Blue Archive -Document SKIP feat.OMEGA and...-   作:LN58

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【第2部】怪特隊 出動! 宇宙人×地球人×怪獣! 響き合え 友情の絆!
第16話 怪特隊 特務班 ~RABBIT小隊と消えた怪獣の謎~


 

 

怪獣特別対策隊(Kaiju Special Countermeasure Team) 通称:怪特隊(KSCT)

 

首都:D.U.に本部を置き、キヴォトス全土を9つのエリアにわけたAからIまでの実働班を持つ。

 

その任務は怪獣の痕跡の調査やあらゆる分野での研究――――――。

 

そして、NDF(国防隊):National Defence Forceと連携した具体的な対策案の構築など多岐に渡る。

 

――――――怪特隊は怪獣の被害から社会を守る人類の砦なのである。

 

 

 

アユム先生「まあ、ざっと【怪特隊】の紹介動画としてはこんな感じ」

 

大木田 ソラト「おお!」

 

星見 コウセイ「あれ、でも、アユ姉? 俺たちって【SKIP】なんじゃ?」

 

アユム先生「じゃあ、まずは【SKIP】と【怪特隊】の関係を説明しようか」

 

アユム先生「お手元の配布資料を見て」

 

大木田 ソラト「うん」

 

アユム先生「まず、私たちは【怪獣防災科学調査所 SKIP】から【怪特隊】に派遣される形になっているの」

 

アユム先生「つまり、私が【SKIP】キヴォトス分所 所長で、あなたたちは特別調査員待遇なのは変わらない」

 

アユム先生「そうじゃなかったら、住民票と履歴書を用意しないといけなくなるから、それは困るでしょう?」

 

大木田 ソラト「ああ……」

 

星見 コウセイ「それはたしかに……」

 

アユム先生「それで、これからは【怪特隊】として参加するから、用意した身分証とジャケットを身につけてね」

 

大木田 ソラト「おお! ピッタリのサイズだ!」

 

百合園 セイア「私の分もあるぞ」

 

星見 コウセイ「おお、似合ってますね、セイアさん」

 

百合園 セイア「なんて言ったって、私が【怪特隊】の実質的な代表なわけだからね」

 

星見 コウセイ「え、そうだったんですか? や、やっぱり、態度を改めて正解だったぁ……!」

 

大木田 ソラト「セイアってそんなに偉い人なのか?」

 

百合園 セイア「まあ、エデン条約の騒乱の時からホストはナギサだったからねぇ。オメガダンスでアユム先生と一緒に踊っているきみたちの方が世間的には有名人か……」

 

百合園 セイア「わかりやすく言えば、私は【トリニティ総合学園】の元生徒会長だよ」

 

星見 コウセイ「そ、そうだったんですか!? 地球で言ったら一国の首相とか大統領;国家元首に当たる人じゃないですかぁ!?」

 

百合園 セイア「まあ、今更 そんな肩書きには囚われないで 私にできることをやろうとしているだけだから、そう畏まらなくていい」

 

百合園 セイア「これまで通りで頼むぞ、二人共」

 

大木田 ソラト「ああ、わかった、セイア」

 

星見 コウセイ「それならそういうことで、あらためて よろしくな、セイア」

 

百合園 セイア「ああ、ソラト、コウセイ」

 

アユム先生「というわけで、ここも【怪特隊】の拠点として機材の搬入が行われているわけです」

 

アユム先生「オーナーからの許可はすでにとってありますからね」

 

アユム先生「ソラトさんとコウセイくんは これまで通り 倉庫の管理人をしながら 怪獣出現の報があり次第、【怪特隊】の一員として出動するわけです」

 

星見 コウセイ「そこは今まで通りでいいんだ」

 

アユム先生「そうなんだけど、報酬に関しては【怪特隊】に【SKIP】の人員が派遣されるということで【SKIP】にまず報酬が支払われて、それを振り分けて【SKIP】のみんなの口座に振り込む形になるから、今までより若干のズレが発生することは憶えておいて」

 

アユム先生「今までは【SKIP】から 直接 二人の報酬が支払われていた。今度からは【怪特隊】から報酬が出て、【SKIP】で受け取ってから二人の報酬が支払われるわけ」

 

星見 コウセイ「じゃあ、怪獣退治が終わったその日に打ち上げするのは止めておいた方がいいってわけか」

 

星見 コウセイ「わかったか、ソラト。怪獣退治の後、報酬を当てにしてバクバク食べるんじゃないぞ。打ち上げはたぶん2,3日経ってからだ」

 

大木田 ソラト「大丈夫だって。俺も今の説明で今後の食生活のこととか考えたから」

 

大木田 ソラト「とりあえず、アカリが教えてくれたフードストックってのを準備してみようと思う」

 

星見 コウセイ「ああ、なるほど。悪くないと思うぞ、それ。俺も腹が減るからなぁ……」

 

