【悲報】ここはStellaris世界でそのうち危機が来るらしい   作:カカルキリヤ

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なんか行けそうだったので二週連続で投稿しました
多分次回はここまで早くないです 作者は頭の中の文章化が苦手なので… なぜ二次創作をしようと思ったのか


21. 決戦前夜

1:殺戮提督

改めて地球防衛作戦の概要を伝えようか

といっても作戦に参加する軍人なら既に知っているはずだから、スレ民向けの簡単なやつだけどな

 

2:皇帝

念のため言っておくけど口外しちゃだめだからね これ民間には漏れてないはずの情報だからね

 

3:テブリッド

当たり前だよなぁ?

 

4:殺戮提督

地球侵攻艦隊は何十日も前に事前の予測通りの時刻で国連のセンサー範囲に入り、そのまま道中の星系基地や入植惑星等を全て無視して地球への最短経路を進行中

進路上の船舶はすべて退避済みだから、このままのペースで進んで12/31の18:00頃に地球軌道に到達するはず

 

5:名無しのStellaris民

はえー結構近いな 18時ってどこ基準?

 

6:皇帝

UTCだよ 日本時間だと日付回った深夜になる

 

7:名無しのStellaris民

年末にかぶってるの偶然とは思えないけど、もしかしてこれって狙ってる?

 

8:殺戮提督

狙ってるらしい もし道中で接敵しなかったらちょうど年末年始で気が緩んでいるタイミングで到達するように調整したログが残ってた

 

9:名無しのStellaris民

まあ実際の所は迎撃の準備整えてガン待ちしてるんだけどな

 

10:名無しのStellaris民

敵艦隊の編成はどんな感じなんだ?

 

11:殺戮提督

一艦隊は旗艦の打撃巡洋艦一隻を中心に数隻の巡洋艦を駆逐艦とコルベットで固めたもので、それが三艦隊 そして数時間遅れて後続の地上軍輸送艦が14隻

全て事前情報通りだな 各艦の個艦識別信号まで完全に一致してるから間違いない

 

12:名無しのStellaris民

本当に全部筒抜けなんだな 情報戦は完勝と言っていいんじゃないか?

 

13:名無しのStellaris民

むしろここまでしてやっと勝ちの目が見えてくる相手なんだよなぁ… 2210年に戦う相手じゃないって

 

14:名無しのStellaris民

こっちの戦力はどんなもんなの?ぶっちゃけ勝てる?

 

15:殺戮提督

軌道上に国連の第一艦隊と第二艦隊、徴用された武装民間船の集団とクローク状態のラクローサ宙軍が展開していて、それとは別に第三艦隊とガルーダ強襲軍とアルントラ宙軍が東アジア行政区の大陸側、21世紀でいう中国やモンゴルのあたりに停泊中

あとは侵攻ルートとは反対側の少し離れた星系で合同遠征艦隊も待機中

まあほぼ確実に勝てる 損害は小さくないが

 

16:名無しのStellaris民

戦力を最初から全部一か所にまとめておくことはしないのか?

 

17:殺戮提督

相手も重力センサーで隣の星系から艦艇を探知出来るから、最初から全部並べていたら勝てないと判断して引き返す可能性が高い そうしたらより強力な艦隊で再度侵攻してきて、今度こそ勝てなくなってしまう

だから地球に到達する直前まで戦力を誤認させる必要がある

 

18:名無しのStellaris民

なるほど…

 

19:殺戮提督

ゲーム時代と同様にハイパーレーン航行中は外部の状態が分からないから、奴らが地球へのハイパーレーンに入ったタイミングで東アジア行政区に停泊している艦隊が上昇すれば敵の予想を大きく超える戦力で迎え撃てる

これは事前計算で間違いなく可能だって判明してる

 

20:名無しのStellaris民

ゲーム的な表現をするなら戦力値詐欺をするってことか

 

21:殺戮提督

だいたいあってる

その後戦闘開始から少し遅れて合同遠征艦隊が敵艦隊の側面方向にジャンプして、戦力の分散を強いてから守りが手薄になった打撃巡洋艦と巡洋艦をラクローサ宙軍の雷撃で破壊する手筈

 

22:名無しのStellaris民

そんなに上手くいくのか?

 

23:殺戮提督

シミュレーション上は打撃巡洋艦三隻の破壊までなら確実に可能だが、その後巡洋艦をどれだけ沈められるかはちょっと分からない

 

24:名無しのStellaris民

「シミュレーションでは」ってのは負けフラグな気がするんだが

 

25:テブリッド

いうても向こうの戦術アルゴリズムや艦船設計とかをこっちは完全に把握してる訳だから、シミュレーション精度は相当高いんやで 信頼できる

 

26:名無しのStellaris民

それもそうか

 

27:名無しのStellaris民

民間では勝てるかどうかを気にしているけど、実際はどれだけ犠牲を少なくして与える損害を大きく出来るかって話なんだな

 

28:皇帝

そうだよ、この戦いでどれだけの損害を与えられるかでこの戦争の趨勢、ひいては人類とミレーシュとヴェティリシウスの運命が決まると言っても過言ではないね

 

29:名無しのStellaris民

よーしやる気出てきた 頑張るわ

 

30:名無しのStellaris民

頼んだぞ…!

