【オリキャラ注意】僕のおじさんはロボット兵士   作:へたれまん638号

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このお話は、pixivで投稿した物を転載した物です。
前作(約二年前)は台本形式でしたが、今回は地の文のある小説形式に挑戦しました。


その1

 少し先の未来、人類が深海棲艦との戦いに勝利し、海が静けさを取り戻した頃――。

 一人の連装砲ちゃんが、あても無く海の上を彷徨っていました。

 

 その連装砲ちゃんは体がボロボロで、もう何日も燃料補給をしていませんでした。彼には帰る場所が無く、頼れる人も居なかったのです。

 これからどうすれば良いのか、どこへ行けば良いのか……誰も教えてはくれません。

 深海棲艦の残党に襲われるか、エネルギーが尽きて動けなくなるのを待つか……彼の命運が尽きるのも時間の問題でした。

 

 ある日連装砲ちゃんは、誰も住んでいない小さな島にやって来ました。

 まるで何かに導かれるように上陸すると、近くの洞窟へ向かって迷うことなく進んで行きます。

 傷口からはポタポタとオイルが滴り落ち、それによって出来た無数の黒い点が、連装砲ちゃんの足取りを地面や岩場に記録していました。

 

 

 

× × × × × ×

 

 

 

 暗い洞窟の中でも連装砲ちゃんはへっちゃらです。目に備え付けられたライト機能を頼りに、洞窟の奥へ奥へとぐんぐん歩いてゆきます。

 獣の唸り声のような風の音が響き渡る不気味な場所ですが、何故か連装砲ちゃんは怖がるどころか、寧ろ居心地の良ささえ感じていました。

 

 さらに奥へ進むと、遠くから微かにぼうっと光が見えて来ました。自然現象のいたずら?それとも誰か先客が居るのでしょうか?

 この先に誰かが居てくれるのかと思うと、連装砲ちゃんの歩みが自然と早まります。

 

「誰だっていい、もう一人ぼっちは沢山だ――」

 

 人間には聞く事が出来ない声で、連装砲ちゃんがつぶやきました。

 いつの間にか駆け足になり、洞窟の最深部に向けて真一文字に突っ走ります。見える光は少しずつ大きくなり、そして――。

 

「わぁ……!」

 

 そこには、岩で出来た天然の広間。

 天井に取り付けられた照明がフロア全体を照らし、あたり一面に機械の残骸が散らばっています。

 

 まるでスクラップ置き場……人々から忘れ去られた物が集まるその場所を見て、連装砲ちゃんはこの洞窟に入った時から感じていた懐かしさの理由が分かったような気がしました。

 

「同じ穴の狢……か……」

 

 ぽつりと彼がそう呟いた時、どこかから男性の声が聞こえてきます。

 

「おや……こんな所に客人とは珍しい……」

 

 その声は機械的なノイズが混じっており、スピーカーから聞こえてくるような、少々音質の悪い物でした。

 声の主は一体何処に居るのか……連装砲ちゃんはスクラップの山をキョロキョロと見回します。

 

「フッフッフッ……小さなお客さん、俺はここさ」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 連装砲ちゃんの背後の瓦礫がガラガラと音を立て、大きな影が蠢きます。

 驚いて振り返ると、そこには全身が機械で作られた怪物……人型のロボットが立っていました。深海棲艦にも負けないくらい不気味な姿に、連装砲ちゃんは身構えてしまいます。

 

「そう怖がるなよ、俺は君に危害を加えるつもりは毛頭無い……もし仮に君の敵だったとしても、もう戦える状態ではないんだ――」

 

 よく見ると、怪物の体は全身ボロボロで、所々部品が欠損していました。

 応急処置を施した形跡はありますが、満足に体を整備出来ていない状態で今日まで生きて来た事が、連装砲ちゃんにも手に取るようにわかりました。

 

「深海棲艦とは違うの……?」

 

 連装砲ちゃんは、怪物を見上げながらそう呟きました。

 