百合園 セイア「基本的な説明としては以上になるかな」

 

アユム先生「まあ、あとはざっと資料に載せているから、これからもよろしくね」

 

星見 コウセイ「ああ、アユ姉」

 

大木田 ソラト「こっちこそ、よろしく、アユ姉」

 

アユム先生「そうだ。いろいろと倉庫に機材を運び入れたわけだけど、その使い方も教えるから、それで記録や管理もお願いね。専門装置を扱うことができるようになれば、履歴書にも書けるようになるから」

 

アユム先生「他にも【怪特隊】の一員として履修しておかないといけない通信教育があるから、しっかりと勉強しておいてね。だいたいのカリキュラムが私が監修したものになるから」

 

百合園 セイア「こうやって通信教育のカリキュラムを用意しておかないと、キヴォトスは広いから 持っている知識やノウハウの差が顕著で それで協力や連携が覚束ないわけだから、しっかりと通信教育を受けてくれたまえよ」

 

百合園 セイア「当然、【怪特隊】の代表である私は カリキュラムを精査して内容を承認する立場だから 全て履修済みだ!」

 

 

さて、ついに学園都市:キヴォトスで発足することになった怪獣対策の防衛組織【NDF】と調査機関【怪特隊】だが、その設立には 当然 “SKIPのおねえさん”こと 前職が【SKIP】の技術開発者だった地球人:石堂 アユムが大いに寄与していた。

 

そもそも、防衛チームと調査チームを別々に設立しているのはウルトラマンアークの世界の地球の防衛体制が【地球防衛隊 GDF:Global Defense Force】と【怪獣防災科学調査所 SKIP:Scientific Kaiju Investigation and Prevention center】が密接な協力関係あったのに倣ったものであり、

 

キヴォトス初の防衛組織【NDF:National Defence Force】の名称も 学園都市:キヴォトスが【キヴォトス連邦】という統一国家であることから 頭文字を変えただけのものとなっている。

 

一方、なぜ【怪獣特別対策隊 KSCT:Kaiju Special Countermeasure Team】は“KSCT”呼びではなく“怪特隊”呼びなのかと言うと、【怪獣防災科学調査所 SKIP:Scientific Kaiju Investigation and Prevention center】のように通称がわかりやすいものではなかったせいだ。

 

こうなったのも石堂 アユムが所属する【SKIP】が地球の防衛組織の支援組織であるという点が重要となっており、『キヴォトスの防衛の一翼を担う調査機関はキヴォトス由来のものであって欲しい』という政治的配慮から、【怪特隊】は【SKIP】とは独立した新組織となっていた。

 

そのため、【怪獣特別対策隊 KSCT】という【連邦生徒会】がつけた名称が非常にわかりづらくて不評となり、自然と日本語名の【怪特隊】の略称が浸透することになり、ネーミングセンスのなさによって通称の命名が不揃いとなってしまっている。

 

ネーミングセンスの話はさておき、怪獣と勇敢に戦ってきた先人たちの知恵やノウハウを余すことなく伝えるべく 地球の【GDF】と【SKIP】を手本にして キヴォトスの防衛チーム【NDF】と調査チーム【怪特隊】の協力や連携が密にできる組織体制となっている。この方がキヴォトス人の性質に噛み合っていたわけなのだ。

 

というのも、ここは学園都市:キヴォトス;銃声や爆発音が絶えない犯罪天国の住人たちは銃は必需品として手放せないものとなっており、怪獣という人知を超えた超常の存在に対しても無謀にも戦いを挑んでしまう事態も往々にして発生してしまっている。

 

つまり、それだけ血気盛んなキヴォトス人に怪獣の調査なんて慎重さと大胆さの両立が求められているものをこなすことができるのか;大量の銃弾や爆発物で怪獣の手掛かりとなる痕跡などが木端微塵に吹き飛ばされる状況が容易に想像がつくため、

 

実は、大半の志願者が 防衛チーム【NDF】に振り分けられるため、強い自制心と探究心を持ったキヴォトス人にのみ開かれた 調査チーム【怪特隊】の方が狭き門となっているのである。

 

その上で、“シャーレの先生”にして“SKIPのおねえさん”であり、キヴォトスにおいて地球の防衛体制を元に怪獣対策を整えた“怪特隊の母”の二つ名が加わった地球人:石堂 アユムはこれまでの怪獣災害における数々の実績から特務班(Special Task Unit)の班長に任命され、独自行動の権限が与えられていた。

 

この特務班 通称:S班は実質的に“キヴォトスを救った英雄”である石堂 アユム先生が【怪獣防災科学調査所 SKIP】から派遣された形で班を率いているため、“シャーレ班”や“スキップ班”などとも呼ばれており、

 

巷で有名になった怪獣研究家:大木田 ソラトとその従兄弟:星見 コウセイもまた【SKIP】から【怪特隊】に派遣されている扱いとなっており、基本的に上司に当たるアユム先生の指揮下で今まで通りに怪獣と向き合う行動の自由が確保されていたのであった。

 

そんなわけで【怪特隊 特務班】が結成されてすぐに出動の要請がかかるのであった。怪獣はこちらの事情など汲んでくれないのだ――――――。

 

 

 

 

 

深海怪獣:キングアリゲトータス 捕獲!

