原作:ラブライブ!
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今回はLiella!で石坂浩二さん主演だった「夢の検閲官」です。
読む際に当たっての注意事項として、
・千砂都が亡くなっています。
・恋、すみれ、きな子、メイ、四季の五人は、かのんの心の中にいる かのんに夢を見させる細胞(?)の役。はたらく細胞みたいな?そんな感じのイメージ(笑)
・エンドロールの次に本家には無かった続きがあります。
・千砂都が亡くなる回想シーンは少しだけ残酷な描写があり。
・この物語はマルガレーテと冬毬がメンバー発表される前に某所で投稿したものなので、マルガレーテと冬毬は出てきません。
最後にこの話で最も伝えたいことは。
いじめは、ダメ!! 絶対っ!! "犯罪"ですっ!!!
挿入曲は高木洋さんの「ドキドキ!プリキュア」のサントラから(理由:世にも奇妙な物語に流れてきそうな曲がたくさんあったからというただそれだけの話…笑 もってる人はそれ聞きながらもいいかもしれませんよ…笑)
アンケート協力も、ぜひお願いします。
ストーリーテラー「昨日はどんな夢を見ましたか? あなたが見たその夢は、実はこんな人たちに見せられているのかもしれません」
(BGM:ロイヤルクリスタル)
五月のとある朝。
◇澁谷かのんの部屋
部屋のカーテンを閉めて、電気も消した状態の薄暗い部屋で、高校一年生の澁谷かのんはベッドに横になっていた。
かのん「………」
ありあ「お姉ちゃん! お姉ちゃん!」
かのん「…? ………」
妹のありあが部屋に入ってきた。
ありあ「お姉ちゃん! もういるんだったら返事してよ!」
かのん「あぁ…」
ありあ「なに『あぁ…』って! そろそろ学校行く準備しなよ!」
かのん「うるさいなぁ……、わかってるよ……!」
ありあ「……、みんな朝ご飯待ってるから……」
ありあはリビングに帰った。
かのん「………」
かのんはスマホを取り出して、写真フォルダーを開き一枚の写真を表示する。
中学の入学式の日に撮影したときの写真。
写真にはかのんと、その隣に同い年の女子生徒が写っている。
かのん「ちぃちゃん…」
かのんの隣に写っているのは、ちぃちゃんこと、親友だった嵐千砂都。
かのん「………」
かのんは写真の千砂都を撫でる。
かのん「………」
◇かのんの心の中にある夢の検閲室
検閲室は薄暗い部屋。
レン「………」
主人公:夢の検閲官のレンは、かのんのそんな様子を映像で見ている。
そこへ書記長のキナコが来た。
キナコ「検閲官」
レン「…?」
キナコ「長い間お勤めご苦労様でした」
レン「まだ三日あります…。 あなたまで私に早く辞めてほしいのですか?」
キナコ「えっ? いやいや、キナコはただ・・」
レン「近頃の子はちょっと叱ると『うるさい』だの何だの…。 言っておきなさい彼女たちに。 最後まで気を抜かないようにと」
キナコ「おっしゃる通り、確かに気は抜けないっす」
(BGM:ゆれる想い)
キナコ「この二か月間、安眠指数は下がる一方っすし…。 でも安眠どころじゃないっすよね。
かのんさんの親友の嵐千砂都さんが、ひどいいじめに遭い、加害者生徒に屋上から突き落とされ、
亡くなられたっすから…。
自分は助けてあげられなかったと責任感じてますし…」
レン「かのんさんの人生でこんなことは初めてです…。 こういう時こそ危険なんです。 つい抑制が緩んで不道徳な夢や、覚醒に繋がる夢を見てしまいがちになります。 何としてでも、かのんさんの安眠を守らなくては…!」
◇かのん視点
かのん「行って来ます……」
かのんは家を出た。
かのん「あ…」
家の前には中学から一緒の友人:唐可可がいた。
可可「あ、かのん!おはようございます!」
かのん「あ、可可ちゃん…、おはよ…」
可可「かのん、今日も元気ないデス…」
かのん「元気なんて出ないよ…」
可可「かのん、いつまでも下を向いてたら気分も沈む一方デス! かのんが元気ないと可可悲しいデス…」
かのん「………」
可可「こんなこと、"千砂都"だって望んでないはずデス!」
かのん「…! 可可ちゃんに私の気持ちなんかわからないよ!!!」
可可「…!!」ビクッ
かのん「あ……、ごめん……!」
かのんは走って学校へ行く。
可可「………。 かのん……」
(BGM:もしかして,もしかして…)
◇かのんの検閲室
部屋には、かのんの前意識内や無意識内の雑然とした事物が全て整理され記されている図版入りの大きな台帳がたくさんある。
レン、キナコ「………」
