転生者剣士はハッピーエンドを迎えたい 作:虚構歴史学者(自称)
今度はあまり筆が乗らなかったです・・・。 悲しみ。
幽希のスペックはだいぶ盛ってます。 主人公だからね、仕方ないね。
反省はしていません。 だって公式が縁壱とか無一郎とかの才能バグ出してんだもん。
オリキャラなんだから多少性能盛ったって怒られないと思うの。
というかそうでもしないとこの世界じゃ生き残れない
さて、無事に真菰が立ち直り、カナエの協力も経ていざ鬼退治。
そんな中、俺の内心はとても穏やかとは言いがたかった。
(危っっっっっっっぶねぇぇぇ~~~~~!!!!)
危なかった、本当に危なかった。 虚の呼吸の試験運用を大体済ませ、まだ構想段階にあった肆の型をお試しでやって成功したのも束の間。
真菰を見たらなんか意気消沈の自信喪失モードに入ってた。
いやまぁ冷静に考えたらそうだよね、滅茶苦茶強かった兄弟子が勝てなかった奴を急に現れた同い年くらいの子が圧倒してたらそりゃ自信なくすよね。
危うく最終選別突破したのに自信のない義勇さんルートの焼き増しになるところだった。
ありがとうデイブレイクの方の錬金術師、おかげで立ち直らせることができた。
さて、こうして実際に戦って思ったが、手鬼は存外弱い。 血鬼術を使えないただの脳筋パワー馬鹿だから、攻撃さえ見切ってしまえば幾らでも対応できる。
まぁ、頸の硬さは面倒なポイントだが、この二人なら問題ないだろう。
錆兎の場合は他の鬼を狩りまくって刀が劣化してたのが敗因、真菰は手鬼の言葉で冷静さを欠いたのが敗因。 つまり、万全の状態であればまずやられるような相手ではない。
・・・俺? 亜空切断でイチコロだが? 晦冥新月でも消し飛ばせるし、現状でも殺す手段には事欠かない。
うっかり殺さないように狙いや威力を調整しなきゃいけなかったから、精度向上のいい練習になった。
まぁ、俺のことはどうでもいい。 大事なのは、真菰がコイツを倒すこと。
強敵との戦闘経験は成長を促し、倒せたという結果は自信を生む。 そして兄弟子達の仇を討ったという事実は彼女の誇りとなるだろう。
ということで、俺はここから全力でサポートに徹するとしよう。 すぐに終わる。
「虚の呼吸・肆ノ型 黒穴」
黒穴、読んで字のごとくブラックホールを発生させる技・・・、だったらよかったのに。
効果は単純、高速で刀を振り自身に向かってくる攻撃を一点に集めて防ぐ、もしくは攻撃同士をぶつけて威力を相殺する技。
風の呼吸が混ざってるため、間合いの外の攻撃も黒穴の中心に吸引する効果がある。
まだ精度はカスだが、手鬼程度の攻撃なら簡単に捌ける。 露払いには十分だ。
「カナエ!」
「えぇ! 花の呼吸・肆ノ型 紅花衣」
黒穴で手を半分近く失い攻撃の手が緩んだ隙を突いて二人が前進し、再生した手をカナエが斬り払う。
それでも手鬼は執念で手を再生させ、真菰を掴まんと手を伸ばす。
「水の呼吸・拾ノ型 生生流転」
真菰は駆け抜けた勢いそのままに刀を振るい、迫る手を斬りながら跳躍する。
そのまま頸を落とさんと生生流転の勢いを保ったまま構えに入る。
手鬼が防御に使える手は、もう残っていない。
「ぐぅ・・・ッ! 俺の頚はあの宍色のガキでも斬れなかった! お前に斬れるワケがないッ!」
それでもなお足掻こうとそう叫び真菰の動揺を誘う。 だが、今の真菰はそんな言葉で揺らぐほど軟弱じゃない。
「水の呼吸・壱ノ型 水面斬り───!」
その一太刀は、鬼の頸を一刀の元に断ち切った。
「・・・あっけない最期だな」
自身でもビックリするくらい底冷えした声を発し、地面に転がった生首を見下ろす。
「───斬ら、れた・・・? 俺は、鬼狩りに負けた、のか・・・!? クソ・・・ッ! クソッ・・・! クソォ・・・ッ!」
「「・・・・・・」」
真菰とカナエは崩れ朽ちていく鬼の手を握り、彼の死を悼んでいる。
手鬼は鬼となった後、自ら兄を喰らい、そしてそれを忘却した。
「ぁ・・・にい、ちゃ───」
・・・どうやら、俺は自分が思っているより薄情な人間らしい。