 

 

 

 

 

アユム先生「ようこそ、ソラトさん、コウセイくん」

 

アユム先生「ここが【シャーレ・オフィス】。私の勤め先である【連邦捜査部 S.C.H.A.L.E(シャーレ)】と【怪獣防災科学調査所 SKIP】が併設されているビルです」

 

アユム先生「なんてね。()()()()()のは初めてだろうから、つい」

 

星見 コウセイ「いやぁ、まさか、ライトビートルで空からアユ姉の勤め先に来ることになるだなんてなぁ」

 

大木田 ソラト「おお、ライトビートルがもう1機ある」

 

アユム先生「キングアリゲトータスの調査の時には説明しなかったけど、あれは私専用のライトビートルね」

 

アユム先生「ソラトさんたちが乗ってきたのは標準仕様で、私専用のライトビートルはロッピーやガロンちゃん(アークガロン)を搭載して現場指揮するための特殊作戦仕様で特別なものがいろいろと入っているから」

 

アユム先生「ともかく、今日は【怪特隊 特務班】の初任務でキングアリゲトータスの捕獲に成功した祝勝会よ」

 

アユム先生「あんまり顔出しとかしたくないだろうけど、これまでオメガダンスを散々してきたことだし、知る人ぞ知る感じで祝勝会の様子を仕事で撮影することだけは了承してね」

 

大木田 ソラト「ああ。俺はまったくいいぞ。おかげで、昨日は【太陽倉庫】で鍋パーティーで、今日は【シャーレ・オフィス】で祝勝会で また腹いっぱい食えるしな」

 

星見 コウセイ「まあ、【太陽倉庫】が【怪特隊】の拠点になっていることは挨拶回りをしたから、みんな知っていることだし、今更 そこまで気にすることでもないし」

 

アユム先生「じゃあ、あらためて 今日も【怪特隊】として よろしく」

 

 

――――――3人でグータッチ!

 

 

一昨日、初任務で怪獣の捕獲に成功するという大手柄を上げた【怪特隊 特務班】であり、昨日は百鬼夜行自治区の知人(ササコおばさん)から【太陽倉庫】の大木田 ソラト宛てに採りたての新鮮野菜が送られてきて、【太陽倉庫】で大屋日の出ビルでご近所付き合いしている人たちを呼んで鍋パーティーをした翌日、

 

今度は【シャーレ・オフィス】で公的な行事として【怪特隊 特務班】の祝勝会の撮影が行われることになり、乗用可能な大型ドローン:ライトビートルで【太陽倉庫】に大木田 ソラトと星見 コウセイを送迎し、アユム先生が自らヘリポートで出迎えていた。

 

話はややこしくなるが、【怪特隊】には【SKIP】から派遣されている形になるので【シャーレ・オフィス】内に併設された【SKIP】キヴォトス分所での撮影となっており、【SKIP】の制服は元々あるのだけれど【怪特隊】として仕事をしているので【怪特隊】の姿で撮影となっていた。

 

そうしてアユム先生の仕事場である【シャーレ・オフィス】を案内されることになり、K-DAYを迎えてからビル内に併設されることになった【SKIP】キヴォトス分所にも初めて足を運ぶことになった。

 

ここは 元々 地球人:石堂 アユムが学園都市:キヴォトスにも怪獣が存在しているかどうかを個人的に調べて調査報告をまとめていた資料室が利用されており、実質的な【SKIP】の職員はアユム先生以外には常勤していないため、K-DAYを迎えた今となってはセキュリティ・クリアランスが最高レベルに設定されている最重要機密区画となっていた。

 

そのため、【SKIP】の仕事も普段通りに【シャーレ】内で行っており、管理区分はきちんと分けて作業しており、使用するパソコンやサーバーも別々にしていた。

 

しかし、【シャーレ・オフィス】で常勤しているのはアユム先生だけであり、お手伝いロボット:ロッピー・ザ・ロボットと対小型怪獣用戦闘ロボット:アークガロンもいるのだが、常に人手不足のために“シャーレの当番”を呼んで【シャーレ】の業務を手伝ってもらっているわけであった。

 

 

今日は【シャーレ・オフィス】で【怪特隊】の祝勝会ということで会場の設営のために生徒たちを呼び集めており、その中には怪獣の発見が報告されていた鐘崎港で消えたエビの謎を調査したことがある【RABBIT小隊】が警戒網を敷いて情報収集に当たっていた【NDF】の一員としても祝勝会の準備に参加していた。

 

