アリアが入院してからキンジが立ち上がるまでのオリ主の活動です
今更編集でねじ込むのはキツいんで別サイド扱いで書きます
アリアが入院してから数日
昼前、教務科に一人の人間が入ってくる
「失礼します・・・蘭豹先生・・・いますか?」
「おう、なん・・・や・・・」
蘭豹は目を丸くした。だが、それも無理はなかった
「九狂・・・お前その格好・・・」
なぜなら氷牙の白髪は血で赤く染まり
制服も顔も血で赤く汚れていたのだから・・・
そして目は何日も寝てないのか隈ができて瞳孔が開ききっており生気の無いかのように虚ろで血のように暗く赤い目をしていた
(こいつ・・・なんつー、ぶっ壊れた目しとるんや・・・)
だが氷牙は知ったことかと淡々と伝えた
「ああ・・・全部自分のじゃありません・・・それより、クエスト終わりましたから・・・報告しときます」
そう言って出してきたのは
『過激派組織壊滅依頼 難易度A』
強襲系、それも本来は腕利き武偵十数人は揃えて行うようなAランクの大型クエストだ
しかし受注者は氷牙一人・・・受理は今日の朝・・・
「お前・・・これ1人で数時間でやったんか!?」
「ええ・・・すぐ近くでしたから案外すぐに終わりました・・・」
「すぐにか・・・」
だが・・・それだけ量の返り血を浴びてきたのだ・・・どんな凄惨な事になったかは想像がついた・・・おそらく・・・犯人に五体満足な奴はいないだろうな・・・
「安心してください・・・死人は出してませんから・・・」
「・・・アホか・・・そういう問題ちゃうやろ・・・」
そして氷牙は別の書類を出してきた
「それと・・・次はこれを受注します」
そう言って出してきたクエストの内容は・・・
『武器密売組織壊滅依頼 難易度S』
これも強襲系・・・それもAランク武偵だけでも最低10人は集めて行う様なSランクの大型クエストだった
なのにこれも受注者は氷牙1人・・・
「ッ!!お前正気か!?」
「ええ・・・受理お願いします」
「アホか!!無謀もいいとこや!こんなもん受理できるわけないやろ!」
「・・・わかりました・・・それじゃあ内容は頭に入ってるので勝手にやります・・・」
「・・・こんのっドアホが!」
――ズドォン!――
蘭豹が斬馬刀を振り下ろすが氷牙は予備動作もないままスウェイで躱した
「お前死にたいんか!?いっぺん頭冷やしてこいや!」
「・・・・・・」
氷牙は何も言わずに踵を返し教務科を出ようとしたが
「おい!九狂!」
蘭豹に呼び止められ氷牙は立ち止まり返事はせずに顔だけを振り向かせた
「何があったか知らんが・・・このままじゃお前・・・戻れなくなるで・・・」
だが、そんな忠告にも
「・・・ご忠告・・・ありがとうございます・・・」
とだけ言って教務科を後にした
「あのアホ・・・まるで血に飢えた獣やな・・・」
そんな蘭豹のつぶやきなど聞く耳持たないまま・・・
そして氷牙は血まみれのまま教室に入る
「な!?氷牙!?」
「九狂君!?その格好どうしたんだい!?」
武藤と不知火が飛んできた
「今朝・・・クエスト終わって直接来たもんでな・・・」
「クエストって・・・そんな血まみれになってお前何やったんだよ!?」
「九狂君には傷は無いみただけど・・・その量からして相手は複数・・・それも相当数と戦ったみたいだね・・・」
「・・・過激派組織とちょっとな・・・それに・・・直ぐに次のクエストやろうと思ったんだが―――」
「また・・・強襲系のかい?」
「ああ・・・そしたら蘭豹に受理を却下されたよ・・・」
「お前・・・そんな詰め込むように強襲系クエスト受けて・・・何があったんだよ・・・」
「それに・・・その目・・・もう何日も寝てないんじゃないのかい?」