「奴らとは敵同士の関係だった。もっとも、戦いに敗れてこんなみじめな暮らしをしているがね……」

 

「えっ……⁉」

 

 連装砲ちゃんは驚きました。一部の艦娘と妖精達にしか聞こえない自分の声が、この怪物にはちゃんと聞こえているのです。

 

「おじさん、僕の声が分かるの……?」

 

「あぁ、聞こえているよ。きっと俺が君と近い立場にあるから、こうして話をする事が出来るんだろうね」

 

 怪物はそう言いながら、ゆっくりと連装砲ちゃんに近寄ります。その巨体は近くで見れば見るほど損傷の酷さが分かり、この状態で動けている事が不思議に思えるくらいでした。

 

 連装砲ちゃんは未だ警戒心が解けていない状態ではありましたが、相手から邪な感情は感じられなかったため、抵抗せずに様子をうかがう事に決めました。

 

「いかん、エネルギーが切れかかっている……充電してやるから付いて来たまえ」

 

 連装砲ちゃんの身体をチェックしていた怪物がそう言うと、洞窟の奥へ歩き出しました。連装砲ちゃんも渋々後に続きます。

 

 果たして、得体の知れない存在にホイホイついて行って良いものか……と一瞬、彼は考えます。ですがこの数日間、一度も充電を行っていなかったのでもうヘトヘト……背に腹は代えられないと、今は相手の言葉を信じる以外に方法はありませんでした。

 

 

 

× × × × × ×

 

 

 

 少し歩くと、ツギハギだらけの四角い機械が置いてあるのが見えました。どうやらそれが充電器のようです。

 

「そうだ、対応してるコネクタがあるかどうか確認せねばな……」

 

 怪物は、連装砲ちゃんの背中を開き、充電器コードの差込口を調べました。

 

「うん、このタイプの物に対応してるケーブルがあった筈だ。ついでに壊れている箇所の修理もしておこう……」

 

 怪物は手際よく連装砲ちゃんの体を修理して行きます。その後充電も完了し、一時間経つと連装砲ちゃんは元気な姿を取り戻していました。

 

「大した設備も無いからこれくらいの事しかしてやれないが、最低限動く事には困らないだろう」

 

「ありがとうおじさん。それとごめんなさい……僕、おじさんの事を疑っていたよ――」

 

 済まなそうに謝る連装砲ちゃんを見て、怪物は静かに笑います。

 

「はっはっはっ……まあそう気にする事は無い。こんなゾンビみたいな姿を見れば、誰だって身構えるのが自然さ。寧ろ、最初から友好的な態度で俺に近づいて来る奴の方が不気味だぜ」

 

 恐ろしい外観とは正反対の素朴な人柄。そんな怪物に連装砲ちゃんは親しみを覚えました。

 

「それにしても、どうして君は一人でこんな所へ……仲間の艦娘達とはぐれてしまったのかい?」

 

「ぅ……それは……」

 

 一瞬、連装砲ちゃんは躊躇いました。

 しかし、自分の体を修理してくれた相手へのせめてもの礼儀と言わんばかりに彼は重い口を開き、ポツリポツリと話し始めます。

 

 敵の総本山を叩く作戦に参加し、辛くも勝利をおさめた事。その戦いの中で長年共に戦って来た相棒である島風型の艦娘が、突破口を開く為に犠牲となってしまった事。そして、戦いの終わった今の世界に自分の居場所はどこにも無く、自身の最期を覚悟しながら海を放浪していた事――。

 

「そうか、戦いは終わっていたのか……君も大変な思いをして来たんだな……」

 

 それまで黙って話を聞いていた怪物が、囁くように言います。表情を持たない金属製の顔ですが、今の彼はどこか悲しそうに見えました。

 そして少し考えた後、彼は連装砲ちゃんにある提案をするのでした。

 

「……もし君が嫌でなければ、新しい住居が決まるまでここに居ると良い。かなり汚い場所だが、最低限のメンテナンスと燃料補給は出来る……」

 

