緋弾のアリア 狂牙の武偵   作:セージ

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今週のペース自分でも怖いくらい早い・・・


44話<あるがままを・・・・>

「はぁっ!」

先手を取ろうとあかりがUZIを発砲し牽制をかける

 

――バラララッ――

――ヒュン、ヒュン、キィン、キィン――

 

だが氷牙はそれをほとんど動くことなく銃弾を斬り落とし、躱した

「なっ!?」

「そんな射撃じゃ何発撃っても弾の無駄なだけだ」

 

 

「そんな・・・銃弾を的確に斬り落とすなんて・・・」

「元とはいえSランクは伊達じゃないってか・・・」

 

 

「お前・・・撃ち方に癖があるな・・・無意識に人体急所狙うからそれ抑えて撃とうとして的外れな場所ばかり撃っているんだろ?」

「そ、それは・・・」

「諦めろ・・・どんなに捨てたくても長年の積み重ねで染みついたモノは絶対取れないぞ?」

「―――ッ!!」

「・・・今度はこっちから行くぞ!」

そう言って氷牙は刀を構えあかりに飛び掛かった

 

「シャア!」

「クッ!」

そして斬りつけようとしたがあかりは直前で躱しすれ違いざまに鳶穿ちで刀を奪おうとしたが・・・

「甘えよ!」

氷牙は奪われる寸前に刀を止め

「しまっ――」

 

――ドムッ――

 

左手であかりの腹部に掌底を入れた

「がはっ!?」

まともに喰らってしまったあかりは吹っ飛ばされ

 

「ぐぅっ!」

地面に仰向けに倒れた

 

「あ、あかりちゃん!?」

「あかり!!」

 

「手加減はした、まだ終わりじゃないだろ?」

「・・・・・・・うう・・・・」

「・・・何をしてる?さっさと立て!!」

「・・・く・・・う・・・」

あかりは呻き声をあげながらもよろよろと立ち上がった

「お前の力、それが本気じゃないだろ!?本気で来いよ!!」

「・・・・・・・・・・」

「・・・この期に及んでまだ躊躇うなら・・・強引に引きずり出してやるよ!!」

そう言って氷牙は狂牙モードになり尋常ではない殺気をあかりに向けた

 

「な!?なんだよこの殺気!?」

「か、体が・・・動かない・・・殺気だけで動きを止めるなんて・・・尋常ではないです・・・常人ならこれだけでも気絶・・・武偵でも長時間晒されれば・・・精神崩壊・・・最悪死に至ります!!」

 

「躊躇うな!!でないと・・・死ぬぞ!!お前の力、見せてみろ!!」

そう言って再び刀を構え斬りかかった

「――――ッ!!」

流石にそれに驚いたあかりはほとんど無意識に構えた

 

 

それもかつての構えを

 

 

「シャァアアアアアアア!!!」

「う・・・うわぁぁぁあああああ!!!!」

 

――ガキィン――!!

 

そして二人がすれ違うと

「ぐっ!!」

氷牙が膝を折った

 

「な!?先輩が・・・膝を付いた!?」

 

 

「は・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

 

「あ、あかりさん!?一体何を!?」

 

 

「ハッ、やるじゃねえか・・・」

そう言って氷牙が立ち上がりこちらを向くと・・・

 

「「「―――ッ!!!」」」

 

氷牙の制服は・・・胸の部分が破り取られ血がにじんでいた

「・・もう少し引くの遅かったら心臓持ってかれてたな・・・」

「ご、ごめんなさい・・・わ・・・わたし・・・」

「そうだ、それでいい」

「・・・え?」

「それはお前の中にある紛れもないお前の力・・・・・・それを認めない限り、お前は足踏みをするだけだ!!」

そう言って俺は

 

――ガシャン――

 

あかりの足元へと俺のMP5Kを滑らせた

「え!?これ・・・」

「一つ教えてやる。その中に入ってるのは非殺傷弾だ」

「―――ッ!!」

「威力は上げてあるがそれならいくら撃っても死にはしない。そいつなら人体急所だろうと遠慮なく撃てるだろ?」

「わ、私は・・・」

「遠慮はいらない・・・ここからは俺も容赦なく行くぞ・・・」

これだけお膳立てされてもあかりはまだ躊躇していた

 

 

――だが

 

 

