Blue Archive -Document SKIP feat.OMEGA and...- 作:LN58
――――――大屋日の出ビル 3F:(有)太陽倉庫商会
大木田 ソラト「かぜひいた」ニッコリ
アユム先生「なんで嬉しそうなの?」
大木田 ソラト「ハァクション!」
星見 コウセイ「おお!?」
アユム先生「病院に行った方がいいんじゃない?」
アユム先生「ちょっと待ってて。ソラトさん、大食いだから、こういう時、何を食べさせるべきかな……」スタスタ・・・
大木田 ソラト「おお! 行ってみたい! 病院!」
星見 コウセイ「ちょちょちょちょ……」
大木田 ソラト「ん?」
星見 コウセイ「病院はまずいんじゃないか?」ヒソヒソ
大木田 ソラト「え?」
星見 コウセイ「いろいろ検査されるとまずいだろう?」ヒソヒソ
大木田 ソラト「ああ、そっか」
アユム先生「ねえ、どうしようか? ソラトさん、病院に行くにしてもお腹が空くだろうから――――――」スタスタ・・・
大木田 ソラト「病院は元気になったら行く」グッ
アユム先生「……それじゃあ、病院に行く意味がないんだけどな」アハハ・・・
アユム先生「どうする、コウセイくん? ソラトさん、フィールドワーク中心の研究者だから、風邪を引く日も当然あるけど、特別調査員に対する福利厚生として何かしら渡しておいた方がいいよね?」
星見 コウセイ「そ、それがいいと思うよ、アユ姉」ソワソワ・・・
アユム先生「さっきからソワソワしているけど、特売の時間でもあるの?」
星見 コウセイ「あ、俺、ちょっと用があって行かなきゃだから……」
星見 コウセイ「ソラトのこと、いい?」
アユム先生「うん。本当はかかりつけの病院も把握しておかないとなんだけど、私もまだ時間に余裕があるから とりあえずおかゆを作って、また夜に来るから」
星見 コウセイ「ありがとう。本当に助かるよ、アユ姉」
星見 コウセイ「じゃあ、おとなしくしていろよ、ソラト」
大木田 ソラト「はーい」
星見 コウセイ「それと、あんまりわがまま言うなよ。いつもアユ姉にごちそうしてもらっているんだからさ」
大木田 ソラト「はーい」
アユム先生「……イイ」
大木田 ソラト「……味がない」
アユム先生「文句を言わずに食べなさい」
大木田 ソラト「はーい」
アユム先生「……イイ」
アユム先生「それじゃあ、私もそろそろ行かなくちゃだから」
アユム先生「夜になったら、また来るから。寝ているうちに体調が良くなったら、滋養強壮に良い薬膳鍋を一緒に食べよう。ね」
アユム先生「だから、ソラトさん。おとなしく待っててね」
大木田 ソラト「わかった、アユ姉」ニコッ
アユム先生「……大丈夫かな? 何かあったら絶対に飛び出していくだろうから、誰か呼んでおいた方がいいかな?」
アユム先生「――――――顔馴染のおまわりさんのキリノは?」
アユム先生「あ、ダメか。この通信速度は割と遠いところにいるな」
アユム先生「あ、そうだ。この前 また会ったばかりだし、薬膳鍋をごちそうしてあげよう」
アユム先生「それに、怪獣研究家のソラトさんを失うことは現在のキヴォトスにとって大きな損失だし、これぐらいはね」ピポパッ
――――――もしもし、アルちゃん? 護衛任務を頼みたいのだけれど、今 暇?
――――――あれ、出かけてる? 落ちてきた隕石を探しに? それで一攫千金?
――――――じゃあ、ソラトさんの看病をお願いしてもいいかな、カヨコ?
ソラトのやつ! おとなしくしろって言ったのに!
あの巨人の正体は侵略者です!
ふざけんな! 見てわかんねえのかよ!
あの巨人は俺たちのために戦ってくれてんだよ!
それが嘘だって言ってるんだ!
正体なんてどうでもいい!