 連装砲ちゃんはその提案を快諾しました。

 全てを失った彼に取って、怪物の言葉はまさに天からの救いに等しい物でした。暫くは生活の援助をしてくれるというのはまたと無い話だったし、何より孤独から解放される喜びが大きかったのです。

 

「よし……そうと決まれば早速大掃除を始めなくてはな。こんな場所で君を寝泊りさせる訳にはいかんからね」

 

 こうして、スクラップ置き場と化した洞窟の大掃除が始まりました――。

 

 

 

× × × × × ×

 

 

 

 要らない物と必要な物を仕分けし、整理整頓を行う怪物。連装砲ちゃんも作業を手伝い、小さい体でせっせと作業を進めます。

 ガラン、ゴロン、ガシャン……長年静かだった洞窟内は、一日中スクラップを運ぶ音が響き渡りました。

 

 夜、ようやく作業が終わると、怪物の住居は見違えるほど綺麗に片付いていました。

 スクラップから作られた家具、体のメンテナンスに必要な簡易整備ドック……生活に必要な物が全て準備されています。

 

「やったねおじさん!」

 

「あぁ、君が手伝ってくれたお陰さ」

 

 小さな達成感を分かち合い、笑い合う二つの機械。

 連装砲ちゃんがこうして笑うのは本当に久しぶりの事でした。全てを失ったあの日から止まっていた自身の時間が、ほんの少しだけ動いたような……そんな気がするのを、彼は感じていました。

 それと同時に、目の前の怪物に対する警戒心がすっかり薄れている事に気づき、『このロボットとなら上手くやれるのではないか?』と、彼の中で微かな希望が生まれていました。

 

 しかしその時、『ビーッ!ビーッ!』と耳をつんざくサイレンの音が鳴り響き、赤いランプが点灯して洞窟内を照らします。

 それは先程取り付けたばかりの『警報装置』が、この小島の周辺に深海棲艦が接近……それも上陸する恐れがある事を知らせる物でした。

 

 ほのぼのとした雰囲気から一転、洞窟内に緊張が走ります。

 深海棲艦との戦いがひとまず終結し平和を取り戻した海でしたが、未だ敵の残党が海を彷徨っている状態……いつかこんな日が来るだろうと、二人はレーダー&警報装置をこの島に設置していたのです。

 

「付けておいて良かったなぁ警報装置。まさかこんなに早く役に立つとは……」

 

「そ、そんなこと言ってる場合じゃないよ!」

 

 連装砲ちゃんは怪物を叱りつけながら、机に置いてあるモニターを確認します。

 そこにはレーダーが捕らえた、島に接近して来る一隻の敵艦の影が映し出されていました。

 

「おぉ、まっすぐこっちへ来てるな……」

 

 連装砲ちゃんの後ろからモニターを覗きながら、怪物が呑気に言います。

 

「でも、どうして……ぁ!」

 

 連装砲ちゃんは思い出しました。身体の破損個所からオイルを垂らしながら、自分がこの島へ上陸して来た事を。

 もし、そのオイルのニオイを嗅ぎつけて、敵がやって来たのだとしたら……。

 

「僕のせいだ――!」

 

 言うが早いか、連装砲ちゃんは外へ向かって全速力で駆け出します。

 背後から聞こえて来る「待つんだ、今の君ではまともに戦えないぞ!」という声にも耳を貸す事無く走ります。今の連装砲ちゃんには、自分の不始末を片づける事しか頭にありませんでした。

 

(僕を助けてくれたあのおじさんを巻き込む訳には行かない。敵と刺し違えてでも彼とこの家を守らなきゃ――!)