というのも、首都:D.U.で流通しているエビのほとんどが鐘崎港の近くの夜戸浦村で水揚げされており、水産物の物流会社【レッド・フック・エクスプレス】の影響下にあり、この夏に謎のエビ不足に悩まされたことで独自に調査に向かうことになったのだが、

 

夜戸浦村には魚を自由に操る不思議な存在がいるという伝説があり、実は表向きはエビの特産地に根を下ろした海運会社【レッド・フック・エクスプレス】が濃い霧が発生する夜戸浦村の沖合でブラックマーケットで売りさばく密輸品を瀬取りしてコンテナの中身を入れ替えて水産加工品を海に不法投棄していたというのが真相であった。

 

そして、【RABBIT小隊】の活躍であえなくお縄についた【レッド・フック・エクスプレス】が迷信深い漁村の住民たちに流布していたのが“深きもの”という与太話であったのだが、実はそれは完全な空想の産物ではなかったことが証明されてしまったのである。

 

そう、エビの特産地:夜戸浦村を含む鐘崎港近辺の古い歴史にはたしかに【レッド・フック・エクスプレス】が流布した“深きもの”と思われる深海から姿を現してお供え物を捧げることで時化を鎮める怪物の伝承が残されており、

 

おそらく、その怪物の正体こそが【怪特隊】初任務で捕獲に成功した深海怪獣:キングアリゲトータスだったのだろう。

 

怪獣研究家:大木田 ソラトも直接的にはキングアリゲトータスのことは知らなかったものの、外気温に反応する特殊なリンパ系を持ち、体温の変化に応じて体の大きさが変わる性質があり、状況次第で怪獣並みの大きさになる深海怪獣:アリゲトータスに性質が似ていることから、即刻その場でキングアリゲトータスと命名された深海怪獣の捕獲はなかなか手こずることになった。

 

実際、鐘崎港の埠頭を通りかかった一般市民の前では大型の状態で、その翌日には小型の状態で加工工場にて餌を漁る姿を警備員に目撃され、大型と小型の2種類が別々に存在すると誤認されていたのだから、いくら海中を探しても見つからない大型怪獣と、工場近辺にまだ潜伏しているかもしれない小型怪獣の対処でてんやわんやであった。

 

無論、名前がアリゲトータスより強力なキングアリゲトータスになっていようと、それ以前に戦った強敵であるエルドギメラやゾヴァラスと比べたら単体としては大したことのない怪獣ではあったものの、

 

怪獣とは1つの生態系の頂点に君臨する存在でもあり、その生態系を完全に味方につけて地の利を得ることで能力を最大限に発揮するため、単体でも戦えなくはない厄介さに加えてウルトラマンを圧倒する意外な強さを見せつけることがあるのだ。

 

事実、深海怪獣:キングアリゲトータスはドグリド以上に全身に覆われた粘液でヌメヌメして滑ってしまうため、打撃技や掴み技が極まらないどころか、ペンギンのように腹這いで地面を滑り出して高速移動するという見た目からは想像できない特技を有していたのだ。

 

しかも、海に逃げ込んだキングアリゲトータスを追撃するために速さが自慢のメテオカイジュウ:トライガロンにウルトラマンオメガが騎乗したところ、トライガロンがネコのように水場を苦手としていたという弱点が発覚し、突然の急ブレーキで海中に投げ込まれたオメガを水を得た魚のごとくキングアリゲトータスが圧倒したのである。

 

最終的に戦意喪失のトライガロンに替わって四大属性を行使できる最強のメテオカイジュウ:ヴァルジェネスによってカワセミのごとく海中からキングアリゲトータス共々引き上げられたウルトラマンオメガは、アユム先生の分析によって体温によって身体の大きさが変わる性質を逆利用して水産加工品のごとく氷漬けにすることにし、ヴァルジェネスハルバードフリージングによってキングアリゲトータスを瞬間冷凍して強制的に小型サイズにまで縮小させることに成功。

 

そうして、人間大のサイズまで縮小したキングアリゲトータスが近くにいた星見 コウセイに再び襲いかかろうとしたところを、“SKIPのおねえさん”石堂 アユムが背後からKモニターから撃ち込まれた護身用のスタンガンカートリッジで感電させて無力化に成功し、そのまま捕獲されて【怪特隊】の本部にて保護・研究されることとなったのである。

 

まさかの形で悪徳業者がでっち上げた“深きもの”が実在していたことに驚かされた【RABBIT小隊】ではあったが、発見してからわずか10分程度で巨大化した深海怪獣を無力化して捕獲に繋げた キヴォトスを守る真っ赤な巨人:ウルトラマンオメガとお供のメテオカイジュウの活躍、それから【怪特隊】として調査に参加した“シャーレの先生”石堂 アユムの相変わらずの手際の良さに惚れ惚れとするのであった。

 

