メタリックガーディアンTRPGにて使用するPCの過去と心情を示したもの

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鷹よ、焔を纏いて天(そら)へ羽撃け

 今日付けにて、自分は新設される部隊へと所属することになった。

『フォーチュン』傘下の戦術歌唱部隊『アステリズム』―――

世界各地で起こる奈落災害に対して救助活動及び被災地の人々へ希望の歌を届ける歌姫達と、その護衛部隊『サテライト』の二小隊からなるものであり、自分はサテライトへ配属される事になった。

この報せを受けて、心中では正しく願ってもない機会であった。

何故なら…自身が「歌」によってその命も心も救われた一人だからである。

 

 幼き自分や両親は敷島皇國に生まれ、リンケージでもなければそもそもフォーチュンという組織が設立される前の時であったため、世間一般の普通の家庭であった。…[あの日]を迎えるまでは。

両親と共に外出している際に突如として現れた奈落獣によって日常は崩れ落ち、全ての時が止まってしまった。駆けつけた防衛隊により奈落獣は撃退されたが、両親は自分を庇い命を失ってしまった。さらに、その日は自分の生まれた日でもあった。

そして、自分は奈落による被害を受けた人々が集う孤児院に預けられることになった。しかし、そこでの自分は常に心を閉ざし、軽い言葉すら話せない状況であった。

「祝い事の為に外へ出なければ、両親も助かったのではないか?」「そもそも、自分がいたからではないのか?」

そういった感情から同年代や孤児院の人々、そして世界と関わる事に恐怖していたからである。自分から離れれば、他者も巻き込まれることはないだろうと身勝手な考えもあった。

だが、ある時にそれを覆す出来事があった。それをもって、『自身の命を刻む秒針』が再び動き出したのである。

 

 孤児院の教育の一環として、軽工作を行う時間があり偶々1人の少女と隣になった。同じ年齢か少し上であろうその人は、言葉を発さず作業だけ行う自分にも分け隔てなく声をかけてくれて、完成した際には出来栄えを褒めてくれる事すらあった。それからも、度々会うたびに気に掛けて行動を共にしてくれるようになった。そして、「自身の感情を言葉に表す特別な方法」として様々な歌を教えてくれた。音程が外れようと声が小さくとも、気に留めずにただ隣で聞いてくれていた為、次第に閉ざした感情を表に出せるようになっていき、段々と他者と関わる機会も増えていった。

また、ある時にフォーチュンより慰安ライブの一環としてミラビリス歌唱騎士団によるコンサートが孤児院で行われた。

その優しくも力強い歌声を聞いて、「自分を照らしてくれた初めて歌を教えてくれた人やこの人達のように、今度は自分が暗い絶望に陥った誰かを救いたい」という願いが生まれた。その為に体力や情緒をより高めようと、様々な事柄に挑戦するようになった。

そして、コンサートが終了した日から数週間後に「歌を教えてくれた人」の里親が決まった為、孤児院を出る事を知らされた。

「次にいつ会えるのか…そもそももう一度出会えるのか…」

居ても立っても居られなかった自分は孤児院を去る前日に、その人へ感謝を伝えようと呼び止めた。だが、途中に会えなくなるであろうという悲しみから言葉を詰まらせた自分に対して「お守り」として耳飾りの片方を差し出してくれた。それは初めて会ったときに作った軽工作品でもあった。そして、『あの日』以降、流す事がなかった涙と共に、「ありがとう」という言葉を何とか口に出せた。当日にも、顔を出してその人とは別れを告げた。それ以降は、やむを得ない場合を除いて耳飾りを身につけて過ごすようになった。

 それからの自分は、フォーチュンが直接運営する孤児院へ移動し、一般の生活を送る準備と共にリンケージになる為の研鑽を積み去年に正式なリンケージとなった。その際に一般人と比べて身体能力や反応速度が異様に高い事を受けて精密な検査を受けた結果、次のようなことが判明した。

·自分が肉体に人為的な強化が施された、強化人間であること

·強化を施された時期は敷島皇國の孤児院にいた時であり、教育者にデスティニーの内通者が紛れており一部の教育に尖兵や諜報活動員を育成するための行動が盛り込まれていたこと

·ミラビリス歌唱騎士団のコンサートは、その実態を白日の元に晒す為の活動の一つであったこと

 

これを受けて、「歌によって誰かを救いたい」という決意はより一層強固となった。そして、「自身を救ってくれたあの人に再び出会った時に、もう一度感謝を述べたい」という想いから更なる研鑽を積み、自身の適性から1機のガーディアンを受領した。

自分が求めた機体の条件は「現場に急行し、歌姫達の活動を妨げる対象を一刻も排除できる突撃能力が欲しい」というものであるが、これに合致するものがあったからだ。

それは

『過去にとある時期に発掘され、竜に似た姿を持ちながらもフォーチュンが解析を試みようとするとシステム妨害が多発するどころか、自律起動を起こそうとした機体』

『その為、"古代に造られたマシンザウルスの一種"と仮定されマガツカミ級ガーディアン等の研究が可能な施設のもとで厳重に保管されていた』

『しかし、最近になってテラネシアからもたらされた情報によりこの機体が、"この世界とは異なる異世界に存在する、伝説などに存在する[竜]の肉体や魂がALTIMAと一体化したパラディオン級ガーディアン"であると言うこと』

である。

情報に基づき、再度の精査をしたところ"本来の力の相当に制限がかかっているが"竜の意志"は健在である為、試乗した際には乗り手の素質を試すかのような機動を繰り返した。

…だが、自分にとってはこの性能が必要であった。よって、幾度となく習熟訓練及び模擬演習を行った結果、ようやく"騎士"形態への可変機能が解放された。自分としては

『完全に許容されてはいないが、現状の乗り手としては認められた』という事であろう。

受領の際に型番や名称も登録されていなかったため、この機体を

「歌姫達がもたらす『輝』きを妨げるあらゆる『影』を切り『裂』くために、いかなる空であろうと"翔"けてみせよう」という意味を込めて、裂影輝翔と名付け、今に至る。

 

 

―もう、あの時のような経験をするのは自分が最後でいい。これ以上、あの日が増える事を許してはならない。

例え、御身一つで天の烈日の元へ向かうかの如く無謀な大願であろうと、この激情の翼をもって羽ばたいてみせよう。

その為にも、胸中に宿る"焔"をもってこの"竜"との真なる協力関係を築いてみせよう。

 


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