レンとキナコが台帳の整理をしていると、副書記長のスミレと、書記官のメイとシキが来た。
スミレ「検閲官、大変よ」
レン「何ですか…?」
スミレ「かのんが眠り始めたわ」
キナコ「えっ? こんな時間にっすか?」
スミレ「えぇ」
レン「…?」
レン、かのんの様子を見る。
◇結ヶ丘女子高等学校
かのんは、保健室のベッドで寝ている。
キナコ「また、保健室でサボって不貞寝っすか…」
レン「かのんさんにサボり癖がついたのは初めてです。 小学校の音楽発表会で失敗した時でもあんなに落ち込みませんでしたのに…」
レン、安眠法全書を出して、席に座る。
レン「これより、夢の検閲を始めます」
ほかの四人も席に座って配置につく。
シキ「大脳中枢から伝達」
シキ「ノンレム睡眠レベル四」
メイ「澁谷かのんが深い眠りに入りました」
レン「では最初の方、お入りください」
証言台らしいものの上に、中学校が出て来る。
レン「これは確か…?」
キナコ「えっ? えっと…」
キナコは台帳を見る。
キナコ「あっ…、これは親友の千砂都さんと一緒に通っていたかのんさんの中学校っす…」
レン「親友との思い出に繋がってますね…」
キナコ「死んでからまだ一年も経ってないっすし、無理もないっすよ」
スミレ「まあ本人じゃないんだし、このまま出しても問題ないわよね?」
レン「なりません!!」
スミレ「えっ?」
レン「そのまま夢に出したら、かのんさんは間違いなく千砂都さんを思い出し、ショックで目覚めてしまいます!」
スミレ「学校サボってるのに起こさなくていいわけ!?」
レン「安眠を維持するのが私たちの使命です!」
レン、『歪曲』の判子を押す。
レン「この校舎を歪曲します。 かのんさんの心が安らぎ、安眠へと誘う場所を一刻も早く探し出してください!」
キナコ、スミレ「はい」
(BGM:ハートのすれ違い)
台帳を見て、かのんの心が安らぐ建物を探すキナコとスミレ。
キナコ「あっ、スミレさん」
スミレ「…?」
キナコ「できるだけ校舎とかけ離れた建物で、かのんさんの記憶にある建物っすよ」
スミレ「わかってるわ。 あっ、かのんが以前よく遊びに行ってたショッピングモールがあるわよ」
レン「いけません! あそこには千砂都さんが大好きだったたこ焼き屋があります! 千砂都さんとの思い出が!」
キナコ「あっ、この北海道のペンションなんてどうっすか?」
レン「ペンション?」
キナコ「はいっす。 かのんさんの記憶によると、ここには幼い頃の楽しい思い出があります」
レン「それです! ではその校舎を北海道のペンションに歪曲します!」
歪曲には少々時間がかかるが、少しずつ校舎がペンションに変わる。
レン「ではこの間に次の者を通してください」
凶悪な顔をした女性が出て来た。
レン「こちらの方は誰ですか? 見覚えありませんよ」
スミレ「そんなはずないでしょ? ここには記憶のあるものしかこないはずよ。 でも確かに、私もこの顔見たことないわ…」
キナコ「そうっすね。 えっと…」
キナコ、台帳で確認する。
キナコ「あっ…、彼女は
スミレ「これが教師!? どっからどう見ても凶悪犯じゃないの!?」
レン「この顔は…、かのんさんのイメージですか…?」
キナコ「はいっす…。 かのんさんはこの教師が見て見ぬふりをしたため、いじめが激しくなったのだと恨んでいるっす…」
レン「はぁ…この方もこのまま出すわけにはいきません…」
レン、『変装』の判子を押す。
レン「この女性を変装させます。 かのんさんの意識の中にある、この女性とほんの些細な共通点しかない人物を探し出してください!」
キナコ、スミレ「はい」
台帳を見て、かのんの記憶にある『佐藤奈津美』とほんの些細な共通点しかない人物を探すキナコとスミレ。
キナコ「あ、すみれさん、教師は除外してください。イメージが悪いっすから…」
スミレ「だからわかってるったらわかってるわよ! あっ!かのんの従妹はどうかしら!? 名前が『鬼塚夏美』っていうわ。教師の名前が『佐藤奈津美』よ」
レン、キナコ「…!」
レン「『なつみ』繋がりですか? ではそれでいきましょう!」
(BGM:待ち受ける罠)
だが、そこで通知が届く。
シキ「ノンレム睡眠、レベル三からレベル二へ」
レン、キナコ、スミレ「えっ…!?」
メイ「血圧、心拍数が上昇。 澁谷かのんが夢を見始めています」
キナコ「まずいっす…! 変装させてる時間はないっすよ!」
スミレは、校舎の様子を確認する。
スミレ「校舎もまだ中途半端なペンションよ!」