 

「「「あかり(ちゃん)(先輩)!!」」」

 

 

「――!?ライカちゃん?桜ちゃん?志乃ちゃん?」

「迷うな!やっちまえ!先輩に一泡吹かせてやれ!!」

「諦めないでください!!努力家でいつも一生懸命でどんな時でも絶対に諦めない。そんなあなただからこそ私は貴方に惹かれたんです!」

「あかりちゃん!!貴方がどうなろうと私達はずっとあかりちゃんの親友です!!だから自分の信じるままに行ってください!」

「みんな・・・」

それを聞いてあかりに目には涙が浮かんでいた

 

「「「さあ!反撃開始(だ)です!!」」」

 

「・・・うん・・・ありがとう・・・」

そう言って目を袖で拭うとあかりはUZIをしまいMP5Kを拾った

 

(羨ましいな・・・君には本性を知ってなお味方でいてくれる人がいるんだな・・・)

「腹は決まったか?天然自然・・・あるがままを受け入れろ!そして使いこなせ!自分から目を背けるな!!」

「――――はいっ!!」

そしてあかりは氷牙に

「九狂先輩・・・死なないでくださいね!!」

 

――バラララララッ――

 

そう言ってMP5Kを発砲した

ほとんど狙いをつけない早撃ちだったがその狙いは的確に俺の頭部や胴体を狙ってきた

「・・・・チッ!!」

 

――キィン、キィン、キィン、キィン――

 

先程と同じように銃弾を斬り落とすが・・・

 

――ビシッ、バシッ、ビシッ、ビシッ――

 

「グッ!?」

斬り落とした弾丸の陰からもう1発の弾丸が出てきてそれが氷牙に当たった

(これは・・・隠し弾!?けど今の弾丸が命中したのは肩に膝、それと腹部か・・・これだけの技術がありながら何故こんなところを狙って―――)

 

――バンッ――

 

「がっ!?」

 

――キィン――

 

突然手首に衝撃が走りそのまま刀も弾き飛ばされてしまった

(そうか!こいつ・・・関節部を狙ってやがるんだ!!人体の構造と急所を知り尽くしていなきゃとてもできない芸当だぞ!!)

「手首を撃ちました・・・しばらく右手は使えないはずですよ・・・」

「やるな・・・それに、眼帯してなかったら今頃仰向けに空拝んでたよ!」

 

そう言って俺はすかさず左手で刀を抜くとあかりに斬りかかる

「シャァアア!!」

 

だがあかりは鳶穿ちの構えで迎え撃ち・・・

「ハッ!!」

あかりの手は穿つように打つのではなく掌底を打ち込むように氷牙の心臓へと伸びて行った

(――っ!!これは――)

 

――ドムッ――

 

「ゴフッ!?」

あかりのカウンターの掌底が氷牙の心臓に直撃し氷牙は息を吐いた

「グッ!」

苦し紛れに横薙ぎを入れるがあかりは転がって躱し距離を取った

「がはっ・・・はぁ・・・鳶穿ちを応用してハートブレイクショットか・・普通なら一発で意識持ってかれてたな・・・」

「さっきはカウンター返しで掌底貰いましたからね・・・お返しです!」

開き直ってタガが外れたか・・・どんどん力を応用して使いこなしていってやがる・・・

アリアもなかなか立派な子に目を付けたじゃねえか・・・こりゃ将来楽しみだ・・・

 

 

「お、おい・・・あかりの奴・・・」

「元とはいえSランクの先輩を押しています・・・」

「だけどあかり先輩・・・体力がもう限界です!このままじゃ・・・」

「待ってください!あれ!」

「――!!あれは・・・」

「そう言うことですか・・・」

そして皆があかりを見てあることに気付き、そして皆迷うことはなかった

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

「・・・どうやら体力もそろそろ限界か、なら・・・これで最後だ!」

そう言って俺は刀を銜えるともう1丁のMP5Kを取り出しあかりに向けて発砲

 

――バラララララッ――

 

だがあかりは逃げずにこっちに飛び込んできた

(なっ!?)