二人は、純粋な"優しさ"から彼の命を慮った。 一方で、俺は人間だった頃の手鬼を知っていながら、けれど冷たく見下ろすのみ。
同情はしてる、哀れだとも思う。 けどそれだけだ、俺には救えない。
「・・・みんな、勝ったよ」
「真菰ちゃん・・・」
・・・行くか。 もう俺が手を出す必要はないだろう。
この山に他の強力な鬼はいない。 二人なら何の問題もなく最後まで生き残れるはずだ。
そうして夜の静寂が戻った戦場に背を向け、森の中へと姿を眩ます。
足音は・・・まぁ聴こえてないだろう。 あの二人には、まだ強敵を倒した余韻が残ってる。 幾ばくか起こったことを心の中で整理する時間が必要だ。
・・・まぁ、その間かかる火の粉を払うくらいはしてもいいか。
「あのっ!」
「・・・ん?」
そんなことを考えながら森を歩いていると、反対から駆けて来た人間に呼び止められた。
聞き覚えのある声に目線を向けると、そこには一つの蝶の髪飾りをした少女。
・・・なんとなく察した。 さしずめ他の候補者伝てにカナエが手鬼と戦ってると聞いて、居ても立ってもいられず駆け出してきた、といったところだろう。
「あぁ、異形の鬼ならもう斃した。 君のお姉さんなら向こうにいるから行ってやるといい」
「・・・えっ?」
「ほら、行った行った」
手をひらひらと振りながらそう言うと、もう話すことはないと言わんばかりに背を向け森に進む。
まだまだ
「虚の呼吸───」
思うに、鬼化とは人間としての死を意味する。 生と死が不可逆であるように、一度鬼となったら人には戻れない。 それが俺の解釈だ。
「───壱ノ型 亜空切断」
まぁ、この解釈は後に破綻することが確定しているのだが・・・。 とはいえ、現状はこれが
「っと、三体か。 なら───弐ノ型 晦冥新月」
だからどうしたという話だが、つまり人間の記憶、人間の心を取り戻せる可能性のある鬼。 さらに言えば、ちゃんと対話のできる鬼以外は殺してしまって問題なしという話だ。
「上か。 虚の呼吸・壱ノ型 亜空切断・
まぁこの条件に合致する元が善良な人間だった鬼なんて、猗窩座と累と、あと堕姫がワンチャンあるかないかくらいなんだがな・・・。
累以外の下弦は碌な掘り下げがないままパワハラ会議で物理的に消し飛んだし、無限列車の厭夢も人間時代の掘り下げはナシ。
上弦を見ても、妓夫太郎は人間怨んでるし、玉壺は人間時代何も掘り下げなかったからよくわからんし。 半天狗は人間時代からカスだし、童磨と黒死牟に至っては人間時代の記憶保っててアレだからなぁ・・・。
それと、ぶっちゃけ累は鬼化で考え方が歪みまくってて多分手に負えない。 堕姫は鬼ぃちゃんの存在が厄介すぎる。 猗窩座はしくじると頸の弱点克服して暴走する修羅が誕生する。
うーん、ハードモード。
「・・・囲まれてるな。 ───肆ノ型 黒穴」
まぁ、それでもトライするつもりではある。 救済に敵味方の区別をつけるのはフェアじゃないからな。 さすがに優先順位くらいはつけさせてもらうが。
さて、
ここの鬼、というかぶっちゃけると、鬼に対する恨みとかは特にない。 なんなら記憶を取り戻す切っ掛けになったのだから感謝すらあるかも。
まぁ、そんなの関係なく虐殺してるのだが。
恨み言ならお前たちを鬼にした
「・・・黒穴、効果範囲は広いんだが、如何せん防御技だから攻撃の届く範囲が狭い。 こりゃ、全方位カバーできる範囲技を開発するべきだな」
考え事をしながら虐殺してたが、その過程で型の問題点も少しずつ浮き彫りになってきた。
まず、亜空切断はとにかく汎用的に使える。 派生として対空に使える"天墜"も編み出せた。 発動は少し遅いが、技量でカバーできる範囲内。
晦冥新月は発生の早さと攻撃範囲が優秀、一方で前方への突進攻撃なので少し融通が利きづらい。
虚影・冥月霧切は回避&カウンター技だから雑魚相手だと使いようがない。 まぁ、強力なのは間違いないから強敵との戦いでは多用することになるだろう。
で、黒穴は現状唯一の自身を中心とした範囲攻撃。
ただ、用途が防御技なのを無理矢理攻撃技として使ってるから、威力は出ないし頸を落とすのには向いてないし、攻撃するには運用上の致命的な欠陥抱えてるようなもの。