「まあ・・・いいさ、少し休んだらまた申請に行くさ・・・」
そして氷牙は机に座るが・・・
氷牙を中心に教室中に殺気が漂い続ける・・・
そして血に染まった白髪の隙間から見えた氷牙の瞳は・・・
禍々しいほどに暗く深く赤くなっていた・・・
「ああ・・・ダメだ・・・収まらねえ・・・」
高ぶった戦意が・・・殺意が一向に収まらない・・・
強襲クエストで発散しようとしてもちっとも収まる気配がない・・・
(やっぱり今からでもあのクエスト勝手にこなして密売組織と派手に――――)
そう考えていると武藤が急に提案してきた
「そ、そうだ!お前昼飯まだだろ!?暇なら一緒に食いに行こうぜ!」
「・・・そうだね、九狂君どうだい?」
「ああ、いいな・・・」
何かしていないと・・・気が狂いそうだ・・・
「あ、ああ、じゃあ待ってるからシャワーでも浴びて着替えて来いよ!」
「わかった・・・」
そして氷牙は教室を出ていった
「・・・氷牙の奴・・・どうしちまったんだよ・・・」
「神崎さんや遠山君なら何か知ってると思うけど・・・二人共・・・最近来てないからね・・・」
そして氷牙は武藤と不知火と一緒に近くのファーストフードに来た
「じゃあ俺注文とってくるわ」
そう言って武藤が席を立ってゆき
不知火が氷牙に改めて問いただした
「九狂君・・・ここ最近の君は・・・どうしたんだい?」
「・・・?」
氷牙は光のない目を不知火に向けた
「誰が見てもわかるよ、ここ最近の君は異常だ」
「・・・・・・」
氷牙は顔を俯かせた
・・・そんなことわかっている・・・強襲系のクエストを不眠不休で手当たり次第に詰め込むように受けては血まみれになって帰ってくる・・・こんなの自分でもどうかしてるとしか思えない・・・
だけど・・・一向に収まらない・・・戦意が・・・殺意が・・・収まらない・・・
「こうなったのも・・・もしかして・・・神崎さんが負傷して入院したから・・・かい?」
「・・・それは・・・――――!」
氷牙が顔を上げると突如視線が固まった
「?」
不知火も何だと思い後ろを振り向くとそこには・・・
チャラチャラしたヤンキーが武藤に近づいていた
武藤が注文を取って席に戻ろうとしたらヤンキーぽい男と肩がぶつかった
「ッ!?」
だが体格のいい武藤はびくともしなかったが向こうは軽く後ずさった
「ああ、悪いな」
そう言って席に戻ろうとしたら
「待てよオイ?」
男が武藤の肩を掴んで引き止めた
なんだと思っていたら男がニヤニヤしながらこう言ってきた
「いてぇよー、これ骨が折れたぞ!慰謝料払えよ!」
それを聞いて武藤は状況を理解した
(恐喝かよ・・・こいつ・・・相手がわかってねえな・・・)
素人が武偵にケンカを売るなんて・・・哀れでしかなかった・・・
「きいてんのか?無視すんなよオイ!」
睨んできたが・・・さして怖くもない、むしろ笑いそうだ
相手にするのもバカらしいので
「ぶつかった方の腕で俺の肩掴んだじゃねえか・・・」
そう言ってあしらおうとしたが・・・
「うるせえんだよっ!」
――ポスッ――
そして武藤の腹に男の拳が入った
だが・・・
(なんだ今の?こいつもしかして俺を殴ったつもりなのか?)
にしては打ち方が悪い・・・体重移動も甘い・・・
殴られてるというよりはもたれかかってきたって感じだ・・・
普段から殴り殴られている武偵にとってはこんなの痛くもなかった
「さっさと財布おいてけよ!な?」
そう言ってポケットからナイフをちらつかせてきたが・・・
(持ち方が全然なってねえな・・・)
こんなのその気になれば簡単に叩き落とせる・・・
(どうすっかな・・・手出すのはかわいそうだし・・・)
そう考えていると・・・
――ドゴッ――!!
