鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
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夜
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※三人称視点
19時。
修学旅行、2回目となるハワイでの夜が始まる。
新島真
「ごめんね、乗っ取るみたいで。」
明智吾郎
「良いんだ、俺もこれから竜司の所に集まるし。」
心の怪盗団の女性陣*1は、現在高級ホテルの一室に集まっていた。
修学旅行ではなく自費でハワイに来た組の宿泊先であり、新島冴と佐倉双葉、少し離れたベッドを明智吾郎が使う部屋。
明智は今夜、坂本と喜多川の3人で集まるつもりであり…ならば怪盗団の女性陣で集まって女子会でもしようとなったのである。
明智の退室を見送って、部屋の中へ。
高級な部屋への慣れもポーカーフェイスもまだ無い真が周囲をキョロキョロ見渡していた。
豪華なホテルの3人部屋には当然のように椅子やテーブルが並んでおり、席数には余裕がある。
テーブルの上に、今日
奥村春
「ふ〜…。沢山買ったね。」
真と春が引率の仕事を終えた後。怪盗団の女性陣は今日一日異国のショッピングへと繰り出していた。
仕事人間、生徒会長、社長令嬢、引きこもり。
誰もショッピング慣れしていない面々の歩みは遅々とした物だったが、個々の能力がものすんごく高いお陰で…
スリに関節技を決めたり、
観光客向けの偽物のガラス玉を見抜いたり、
スリのこめかみにパンプスが突き刺さったりした。
無事に(?)皆で思い思いの物を買い漁ることができている。
双葉の体力を鑑みて昼食をゆっくりと取っていたのもあって丸一日使ってしまったがその分リラックスできており、誰も不満を感じる者は居なかった。
佐倉双葉
「よォ〜し、戦利品開封タイム!」
新島冴
「お土産はこっち。専用のキャリーケースがあるから、沢山入れられるわ。」
モルガナ
「買ってきたパンケーキ、早速食っちまおうぜ!」
アクセサリーの類は一旦眺めたりそのまま装備。
キャリーケースには検察庁、生徒会、オクムラフーズにそうじろう宛の土産物がぎっしり詰められていく。
奥村春
「見事に全部同じ物だね。業者みたい…」
新島冴
「ハワイでしか買えない物だし、それぞれ渡し先が被ってないから良いの。」
「ばら撒く物は消えものじゃないと。」
双葉を除く3名は、お土産に人気の個包装クッキーを大量購入していた。
経験が不足している故に王道を選ぼうという発想である。
モルガナ
「フタバは、お土産も捻った物にしたんだろ?」
佐倉双葉
「よくぞ聞いてくれた!」
「ポキが作れるスパイスに〜…あと、ハワイアンミックススパイス!何でもハワイになる魔法の粉だ!」
奥村春
「ずっと吟味してたもんね。沢山あったけど、あと何種類か買わないでも良かったの?」
佐倉双葉
「他の良さそうなスパイスの配合は覚えてある。帰ったら調合し放題なのだよ、ワトソン君。」
奥村春
「シャーロックホームズはイギリスじゃない?」
佐倉双葉は主に料理の素材類をチョイス。そうじろうに作ってもらう気満々である。
新島冴
「にしても、本当に自由なのね?生徒を引率に起用するのもそうだし…高校生の修学旅行で部屋の抜け出しも外泊もオッケーなんて。」
「私立だし、自主性を重視する方針なの?」
新島真
「秀尽、先生が改革する前は…その、杜撰な所があったから。」
「先生たち、あまり授業に熱意が無い人も多くて…宿題が少ないお陰で私は助かったけど、やる気のない生徒はとことん落ちたんじゃないかしら。」
奥村春
「私も、学校全体の植物のお世話任されてたなぁ…」
新島冴
「…そんなに?」
妹に、高校についての話をあまり聞いていなかった新島冴。
真の功績やテストの点について褒めることはあっても、学校の暗い部分の話はしなかったのだ。
モルガナ
「い、今はカイカクされてるぞ!コウチョウが変わって、チョウノもカワカミも大活躍で、怠け者を挟んだんだ!」
新島冴
「挟む…ああ、校長と一般教師の双方から圧をかけたって事?良く効きそう。」
慌てて、現在は改善に向かっていることを話すモルガナ。
現役の検察の保護者。
校内環境が劣悪だと判断されたら教育委員会等に報告されてもおかしくない(とモルガナは考えた)。
奥村春
「夏休み前に、学校の園芸は用務員さんに任せられることになって…引き継ぎの話も終えてるんです。」
「今は屋上だけ、好きに使わせて貰ってます。」
新島真
「生徒会の仕事も大分減って、今は文化委員と学園祭に集中してるんだ。」
新島冴
「そ。上手く行ってるみたいで良かった。」
「これからは、真の学校の事もちゃんと見ないとね。大学受験、面接対策は足りてる?」
新島真
「も、もう緊張しようがないかな…」
緊張を見せるモルガナを察知した2人がフォローし、無事に話は収まる。
尋問のプロとして面接対策の手伝いを提案するも、金城潤矢との会話といい修羅場を潜り抜けた真は度胸がカンストしており。
新島冴
「春ちゃんは…いらないかしら。」
奥村春
「ええ。お父様が居ますもの。」
「…表情管理って、教えてもらえますか?」
女性4人(と猫一匹)。騒がしくならない訳がなく。
テイクアウトした夕食も広げきる前にお喋りは積み重なっていく。
モルガナが双葉の発言が無いことに気づき、ふと周囲を探すと。
モルガナの夕食に買ってきたパンケーキを食べ始めているところだった…!