何者か わかんねえけど、俺はあいつを信じる!
やっぱ、コウセイがいないときついな。
ありがとう。
礼なんていいよ。
友達だろう。
……『友達』。
そっか! “友達”かぁ!
俺もコウセイと“友達”なんだぁ!
グツグツグツ・・・
アユム先生「ごめんね。入れ違いになっていたみたいで……」
星見 コウセイ「いや、せっかくアユ姉が気を利かせてソラトの面倒を見てくれる子を寄越してくれていたってのに、こいつはまったく……」
大木田 ソラト「これ、美味いな、アユ姉!」
星見 コウセイ「おい、ちゃんと謝ったのか、ソラト? 睨まれているぞ?」
鬼方 カヨコ「気にしないで。怒ってないから。『顔が怖い』ってよく言われるんだ」
浅黄 ムツキ「そうそう。護衛任務ってカッコつけたところで看病するだけなんだもん。これぐらいのハプニングがないとつまんなかったからちょうどよかったよ」
浅黄 ムツキ「それで先生と一緒に食卓を囲って美味しい鍋をごちそうしてもらえたんだから、こっちとしてはプラスしかないよね」
浅黄 ムツキ「それにね?」ニヤリ
浅黄 ムツキ「コウセイさん、コウセイさん!」スッ
星見 コウセイ「ん?」
何者か わかんねえけど、俺はあいつを信じる!
星見 コウセイ「ああ、それぇ!?」
大木田 ソラト「あ、コウセイの声だ」
アユム先生「え、何それ、ムツキちゃん?」
浅黄 ムツキ「これ? 暇だったから迷惑ストリーマーのライブ配信をたまたま見ていたら、アルちゃんが向かった現場っぽかったから見ていたんだけど『そこになんとコウセイさんが登場!』ってわけ!」
鬼方 カヨコ「と言うか、アル社長も一緒に映っているよね。ほら、そこ」
アユム先生「あ、本当だ」
アユム先生「ん?」
アユム先生「ねえ、コウセイくん? コウセイくんが手に持っているのって、前にソラトさんが裸で目覚めたらしい山の中で掘り当てたアレに似てない――――――?」
星見 コウセイ「わあわあわあわあわあわあわあ!」
星見 コウセイ「どどどどどどうしよう、ソラトぉおおおおおお!?」
大木田 ソラト「へえ、コウセイ、そんなことになってたんだ」
アユム先生「ああ、落ち着いて。完全に削除するのは難しいとは思うけど、【SKIP】の権限で可能な限り削除しておくから」
星見 コウセイ「アユ姉、マジ感謝です」
鬼方 カヨコ「この迷惑ストリーマー、アユム先生が推しているウルトラマンオメガのフェイク動画で再生数を稼いでいるんだよね」
鬼方 カヨコ「野放しにしていいの、先生?」
アユム先生「いちいち気にしていたら、時間がいくらあっても足りないよ。こう言うのは今に始まったことじゃないし」
アユム先生「それにコウセイくんが言っているでしょう?」
アユム先生「信じるも信じないもその人次第。結局は私が“シャーレの先生”として活動し続けたことで みんなに信頼してもらえるようになったように、信じてもらえるまで頑張るしかない」
アユム先生「そう、言葉で伝わらないのなら、行動で示し続けるしかない」
アユム先生「――――――『行動こそが真実』ってね」
アユム先生「それこそアルちゃんが目指しているアウトロー、と言うよりはハードボイルドそのものでしょう」
アユム先生「多くは語らない;背中で語る姿を見て、人は感じ入るものでしょう」
アユム先生「それに、大人の背中を見て子供は育つものだから」
鬼方 カヨコ「そうだね、先生」フフッ
アユム先生「それにね?」スッ
アユム先生「じゃじゃーん! ウルトラマンオメガのドアップ! 凄いでしょう!」
浅黄 ムツキ「ええ、何これ! でっかくて真っ赤っ赤な顔がこんなにも近ーい! フェイクじゃないよね?」
アユム先生「ううん。しっかりとね、こっちが話す言葉に相槌を打って【山海経】では瑞獣とされる怪獣:ゲドラゴの封印をしてくれたんだよ。お供の怪獣も手伝ってね」