引き続き虐殺しながら伍の型でも考えるか。 ここなら時間と敵には困らない。 方向性は定まってるから、あとはそれを形にするためのアイデアが纏まれば、だな。
「・・・っと、夜明けか。 朝日が眩しいねぇ」
夜明け、それは鬼が活動できなくなることを意味する。 まぁ、日の当たる場所に限るが。
昼は貴重な休み時間だ。 この間に食事や水分補給、仮眠を取り夜に備える。
これをあと六日間繰り返せば、晴れて鬼殺隊に入隊できるというワケだ。
<最終選別 最終目>
た~い~く~つ~。
鬼は弱いしお水は美味しいし飯はビミョいしですごく退屈。
・・・ハッ! いけないいけない、気を引き締めないと。
この六日間で伍の型もだいぶ構想が固まってきた。 あとは実践してみてどうかってとこ。
「キシャシャ・・・見つけたぜ鬼狩りィ・・・」
「・・・お誂え向きに獲物が来たな。 飛んで火に入るなんとやら、ってとこか?」
「新鮮な肉はお前で五つ目だァ! 感謝して喰われるんだなぁ!!」
「ここのやつら、襲って来る時の口上がワンパターンだなー。 捻った言い方とかないのかねぇ。 虚の呼吸・伍ノ型───」
「───うんうん、獲物を狩るのに後ろから複数で不意打ちするのは合格。 だが、潜伏するならもうちょい殺気を抑えた方がいいぜ?ってあ、もう聞こえてないか♪ いやーうっかりうっかり」
周囲に転がる灰と化した五つの肉塊を見下ろして笑う。
伍ノ型は上々、イメージ通り全方位カバーできる範囲技として成立した。 ただ、まだ威力が分散してるから要練習かな。
・・・あとはこれに相応しい名前を付けなければ。 参ノ型までは育手のとこで修行中に編み出したし、肆ノ型も構想は固まってたから名付けには苦労しなかったんだけど。
伍ノ型はここで考えてここで編み出せた技だからまだ無名なんだよな。
ま、ゆっくり考えてこう。 もうじき夜明けだ。 長かった最終選別ももう終わる。
「あ、見つけた!カナエさん、初日の子いたよ!」
「こんばんは。 六日ぶりね、ずいぶん探したのよ?」
名前を考えながら歩いてたら、真菰とカナエと遭遇してしまった。
遅かれ早かれ選別が終われば会うのだが、終わった後に鋼選んで鴉を支給されたら即トンズラする予定だった身からするとここで会いたくはなかったな。
「それじゃあ簡単に自己紹介をするわね。 私は胡蝶カナエ。 そしてこっちの子が・・・」
「真菰。 と言っても、あなたは私たちのこと知ってるんだよね?」
「・・・さて、どうだろうな」
こうなるのがわかってたから会いたくなかったんだ。 会ったこともないようなヤツが何故か自分のことを知っていたら色々聞かれるのがわかりきってたからバレないようにフェードアウトしたってのに・・・。
「それで、あなたの名前は?」
「あー・・・、言わなきゃダメか?」
「どうしてもとは言わないけど・・・私たちだけ自己紹介したんじゃ不公平でしょ?」
「・・・はぁ。
「幽希君ね・・・。 遅くなっちゃったけど、お礼を言わせて。 あの時、私達を助けてくれてありがとう」
「幽希が私に渇をいれてくれたから、私はみんなの仇を取れた。 本当にありがとう」
そう言って二人は頭を下げてくる。
打算でやったこととはいえ、礼を言われるのは悪い気はしない。
そのまま三人で話しつつ襲ってきた鬼を返り討ちにしてると、朝日の光が木々の隙間から射し込んで来た。
俺達は無事に最終選別を突破できた。 真菰も生きている。
未来は変えられる。 定められた運命などに縛られることはないようだ。
ぶっちゃけ鬼の仲間化ってアリ?(オリ鬼、原作鬼問わず)
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好きにしろ
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鬼だって救われるべきだ
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悪鬼滅殺、慈悲はない