レン「仕方ありません…! 校舎はこのまま行かせてください! 変装は撤回し、教師の変わりに従妹を今すぐここへ! 選手交代です!」
レン、『変装』に二重線をして、『すり替え』の判子を押す。
かのん「Zzz…」
レン「さあ夢の幕が上がりました。 次の方、入ってください」
武器を片手に持ってる同じ顔をした男子中学生五人組が出て来た。
レン「この方々は?」
スミレ「五人とも同じ顔よ?」
キナコ「えっと…」
キナコ、台帳で確認する。
キナコ「あっ…! う~ん……」
レン「どうしました?」
キナコ「これは…、千砂都さんの…、クラスメイトっす…」
レン「…! いじめていた生徒ですか!?」
キナコ「千砂都さんの死の…、直接の原因っす…」
(BGM:緊張高まる)
レン「…!?」
スミレ「どうするのよ…?この人数…! こんなにたくさんだと、いちいち歪曲したり、すり替えたりする時間がないわよ…!」
レン「待ってください、焦らないでください。 象徴化ならできるかもしれません!」
キナコ、スミレ「象徴化…!?」
キナコ「あっ! 確かにかのんさんは一人一人の顔を覚えていないみたいっす! 休み時間、千砂都さんの教室に行ったときに、後頭部を見ただけっす!」
スミレ「だからみんな同じ顔なのね!」
レン「その時のかのんさんの印象は!?」
キナコ「生徒たちの頭を眺めてこう感じたそうっす。 『玉こんにゃく』みたいだと」
スミレ「玉こんにゃく?」
レン「それです! 生徒たちを玉こんにゃくに象徴化します!」
レン、『象徴化』の判子を押す。
生徒たちは玉こんにゃくになって、夢の世界へ行く。
かのん「Zzz…、う~ん……」
スミレ「ねぇ…、かのんは今一体どんな夢を見てるのよ…?」
(BGM:あんびりーばぶる!?)
◇かのんの夢
中途半端に校舎の面影があるペンションで、従妹の鬼塚夏美が玉こんにゃくを食べてる夢。
夏美「…」パクッ、パクッ、パクッ、パクッ、パクッ
夏美「う~ん! この玉こんにゃく、オニナッツ級の美味しさですの~!」
◇検閲室
スミレ「何なのよこの夢?」
キナコ「まあ夢とはこんなものっすよ」
レン「次の方、入ってください」
次に出て来たのは…
嵐千砂都だった。
レン「はぁ~…、またあなたですか…?」
千砂都「………」
キナコ「嵐千砂都さん…」
(BGM:ざわめく心)
キナコ「やっぱり親友に会いたがっているんすね…かのんさん…」
千砂都「………」
レン「………」
レンは、千砂都の顔が暗いことを気にしつつ、安眠法全書を開く。
レン「安眠法第六条、家族または友人が亡くなられた場合、眠り人に与えるショックの大きさを考慮し、二年間会わすべからず」
千砂都「………」
レン「あなたが死んでから、まだ二か月しか経っていませんね?」
千砂都「………。 あの…、私・・」
レン「夢に発言する権利はありません」
千砂都「………」
レン「この夢は、ペンションと鬼塚夏美さんと玉こんにゃくで夢をまわします」
キナコ、スミレ「…!」
千砂都「………」
レン「聞こえませんでしたか? あなたの出る幕はありません。お帰りください」
千砂都「………」
千砂都は帰ってった。
キナコ「検閲官…」
スミレ「何もあそこまで言わなくても…」
レン「規則を守ってこそ、かのんさんに安眠をもたらすことができます! その規則を破ったことがないのが、私の検閲官としての誇りです!!」
キナコ、スミレ「………」
レン「………」
(BGM:悲劇の記憶)
-翌日-
かのんは自分が卒業した中学校へ行った。
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
電車「ガタンゴトンガタンゴトン・・」
中学校のちょうど隣で電車が走ってる。
かのん「………」チラッ
かのんは屋上を見る。
今の屋上には、高いフェンスが取り付けられている。
かのん「………」
三月のある日、かのんは可可と一緒に渡り廊下を歩いていた。
かのん《部活終わったね》
可可《はいデス…。今日で引退なんて寂しいデス…》
かのん《楽しい部活だったね》
渡り廊下からは、屋上が見える。
可可《ん…? かのん、屋上にいるの千砂都じゃないデスか?》
かのん《…? ホントだ。一緒にいるのは確かちぃちゃんと同じクラスの子たちだったかな》
屋上には千砂都のほかに五人の男子生徒がいるのが見えた。
可可《…? なんだか千砂都の様子、おかしくないデスか?》
かのん《え…?》
千砂都、屋上の端っこに追い詰められている。
そして…
千砂都《…!!》
千砂都は一人の男子から突き落とされた。