アユム先生「あ、そうだ! 『お供の怪獣』と言えば、今日新しく四足歩行型の怪獣が現れたんだけど、ソラトさん、何か知らない?」
大木田 ソラト「ああ、あいつはトライガロン。レキネスと同じオメガの仲間だ」
アユム先生「じゃあ、トライガロンね。頼れる仲間が増えるのはありがたいことね」
アユム先生「今回の怪獣:ゴモラは地球でもウルトラマンアークが倒していた怪獣だったから、そこまでは心配はしていなかったけど、」*1
アユム先生「地球では確認されていなかった超振動波による攻撃なんてしていたから、地球によく似たキヴォトスに地球で出現が確認された怪獣が出てきてもまったく同じじゃないことを痛感させられた……」
アユム先生「でも、トライガロンはどういう条件で現れるようになったのかな? レキネスがいなくなったのと入れ替わりにトライガロンが現れたようにも見えたから――――――」
星見 コウセイ「そ、そうっすね、アユ姉。な、なんでなんだろうなぁ……」アハハ・・・
鬼方 カヨコ「……ごちそうさまでした」
大木田 ソラト「今日はありがとう、カヨコ。俺のために来てくれて」
鬼方 カヨコ「お礼は先生に言って。私は先生の依頼なら、いつでも歓迎だから」
大木田 ソラト「ああ、アユ姉にはお礼を言った。だから、カヨコにもお礼を言ったんだ」
鬼方 カヨコ「そ、そう」
浅黄 ムツキ「ねえねえ、ソラトさん、私には?」
大木田 ソラト「ムツキもありがとう」
浅黄 ムツキ「どういたしまして~」
浅黄 ムツキ「ねえねえ、カヨコちゃん。ソラトさんって、おもしろいね」
鬼方 カヨコ「まあ、そうだね。ちょっと苦手かも、だけど」
浅黄 ムツキ「――――――先生と同じタイプだから?」
鬼方 カヨコ「……そこまで変な大人じゃないよ、ソラトさんは」
鬼方 カヨコ「たしかに、今まで会ったことがないタイプの大人なのは同じだけどさ」
鬼方 カヨコ「でも、記憶がないだけで まだ先生よりはずっとまとも……」
鬼方 カヨコ「ソラトさんにはコウセイさんがいるから……」
――――――だから、私はアユム先生の側に居てあげたい。
ムツキが録画したライブ配信に映っていたアル社長はコウセイさんの言葉を聞いて応援に回った大衆と一緒になってウルトラマンオメガを応援している声がよく響いていた。
アル社長は
でも、今日のことでウルトラマンオメガもハードボイルドだと感じて私たちに堂々と勧めてくる姿が今から目に浮かぶ。
そして、多くは語らずに みんなのことを守るために 怪獣に向かって立ち向かう その勇姿にはレキネスやトライガロンという仲間がいる。
けれども、誰にも想像できないような たくさんのことを背負っている“シャーレの先生”である アユム先生の抱えている苦しみと葛藤の日々を理解してあげられる人間は誰もいない。
だから、放っておけなかった――――――。
先生は失踪した“連邦生徒会長”が超法規的機関【連邦捜査部
それでキヴォトス征服すら可能にする無敵の軍団を作り上げて 誰にも縛られることも傷つけられることもない 不動の権力を手にすることも可能なのに、そうすることもない先生は誰よりも孤独で寂しそうだった。
それは先生の職場である【シャーレ・オフィス】の完璧に仕事をこなすために機能性を重視して精緻に整えられた仕事場を見ているだけじゃ決してわからない。
世間一般では“シャーレの先生”で、K-DAYを迎えてからは“SKIPのおねえさん”としても認知されるようにはなってきたけど、それだけじゃないことを知らない人間が大半だ。
そう、みんなが呼んでいる“アユム先生”というのも通称に過ぎない。事実、アル社長のように正式な役職じゃない;アユム先生自身、教員免許を持っていないから“