モルガナ
「あーっ!ワガハイのパンケーキ!!」
佐倉双葉
「減るもんじゃない。」
モルガナ
「減るだろ!メーカクに!」
一人と一匹がきゃーきゃーにゃーにゃーと喧嘩を始めるのを見て、3人はまだ夕食前なことに気づく。
新島冴
「…食べましょっか。」
今日1日中散々話してもまだまだ話し足りないように感じる。
次の話題について考えながら、思い思いの持ち帰りグルメを開封するのだった。
…。
新島真
「初日はごめんね、双葉が迷惑かけちゃって。」
佐倉双葉
「すまんかった…」
買ってきたフリカケ・アヒ・ステーキ*2と玄米やサラダのランチプレートを頬張りながら、真が姉に会話を投げかける。
話題は飛行機酔いした双葉の世話で初日がつぶれてしまった話。
新島冴
「良いの。手はかかるけど、双葉ちゃんもモルガナもとてもお利口で…ほとんど明智くんが見てくれてたようなものだし、ゆっくり羽を伸ばせてる。」
「遊びに行っていいって言ったのに…彼ね、『たまには甘える側に回れ』って。」
佐倉双葉
「あれだ、奥歯がガタガタ言うような台詞。」
奥村春
「…歯が浮くような台詞のこと?」
佐倉双葉
「そうとも言う!」
ロコモコ丼*3を頬張りながら適当な事を言う双葉を眺めながら、新島冴は話を続ける。
その手にはガーリックシュリンプタコス*4が握られており、2つあったうちの1つは既に移動中に完食してあるためペースは緩やか。
新島冴
「こうして、改心で稼いだお金でこんな豪勢なバカンスをすると…思うところがあるの。」
「ただお金稼ぎの為に出世しても、責任ややる事は増えて…上がったお給料を使う時間が無くなるだけだなって。」
「ワークライフバランスなんて女を出世から遠ざける為の方便だと思ってた。けど、出世と幸福はイコールじゃないのね。」
「勝った後、戦利品の使い道を考える大切さを痛感しちゃった。」
新島冴は、まだ大人としては若手に数えられるような年齢ながらも…非常に強靭な精神を持ち合わせている。
それは、決断すればこれまで執着していた検事の道を捨てて弁護士へと転向できるほど。
彼女はハングリー精神を満たしてしまった後にも腐敗の片鱗を一切見せず…正しく自制し、その
新島冴
「獅童正義が掲げてた、『富国政策』。」
「心に干渉する力を使って外交を有利に進めようとするソレを否定する為には、私達はこの力に依存してはいけないの。」
「そして、しこりが残らないように…目一杯、今のうちに楽しまなきゃ損よ。」
新島真
「…それ、両立できるの?」
新島冴
「その為に、大人が居るんだから。」
「私を助けてくれた時のように…道を間違えることがあったなら。負ける前に私達が引き戻してあげる。」
「絶対、何を賭けても助けてあげるから。」
そうして話を締めれば…皆から見られている視線を自覚し彼女は少したじろぐ。
新島冴
「…ごめんなさい、説教臭かったかしら?浮かれちゃったわね。」
奥村春
「良いんです。実際に社会に出て働いている人の話って…すごく参考になりますもの。」
「自分の会社の方以外の意見も知っておかないと…」
ラウラウ*5を堪能しながら、ためになる話に耳を傾けていた春。
佐倉双葉
「ネットは良いぞ。人の意見が山ほど手に入る。」
新島真
「偏見付きの、ね。」
「春、調べるならファクトチェックは正しくするのよ?」
新島冴
「真の言う通りね。いくら、SNSへの投稿は全て検閲されてるからといっても胡座をかいてちゃダメだもの。」
奥村春
「え。」
「SNSって検閲されてるんですか?」
新島冴
「…。」※無言の笑顔
佐倉双葉
「ふぁ、ファクトチェックーっ!」
…。
それ以降の話は、(人間の)男が居ない事もあって会話がディープな物になってしまった為に割愛する。
少しだけ抜粋すると…
奥村春
「最初は、殴っていいって改めて言われると…平手打ちくらいにしようかな?って思ったの。」
「何が『ボクの為の自分磨きは欠かしてないか?』ですか!無理!キモい!」
顔をしかめるカットインが入り、
「思いっきりグーで殴っちゃった。」
笑顔でそう言う。
新島真
「…愛のない交際って、想像もつかないな。」
奥村春
「あんなもの、政略結婚じゃなくて援助…」
モルガナ
「ハル、ステイ!淑女の言葉じゃ無いぜ!」
とんでもない発言をしようとするのを寸前で止めるモルガナ。
奥村春
「…そうだね、モナちゃん。」
「
モルガナ
「あわわわわわ」
尚、
佐倉双葉
「立ち上がったら
その言葉に乗ってか、春が立ち上がって佇まいを直す。
ふふん、と一息。
奥村春
「…私、先に寝ようかな?」
佐倉双葉
「ハイ!
奥村春
「明日、雨が振りそうだよね。」
新島真
「
奥村春
「…私、実は男の子が好きな男の子なの。」
モルガナ
「???」
新島冴
「…!」
「