気がついたら戦争孤児となっていた現代日本人の記憶を持つジョン・ウィックは、殺しの才能を買われ暗殺組織ガーデンに飼われることとなった。

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 お疲れ様です。
 唐突に閃いたSPY×FAMILY&ジョン・ウィックのためにジョン・ウィックを身始めました。内容はよくわかってないです。


多分ヨルさんの師匠ポジジョン

「はぁ、どうしたものか…」

 

 カップケーキとコーヒーのテイクアウトをして、俺は公園のベンチで一息ついた。

 ホイップとチョコレートの甘い香りと、コーヒー独特の苦く芳しい香りが漂ってきても俺の顔は晴れない。

 

「異世界転生だと思ってたんだが…」

 

 気がついたら聞いたことの無さそうな国の戦災孤児となっていた俺は、誰の助けも受けられないまま抵抗感はあったが盗みと殺しでその日の飢えと寒さを凌ぐしかなかった。ただ不幸中の幸いか、俺にはどうやら殺しの才能があったらしい。

 日々の殺しが暗殺にまで発展していったであろうある日、俺の殺しの技術がある組織の目に留まり、俺はその組織に連れてこられて教育という名の仕込みとも拷問とも取れる訓練に明け暮れた。しかし雨風が凌げて、朝と夜の飯にありつけて、オマケに不要な殺しはせずに済むとくれば俺には天国のようにも感じた。現代日本で培った感性はここに来るまでの間に、何処かで落としてしまったようだった。

 

 訓練は終了し、組織の出す依頼に従っていた俺だったがそんなある日、転機が訪れた。

 なんでも暗殺不可能とまで言われた西国(ウェスタリス)のタカ派一派を牛耳っている指導者の暗殺依頼だった。この暗殺が成功すれば俺は巨万の富が得られ、組織の中でも顔が利くようになり、無茶振りやある程度の自由を約束される。

 

 結論から言えば依頼は成功した。タカ派の指導者と戦争を起こそうとして会議していたタカ派一派と護衛で雇われた殺し屋複数の蹂躙を暗殺と言っていいなら、成功だ。目撃者がいなくなれば暗殺である。

 しかし手持ちの武器がなくなり、最後にはその場にあった鉛筆で殺し屋三人を倒した時には流石に何処かおかしい気がしたが…多分何かの因果で俺の名前が関係していたのかもしれない。

 

 俺の名前はジョン・ウィック、ババヤガなんてコードネームが付いていたが絶対に不可能な暗殺をした上に、"殺し屋すら殺す殺し屋"として、ブギーマンなんて異名が付いた。ちなみに流石に疲れたので休職中だった。

 

「ウィックさん、いせかいてんせい…ってなに?」

 

 休職中なら後進育成してくれって、組織に新人の子供の面倒を見るように言われたんだが、俺が組織にいた時はこの娘の歳でも訓練漬けだったんだが…才能の違いかな。

 

「んー?そんなこと言ってたっけかな___そうだ、カップケーキをテイクアウトしてきたんだ。食べるか?」

 

「食べる!」

 

 俺は何個か買っていたカップケーキの一つを袋から取り出し、教育預かりとして一緒にいる女の子、ヨル・ブライアがまだ幼い姿でカップケーキを美味しそうに頬張っている。

 薄々国名で『もしかしてそうかなぁ…』って感じてた疑問が解消された。ここ『SPY×FAMILY』の世界じゃん…。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 ヨル・ブライアは暗殺組織"ガーデン"に所属した瞬間から才覚を現し、殺しに対しての嫌悪感を持ち合わせることなく、実地試験でも満点の成績を叩き出した凄腕と評価された。

 しかし、まだヨルはコードネームがつく前の新人、才能はあっても並大抵の訓練では伸び代が少ない。考えたガーデンは暗殺不可能と言われた殺しを成し遂げた、裏の界隈では伝説とも言われる男、ジョン・ウィックがちょうど休職に入ったことで、彼に一任することにした。

 

「いいか、ヨル。暗殺というのはな…最終的に目撃者がいなくなれば、暗殺になるんだ」

 

「すごいですウィックさん!逆転の発想です!」

 

「でもコレだけは気を付けておいた方がいいことがあってな…一般人を殺すと最悪な気分になる。コレばかりは慣れても嫌な気持ちが体に残り続けて、俺たち殺し屋は最悪のロクでなしになっちまう。だから、一般人を巻き込まない場所でやるか、一般人に気づかれずターゲットをスマートに暗殺をする必要があるんだ」

 

「勉強になります!」

 

 ヨル・ブライアがイバラ姫というコードネームを与えられ、荒唐無稽な殺し屋になっていったのは教育係のせいなのかもしれない…。後にガーデンの幹部はそう思うことになるが、成果はしっかりと出ているので一長一短だった。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 ヨルがプロと認められコードネームを貰ってからも五年ほど教育係をしていたが、それから彼女の活躍を休職中でも耳に入るほど飛躍的に成長していってるらしい。

 そんな彼女がどうやら結婚したそうだ。お相手は誰イド・フォージャーさんなんだろうか?

 

 まぁ同じ仕事場のよしみとして、顔の一つでも出した方が彼女も喜ぶだろう。手土産に何か買って行こうかと思い立った時に、いつも利用しているケーキ屋に通りかかった。

 

「ここのカップケーキ、そういや好きだったな…」

 

 俺も誕生日にカップケーキにロウソクを挿して祝うくらいには好きだが、訓練終わりにカップケーキを買っていたのもあって気に入ってたな。ヨルの好きなリンゴのフレーバーはまだあるかな?

 

「…ん?」

 

 裏路地が少し騒がしい気がする。ちょっと様子を確認して何もなければ気のせいだったと、ケーキ屋に入ろう。

 

「………はぁ」

 

 路地の奥ばったところで、女性がチンピラ二人に強姦に遭いそうになっていた。女性の足元には女性の飼い犬だったのだろう犬の死体が転がっていて、チンピラに蹴り殺されていた。

 

「あ?なんだよおっさん」

 

「おい、見られたからにはこのおっさんも締めて記憶でも飛ばしてしまうか?」

 

 俺がため息をついた事で背後の俺の存在に気がついたチンピラ二人が、振り返る。

 この街、治安悪くないか?冷戦時代のヨーロッパ基準だとこんなものか。

 

「お嬢さん、ここはおじさんがなんとかするから逃げなさい」

 

 俺に注意が向いたことから女性に対して隙が生まれ、涙を浮かべ乱れた服を直しながら、犬の死体を心残りのように一瞬だけ目を落として素早く逃げ出した。

 

「おいおい、正義の味方のつもりかよ」

 

「やっぱできるだけ痛めつけるか」

 

 このチンピラ達、ナイフを取り出してきたな…言動からナイフ舐めそう。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

「あー、こちらウィックだ。除草員を指定するポイントに送ってきてくれ、対象は花が二輪だ……ああそうだ、休暇はやめだ。明日から依頼を回してくれ___出来ればマフィア組織とかの接客だとありがたいな」




 お疲れ様でした。
 続くかわかりませんが、続くとしたら多分次にアーニャと出逢います。

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