だから、無免許で先生を名乗るニセ教師と間違われることが嫌だから“アユム先輩”と呼ばれたいと思っていたみたいだけど、先生が27歳ということで私たちとは
もっとも、“アユム先生”呼びが世間一般に浸透するぐらいには それに相応しいだけの能力と実績と年の功を持っているわけで、一説には【ミレニアムサイエンススクール】の“ビッグシスター”調月 リオを超える頭脳を持つと評されているぐらいだから、そんなに凄い人のことを普通の生徒の上下関係みたいに“アユム先輩”で気安く呼びたくない。
それこそが先輩を超えた存在“先生”であって欲しいという私たち生徒の尊敬と期待が込められた自然な呼び名だった。
それでも、アユム先生にも私生活というものがあり、“シャーレの先生”でも“SKIPのおねえさん”でもない“何者でもない姿”があってしかるべきなのだ。
それこそがイラスト投稿サイトで万バズしているイラストレーターとしての姿であり、成人向けイラストのリクエストをこなす裏名義:ユメヲカケルの正体でもあるのだ。
そう、意外かも知れないけど、アユム先生は自分のことを“エッチなおねえさん”だと思って私たちに接しているちょっとイケナイ人なのだ。
もちろん、仕事中はそんなことは仕事の邪魔にしかならないと真面目に考えているのでおくびにも出さないのは見事としか言いようがないけれど、そんな先生が帰る先となる【シャーレ・オフィス】からそう遠くない場所にあるマンションの一室には本当に怖気が走った。
仕事部屋に割り当てられた空間だけは【シャーレ・オフィス】と同じぐらいの清潔感が保たれているのに、それ以外の空間の全てがゴミ屋敷みたいにありとあらゆるものが散らかっていて、ベッドの上ですら荷物が散乱して、寝る時は仕事部屋の机に突っ伏して眠っていたのだ。
さすがにここまでひどい状況は
幸か不幸か、【連邦捜査部
私は生まれつきこんな顔だったから、いつも誤解されて、いつからか普通の人間らしい交友関係を築くこともできないまま、19歳を迎えてしまっていた。
でも、アユム先生はこんな私の顔のことを“カッコいい”と言ってくれて、“カワイイ”と呼べるような表情を出せる練習にも付き合ってくれた。その瞬間の最高の表情をその場で手描きして肖像画に残してもくれた。
そして、日中は【シャーレ】の業務もあるのに、イラストレーターとして描きたくなるものがあれば寝る間も惜しんで1時間足らずで次々と描き起こしてしまう鬼気迫る修羅場を目の当たりにして、日頃から何を描いてきているのかも間近で見てきているからこそ、アユム先生は私と同じ寂しがり屋なんだと気づけた。
本当は一人でいたくない。誰かと一緒に笑い合える仲でありたい。みんなの中に居たい。
けれども、自分が普通の人間じゃないことを自覚しているからこそ、離れた場所からみんなが居る場所を見つめて憧れを抱き続けているのだ。
それだけに、身内と認めた相手のことはとことん大切にするわけで、私も【便利屋68】のみんなと一緒なら死んだっていいぐらいの想いを抱いていた。そこが私の居場所だから。
私と先生とでちがうところがあるとすれば、それは大人としての人生経験、社交性、積極性であり、私と同じ寂しがり屋でも先生の方から積極的に近づいてくるので、
常に受け身で流されやすい私はあっという間に絡めとられて、気づけば先生に夢中になっていた。先生のところで寝泊まりする夜が楽しみになっていた。
元々、私は部屋の整理整頓をしたり誰かの身を案じたりするマメな性格だから、仕事は完璧なのに私生活は死ぬほどの思いの先生とのふたりきりのプライベートの時間は性に合っていてズブズブと沼にはまっていた。
もちろん、私にとって【便利屋68】の時間は掛け替えのないものだけれど、アユム先生との一時は別腹みたいなもので、上手いこと公私の別になっていた。