 

 心の中で叫ぶ連装砲ちゃん。

 何が彼をそこまで駆り立てるのか……彼の言うように怪物へ迷惑を掛けたくないからなのか、助けてくれた恩に報いる為か。それとも、死に場所を求め戦いへ赴くのか……彼自身にも分からぬまま、今はただ真一文字に突っ走ります。

 

 

 

× × × × × ×

 

 

 

 洞窟から出た連装砲ちゃんの目に映ったのは、暗い海の向こうから駆逐イ級が、眼球を青く発光させながらこちらへ向かって来る光景でした。

 よく見るとイ級は負傷しているらしく、恐らく艦娘との戦闘に破れ、命からがらここまで逃げて来た事が伺えます。

 

 だからこそ連装砲ちゃんは確信しました。奴は体力を回復させるために、自分達を喰い殺そうとしている事を……。

 

「やっぱり僕達が狙いだったのか……でも怖くはない、自分のミスは自分で片を付ける!」

 

 己を奮い立たせる言葉を口にしながら海へ飛び込む彼の瞳の奥には、微かな不安と脅えが見え隠れしていました。

 万全の状態であれば相手を難なく倒す事が出来たでしょう。しかし今の連装砲ちゃんは怪物の手で応急処置を施されはしたものの、戦闘力は通常の半分以下しかありません。

 

 更に武装は片方の主砲のみで、使用できる弾も三発のみ。彼の行動は、最早勇気と言うのもおこがましい、無謀としか言えない物でした。

 ですがそれでも、連装砲ちゃんは果敢に敵へ立ち向かってゆきます。

 

「行くぞ……!」

 

 小さく呟くと同時に急加速で敵に向かって滑走。射程圏内に敵をとらえると同時に相手の急所へ砲弾を叩き込み、一気に決着をつけるつもりです。

 敵の弾を躱しながら、持ち前の素早さでどんどんイ級に接近してゆきます。

 

(よし、このまま一気に仕留める……!)

 

 射程圏内まであと5秒……4……3――。

 

「……ッ⁉」

 

 その瞬間、思わぬ誤算が生じました。カメラアイの認識機能に不具合が生じ、イ級へ照準を合わせる事が出来ないのです。

 

 これでは幾ら相手に近づこうとも、倒すことなど到底不可能。連装砲ちゃんは、急いで後退を開始します。

 しかしどうした事でしょう、今度は彼のスピードが徐々に減速し、ついにはその場で止まってしまいました。

 

「し、しまった……!」

 

 一気に勝負を付けようと、エンジンに負荷を掛け過ぎた事が災いしました。応急処置によって何とか動いていたエンジンはその負荷に耐える事が出来ず、停止してしまったのです。

 今の連装砲ちゃんは、海面に浮かぶことしか出来ない単なる的と化していました。

 

「くっ……くそぉッ……!」

 

 砲撃音が三発響くと同時に、接近して来るイ級の周りで水柱が起こります。『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』という言葉はありますが、その考えが通用するほど戦いの世界は甘くありませんでした。

 貴重な砲弾を三発無駄撃ちしてしまった彼に最早打つ手は無く、迫り来るイ級をただ見ている事しか出来ませんでした。

 

「ぁ……ぁぁ……」

 

 敵と刺し違えてでも倒すと意気込んでいた姿はどこへやら……機械でありながら心を持ってしまったが為に連装砲ちゃんは今、抑え切れない死の恐怖を味わっていました。

 

「ガァァァ……!」

 

 イ級がバックリと顎を開き、連装砲ちゃんへ牙を突き立てようとします。

 万事休す……と思われたその時、大きな拳がイ級の鼻先を殴りつけ、遠くへと吹っ飛ばしました。連装砲ちゃんの目の前には、いつの間にか大きな鉄の塊が立っています。

 

「やれやれ、見かけによらず無茶をする子だな君は……」

 

 イ級の飛んで行った方角を向いたまま連装砲ちゃんに声を掛ける怪物の背中は、ボロボロで頼りない物でした。

 しかし今の連装砲ちゃんには、何故かそんな背中がとても逞しく、心強い物に見えたのです。

 

「おじさん……」

 

「一人では奴を倒すことは出来ん……俺と君、二人の協力が必要だ」

 

 そう言いながらこちらへ振り向く怪物に対し、連装砲ちゃんは静かに頷きました。

 