そして体を回転させながら銃弾の雨をすり抜け突撃してきた

 

――バチィッ――

 

そして指先が氷牙の銃に触れた瞬間

「――!!」

悪寒を感じた俺は咄嗟に銃から手を放した

 

――バガァァァン――

 

その直後には氷牙の持っていたMP5Kが粉々に破壊された

だが氷牙はすぐさま銜えていた刀を持ちあかりに刀を突き付けた

「ジャイロ効果で増幅したパルスで物体を破壊する技か!見事だが振動が直接伝わらなければ効果はない、武器を手放して振動を遮断すれば簡単に防げる。そして発動後は隙だらけだ!」

「・・・確かに九狂先輩の言う通りこの技は発動直後は無防備になります・・・私一人なら勝負はついてました・・・でも・・・」

 

 

「「「そこまで(だ)です!!」」」

そんな叫び声が聞こえ

 

「ラァッ!!」

眼帯をして死角になっていた左側からライカがトンファーを繰り出してきた

 

「―――ッ!!」

 

――キィン――

 

氷牙はそれを咄嗟に刀を受け止めた

そしてその隙を見逃さず・・・

志乃は氷牙の首元に刀を突き付け・・・

桜は俺に銃口を向け・・・

 

「私は・・・一人じゃありません!!」

そう言ってあかりは俺にMP5Kを突き付けた

 

「お前ら・・・いつの間に・・・」

「九狂先輩・・・これ以上あかりに手を出すなら・・・アタシたちも相手になるぜ!!」

 

タイミングが良すぎる・・・まさか・・・

「スキを見てこいつらにサイン送ってたのか・・・」

「・・・ごめんなさい・・・今の私達じゃ・・・こうでもしないと勝てないから・・・」

「別に謝らなくていい、これも立派な戦略だ。こいつらに警戒しなかった俺が悪い。だけど・・・お前達も来るなら手加減しないけどそれでもいいのか?下手したら・・・死ぬぞ?」

そう言ってほかの連中にもキツめの殺気を向けたが

「ああ、いいぜ!!来るなら来いよ!!」

「それならこちらも手加減なく行かせていただきます!!」

殺気を向けても皆一瞬の躊躇も物怖じもなく即答した

「へぇ・・・そうか・・・ああ、いいだろう降参だ」

と言って刀をしまった

 

「そうかよ!ならこっちも手加減・・・って、え?」

「あの・・・今・・・降参って言ったんですか?」

「ああ、降参だ。まんまとやられっちまった、俺の負けだよ」

そう言うと氷牙は狂牙モードを解除して殺気を抑えた

 

それを見て1年の連中は全員鳩が豆鉄砲を喰らった顔をした

「先輩が・・・降参した?」

「え・・・勝った?」

「私達・・・2年の先輩に・・・元とはいえSランクに・・・勝ったんですか?」

 

「うっ・・・」

すると突然あかりは膝を付いた

 

「あ、あかりさん!?」

「あかり!!しっかりしろ!!」

「うん・・・大丈夫・・・大丈夫だから・・・」

そしてあかりは皆に肩を借りながらも立ち上がると

「九狂先輩・・・ありがとうございました、おかげで道が見えた気がします・・・」

と言って氷牙に一礼した

 

「そりゃ何よりだ。こっちも相手したかいがあったよ。だけど・・・なんで最後の最後でこんな戦法を?」

「・・・九狂先輩の言う通り・・・私は・・・ずっとこの力を嫌って・・・迷っていました・・・この技は武偵の技じゃない・・・私はここに居ちゃいけない人間だって・・・ずっとそう思っていたんです・・・」

「その技は・・・殺しの技、武偵の技じゃないからか?」

「はい・・・だけど・・・こんな技を持った私を・・・みんなは仲間として受け入れてくれました・・・何の取り柄もない私を・・・みんなは仲間として助けてくれました・・・だから・・・知ってほしかったんです・・・この力が無くても・・・私は一人じゃない!!だから私はここまでこれた!!力が無くてもみんながいたから・・・今の私があるんだって・・・」

 

「・・・そっか・・・やっぱり君と俺はどこか似ているな・・・」

「え?」

「俺も君と同じだ・・・俺の技も、力も・・・殺しの力だ・・・だけど・・・ここは・・・武偵校は・・・こんな血塗れな俺を受け入れてくれた唯一の場所だったんだ・・・だが君と違うことは・・・俺は今尚この力を使いこなすことはできていない・・・殺さないように手加減して使うのがやっとだ・・・でも君は立派に使いこなして武偵の技にしてるじゃないか」