「え?」
突如男が吹っ飛んだ
いや、氷牙が殴り飛ばしたのだ
「な!?氷牙!?」
「・・・何してんだテメェ・・・」
だがそれだけでは終わらなかった
氷牙は男に歩み寄り・・・
殴る
「てめっ、がっ!?」
さらに殴る
「なに、ぎゅ!?」
まだ殴る
「やめ、ぶぁ!?」
殴る
「ごめ、がぁ!?」
殴り続ける
それも本気で、顔の形が変わっても・・・
「た、たふ、ぼぁ!?」
殴る
「あ・・・が・・・」
そしてついに何も言わなくなっても・・・
氷牙は殴り続けた
これ以上はヤバイ!そう思った武藤と不知火が氷牙を止めるまで・・・
「やめろ氷牙!それ以上やったらそいつ死ぬぞ!」
「九狂君!それ以上はダメだ!」
武藤と不知火二人がかりで羽交い締めにしてようやく引き剥がしやめさせることができた。
だがその時には殴られた相手の顔は武偵でも目を背けたくなるほどに殴られていた・・・
「おい!不知火!早く救護科呼んでくれ!」
「わかった!」
そして武藤が応急処置をして不知火が呼んだ救護科も到着が早かったため大事には至らなかったが・・・
「おい・・・氷牙どこいった?」
気付いた時には氷牙は既に姿を消していた
付近を探したが結局見つかる事はなかった・・・
それからしばらく・・・氷牙もまともに学校に来なくなった・・・
「あ・・・ああ・・・うああ・・・」
一方、俺はというと・・・自分のやったことに訳がわからなくなり・・・
無我夢中で逃げ回った・・・
そして気がつけばどこかの雑居ビルの屋上にいた・・・
「一般人にまで・・・あんなことを・・・俺は・・・どうしちまったんだ・・・」
そして空を見上げてみれば、いつの間にか空は曇り始めてきた
「・・・一雨来そうだな・・・降らないうちに帰るか・・・」
そう思いふとビルに下を見ると
「あれは・・・キンジとアリア?なんでこんなところに・・・」
二人が出てきたのは・・・拘置所か・・・て事はアリアのお母さん・・・神崎かなえさんと面会に言ってたのか・・・
何か言ってるようなので会話を読唇してみると・・・
「あいつら許せない!絶対に訴えてやる!あんなことが許されるはずがないわ!」
どうやら、かなえさんは・・・拘置所でまともな扱いを受けていないらしいな・・・
アリアは随分とお冠にようだ・・・
だが次第にアリアの顔が暗くなってゆく・・・
それと同時に空からも次第に雨粒が降ってきた・・・
そして雨が本格的に降り始めるころには・・・
「うわあああああ・・・ママぁー・・・ママぁあああああ・・・・・・・・」
アリアは・・・泣いていた・・・
そしてキンジは・・・ただ無言でそばに立っているだけだった・・・
「・・・・・・・・・」
俺は悔しさに歯を食いしばり拳を握り締めた
すぐそばにいながら・・・何やってんだよ・・・キンジ・・・
何やってんだよ・・・俺・・・
―ぽた、ぽた―
そして握り締めた手からは血が流れていた・・・
なんでこんなことになっちまったんだよ・・・
こうなったのも・・・武偵殺し・・・あいつが・・・あいつのせいで・・・
「・・・あいつのせいで・・・」
俺は・・・二人に気付かれる事なくその場を去った・・・
それから氷牙は一層に荒れた
クエストを受けなくとも犯罪者を見つけてはなりふり構わず攻撃して衝動を発散する日々が続いていた
そしてある日、とある犯罪組織のアジトに殴り込んで壊滅させたあと半殺しにした犯人の一人を掴み上げ犯人の腕に刀を突き刺した
「グギャァァァァ!!」
「・・・黙れ・・・質問に答えろ・・・」
氷牙は犯人に尋ねた
「・・・武偵殺しを知っているか?」
「し、知りません・・・た・・・助け・・・グバァッ?」
知らないと聞いたとたん氷牙の拳が入り犯人は血を吐いて意識を失った
「・・・ここもハズレか・・・」
そして刀を抜くと犯人は崩れ落ち、その後ろにあったガラスに映った返り血を浴びて血まみれな自分の体そして獣のように赤く禍々しく暗い自分の目を見てふと思った・・・