とは言え、“連邦生徒会長”不在で閉校となってしまった【SRT特殊学園】の生徒たちとしては せっかく【NDF】本部として かつての母校の一部を取り戻せたというのに、またしてもウルトラマンに活躍の場を取られたことに多少の不満があることは否めない。これでは【NDF】が設立される前と何も変わらないではないか――――――。

 

それでも、正体不明の謎の巨人であるウルトラマンの支持活動:ウル活をキヴォトスで広めているのが“キヴォトスを救った英雄”石堂 アユムということもあり、アユム先生の尽力で設立された【NDF】のモットーは『臥薪嘗胆』であり、功を競うのではなく、無事を祝う精神を第一としていることから、

 

とりあえず何でもいいから災害の化身である怪獣が倒されてキヴォトスの平和が取り戻されるのなら、正体不明の巨人の力を借りていようが“終わり良ければ全て良し”なのである。

 

と言うよりは、キヴォトス全土で組織されることになった【NDF】と【怪特隊】の両輪には当然ながら【連邦生徒会】よりも影響力が大きい【キヴォトス三大学園】である【ゲヘナ学園】【トリニティ総合学園】【ミレニアムサイエンススクール】の合意があったわけであり、明らかに作戦遂行の最大の不確定要素である謎の巨人:ウルトラマンオメガに懐疑的な発言を公式にはしたことがないことに知恵のある者たちは大きな意味を見出すことができた。

 

そう、今回の【怪特隊 特務班】の初任務において『人間大から巨大化することができる怪獣』『怪特隊が向かった先でタイミングよく出現したウルトラマンオメガ』という2つの要素が重なることで察しのいい人間は確信を持つに至るだろう――――――。

 

 

ジュー、ジュー、ジュー!

 

 

黒服「さあさあ。どうぞ、ソラト氏。美味しく焼き上がったエビです」

 

大木田 ソラト「お、ありがとう、黒服」

 

大木田 ソラト「おお、美味い!」

 

黒服「ええ。こちらはエビの名産地である鐘崎港の近くの夜戸浦村で水揚げされた高級エビですからね」

 

黒服「コウセイ氏もどうぞ」

 

星見 コウセイ「ありがとうございます、黒服さん」

 

星見 コウセイ「ああ! 美味~い!」

 

黒服「さあ、先生も」

 

アユム先生「黒服くん、ありがとう」

 

黒服「いえいえ」

 

アユム先生「う~ん! 相変わらず プリップリッ! 絶品の旨さね!」

 

アユム先生「ああ、思い出すなぁ。こうやって夜戸浦村で水揚げされた高級エビを食べていると」

 

月雪 ミヤコ「はい。シュリンプ・トラップ作戦の後、夜戸浦村の漁業組合の方から私たちの野営地宛てにエビを届けてくれたので、こうやって先生をおもてなししましたよね」

 

空井 サキ「でも、まさか夜戸浦村の迷信だった“深きもの”が本当に実在していただなんてなぁ……」

 

風倉 モエ「まさに『火のない所に煙は立たぬ』だったねぇ。あれなら信じちゃうのも無理はないよ」

 

霞沢 ミユ「はい。場所が夜戸浦村じゃなくても鐘崎港一帯の古い歴史にはたしかに“深きもの”の迷信に類似した伝承が残されていました……」

 

空井 サキ「そういう意味ではなかなかのやりてだったわけだな、あの悪徳業者も」

 

風倉 モエ「あの、コウセイさん。工場内で怪獣に追いかけられたんですって。それはさぞや身の毛がよだつような破滅を予感させるものだったんですよね」クヒヒ・・・

 

星見 コウセイ「え、まあ、そうだったんだけど、アユ姉の適切な誘導で袋小路に追い込んだ後、ソラトが怪獣相手に大立ち回りをしてさ」

 

風倉 モエ「それって、音だけじゃよくわからなかったんだけど、何をしたの?」

 

星見 コウセイ「ああ、それはソラトが――――――」

 

大木田 ソラト「俺が何だって?」

 

星見 コウセイ「ああ、ソラト、実は――――――」

 

 

アユム先生「待って。今、『音』って言った、モエ?」

 

 

風倉 モエ「あ」

 

アユム先生「そうなんだ。次からはもっとネットワークセキュリティを強化しておかないとね」

 

星見 コウセイ「え? え?」

 

大木田 ソラト「?」

 

アユム先生「この子たち、怪獣が周辺地域に逃れないように鐘崎港一帯を包囲していた【NDF】なんだけど、いくら密接な協力関係と言っても【怪特隊】とは別組織なんだから、『私たちの作戦行動をリアルタイムで把握できているのはおかしい』って話」

 

アユム先生「まあ、これがキヴォトスの日常だから、私はもう気にしてないけどね」

 

アユム先生「そういうわけだから、【太陽倉庫】に搬入された機材にはプライバシー保護とセキュリティ・クリアランスを最大にする仕掛けがあるから、そこは安心してね」

 

アユム先生「だから、モエ? 私はいいけれども、調子に乗って他の人にもそんなことをしたらどうなるか、わかっているよね?」コショコショ ――――――耳元で囁く!