かのん、可可《……!!!!》
可可《千砂都っ!?》
かのん《ちぃちゃんっ!!!!!》
屋上から落ちた先は、線路の上だった。
電車《【警笛】【ブレーキ音】》
かのん「…!!」フルフル
かのん、フラッシュバックを忘れるように首を振って、家に帰る。
レンは、そんなかのんの様子を見ている。
レン「………」
◇夜 かのん就寝
かのん「Zzz…」
◇検閲室
レン「これより夢の検閲をはじめます。 では最初の方、お入りください」
千砂都が出て来た。
レン「…!」
スミレ「また…!?」
千砂都「………」
レン「はぁ…」
レンは安眠法全書を開く。
レン「安眠法第六条、家族または友人が亡くなられた場合・・」
キナコ「…!? 検閲官大変っす!! 火事っす!!」
レン「火事!?」
スミレ、千砂都、メイ、シキ「…!?」
◇かのんの部屋
かのん「Zzz…」
かのんの隣の部屋が父親の部屋だが、父親は灰皿にタバコの火をつけたまま外出してしまったようだ。
灰皿のそばに置いていた書類が燃えている。
(BGM:ぎりぎりの脱出)
◇検閲室
レン「緊急事態です! ショックを与えて早く目覚めさせるのです! かのんさんが飛び起きる物、怖がる物を急いで探してください!!」
キナコ、スミレ「は、はい!!」
キナコとスミレ、急いで台帳からかのんが怖い物を探す。
スミレ「あ、あったわ! カマキリ!歯医者!保健室の人体模型!」
キナコ「どれにしたらいいっすか!?」
レン「いいですから全部行かせてください!!」
千砂都「…?」
カマキリ、歯医者、人体模型を召喚して、かのんの夢の世界へ送る。
かのん「う~~~ん………!! Zzz…」
キナコ「ダメっす! 目を覚まさないっすよ!!」
スミレ「そんな! かのんが死んじゃったら私たちも!!」
レン「つべこべ言わずに早く次の候補を探してください!! 一発で起きるようなインパクトのあるものはないんですか!?」
キナコ、スミレ「…!」
キナコ、スミレは千砂都を見る。
レン「…!?」
キナコ「検閲官…!」
レン「いえ…、そんなこと…!」
千砂都「………」
キナコ「何してるっすか!? 千砂都さんを早く行かせてくださいっす!!」
レン「………、規則です…。それはできません!」
スミレ「規則に従ってる場合じゃないったらないわよ!!」
レン「しかし…!」
千砂都「………」
キナコ「これは緊急事態っす!! 早く千砂都さんを夢の中へ!!」
レン「………」
千砂都「………」
レン「………」
千砂都「…! お化け……」
キナコ、スミレ「…!?」
レン「お化け…?」
かのんが昔うっかり見てしまったホラーDVDに出てきたお化けを召喚し、夢の世界へ行かせる。
◇かのんの夢の中
お化け「ううぅぅぅ………!!! ううぅぅぅぅ………!!! かぁーーーーーっ!!!!」
かのん「いやぁ~~~っ!!」
◇かのんの部屋
かのん「ハッ…!」
かのんは目覚めた。
かのん「…?」
隣の部屋から焦げ臭いにおいがする。
かのん「…!」
かのん、慌てて父の部屋へ行くと、書類が燃えてるのを見た。
かのん「…! まったくお父さんは!! またタバコつけっぱなしで出かけて!!」
かのんは急いで台所から水を用意して書類にかけた。
無事火事にならずに済んだ。
かのん「【咳】」
◇検閲室
キナコ、改めて落ち着いたところで台帳を見直す。
キナコ「あったっす! 幼稚園の時、遊園地で迷子になった際、間違えて入ってしまったお化け屋敷のお化けに追い駆けられて以来、大の苦手になったんすね」
レン「はぁ~…」
スミレ「助かったぁ~…!」
キナコ「かのんさん、今夜はもう眠れないっすね…」
(BGM:哀切)
千砂都「………」
千砂都は帰ろうとする。
レン「あ…、あの…」
千砂都は帰ってった。
レン「あ……」
スミレ「皮肉ね…。せっかく会えるチャンスだったのに…」
レン「………」
-翌日-
レン、最終日。
◇中学校校門前の踏切
かのんは、踏切の側に花を供える。
かのん「………」
レンは、そんなかのんの様子を見ている。
レン「………」
踏切が鳴る。
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
踏切閉まる。
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
かのん「…? ………」
電車「ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン・・」