「……とは言うものの、生憎俺は奴を倒せる武器を持っていない。だから……」

 

 怪物は連装砲ちゃんをヒョイと持ち上げ、後頭部の蓋を開くと、素早く予備の弾を一発装填します。

 そしてそのまま肩に担ぎ、ショルダーキャノンとして連装砲ちゃんを装備するような体制になりました。

 

「俺が狙いを定める、君は合図と同時にブッ放せ!」

 

「うん、わかった……!」

 

「そうと決まれば行くぜ、無茶ボーイ!」

 

 戦いの場に似合わない陽気な口調で、怪物がイ級目掛けて全力ダッシュします。使える弾は一発のみ……失敗は許されません。

 飛んで来るイ級の砲弾を躱しながら、相手の懐へと少しずつ着実に入り込んで行き、とうとうイ級を射程圏内にとらえます。

 

「まだまだ、焦らず確実に仕留めるんだ……なぁに、弾なんて一発で十分さ」

 

 連装砲ちゃんを励ます怪物。

 イ級に隙が生まれるタイミングを見計らいながら、攻撃を避け続けます。焦らず、じっくりと……。

 

 そしてその時は訪れます……ジグザグに移動する怪物に翻弄されるがままのイ級がついに癇癪を起こし、雄叫びを上げてこちらへ飛び掛かって来たのです。

 その時、宙を舞うイ級が腹部をこちらへ見せた瞬間を、怪物は見逃しませんでした。

 

「よし、今だッ!」

 

 怪物の合図と共に、連装砲ちゃんの主砲が火を噴きます。

 二人の命運をかけた最後の砲弾が、風を引き裂きながら一直線に飛び、駆逐イ級の腹部へとクリティカルヒットしました。

 

「グォオオオオオオ⁉」

 

 装甲の薄い場所を撃ち抜かれたイ級は断末魔の叫びと共に爆発を起こし、体液と臓物をぶちまけながら海面にひれ伏します。

 沈黙し、ゆっくりと沈んでゆくイ級を固唾を飲んで見守る二人……。

 

 それから10秒ほどの沈黙が流れると、連装砲ちゃんが囁くような声で怪物に訊ねます。

 

「やった……の……?」

 

 それに対し、怪物もゆっくりと頷きながら答えます。

 

「あぁ、もう奴は二度とここへはやって来ないだろう……」

 

 そのやり取りがあった後、安堵し小さくため息を吐く二人の姿は、あまりにも人間臭い物でした。

 

「もう……ダメかと思った……」

 

「俺もだ……正直上手く行くかどうか、ヒヤヒヤしたよ……」

 

 その場にへたり込む二人。

 大、小、二つの金属が、静かになった海で月を見上げながら話します。

 

「ありがとう、二度も助けられたね……」

 

「なぁに、困った時はお互い様さ。君の協力が無ければ奴を倒す事は出来なかったぜ……」

 

 そう言いながら、怪物は大きな手で連装砲ちゃんの頭をそっと撫でます。

 力強くも優しいその手に、連装砲ちゃんはすっかり心を開いていました。

 

「でも、さっき言ってた『無茶ボーイ』って何だったの?」

 

「いやぁ、君があまりにも無茶をするから頭に浮かんでな……『無茶』な事をする『チビ助(ボーイ)』だから、無茶ボーイって訳さ」

 

「ち、チビ助とは心外だなぁ……僕はこれでもとっくに10歳を超えてるんだよ!」

 

 むくれる連装砲ちゃんに対し『後先考えずに飛び出していくような子は、まだまだボーイさ』と怪物は笑います。

 

「むっ、うるさいなぁ……!」

 

 からかう怪物と、拗ねる連装砲ちゃん。

 しかしこの戦いを通じて互いの距離が一気に縮まった事を、二人は確かに感じていました。

 

「さあ、早いところ帰ろうぜ。俺達の家へ……!」

 

 こうして連装砲ちゃんと機械の怪物の、奇妙な共同生活がスタートしたのでした――。

 

 

 

【その2へ続く……】

 

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