 

風倉 モエ「そ、それはもう……」クヒヒ・・・

 

アユム先生「ミヤコも 隊長なんだからさ、ちゃんとしてよね。【怪特隊 特務班】は私が責任者だから今回は私の裁量で許すけど、【怪特隊】の最高責任者ってわけじゃないから、【NDF】と【怪特隊】の協力関係にヒビを入れることになったら、どうなるんだろうね?」スッ ――――――顎クイ!

 

月雪 ミヤコ「は、はい……」ドキドキ

 

星見 コウセイ「な、なんというのか、本当にアユ姉はいろいろと大変なんだなぁ……」

 

空井 サキ「まあな。基本的に生徒に対して強大な人事権を行使できる“シャーレの先生”であっても、一発の銃弾が命取りになる脆弱さであっては戦闘力は皆無なのだから、力で押さえつけることができない以上はああやって年頃の女の子を言葉巧みに誑かしていくことになるんだよ」

 

大木田 ソラト「あ、ミユだっけ? ほら、ミユもエビを食べてみろよ。美味いぞ」

 

霞沢 ミユ「あ、ありがとうございます、ソラトさん」

 

大木田 ソラト「昨日は山の幸で、今日は海の幸! 最高だ!」

 

 

アユム先生「ねえ、モエ? そんなにも破滅したいのなら、今この場で最高に刺激的な破滅的な体験をしてみない?」

 

 

風倉 モエ「へ、先生……?」

 

アユム先生「はい、ガロンちゃん! この悪い子を捕まえて私についてきて! できるだけ地面から足を浮かせてギチギチでいいからね!」

 

風倉 モエ「あ、ああ……!?」ギチギチ

 

風倉 モエ「せ、先生? 万力に挟まれたみたいに抵抗できない私をどこへ連れて行く気なのかな?」クヒヒ・・・

 

アユム先生「これからモエは余興の見世物になるから、控え室にね」

 

風倉 モエ「へ、へえ、それは本当に楽しみ……」ドキドキ

 

月雪 ミヤコ「ず、ズルいです、モエ! 先生、私も一緒に連れて行ってください!」

 

アユム先生「……いいよ」

 

星見 コウセイ「なんかアユ姉がどっか行っちゃったけど?」

 

大木田 ソラト「まあ、問題ないと思う。たぶん」

 

黒服「ええ、そうですよ。祝勝会とは言え、【怪特隊】の宣伝のためにカメラが回っていますから、アユム先生としては余興を入れることで参加した生徒たちの記憶に残る思い出にしようと心を砕いているのです」

 

黒服「余興の準備が整うまで 私たちは海の幸を心ゆくまで堪能しましょう」

 

大木田 ソラト「おお!」

 

黒服「では、鐘崎港のものではないですが、オマール海老(ロブスター)のビスクはいかがでしょうか?」

 

大木田 ソラト「うん? ビスクって何だ、コウセイ?」

 

星見 コウセイ「え、『ビスク』だって? えっと、あれだ、魚介類のスープじゃなかったっけ?」

 

黒服「惜しいですね。ビスクとは海老や蟹など甲殻類を使って作る濃厚なスープでして、甲殻類の殻を磨り潰して裏漉ししたものなんです」

 

黒服「さあ、どうぞ。とろみのある濃厚な風味が癖になりますよ」

 

大木田 ソラト「うわっ! これも美味いなぁ!」

 

星見 コウセイ「うん! 本当だ! 何だ、これ! 本当に美味い!」

 

星見 コウセイ「ほらほら、食べてみろよ、ミユも」

 

霞沢 ミユ「は、はい」

 

空井 サキ「やっぱり大人ってスゴイんだな。ミユの存在に見落とさないで普通にミユと会話をしているぞ」

 

星見 コウセイ「はい、サキの分」

 

空井 サキ「ありがとうございます、コウセイさん」

 

空井 サキ「おお! 何だ、これは!? 今まで食べたことがないような味だぞ!?」

 

大木田 ソラト「だろう」

 

空井 サキ「ああ!」

 

星見 コウセイ「美味しいな」

 

霞沢 ミユ「はい。美味しいです」

 

 

そんなわけで【シャーレ・オフィス】での祝勝会の夜は続き、余興として再び姿を現したアユム先生は純白のタキシードに身を包んでヒゲを生やした男装の麗人となってシルクハットとステッキを携えた紳士姿で登場し、一瞬 静まり返った会場に流し目でウインクした瞬間に黄色い悲鳴が【シャーレ・オフィス】に響き渡って騒然となったのだ。

 

突然のことに大木田 ソラトと星見 コウセイは驚くばかりで、ふとコウセイが見やると“黒服”もまた周りの生徒たちと同じように歓声を上げていたことが一番の驚愕だった。

 

