第3話
「たっだいまー!いや〜疲れた疲れた。買い物手伝ってくれてありがとねー姫」
「いえ、私も欲しいものがあったので助かりました」
「アンタも大変だよね〜仕事のために資料やらなんやら必要でさ――って、あれ?もしかしてお客さん?」
「……!貴方様は……」
アグライアたちと今後について話していた最中に2人の女性が部屋に入ってきた。
1人は猫耳のついたフード付きのパーカーを着ていて
もう1人は物静かで優しい雰囲気だがどこか近寄り難い気配を纏っていた。
「セファリア、キャストリス。おかえりなさい。疲れているかもしれませんが、彼のことを紹介させてください」
「彼って………!よく見たらグレっちじゃん!久しぶりー!元気だった?まさかまたアンタと会えるなんて!」
「えっと……ごめん。多分前世の知り合いなんだよな?俺その記憶がないからわからないんだ」
「……!そ、そうだったんだ。ごめん!急に馴れ馴れしくてびっくりしたよね」
「いや、大丈夫。ファイノンが相棒呼びしてくるしなんか慣れてきた」
「へぇ…救世の坊やが?一体どんなことがあったのか気になるねぇ?」
「彼については私が説明しましょう」
その後2人にはアグライアが俺について説明してくれた。かくかくしかじかってやつだな!
「なるほど……そのようなことがあったのですね」
「ん〜色々と話したいことはあるけど、その辺はまたゆっくりとだね。じゃあ改めて自己紹介!あたしはサフェル。本名はセファリアなんだけど…サフェルの方がしっくりくるんだよねー。よろしくねグレっち」
「次は私ですね。私はキャストリスと申します。普段は妹と作家の仕事をしています。妹は今ここにはいないのでまた今度紹介しますね。よろしくお願いします」
「2人ともよろしくな。……ところでグレっちって俺のこと?」
「そうそう!前世のあんたは今のあんたと同じ綺麗な灰色の髪色でさ。それでグレっち。」
なるほど。トリビー達もグレーちゃんだし、この髪色がかなり印象に残ってるってことか。
「そういえばサフェルさん。モーディスはどうしたんだい?一緒に買い物に行ってたと思うんだけど」
「あーライオンちゃんなら買い忘れた物があるって言って途中で戻ったよ。多分そろそろ――」
「戻ったぞ。ん……?何だ?何の騒ぎだ」
入ってきたのは金髪の男性だった。荒々しい男に見えたが、どこか気品のある雰囲気も感じられた。
「モーディス。あなたにも彼のことを紹介しなければなりませんね」
「……なるほど。まあ大方そこにいる救世主が興奮して連れてきたんだろうが……」
「ああ!僕が見つけてキュレネと一緒に連れてきたんだ。これでどっちが先に相棒を見つけられるかの勝負は僕の勝ちだね」
「一体いつの話をしてるんだ」
「なんだって!?みんなで再会した時に話したじゃないか」
「あんた達そんなくだらない勝負してたわけ?いつもいつもよく飽きないものだねぇ」
「はぁ……とにかく、説明しますね」
かくかくしかじか
「……事情は理解した。ならば俺も名乗るとしよう。俺はメデイモス。モーディスとも呼ばれているが…まあ好きな方で呼べ。お前は俺たち黄金裔にとっての盟友であり、感謝してもしきれない恩人でもある。記憶のないお前からすれば訳が分からんだろうが……この恩は必ず返すと約束した。だから観念して受け取ってくれ」
「ああ。わかった。よろしくなモーディス」
「さて、そろそろ夕食にしましょうか。穹、今日からここで暮らして構いませんのでゆっくりしてくださいね」
「わかった。ところでここに住んでいるのはこれで全員なのか?」
「いえ、あと3人……正確には4人ですが今日は帰らないとのことなので後日紹介しますね」
あと4人か……黄金裔って沢山いるんだな。
「相棒!食事の準備をしている間に部屋を紹介するよ。こっちだ!」
「あ!待てよ!」
「2人とも走ったら転ぶわよー」
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「そういえばみんなに聞きたかったんだけど、前世の俺って全く同じ見た目なのか?」
「そうですね……髪色も、容姿もあなたはお変わりないです」
「へぇ〜、ま、さすが俺だな!前世だろうと俺は美青年ってわけか!」
「…………あんたは見た目だけじゃなくて性格も全く同じってことがわかったよ。グレっち」
「?」