 

「武偵の…技?」

 

「ああ、最初の鳶穿ちだってそうだ、あれは本来は心臓や眼球を抉り取る殺しの技・・・けど君はそれを武偵流に・・・武器を奪い取るように改良していた。それだって使い方を変えただけで立派に武偵の技として使いこなせていた・・・そして今の戦闘の間にも殺しの技を武偵の技に変えていった。そしてそれは紛れもない君の力・・・君が自分の力で作った立派な武偵の技だ・・・」

 

そう言われてあかりは自分の手を見た

「これが・・・私の・・・力・・・私の立派な・・・武偵の技・・・」

「覚えておけ・・・力はしょせん力だ、そこには善も悪もない、使いこなせなければ何の意味もない・・・そしてあるものを否定するなんて欺瞞でしかない・・・大きな力はいずれ使い手に大きな壁が立ち塞がる・・・だけど・・・俺は未だにそれを乗り越えることができないでいる・・・」

だが氷牙は微笑むと

「けど・・・君は・・・それを乗り越えることができたんだな・・・」

 

それを聞くとあかりも顔を上げ

「・・・はい!私は・・・みんながいたからここまでこれたんです!!」

と胸を張って言った

「ああ・・・仲間を大事にしろよ?」

「はい!九狂先輩!!本当にありがとうございました!!」

そう言ってあかりは笑顔のまま俺に深く頭を下げた

 

 

(ああ・・・本当にいい目だ・・・俺にはあんな目・・・一生できないだろうな・・・)

 

 

 

そして下を向いたあかりがあるものに気付いた

「あ!すいません・・・そういえば銃・・・」

「あ、そう言えば・・・」

だが、既に銃は先程の鷹捲で・・・

「もうバラバラです・・・原型すら留めてありません・・・」

「こりゃもう廃品回収行きだな」

「ご、ごめんなさい!弁償しますから・・・」

「ああ、別にいいよ気にしなくて、どうせ盗難品だし」

 

「「「え?」」」

 

「と、盗難品!?これ盗んだものなんですか!?」

「ああ、確か武偵校に入る前に軍人から強奪したんだ」

確かマッド・ファングの時から使っていた物だったし・・・ドッグもろくに武器なんてくれなかったしな・・・だから奪ってからもずっと持っていたんだ・・・9ミリパラベラム弾なら多く普及してたから調達には困らなかったしな

「ま、そうゆうわけだから気にすんな」

そう言って氷牙はひらひらとあかり達に手を振ると屋上から去っていった

「ぐ、軍人から強奪って・・・」

「流石・・・武偵校一の問題児は伊達じゃありませんね・・・」

「ん?あ!ていうか今九狂先輩・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして氷牙が階段を下りていると携帯が鳴った

 