すると、可愛いウサギの着ぐるみを着込んだ月雪 ミヤコが続けて現れると、大好きな飼い主に一目散に駆け寄るように男装の麗人となったアユム先生の手を掴んでスリスリし始め、それを受けて可愛いウサギとなった月雪 ミヤコの顎の下を撫でて、それから頭を撫で回すのであった。

 

それに対して年頃の女の子である生徒たちはゴクリと息を呑んで時には羨ましそうな目線を向け、いったい何を見せられているのかと困惑する星見 コウセイを他所に、余興を見物しながら周りの反応に合わせて大木田 ソラトも盛り上がった。

 

 

アユム先生「やあやあ、可愛いウサギさん。どうしたんだい」

 

月雪 ミヤコ「ぴょんぴょん。見知らぬ紳士さんから大好きな人の臭いがしてきます」

 

月雪 ミヤコ「だから、私はウサギなのでスリスリしてマーキングしちゃいます」

 

アユム先生「そうなんだ。なんで大好きなのかな、その人のこと」

 

月雪 ミヤコ「ぴょんぴょん。それはきっと私の大好きな人が“頼りない大人”だからなんです」

 

月雪 ミヤコ「その人は危なっかしところもあれば、時々 理解不能な行動をとる。とても完璧とは言い難い人ですが……」

 

月雪 ミヤコ「不器用ながらも 精一杯 生徒と向き合って、まっすぐに話を聞いてくれます」

 

月雪 ミヤコ「だから、その人の前だとありのままを打ち明けちゃうんです」

 

アユム先生「そうなんだ。本当にウサギさんはその人のことが好きなんだね」

 

月雪 ミヤコ「うん! 大好きです!」

 

アユム先生「う~ん! そうかそうか! 可愛いね、きみ!」

 

アユム先生「ほ~ら、ナデナデナデナデナデナデナデナデ~!」

 

月雪 ミヤコ「あぁん!」

 

アユム先生「そして、最後にウサギさんだけに聞こえる声で――――――」コショコショ

 

月雪 ミヤコ「!!?!!!」

 

月雪 ミヤコ「せ、先生ぇ……」

 

月雪 ミヤコ「はぅ……」ガクッ ――――――何事か耳元で囁くと腰砕けになって膝を着く。

 

アユム先生「ありがとう、ミヤコ」

 

アユム先生「さて、可愛いウサギさんとも出会えたことだし、元気をもらえた!」

 

アユム先生「さあ、今こそお嬢様の許に参るぞ!」

 

 

空井 サキ「み、ミヤコのやつ、もう恥も外聞もないな……」

 

霞沢 ミユ「でも、本当に幸せそう……」

 

霞沢 ミユ「いいなぁ……、私もやってもらいたいなぁ……」

 

空井 サキ「お、おい!?」

 

霞沢 ミユ「ああやってナデナデしてくれている間は私のことをずっと見てくれているから、私のことを見失わない……」

 

空井 サキ「い、いくら【NDF】や【怪特隊】の設立の立役者がアユム先生だからって、これはいくらなんでも気が緩み過ぎだろう?」

 

霞沢 ミユ「でも、みんな 羨ましそうにずっと見ていたよ? 【SRT】の任務以上に大変な【NDF】の活動のご褒美をもらえるなら、私も頑張れる……!」

 

空井 サキ「うぅ……、たしかに怪獣退治なんて前代未聞の任務を成功させた功績のご褒美と考えたら、安いもんだと思うけど……」

 

星見 コウセイ「あ、アユ姉も大変だなぁ……」

 

大木田 ソラト「でも、アユ姉も楽しそうにやっているぞ」

 

黒服「ええ。ヘイローを宿す生徒たちは女の子しかいないわけですから、生徒たちのやる気を出させるためには 女の子がドキドキするような こうしたパフォーマンスが有効というわけです」ククク・・・

 

空井 サキ「けど、ミヤコがあれなら、アークガロンで連れて行かれたモエは――――――?」

 

霞沢 ミユ「あ、見て!」

 

 

風倉 モエ「こ、これはさすがに恥ずかしいかなぁ……」クヒヒ・・・

 

アユム先生「お嬢様、恥ずかしがらずに堂々としていてください」ニッコリ ――――――腰に手を回してエスコート!

 

風倉 モエ「これまでいっぱい、先生に支援をもらって、期待もしていたけど、こんなにも綺麗な衣装に身を包むのは……」ドキドキ

 

アユム先生「意外と照れ屋なんだね、モエは」フフッ ――――――耳元で囁く。

 

風倉 モエ「あぁ、みんなに見られてる。嫉妬と羨望の眼差し。この感覚。たまんない~」ゾクゾク!

