処女作です。
「アウラ様!!逃げて下さい。」
俺は剣で大斧を受け止めながら、我が主【断頭台のアウラ】様にそう叫ぶ。
たく、なにが「お前達には勇者パーティの足止めをしてもらう。そして、アウラに危機が迫ることはない。」
ふざけんなよシュラハト。
確かに、アウラ様には危機はまだない。
が、戦況が危機的なんだわ。
剣で受け止めていた大斧を何とか押し返し、大斧を持っているドワーフから距離を空ける。
チラリと、ドワーフの後方を見れば、
エルフの魔法使い、人間離れの動きをみせる青髪の人間、今まで見たことのない腕を持つ人間の神父。
それぞれが、不死の軍勢を蹴散らしていく光景がある。
おかしいな、俺結構いい指揮してたよな!?
何で正面突破されるんかね?
無理無理、あいつら全員おかしいわ勝てませんわ。
くっそ。少しでも戦況を立て直さねえと。
敵の眼前で指揮するのは慣れっこさい!!
「第3グループはドワーフの元へ、第4、8、1グループは間隔を詰めろ。
近衛はアウラ様の撤退を支援!!」
瞬間、ドワーフが俺の横を抜けようとするのをギリギリで知覚し、なんとか間に体を滑り込ませるのとで止める。
が、ドワーフは流れる様に俺に攻撃しようとしてくる。
こいつもこいつでおかしいよな!?
とりあえず剣を犠牲にしてでも。
パキン「グフゥ。」
イッテェ。腹やられた。剣も半分か。
でも、
「折れても剣は剣、それにまだ拳があるんだわ!!」
ドワーフへと攻撃しにいく。ちょうど第3グループが奴の背後から切りかかれる位置に移動してるし、このまま挟み撃ちで時間を稼…
ザシュ、ザシュ、ザシュン。
はぁ!?
何で青髪君が来てるの?
え?もう全滅したの?まだ軍勢140はいたと思うんだけど…はぁ!?
第3グループもういねぇし、青髪とドワーフこっち来るし、もぅ、かかってこいや((ヤケクソ
ーーー10分後ーーー
「はぁ、はぁ、はぁ」
俺は今、満身創痍で地面に倒れてる。
体には無数の傷、装備もボロボロ。
首も切り離されているが、何故か意識がある。
流石アウラ様。
「アウラ様?」
倒れる少し前にアウラ様のいた場所をみたが、誰もいない。無事に撤退出来たと思う。良かった。
しっかし、これで終わりか。意識が落ちていくのが分かる。
敵は、軍勢の掃討に入ったのか、不死の軍勢が倒れる音が聞こえる。こいつらにとって、俺なしの軍勢なぞ脅威はないだろな。
他には、青髪の奴が俺を見下ろしてる見てるだけかな。
なんだよ?お前?
はぁ、まさか最後に見る人がこの若者になるとはな…。
アウラ様か、歴戦の猛者の予定だったんだがな。
「本当に人生なにがあるかわからなかったな。」
脳裏に、アウラ様と過ごした400年間の記憶が溢れてくる。
「ハハ、走馬灯かな?これが。」
400年前、魔族討伐任務で向い、魔族相手に初恋をしてしまった事。
アウラ様の初めての人形になれた事。
人形の首は落としたほうがよいと進言し、自ら落とそうとたけど、アウラ様がそれを止めてくださった事。
魔王城に行った時、必死に隠していたけど怯えていた事。
知ってるかい?アウラ様、あの時はいつもよりも僅かに俺から近い位置にずっといた事。
人形の数が1000人を突破した事。
毎日、アウラ様を口説いた事。
「あぁ、」
意識が…これが最後の言葉、400年前から決めていた最後の言葉。
「愛しています。アウラ様。」
薄れる視界の中、青い色が動いた様な気がした。
ーーーーー戦闘後ーーーーー
「ヒンメル。どうしてその【団長】は一人で埋葬したの?」
「う〜ん。男として、僕も見習うべき人だと思ったからさ」
「ふーん」
ーーーーー1年後ーーーーー
「忌々しい場所ね。」
かつての戦場となった場所のとある場所を訪れる人影があった。
その場所は、盛り上げられた土とそこに刺さる剣、いわゆる墓の様な物が多く点在していた。
そこを、人影は何かを探す様に歩いてる。
「ここね。」
やがて、一本の剣の前に立ち止まる。
その剣は他の剣よりも豪華で、質も良かったが、折れているのか少し低くなっていた。
月明かりが漏れ、人影を照らす。
2本の角、紫色の髪、整った女性の顔立ち。【断頭台のアウラ】が立っていた。
「起きなさい、
墓の中から首がなく、全身に傷が入ってボロボロ、一年も土の中に埋まっていたからか、一部は腐っている姿の【団長】がゆっくりと土の中から出てくる。
それは、本来ならあり得ない事だらけの、2度目の
「手間をかけさせるわね。貴方?
いつもの言わないの?」
首のない"それ"は沈黙を保つ、まるで他の人形のように。
その反応にアウラは僅かに顔を顰める。
「そう、やっと静かになったのね。まぁいいわ。」
ザッ、ザッ、ザッ
魔族が"一人で"歩き出す。
が、少し進んだ所で足を止め、後ろを振り返る。
【団長】は動いていなかった。
「離れるわよ。ここにいても不愉快なだけだもの。」
ガチャ、ガチャ、ガチャ。
指示を受け、動き出す人形。
移動する二人の間には、今まで経験した事のない静けさがあった。
それは、400年ぶりに再開した孤独の気配。
もっと二人の日常や
走馬灯の内容。
この後のアウラと団長のパートとかやりてぇ。