その原理はレヴィアの発案によるものだ。

 

 打鉄弐式の第三世代武装、山嵐。

 

 第三世代技術はマルチロックオンシステム。それによって放出される、最大48の独立型誘導ミサイルの群れこそが真骨頂。

 

 だが開発の遅れでマルチロックオンシステムは使えないし、そもそもカウンターで放たれた迎撃を交わすなど不可能。

 

 それこそが、レヴィアの考えた奇跡の策。

 

 ・・・複数の稼働パターンをあらかじめ組み込んでおき、リアルタイムで行動をプログラミング入力することで自在にミサイルの群れを操作する。

 

 簪の演算能力や情報処理能力を最大限に生かすために考えた、ミサイルそのものの遠隔操作こそが、レヴィアが設計思想を起こした新機軸システム、山嵐・朧。

 

 一度のプログラミング入力で複数のミサイルをグループ化して駆動させるなどの簡略化を行い。発動中は本体の機動ができないという欠点を呑んだ。そして制御システムを向上するためにロックできるのは一体が限度。

 

 しかし完成したのはブルー・ティアーズを超える新たなるオールレンジ攻撃。しかも撃墜するための行動を回避するというカウンター封じの必殺攻撃。

 

 それらミサイルが全弾、偽の雪平に着弾し地面にたたきつける。同時にビットが異形の脚部を打ちぬき移動を封じる。

 

「行ってください!!」

 

「レヴィアの策よ・・・無駄にしないで!!」

 

 二機による圧倒的数の攻撃を叩きこんだ二人は、しかしとどめを仲間に託す。

 

 行動を封じられた異形にせまるのは、白い一機の第一世代。

 

「行くんだ、一夏君!!」

 

「相当ムチャしたんだから、勝たないと怒るよ!!」

 

 レヴィアとシャルルの激励をうけ、再び顕現した不知火を纏った一夏は無言で異形にきりかかる。

 

 コア・バイパスによるラファール・リヴァイブからのシールドエネルギーの移動。それこそが、一夏に勝利を届けるレヴィアのもう一つの策。

 

 本来なら不可能であったが、デュノア社の直属であるが故に知識が豊富だったシャルルと、そもそもイレギュラーに対する状況対処を中心に学んでいたレヴィアだからこそエネルギーを供給できた。

 

―敵が擬似禁手化している以上、いくらなんでも正攻法は駄目だ。だからちゃんと仲間の支援を受けて袋叩きにしようね。

 

 レヴィアに念話で通達された時は正直コレは無理じゃないかと思ったが、しかしその対策はちゃんとしてくれていた。

 

 一夏は託してくれた仲間と信頼できる主に感謝し、その剣を構える。

 

 そして、これが最後の策。

 

 ・・・悪魔の力によって強化された、魔剣化した鎌居達。

 

 前回の襲撃を反省し、非常事態に置いて攻撃力を圧倒的に高めるために用意された緊急事態専用の特殊武装。

 

 その攻撃力は既存のIS用武装の中でも最上級に達し、ISに対する攻撃ならば、かの織斑千冬の単一仕様能力『零落白夜』に次ぐであろう最終兵器。

 

 その使用許可こそが、この難行をクリアするための最終手段。

 

 レヴィアが策をたて、シャルルが協力し、セシリアと簪が繋げてくれた。

 

 この勝機、つかんで見せねば男ではなかった。

 

「行くぜガラクタ!」

 

 一夏の声に反応し、しかし異形は衝撃によって刃を振るえない。ゆえに紫電のみを放って迎撃とする。

 

 それは非常時ゆえに最善の策であり、しかしそんなもので一夏は倒せなかった。

 

 一夏が鎌居達を一振りするだけで、紫電はやすやすを吹き飛ばされる。

 

 ・・・神器とは、想いの力で駆動する。

 

 人の想いを確かな形に帰る神様からの贈り物が神器であり、ゆえに想いが込められていない物に、科学と異形の融合であるこの鎌居達が負ける道理は存在しない。

 

 そして、たとえ剣をふるわれたとしても一夏は負ける気がしなかった。

 

 想いがあってこその剣術。それを持たぬ物に想いをもつ剣術かが負ける道理などそれこそ存在しない。

 

「俺の・・・勝ちだぁあああああっ!!」

 

 ・・・正真正銘の一刀両断。

 

 科学と神秘の融合した異形は、科学と神秘と信頼に裏打ちされた一閃に、膝を屈した。

 

 そのまま異形は形を失い。ラウラを解放する。

 

 ・・・その視線が、合わさった。

 

 あまりにも弱り切った。泣いている子供のような金色の瞳を一夏は目にしてしまった。

 

 それは守れることにこだわる一夏にとって倒す存在ではなく、だからつい受け止めてしまって。

 

「・・・今日の勝負は水入りだな。また今度、今度は模擬戦で勝負しようぜ?」

 

 ついそんな分かった風な口を聞いてしまった。

 




なんだかんだで下僕のわがままを聞いてしまうレヴィアは甘めの王様です。




ラウラの神器の再使用はかなり後になる予定です。

そして山嵐・朧は原作で簪がやったあの荒業を正式なシステムとして再設計した物。いろいろと改良されていますので今後も使う予定です。
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