かのんは電車が来てるのを確認する。
レン「…?」
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
かのん「………」
かのんは踏切に近付く。
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
かのん「…?」
かのん、距離を確認するかのように電車を見る。
電車「ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン・・」
電車はそろそろ踏切に近付く。
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
かのん「………」
レン「……! まさか……?」
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
かのん「………」
かのんは踏切に手を掛ける。
レン「…!! いけません……!!」
電車「ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン・・」
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
かのん「………」
かのん、踏切を開けようとする。
電車「【警笛】」
レン「ダメです!!」
レンは慌てて立ち上がり、
電車「【警笛】」
レン「…!!!」
レンが手を伸ばすと…
かのん「…!?」ビクッ
かのんは誰かに止められた気がして、踏切から手を離す。
電車「ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン・・」
踏切「カン、カン、カン、カン、カン・・」
電車は通過して、踏切が開く。
かのん「な…なにやってるの……? 私……!」
そこに可可が来た。
可可「かのん!!」
かのん「…!?」
(BGM:反発する心)
可可「何してるデスか!? 今すぐ離れろデス!!」
可可、かのんを踏切から離れさせる。
かのん「可可ちゃん……?」
可可「…!」キッ
バチンッ!!
かのん「…!」ヒリッ
可可「バカデスか!!!」
かのん「…」ヒリヒリ
可可「そんなことしたら! かのんが死んでしまいます!!! かのんが死んじゃったらかのんのご家族も、可可もとっても悲しいデス!!」
かのん「だって…! だってぇ…!! ちぃちゃんがいないともう私は…!」
可可「それになにより、"千砂都"が一番こんなこと望んでいないデスよ!!」
かのん「可可…ちゃん………!!! うぅ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
可可、かのんを抱き締め、落ち着かせる。
可可「かのん……」
可可、かのんの頭をなでる。
◇検閲室
かのんの声「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
レン「はぁ~……」
キナコが来た。
キナコ「何とかしてあげたいっすね…」
レン「…?」
キナコ「できることなら、検閲官が退官される前に、何とか立ち直らせてあげたかったっすけど…」
レン「…私たちにできるのは、夢を検閲することだけです…」
キナコ「歯がゆいっすね…」
レン「………」
◇夜 可可の家
かのんは今夜、可可の家に泊めてもらうことになった。
かのんと可可は就寝する。
◇検閲室
レン「………」
レン、かのんの様子を見てる。
キナコ「最後の日っすね…。 今まで本当にお世話になりました」ペコッ
スミレ、シキ、メイ「お世話になりました」ペコッ
レン「………」
レンはかのんが気になり、耳に入ってない。
最後の夢の検閲開始。
レン「これより夢の検閲を始めます。 最初の方お入りください」
何も出てこない。
レン「…? 最初の方! お入りください!」
やはり何も出てこない。
キナコ「今夜は夢を見ないんすかね?」
すると…
また千砂都が出て来た。
レン、キナコ、スミレ「…?」
レン「はぁ~…、あなたですか…」
レンが呆れたその時…
千砂都「………」ピカーッ
千砂都がなんと実体化した。
レン、キナコ、スミレ「…!?」
スミレ「実体化した!?」
レン「なぜですか!?」
キナコ「かのんさんの思いが強すぎて…!」
千砂都「………」
(BGM:さみしさを感じるとき)
キナコ「あ…、気の毒っすけど、千砂都さんは夢には出せないんすよ。 これは規則でして…、規則は絶対なんす。 そりゃ千砂都さんだって、かのんさんに会いたいでしょうけど…」