「よう、アリアそろそろ来る頃だと思ったよ」

『あかりとの話終わった?』

「よく言うよ、一部始終見てたくせによ」

そう・・・アリアは最初から屋上を監視していたのだ

『あら、バレてた?で、どうよ?アタシの戦姉妹は?』

「周りからずいぶん慕われてるじゃねえか、それも本人には全く自覚がないのにさ」

『ええ・・・ほんと求心力だけはある子なのよね・・・』

「ホント恵まれた子だな・・・」

『恵まれすぎるのも考え物よ…昨日の敵も今日の友にしちゃうし・・・将来有望そうだった堅物インターンも1日で毒されちゃうし・・・』

「ホント大したもんだな、俺とここまで渡り合ったんだ、ありゃまだまだ伸びるぞ?」

『よく言うわよ手加減に手加減して戦ってたくせに』

「あ?わかった?」

『右手だって本当は何ともなかったんでしょ?』

「ああ、帰り際に右手で手を振ったから今頃気づいてると思うよ。初めから手を抜かれてたんだってさ」

『あの子達きっと悔しがってるでしょうね・・・アンタ相手にあそこまで奮闘しただけでも上出来だってゆうのに・・・』

「でもいい刺激にはなっただろ?」

『確かにそうね、おかげであの子もいろいろ吹っ切れて道が見えたみたいだし感謝するわ』

「まあ、俺みたいになってほしくなかったからな・・・ちょっとしたお節介とアドバイスってとこだ」

『とにかくありがと、それとあの子が壊した銃はアタシが弁償するわ。気にさせないためとはいえ軍人から強奪なんて流石に嘘が下手すぎるわよ?』

「え?ほんとだったんだけど・・・」

『は?』

「いやほんと。3年位前に1個大隊規模の軍駐屯地襲撃して壊滅さしてその時偶然武器庫見つけてそこから強奪した」

『・・・・・・・・・・・・』

しばしの沈黙

「もしもーし?」

そしたらアリアが

『・・・・・・冗談でしょ・・・ねえ!・・・お願いだから冗談だって言って!!嘘でもいいから冗談だって言って!!』

とすごい剣幕で言ってきたので

「あ?は、はい・・・え、ええと・・・冗談だ・・・」

と嘘で言ってしまった

『エエソウヨネ、マッタクジョウダンキツイワヨ・・・』

なんでカタコトに・・・そんなに受け入れがたいのか?

 

そりゃ当然である・・・当時15にも満たない少年がたった一人で1個大隊襲撃して壊滅させて今は世間話の種にするなど流石のアリアでも信じたくない出来事である・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてそれに気付いたあかり達は

「九狂先輩・・・手首撃って麻痺してるはずなのに・・・さっき右手で手を振ってたよ!」

「え!?」

「どうゆうことだ!?」

「まさか・・・」

「九狂先輩初めっから手を抜いてたってことですか!?」

桜は溜息を吐いて

「初めから手加減して戦うつもりだったんでしょうね・・・よく考えれば相手はSランクの実力を持つ人です・・・今の私達じゃ束になっても本気を出すまでも無い相手にしかならないはずです・・・」

ライカは悔しそうに頭をかきながら

「くそー!!覚えてろよ!!次はハナッから全員で飛び掛かってコテンパンにしてやる!!」

「武偵校一の問題児にして強襲科最強の男・・・実力は噂に違わぬ人物ですね・・・」

「うん・・・だけど・・・なんだか・・・危ない・・・」

「は?危ない?」

「あかりちゃん?どうゆうことですか?」

「なんとなくだけど・・・九狂先輩・・自分の事を蔑ろにしている気がするの・・・自分の命を軽く見ている・・・ううん・・・むしろ・・・九狂先輩は・・・死にたがっている・・・そんな気がしたんだ・・・」

「死にたがり・・・ですか・・確かに・・・無茶ばかりやらかす人だとは聞いてはいますが・・・」

「ううん・・・なんとなく思ったことだから・・・気にしないで・・・」

そう言いながらあかり達が氷牙の底知れない実力と心の闇の深さを見せられた中で

全てを傍観していた陽菜は

(九狂殿・・・やはり様子がおかしい・・・少し調べる必要がありそうでござるな・・・)

と一人、氷牙に異変があったことに気付きつつあった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方・・・

 

「ごめんね、急に無理やり呼び出したりして・・・」

「別に構いません。それで・・・話とは何ですか?白雪さん」

「うん・・・単刀直入に聞くよ・・・レキさん・・・いつまでこのままで居続ける気なの?」

「このままで、とは?」

「いつまで氷牙君とただのパートナーとして居続ける気なのってことだよ・・・氷牙君が記憶喪失になって・・・レキさんや私たちの事全部忘れちゃって・・・それでもレキさんはずっと氷牙君のそばに居続けて・・・本当は辛いんでしょ!?」

「・・・辛い?・・・私は・・・」

「レキさんが本当に伝えたい事も伝える事が出来ずに届かない想いを抱えたままそばに居続ける・・・それがどんなに辛くて悲しいことなのか痛いほどわかるんだよ・・・だって・・・私もそうだったんだから!!」

「・・・・・・・・・」

「ねえ・・・レキさんは本当にこのままでいいの!?やっと自分の気持ちに気付けたんでしょ!?なのにどうして・・・」

「構いません・・・あの時誓ったんです・・・私はいつだって氷牙さんの味方であると・・・氷牙さんのそばに居続けると・・・その為ならばどんな事もいとわないと・・・」

「・・・伝えたい事も伝えられないとしても?」

「はい・・・私には・・・もうそれ以外何もないんです・・・だって今の私は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何の力もないEランク武偵なんですから・・・」

 




次回また回想いきます・・・最近回想ぶち込みすぎかな・・・
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