あの頃の・・・マッド・ファングと呼ばれた俺にそっくりだな・・・と
戦闘マシンだった自分・・・
決別したはずの自分・・・
死んだはずの自分・・・
そこに映っていたのは・・・まさにあの頃の自分そのものだった・・・
「クソッ!」
そして俺はガラスに映った自分を刀で切り裂いた
――このままじゃお前・・・戻れなくなるで・・・――
そうしたらふいに蘭豹の言葉が頭をよぎった
「本当に・・・このままじゃ俺は・・・戦闘マシンに逆戻りだな・・・」
突如後ろから人の気配と、くすくすと笑い声が聞こえた
「誰だ・・・」
振り返るとそこにいたのは・・・
「おーおー、ひょーたんあれてるねー」
探偵科でクラスメイトの理子だった
「・・・理子か・・・何の用だ・・・」
「ひょーたんと話がしたくなってね、ひょーたんここ最近すっごい荒れてるって学校中の噂だよ?」
「話?・・・あいにく今はお前と世間話をするほど暇じゃないんだ」
早く次の獲物を・・・誰でもいい・・・じゃないと目に付いた悪人手当たり次第に・・・
「・・・どうやらこの調子じゃあ、ひょーたんずっと戦意と殺意が収まらないみたいだね?」
「・・・なんでそれを・・・」
「そりゃ収まるわけないよ、ひょーたんがやってるのはただの八つ当たり、アリアを傷付けたやつを叩かなきゃ収まるわけがないよ」
「・・・・・・」
ああ、そうだろうな・・・この戦意や殺意は・・・奴を倒さなきゃ一生収まりはしないだろうな・・・
アリアを傷つけたやつ・・・すなわち武偵殺しを・・・
「知ったことか・・・それならこうして犯罪組織片っ端から潰していけば・・・いつかは奴に大当たりだ・・・そうすればこの殺意も戦意も消える・・・」
たとえそれが戻れない道をゆくことになってもな・・・
「へぇー、ひょーたんもひょーたんなりに武偵殺し追いかけてたんだぁー」
「・・・それで・・・話はそれだけか?なら俺は行くぞ・・・」
「・・・でもひょーたん、武偵殺しについて何か勘違いしてない?」
「・・・なに?」
「そもそも考えてみてよ?武偵殺しの目的ってなんだと思う?」
「・・・それは・・・武偵を殺すため・・・いや、待て・・・」
本当に武偵を殺すためならなんであんな回りくどいことを・・・
キンジのチャリジャックの時もそうだ・・・爆弾をなんで速度式にした?
リモコン式にでもしてさっさと爆破すればばいいのに・・・
もしかして武偵殺しの目的は武偵を殺すことなんかじゃなく・・・
「それと、知ってる?アリア、ロンドンに帰るんだよ?」
「ッ!?なんだと!?」
アリアはロンドンに立つ・・・でも奴の目的がもし・・・そうだとしたら・・・アリアは・・・
「・・・格好の的じゃねえか・・・」
「うん、そしてフライトは今夜だよ」
だがどうすればいい・・・・・・キンジはあれからずっと不抜けたままだ・・・
「ひょーたんは助けに行かないの?」
氷牙は顔を俯かせて答えた
「・・・俺の声はもうアリアには届かない・・・こんな血塗れに汚れた俺の声が・・・今更、届くわけない・・・」
「あ、そっ」
――パァン――
すると理子は天井に向け発砲する
「あ?」
銃弾は天井のスプリンクラーに当たり
――ザザザザザザザザザザザザザザザザザザ――
俺めがけて大量の水が降ってきた
「ぐはっ!?なにしやがんだ理子!」
「頭は冷えた?ほら、綺麗にしてあげたよ!」
「・・・え?」
確かに今ので氷牙に付いてた血は洗い流されていた
「武偵やってりゃ誰だって銃撃って刃物で斬って人傷つけて手を血で汚してるんだよ!血に汚れてるのは自分だけだと思ってんの!?自惚れんな!!」
「・・・・・・」
氷牙は額に手を当て
「・・・・・・・ハハッ・・・」
「・・・?氷牙?」
「ハーハッハッハッハッハ!!!」
突然大笑いしだした
「!?ひょーたん、どったの!?」
「いや・・・俺も不抜けたもんだと思ってな・・・」
まさかあの能天気な理子に説教されるなんてな・・・