千砂都「………、
会いたくない……」
レン、キナコ、スミレ「えっ…?」
千砂都「かのんちゃんに…、嫌われてるから……」
レン「………」
キナコ「どうしてっすか?」
スミレ「何でそう思うのよ?」
千砂都「だって…、いつも部活に行ってなかなか話ができなかったし…、私も心配させたくなかったからいじめられていたことを隠していたけど…、かのんちゃんのこと最後は苦しめて…、今も私のせいで苦しい思いをしてる…」
レン、キナコ、スミレ「………」
千砂都「何でいつも呼ばれるんだろう…? 私のことなんか…嫌いなはずなのに……」
レン「………」
レン「嫌いなわけありませんよ!!」
キナコ、スミレ「…!?」
千砂都「…?」
レン「かのんさんの夢の中には、いつも千砂都さんがいたんです!」
千砂都「え…?」
レン「あなたと仲良くなる前から、かのんさんは夢であなたと会っていました」
千砂都「嘘でしょ…?」
レン「嘘じゃありません!」
レン「あなたを、夢に送り出したのは、この私です!」
千砂都「………」
(BGM:やすらぎの風)
レン「あなたと初めて話したのは、かのんさんの夢の中でした」
千砂都「………」
◇幼きかのんの夢の中
公園の端で、ちさとは一人でしゃがんで丸い円を描いていた。
かのん《なにしてるの?》
ちさと《まる、かいてる…》
かのん《へぇ~、ねぇわたしもいっしょにかいていい?》
ちさと《あなたは…?》
かのん《え? あ、わたしは、しぶや かのん!》
朝 かのんは目を覚めた。
かのん《う~ん…、そっか~、まずさいしょはあいさつからだよね! よぉし! きょうあのこがこうえんにいたら、こえかけよう!》
夕方、いつもの公園へ行こうとしたら、公園の外でこけて泣いてる千砂都を見つけた。
ちさと《うわぁぁぁぁぁん!!》
かのん《…?》
ちさと《うわぁぁぁぁぁん!!》
かのん、千砂都に近付く。
かのん《どうしたの?》
ちさと《え…?》
かのん《…、だいじょうぶ?》ニコッ
かのん、手を差し伸べて、千砂都を立たせる。
ちさと《うん……》
かのん《わたし、しぶや かのん!》
ちさと《かのんちゃん…?》
かのん《うん! あなたのなまえは?》
ちさと《…、あらし ちさと…》
かのん《ねっ、ちさとちゃん、よければわたしとともだちになろうよ!》
ちさと《ともだち?》
かのん《うん! わたし、まえからちさとちゃんとはなしてみたかったの!》
ちさと《わたしと…? いいの?》
かのん《もちろん!》
◇検閲室
千砂都「………」
レン「初めて遊んだのも、ちぃちゃんと呼んだのも、かのんさんの夢の中が最初だったんです!」
千砂都「………」
◇千砂都の回想
かのんは、昨夜みた夢のように千砂都を遊びに誘った。
-公園-
かのん《あっちでいっしょにあそぼうよ!》
ちさと《わたしは…》
かのん《いこうよ!》
ちさと《………》
かのん、千砂都に手を指し伸ばす。
ちさと《…?》
かのん《わたしがいっしょにいるから! ねっ?》
ちさと《………》
千砂都、かのんの手を握る。
かのんに案内された場所は、綺麗な夕陽が見えるところだった。
ちさと《わぁぁ!》キラキラ
かのん《ねっ!すごいでしょ!》
ちさと《きれい!》
かのん《"ちぃちゃん"ならきにいってくれるとおもったよ!》
ちさと《えっ? ちぃちゃん?》
かのん《ちさとちゃんのこと。 ちさとちゃんだからちぃちゃん! きのうのゆめにちさとちゃんがでて、そのなまえでわたしがよんでたの!》
ちさと《あははっ、なにそれ~?》
かのん《あははっ!》
◇検閲室
千砂都「………」
レン「中学になってからもそうです。 部活が忙しくて会えなかった時、かのんさんはいつも夢であなたと会っていました」
千砂都「………」
キナコ、スミレ「………」ウンウン
レン「どうしてそんな夢を私たちが見せられたか、わかりますか?」
千砂都「………」
(BGM:小さな奇跡)
レン「かのんさんは、心から千砂都さんのことを大切に思っていたからです!」
千砂都「…!」
キナコ、スミレ「………」ニコッ
レン「かのんさんは夢の中で大人になった千砂都さんと会ったこともあります。 大人になっても、いつまでも友達でいることを望んでいましたから」
千砂都「………」
レン「千砂都さんが夢の中に出ている頃のかのんさんは、生きる力に満ちていました。 毎日笑顔で溢れていました!」
千砂都「………」
レン「そんなあなたたちを、ずっと見てきました。
かのんさんの夢を見守ってきました…。
どれも…!