それだけ私と先生は寝食を共にした仲だから、一番に先生の弱点を握っていると言っても過言じゃなく、
特に、先生にとっては最大の生命線となるお手伝いロボット:ロッピー・ザ・ロボットが破壊された時が死に直面するので、
これから先、どれだけ【ミレニアムサイエンススクール】の天才たちが先生の怪獣対策班の活動に出張ってきたところで、先生の家のことを任せられる人間がどれだけいることか――――――。
だから、先生の家の鍵は私にとって最大の武器になった。
もちろん、先生のマンションには私の物も置かれていて、先生が出張などで家を空けている間は私が来て警備や点検もしている。
そして、そのご褒美として先生は猫のパジャマを着て私にうんと甘えてくれる。無駄に最新鋭技術で作られた触り心地が最高の素材でスリスリしてきて頭をナデナデさせてくれるし、嬉しくなると本物と違わぬ猫なで声を上げて私の指をペロペロ舐めてくれるのだ。それに得も言われぬものを私は感じていた。
でも、うっかり口の中に指を入れてしまうと、たちまちのうちに吐いてしまうので、そこは本物の猫と同じく優しく扱わないといけないから、それはそれで猫の再現度が高くてたまらなかった。
だから、いくら【山海経】のやつらが先生と一緒にシャワーを浴びたとか、一緒にホテルに入ったとか吹聴しようが、所詮それはアユム先生としては外向きの“シャーレの先生”としての接待を受けたに過ぎない。
他にも、本当は嫌だったけど、そういう接待のために【万魔殿】や【ティーパーティー】の制服を調達して、裾上げして、なりきりの練習の相手もしてきたことだし、
アユム先生は次々と新しい自分を生み出して、その恩恵で私にも今まで知らなかった私のことを見せてくれた。
その未知への期待や不安、興奮に満ちた発見の日々が私の存在する意味や私が必要とされている実感を与えてくれる。
だからこそ、私にはアユム先生がソラトさんに自分と同じものを感じているのがわかるし、そのソラトさんの面倒を見ているコウセイさんに私もまた同じものを感じていた。
つまり、私も“アユム先生”ではなく、“アユ姉”と呼ぶのがしっくりくるような感じがして、おずおずとそう呟いた時、また新しい私に出会うことができた。
でも、それでも、私は――――――。
鬼方 カヨコ「……あ、あ、アユム先生」
鬼方 カヨコ「私も“アユ姉”って呼んでいいかな?」
鬼方 カヨコ「それもあるんだけど、『自分は
鬼方 カヨコ「……同じこと、ソラトさんにも言われた」
鬼方 カヨコ「じゃあ、アユ姉。今日から私、アユ姉って呼ばせてもらうけど――――――、」
鬼方 カヨコ「アユ姉はこれから本格的に【SKIP】の所長として怪獣災害の現場に関わっていくんだよね」
鬼方 カヨコ「それって――――――」
鬼方 カヨコ「――――――私は反対だよ、アユ姉」
鬼方 カヨコ「アユ姉が新しく組織される怪獣対策チームの指揮を執るようになることが」
鬼方 カヨコ「アユ姉には【シャーレ】と【SKIP】の実績があるからって、そのまま怪獣対策チームの隊長を任されるようになるのだけは絶対に断って」
鬼方 カヨコ「それなら、よかった」
鬼方 カヨコ「私ね、このままアユ姉が
――――――私、嫌だよ。本当は怖いよ、怪獣なんて。猫と全然ちがって可愛くないし。
――――――ねえ、アユ姉? こんなにもこの空間はアユ姉の優しさと温かさに包まれているのに、そのアユ姉がいなくなるだなんてことはないよね?
――――――アユ姉さぁ、今、
――――――だから、ずっとここに居てよ。外になんか行かないで、ずっと家に居て。
――――――お願いだから、良い子にして家で待ってて、ね? アユ姉?
冒頭のテレビニュースで『
顛末は不明だが、アークに撃破された模様。