 

 

 

 

 12月31日。例年なら自宅で布団にくるまりながら緑のカップ蕎麦を啜っている頃合いだが、今年は軌道上の戦闘の余波で発生するはずの人工オーロラを眺めるために富士山に居る。

 空から殺戮機械が降りてくると知ってるのに登山するのは自分でも頭おかしいとは思うけど、オーロラ見たくなっちゃったんだからしょうがないじゃん。

 

「もうすぐ奴らが地球に来るっていうのに、なんで私たちは山に登ってるんですか?」

「来る前にも言っただろ、日本でオーロラを見れる機会なんてそうそう無いんだ」

「オーロラなんてちょっと北の方に行けば見れるじゃないですか なんでよりによって今日」

「ここで見るから意味があるんだよ それに今回のオーロラは普通の物と違って二度と見れらないんだから、どうせなら一番良い所で見たいだろ?」

「はぁ…… 本当に先輩(Senpai)は昔からそうですよね……」

 

 昔から、か… そういやこいつとの付き合いもかなり長いよな

 ハイスクール時代からずっと一緒だから、もう今世の半分は共に過ごしているんじゃないか?

 

「先輩、今からでも避難しませんか? まだヘリとかを呼べば間に合いますよ?」

「さっきも言っただろ、俺は絶対に帰らないぞ というかなんで○○はついてきたんだ? 俺のことなんか置いて避難すればよかったじゃないか」

「だって今日が世界の終わりかもしれないんですよ? だったら最後くらい後悔の無いようにしたいじゃないですか」

「うーん……? だったら猶更家族や友人と過ごすべきじゃないのか?」

先輩鈍すぎ… こんな事ならもっと前から…

 

:予定時刻やな 停泊中の全艦艇が上昇を始めるで 近くに住んでるやつらは色々気をつけてな

:ついにか…

:人類の未来を任せたぞ!

 

「それに世界の終わりにはならないよ だってあいつら(スレ民)が居るんだから」

「前言ってた軍の友達でしたっけ、よくもまぁそんなに信じられますね 絶対私の方が付き合い長いのに…

 

 あいつらのことを信じられる理由、か…

 うーむ… 理屈での根拠もあるし今までの実績による信頼もあるんだが、全部掲示板経由の情報だから伝える事が出来ないんだよな。勝手に転生者カミングアウトするのは良くないだろうし、言っても信じて貰えないだろうし。この戦いが終わったらその辺も皆と相談してみるか。

 なんて考え込んでいたら時間を見るのを忘れていた。危ない危ない。

 

「……そろそろだな」

 

:予定高度に到達 艦首上げ メインスラスター点火

 

「そろそろって何がですか?」

 

 そう後輩が言った直後、西の空が大きく光った。すぐに水平線の下からいくつもの艦影が顔を出し、まっすぐと宇宙を目指し高度を上げていく。

 あの艦隊から何千kmも離れているにも関わらず、スラスターの光とその散乱光で西から太陽が上がったかのように空が眩しく輝き、俺たちの足元に広がる雲海を幻想的に照らしている。シールドと大気の干渉で火の玉のように燃える何十ものコルベットと駆逐艦が音速の数十倍で上昇していく様子は、まるで空へ落ちていく流星群のようだった。

 あっそうだ(唐突)綺麗だから掲示板に配信しよう。こんなに素晴らしい光景を見れないのはあまりにも勿体ないだろ。

 

:はぇ〜すっごいきれい…

:これって今上昇中の艦隊か?

 

「……まあ、確かにこれを見れただけで来た意味はあったかもしれませんね」

 

:なんかかわいい女の子の声したんだけど

:ん?待って?これ画角的に富士山あたりからの視界では?

:東アジア行政区って全域に屋内退避指示出てたような…

 

 あっやべ 外出禁止令無視して登山したのバレた

 

:あの… 艦の光学センサーで拡大表示したら富士山の山頂にカップルみたいなのがいるんだが…?

:は?俺らがこれから命懸けで戦うってのにあいつは後輩とイチャコラしてんの? 許せねぇ

国連研究部門員:そういうのじゃなくて単にオーロラ見るだけだぞ

:二人でオーロラ見るために登山するのはもうデートなんよ

:爆発しろ

:死んだら人類の損失だから研究室に一生幽閉しろ

独立国研究部門員:処す?処す?

:いうてお前も派遣先でミレーシュの子といい感じになってるじゃないか!

独立国研究部門員:あいつが好きなのはワイのことじゃなくてワイから聞く人類の話だから…

 

「……こうして二人きりだと、まるで世界に私たちだけしか居なくなったみたいですね」

 

 すまない、掲示板あるから全然そんな風には思えないんだ… 共感出来なくて本当にすまない…

 

:はーお前ら許せねー

:帰ったらボコボコにしてやるから覚悟しろ

:よかったなお前ら 生きて帰る理由が増えたぞ

:なんだこの流れ




本作の設定ではコルベットが200m弱(現代の駆逐艦より少し大きい)、駆逐艦が400~500m(原子力空母より大きい)、巡洋艦が1km前後(試作型コロニー船の転用設計だからデカい)という設定です
宇宙船が何十隻も上がっていく様子を現実で見れる日は来るのでしょうか
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