いい夢でした…!!」
千砂都「………」
レン「私は、それを…、忘れてました…!」
キナコ「検閲官…?」
レン「………」
レンは安眠法全書の表紙を見る。
レン「………」
安眠法全書を引き出しの中に入れる。
レン「………」
キナコ、スミレ「…?」
レン「千砂都さん、行ってください」
千砂都「えっ…?」
(BGM:思い出のトランプ王国)
レン「行って、かのんさんに会ってあげてください」
キナコ「…!? ですがそんなことをしたら…」
レン「…? かのんさんが望んでいるんです…! たとえ今夜眠れなくなったとしても、それで少しでもかのんさんの苦悩が解消されるなら、いつかきっと立ち直ってくれるはずです!」
キナコ、スミレ「………」
レン「千砂都さんも、本当はそれを、望んでいるんじゃないですか?」
千砂都「………」
レン「………」コクッ
千砂都「うん…。
ありがとう」ニコッ
千砂都、かのんの夢の世界へ行く。
キナコ「………」
スミレ「………」
レン「………」
カーテンから朝日が差し込む。
かのん「Zzz…………」ニコッ
◇検閲室
検閲室の部屋も、パァァと明るくなった。
レン「ふぅ~…」
スミレ「久しぶりにここ明るくなったわねぇ!」ニコッ
メイ「この二か月、暗くて作業がしにくかったな」ニコッ
シキ「安眠指数上昇」ニコッ
キナコ「検閲官、最後に規則を破ってしまったっすね!」ニコッ
レン「…! 堅いこと言わないでください」ムスッ
レン「………」ニコッ
レン「これで私も、ゆっくり眠れます」ニコニコ
世にも
奇 妙
な物語
ストーリーテラー
タモリ
[夢の検閲官]
レン●青山なぎさ
澁谷かのん●伊達さゆり
キナコ●鈴原希実
スミレ●ペイトン尚未
嵐千砂都●岬なこ
唐可可●Liyuu
メイ●藪島朱音
シキ●大熊和奏
鬼塚夏美●絵森彩
澁谷ありあ●松永あかね
原作●世にも奇妙な物語
「夢の検閲官」
筒井康隆
「夢の検閲官」
(新潮文庫刊「夜のコント・冬のコント」所載)
??「かのんちゃん! かのんちゃん!」
かのん「…?」
かのんが振り返ると、そこに千砂都が立っていた。
かのん「あぁ…!」
千砂都「うぃっす、かのんちゃん」
かのん「ちぃちゃん…!?」
千砂都「うん、ちぃちゃんこと嵐千砂都です」
かのん「ちぃちゃん…! ちぃちゃあああん!!!」
かのん、千砂都に抱き着いた。
千砂都「…!」
かのん「ちぃちゃん…!! 会いたかったぁ…!!」
千砂都「かのんちゃん、興奮しないで。 せっかく会えたのに目が覚めちゃうよ」
かのん「えっ…?」
千砂都「………」
かのん「あ……、そっか……。これは…、夢なんだね……」
千砂都「………」
千砂都「あのね、かのんちゃん、伝えたいことがあるの」
かのん「…?」
千砂都「ごめんね、かのんちゃん…。いじめられていたこと、ずっと黙ってて…。 突然いなくなってごめんね…!」
かのん「ううん!ちぃちゃんが謝ることは何もないよ! 私のほうこそ気付いてあげられなくてごめんっ!! 助けてあげられなくてごめんっ!! 私がもっと早くちゃんと気付いていたら、今のちぃちゃんは…!」
(BGM:静かな夜)
かのん「ちぃちゃんはぁ…!! うぅぅ………!! ごめんね…! ごめんなさい……! うぅぅ………!!」
千砂都「もう、かわいい顔が台無しだよ」
かのん「ちぃちゃん…!帰って来てぇ……!! ちぃちゃんがいないと、私は何にもできないよぉぉ!!」
千砂都「………」
千砂都、かのんの手を握る。
かのん「…?」
千砂都「できるよ! かのんちゃんなら何だってできる! かのんちゃんは自分ができないって思い込んでるだけ! だから大丈夫だよ!」
かのん「え…? その台詞……」
千砂都「私はあの時かのんちゃんの言葉に救われた! かのんちゃんのその言葉はきっと自分にも勇気を与えてくれるよ。だから大丈夫! それにかのんちゃんは一人じゃないよ! 可可ちゃんと一緒に、これからいろんなことに挑戦したり、美味しいたこ焼きをたくさん食べて、幸せになってほしい! そのほうが私はすごく嬉しいよ!」
かのん「ちぃちゃん…!」
千砂都「ねっ、せっかく生きてるんだから。私の分まで人生楽しまないと損だよ!」
かのん「…、うん!」
千砂都、ピースをして、かのんの前に出す。
かのん「…」ニコッ
かのん、千砂都のピースにピースを合わせる。