だがおかげで頭は冷えた・・・考えもまとまってきた・・・
「・・・ねぇ・・・ひょーたんならキー君を立ち上がらせることができるんじゃない?」
「俺が・・・キンジを?」
「アリアを助けるには多分・・・キー君がいないと出来ないことだから・・・」
「・・・・・・」
「そして今アリア以外でキー君を動かせるのは・・・ひょーたんだけだと思うから・・・」
俺に出来るだろうか・・・いや・・・やるしかない・・・やらなければ俺は・・・キンジは・・・アリアは・・・永遠に前に進めない・・・
「・・・一度キンジを焚きつけてみる・・・それでダメだったら・・・諦めろ・・・」
そして俺は学校に向かった
「うんうん、上等だよアリガト」
理子は氷牙を見送ると空を見上げ
「立てよキンジ・・・こんなところでクサってもらっちゃ困るんだよ・・・」
そう誰にも聞こえないように呟いた。
学校に戻った氷牙は教室のドアを乱暴に開く
「っな!?氷牙!?」
「九狂君!?」
教室にキンジはいない・・・氷牙は二人に尋ねた
「武藤!不知火!キンジはどこだ!?」
「何言ってんだ氷牙!お前こそ今までどこにいたんだよ!」
武藤が氷牙を問い詰めようとするが
「不知火?」
不知火がそれを遮り答えた
不知火が氷牙の目を見たときそこには光が戻っているように見えたのだ
今の彼ならもしかしたら・・・そう思い
「遠山君なら・・・さっき寮に帰った・・・今すぐ行けば会えるはずだ!」
キンジの居場所を伝えた
「そうか・・・すまない!・・・それと・・・ありがとな!」
「氷牙?・・・お前・・・」
武藤が何か言っているが氷牙は聞く耳持たずで走り出す
「氷牙のやつ・・・雰囲気がこの前とは別人・・・いや、元に戻ったっていうのかな?」
「どうやら彼なりに何か吹っ切れたようだね・・・あの様子ならもしかしたら遠山くんも立ち上がらせてくれるかも知れないね」
武藤と不知火のそんな安堵の声など知らぬまま氷牙の足は寮へと向かっていった
キンジを焚きつけたあと氷牙は・・・
「ここまでお膳立てしたんだ・・・このままクサるか吹っ切れるか・・・あとはあいつ次第か・・・」
まあ、どちらにせよこの後、俺がやることには変わりはない
「一足先に羽田に行くとしますか・・・あいつの出番だな・・・」
そして俺は駐輪場へ向かうと・・・
「お待ちしてました、氷牙さん」
「レキ?どうしてここに?」
俺のバイクの前にはレキがいた
「私もご一緒します」
「何でまた?セグウェイの時といい・・・今回といい・・・なんで仕事でもないのにそんな協力してくれんの?」
「風の導きです」
「あ・・・そうか・・・」
また風ですか・・・確か前に聞いた話じゃあのヘッドホンから風の声が聞こえるとか言ってたけど・・・あのヘッドホンに繋がってるの・・・ウォークマンだよな・・・
「なので私も助太刀いたします」
まあ・・・後方支援があるのはありがたいか・・・
「・・・わかった・・・ただし、無理はするなよ?ヤバイと思ったら俺見捨てても囮にしても構わないから、むしろ迷わずそうしろよ?」
そして俺とレキはバイクにまたがると
「レキ、ゴーグルつけろ、あと腰にこれ付けとけ」
そう言って俺は予備のゴーグルを渡し
腰にアンカーベルトを装着した
このバイクはベースは隼なのだが俺と武藤と平賀ちゃんとでやりたい放題改造してるため理論上最高時速はなんと700キロを超えるまで出せる・・・
なのでゴーグルをしてないと風圧で目が開けられないし、ベルトをしないと最悪振り落とされてしまう・・・
「いくぞ!飛ばすからな!捕まってろよ!」
そしてレキは俺の腰にぎゅっと抱きつくと俺は爆発音みたいな発信音を立てて最後にキンジの部屋を振り返り
「信じてるからな・・・早く来いよ・・・キンジ・・・」
そう呟いてバイクを羽田へと走らせた
ちなみに道中、交通機動隊を4回振り切ったのは緊急事態ということで見逃してもらおう・・・
感想・意見あれば参考になるのでありがたいです