白兎がカビゴンになるのは間違っているだろうか   作:桃です

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いつかはやってくる

【ヴィーザル・ファミリア】を助けた翌日、僕は昨日使ったきのみやアイテムを採取しに行くために24階層に来ていた。

 

「えっと、オレンの実とオボンの実…あっ、ラムの実もある!!」

 

そうして、数々のきのみとを採取して下層へ向かうのだった。

 

【メガトンパンチ】【グロウパンチ】

 

26階層に進出した僕は下層のモンスター達を相手にしつつ27階層に向かっていた。

 

「えっと、これが確かギルド職員の人から聞いた迷宮珊瑚(アンダーコーラル)に迷宮真珠(アンダーパール)だよね」

 

そうやってダンジョンで採取物(アイテム)を採取しつつ下の階層を目指していくのだった。

 

【10万ボルト】【いわなだれ】

 

27階層に着くと、僕は閃燕(イグアス)の群れの襲撃を受け戦闘を開始するもその速度に苦戦していた。

 

「あぁ、疲れた」

 

イグアスとの戦闘を終え、僕はオレンの実を数個食べて体力を回復してから更に下の階層へと進むのだった。

 

「ふぅ、今日はこのくらいにしておこうかな」

 

そう言って僕がダンジョンから地上へ戻ると、僕達に来客があった。

 

それは先日助けた【ヴィーザル・ファミリア】主神ヴィーザル様とセレニアさんにもう一人、威圧的な雰囲気を持つ狼人(ウェアウルフ)の男性がいた。

 

「昨日ぶりだな、ベル・クラネル」

 

「はい、ヴィーザル様」

 

「クラネル、こっちは私達【ヴィーザル・ファミリア】団長の【灰狼(フェンリス)】ベート・ローガだよ」

 

「ベート・ローガだ」

 

「初めまして、ベート・ローガさん。僕はベル・クラネルと言います」

 

「ウチの連中が世話になった、あんがとよクラネル」

 

「いえ、困ったときはお互い様ですから」

 

そうやって僕はベートさんやセレニアさん、ヴィーザル様と友好を深めるのだった。

 

 

 

翌日、僕がダンジョンに向かっているとアイズが突っ込んでくる。

 

「ベル、久しぶり!!」

 

「アイズ、ホントだね。遠征はどうだったの?」

 

「うんと、ベルの時とは違って面倒だった」

 

「でも、遠征に参加させてるって事は期待されてるって事だからそういう事も身に付けないとダメだよ」

 

「ベルがリヴェリアみたいな事言う・・・」

 

「・・・、ダンジョン行く?」

 

「行く!!」

 

そうして、僕とアイズはダンジョンへと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・、この調合でもダメですか・・・」

 

ここは【ディアンケヒト・ファミリア】の運営する治療院に併設されている調合室で、その中では日々薬師(ハーバリスト)達が回復薬(ポーション)等の製薬と新薬の開発を行っている。

 

しかし、そんな彼らをして頭を抱えていることがある。

 

それは・・・。

 

「この青い果実他今まで見たことのないダンジョン産の木の実の調合法方が見つからない・・・」

 

そう言いながら頭を抱えているのは【ディアンケヒト・ファミリア】団長【戦場の聖女(デア・セイント)】アミッド・テアサナーレ。

 

彼女は治療師(ヒーラー)でありながら薬師(ハーバリスト)であり、目下の問題を解決するべく思考を巡らせている。

 

しかし、その問題というのがとてつもなく大きな壁である。

 

ちなみにだが、彼女の言っている青い果実というのはオレンの実で、頭を悩ませているのはオレンの実などのポケモン世界の素材の調合である。

 

「はぁ・・・、この青い果実が体力に傷を回復する効果を持っているのは食べて実感していますが、その効果を用いた回復薬(ポーション)が出来ない・・・!!」

 

机には今までに試した調合の紙束が山のように積み上がっており、更に調合失敗した廃品回復薬(ポーション)もある。

 

そう言いながら苦々しい表情を浮かべるアミッド、そこへ現れたのは・・・。

 

「ガハハハハッ、アミッド例の果実達を使った新しい回復薬(ポーション)は出来たか?」

 

空気を読まずに入ってきてそう言ってくるのは【ディアンケヒト・ファミリア】主神であるディアンケヒト。

 

「出来ていたら真っ先に報告に行くので出て行って下さい」

 

「なぬぅっ!?」

 

眷族から冷たい対応をされて追い出された驚愕を声を上げるディアンケヒト。

 

「この配合でもダメですか・・・、【ミアハ・ファミリア】でも結果は同じ・・・。もうこのまま売り物にしちゃえば良いんじゃ・・・ダメです!!私は全てを癒やす治療師(ヒーラー)、そのためにもこの木の実達を使った回復薬(ポーション)を生み出して見せます!!」

 

 

 

 

「お前ら・・・」

 

ここは【ヴィーザル・ファミリア】の本拠(ホーム)、眷族全員が集まっている。

 

ベートとセレニア、他団員という形で対面した形で立っている。

 

「すまねぇベート、俺(・)達(・)は(・)も(・)う(・)戦(・)え(・)ね(・)ぇ(・)!!」

 

団員全員を代表して一人の獣人が声を上げる。

 

その団員達はセレニアを除くあの日あの時ベルに命を救われた冒険者達だった。

 

「俺達はあの時クラネルの旦那に救われなかったら確実に死んでた、セレニアもだ。その時なんだろうなぁ、もう『心』が折れちまったんだろう」

 

「・・・・・・・・・」

 

ベルに救われて十分な休息を取った【ヴィーザル・ファミリア】はベートを加えた部隊(パーティ)でダンジョンへと挑むも団員達が下へと降りていくにつれて顔を青ざめさせていき、二十七階層で爆発した。

 

副団長(セレニア)以外恐慌(パニック)状態になった団員をなんとか鎮めて体勢を立て直すことにしたが結果は変わらなかった。

 

今日の所はこれまでとして本拠(ホーム)に帰ってきた、ベートが声を掛けようとした時、上げられた声に被せるようにして遮られた。

 

「俺達がこんな体たらくじゃ「先」には進めねぇ・・・。俺達はお前の「枷」にはなりたくねぇ!!」

 

「じゃあお前らは如何するってんだよ・・・」

 

「主神(ヴィーザル)に頼んで改宗(コンバージョン)可能な状態にして貰ってからオラリオを出る」

 

「「!?」」

 

その言葉に二人は驚愕の表情を浮かべる。

 

「お前ら二人を都市に残るのを条件にすればいけるだろう・・・。だから・・・」

 

「解った」

 

「ベート!?」

 

今度は団員の言葉を遮るようにベートが口を開き、セレニアが驚きの声を上げる。

 

「だったら、ヴィーザルも連れて行け。俺が出て行く」

 

「ちょっと待ってよベート!!」

 

そう言って歩き出すベートにセレニアが待ったを掛けるも止まらない。

 

「ベート」

 

団員の代表で喋っていた獣人から名前を呼ばれると足を止める。

 

「弱くてすまねぇ」

 

「謝るくらいなら吠えやがれ、馬鹿が」

 

その言葉のやりとりを最後に【ヴィーザル・ファミリア】はオラリオからその名を消すことになった。

 

 

 

 

 

 

 

ベートとセレニアの改宗先は?(本日23:59まで)

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