かのん「ういっす!」
千砂都「ういっす!」
かのちぃ「うい~~っす!!」
千砂都、かのんに抱き着く。
かのん「…!」
千砂都「生きてね、かのんちゃん」
(BGM:友情の絆)
◇可可の家
かのん「…」パチッ
かのん「う〜ん…! なんだか久しぶりにゆっくり眠れた気がする…。 ちぃちゃんのおかげかな…?」
かのん「ありがとう。ちぃちゃん」ニコッ
可可「…」パチッ
可可も目覚めた。
可可「あ…、かのん、おはようございます…」
かのん「可可ちゃん! おはよっ!」
可可「え…、あ…、おはようございます」
かのん「どうしたの?」
可可「いえ…、かのんが元気なあいさつをしてきたの久しぶりだったので、ちょっとビックリしたデス」
かのん「あ…」
可可「何かあったデスか?」
かのん「うん。 さっき夢の中でちぃちゃんに会って、励ましてもらったんだ」
可可「えっ?」
~数分後~
可可は、かのんを家まで送るため、二人で外を歩いてる。
可可「………」
かのん「可可ちゃん、昨日はホントにごめん! それと助けてくれてありがとう。辛い時もそばにいてくれて・・」
可可「あのっ!」
かのん「…?」
可可「かのん。 実は可可もさっき…、
夢で千砂都と会ったデス!」
かのん「えっ?」
可可「千砂都にお願いされました! 『かのんちゃんのことをお願い。これからもかのんちゃんのこと守ってほしい、仲良くしてほしい』と頼まれました! もちろん、千砂都から頼まれなくても、可可はいつでもかのんの側にずっといますよ!」
かのん「…! そうなんだ。 私、いつもちぃちゃんに助けられてばかりだなぁ…」
(BGM:大切な気持ち)
可可「千砂都、きっとかのんことずっと見ていたんデスよ。 かのん、せっかく千砂都が励ましに来てくれたんデス! もう昨日のようなことは絶対にしないと可可と誓ってくださいっ!」
かのん「うんっ。 もうしないよ!約束する!」
かのん「ちぃちゃん、私、生きるよ」ボソッ
可可「かのん?」
かのん「ねぇ可可ちゃん! 今日は学校休みだし、久しぶりに一緒にどこかへ出かけない?」
可可「…! はいデス!!」
かのんと可可は、手を繋いで歩き出す。
かのん「可可ちゃん、今から私とちぃちゃんおすすめのたこ焼き屋に連れてってあげる!」
可可「おぉ~!ホントデスか!? 千砂都のおすすめなら間違いないデスね!」
かのん「いやいや、私もすごくおすすめだよ!」
可可「デハ、その次に可可おすすめのクレープ屋さんにも連れて行きます!」
かのん「えっ…? 二つも食べるのはさすがに太っちゃうよ…?」
可可「大丈夫デス! さっそく行きましょう!」
かのん「えぇっ!? ちょっと引っ張らないでよ~!」
可可「早く食べたいのデス!」
かのん「あはははっ!」
◇検閲室
レンはもう席にいない。
キナコとスミレは、かのんの笑顔を見て安堵の表情。
キナコ「今夜はきっと楽しい夢が見られるっすね」
スミレ「えぇ! さっ準備するわよ! 新検閲官」
キナコ「はいっす!」
キナコ、スミレは台帳を整理し始める。
キナコは、レンの机の上に置いてあった台帳を手に取るが、手を滑らせてしまった。
キナコ「あ…」
落ちた拍子にページが開いた。
キナコ「…! ふふっ!」
キナコはそのページに貼られた写真を見て笑顔になる。
開いたページの写真には、
笑顔のかのんと千砂都が写っていた。
世にも
奇 妙
な物語
まさか本当に本家のラブライブ!スーパースター!!でも、恋の後任がきな子になるとは思わなかった!!ww 信じられないかもしれないけど、本当に某所で3期の前に投稿したんですよ!w
この物語は、どのカップリングがよかったですか?
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かのちぃ
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かのれん
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ちされん
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かのくぅ
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一つなんて選べないよー