 

アユム先生「さあ、今宵はモエお嬢様の晴れ舞台! みなさん、記憶に焼き付けてください!」

 

 

キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

 

 

空井 サキ「え? え? え? あれ、モエ? モエなのかああああああ!?」

 

霞沢 ミユ「き、綺麗です……」

 

星見 コウセイ「お、おお! すげえ見違えたな、あの子!」

 

大木田 ソラト「うん」

 

黒服「ピンク色のカラードレスに、ピンク色のバラのブーケに、ピンク色のバラのティアラというピンク色に統一された晴れ姿ですね。更にピンク色のルージュもして、ピンク色のファンデーションの化粧も施されていますよ」ククク・・・

 

 

コツコツコツ・・・

 

 

アユム先生「ごきげんよう、みなさん」

 

風倉 モエ「………………」ドキドキ

 

アユム先生「おや、どうしたのですか、モエお嬢様? ほら、みなさんにご挨拶をしていかないと?」

 

アユム先生「教えた通りに挨拶ができないだなんて悪い子ですね、モエお嬢様は」

 

風倉 モエ「………………!」

 

アユム先生「それとも、またお仕置きをされたいのかな?」

 

風倉 モエ「も、もう勘弁してください、先生ええええ!」カアアアアアアア!

 

アユム先生「 ダ メ 」

 

風倉 モエ「は、はあああああああ……」プシュー!

 

アユム先生「おや、モエお嬢様? 熱があるのですか?」ピタッ ――――――おでことおでこをくっつける!

 

風倉 モエ「あああああああああああああああああああああああ!?」

 

 

こうして“怪特隊の母”であるアユム先生は初任務の祝勝会を利用して、自分が設立に寄与した【NDF】と【怪特隊】で不正行為を行った者への見せしめとして大々的に懲罰を執行し、【NDF】や【怪特隊】に参加した生徒たちの綱紀粛正を図った。

 

一方で、余興として【RABBIT小隊】風倉 モエをアユム先生が辱めるのは破滅的なスリルを求めている双方の暗黙の了解で行われていることはあまり知られていない。

 

そもそも、突発的に発生する怪獣災害に対処する緊急任務の祝勝会でいきなり採寸ピッタリのドレスをその場で用意できるはずなどないのだから、アユム先生は最初から風倉 モエが作戦中に盗聴に及んでいることを予測して衣装の準備をしていたのだ。いつか着させて辱めるために。

 

そのため、少女漫画のようなシチュエーションを公衆の面前で堂々と行えるということでご褒美になっており、初任務の成功で浮かれている生徒たちの気を引き締めると同時に、互いの欲求を満たし合うシチュエーションプレイができて興奮が限界突破である。

 

しかし、恋愛経験豊富な大人である夢女子イラストレーター:アユム先生の妄想力は 自分が破滅願望を抱いている異常者だと理解して普通の女の子のような恋愛なんて絶対にできないとあきらめていた風倉 モエの想像を遥かに超えており、裏名義:ユメヲカケルで今もリクエストで女の子が憧れるシチュエーションの1枚絵を描き続けている猛者なのだから、勝てるはずがないのだ。

 

こうして【NDF】や【怪特隊】から離反者や違反者が出ないように大胆にして繊細なパフォーマンスを行ったことで、祝勝会の場に居合わせた生徒たちの心を鷲掴みにすることに成功した男装の麗人:アユム先生は全身が淡いピンク色の深窓の令嬢へと変身させられた風倉 モエの腰を抱いてエスコートして、祝勝会の参加者ひとりひとりに挨拶をして回ったのである。

 

当然、年頃の女の子である生徒たちの目の前に男装の麗人と深窓の令嬢がやってきて挨拶をしてくるのだから、まったく想像ができていなかった余興の内容に観客の立場だった生徒たちも見惚れるあまりに緊張して返事をするのもやっとであった。

 

けれども、今回の一件によってご褒美としか言いようがないおしおきを受けた風倉 モエの羞恥に悶える姿と綺麗な姿の両方を見て、アユム先生からご褒美をもらうこと、あるいはおしおきをしてもらうことへ憧れたのも事実であり、そういう俗っぽい理由で命懸けの怪獣退治を頑張れるようになるなら、アユム先生としてはそれでいいのだった。

 

 

かくいうアユム先生もまた人から愛されたいからこそ人を愛し、人から愛されたように人を愛そうとしている異常者なのだから。

 

 

だからこそ、自身の破滅願望を受け入れて自分を異常者だと認めている一人の女の子に対しても夢を見させてあげようと、ここまで心を尽くしているのである。

 

K-DAYを迎えて怪獣災害に立ち向かわなければならなくなった学園都市:キヴォトスではあったものの、その青春が怪獣によって業火に包まれて灰となることがないよう、その先にある夢を掴ませてあげるためにも――――――。

 

それこそが 夢を力として みんなの夢を守る 想像の力を解き放つことで現れる 光の巨人:ウルトラマンアークの在り方。私の人生を変えてくれた“さいきょうのヒーロー”が与えてくれたもの。

 

 

――――――そう、私たちの戦いはまだ始まったばかりなのだから!

 

 

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