『学校無双〜実は世界最強の俺が以下略〜』って本読んだけどこれ私のことだ… 作:んえその木
たいいく祭でユニが全部破壊した。
「いいかい、ユニ。一応君に弱体化をかけまくってたとはいえだよ?君のあの魔術は普通の人が受けたら普通に死ぬんだってこと分かってるのかい?」
「でも…アルだから良いかなって……」
「でももアルだからもありません、おかげで僕の眼鏡がまた割れた」
「アルのせいだもん……」
「だもんじゃありません、確かに悪ふざけが過ぎたのは認めるけれどね?やり過ぎって言う言葉を君は学ぶべきだよ」
「………………ごめんなさい」
今私は私が更地にした軍事演習場の結界をアルと貼り直しながら説教を受けている。
本来なら基地ごと爆発してたはずだけれど、弱体化の魔術を受けていた私ではアルとユリアの結界のおかげで被害はアルが丸焦げになる程度で済んだらしい。
そういえば1週間もたってたから慣れてしまって弱体化してるの忘れてた……
……多少やり過ぎたかなとは思わなくもないし多少は反省している。
してるけどさ
「…………ねぇ、2年前にくれた記憶を甦らせる魔術、あれってアルがくれたの?」
「え?あぁ…………そういえばそんな話してたね。まあ、そうだね。僕がこっそり枕元に置いておいたよ」
「うっ…………!やっぱりサンタさんは居ないんだ……!ほんとに居ないんだ………!」
「まあヘレナの頼みだったしねぇ」
「…………お姉ちゃんの?」
どうやらアルがサンタさんの振りを続けていた理由はお姉ちゃんに頼まれたからだったそうだ。
もし、私になにかあったら代わりにサンタさんをやってあげてね、と。
……まあ、アルは嘘は着くけど約束は破らないからね。少しばかり嬉しい。
「そうか…ユニがサンタを信じなくなる日が来るなんてねぇ…僕は少しばかり嬉しいよ」
「おい、そんな子供を見るような目で私を見るのをやめろ」
「子供だろ、いつまで経ってもチビのまま」
「うるさい!私はお姉ちゃんみたいに大きくなるって言ってるでしょ!」
「それヘレナに言われたのかい?」
「…そうだけど?」
「君が寝たあとユニは多分母親似だから身長は伸びないだろうなって言ってたけど」
「……うそ………でしょ……………………」
わ、私の身長は伸びない……?
ライネル君の顔見る度に実は(顎しか見えないな…)って思ってたのもカレンちゃんの事も近くからだと(胸で顔が見えない…)って思ってたのも成長したら解決すると思ってたのに……?
わ、私そもそもお母さん似なの…?
髪の色お姉ちゃんと違うなぁとは思ってたけどそもそもそこからなの……?
「お、お姉ちゃんが私に嘘を……?」
「ふっ……ユニ、それが大人になるって事さ」
「おね、お姉ちゃんが、わた、わたわた、私にうそ」
「大人はね…優しい嘘も使えるのさ……」
「おと……な…………」
くっ……!
何が優しい嘘だ……!こんなの、こんなの問題を先延ばしにするだけの残酷な嘘じゃないか……!
大人……大人なんて嘘つきばっかりなんだっ……!
みんな私の事騙してたんだな……!
私が知らないばっかりに嘘に振り回されてるのを見て笑ってたんだ……!
サンタさんがくれたハンカチを見せびらかしてた私のことを裏で笑ってたんだ……!
……確かに!お姉ちゃんが作る刺繍そっくりだったけど……!本当にそうだなんて……!
「よし、これで結界は大丈夫かな」
「うう……大人……大人なんて嫌いだ……」
「ほらおチビちゃん、ユリアが待ってるから早く行くよ彼女も暇じゃないんだ」
「ユリアも私に嘘ついてるんだ……!」
「それはまあ、否定しないけど」
「大人なんて嫌いだ……!!」
面倒がったのか、はーやれやれと私の事を小脇に抱え軍事施設の中に入る。
ここに来るのもなんだか久々な気がする。2年間も住んでたのに。
……まあ、私部屋とお風呂くらいしか行かなかったしそんなものか。
抱えられたまま周りを見ていると、中に居た人達がこちらを見たと同時に信じられないものを見る目で敬礼してくる。
まあ自分達の1番上の上司がなんか変なものを抱えてたらそうも思うか。
「おい……あれって……!」
「バカ!顔上げんなよ!?……間違いないユニア様だぜ……!初めて見た……!」
「あの鬼教官って噂の……!」
「あの人の部下は皆今幹部かその候補って噂の……!」
「軍事演習場を更地にした回数が歴代最も多いって噂の……!」
「皇帝を殴り飛ばした回数が最も多いって噂の……!」
「………………アル、もしかして私って有名人?」
「君はもう少し世間を見た方がいいと思うよ」
マジか、ひと目でバレた。
ま、まぁ軍部では流石に知られてるか……
というか、私変な噂ばっかり流れてないかな…あれぇ……
ひそひそ話が聞こえてきて思わず顔が赤くなるが、同時にひそひそされているアルは平気な顔してずんずんその真ん中を進んでいく。
そ、そんな事ないよ皆。
私鬼教官なんかじゃないよ、だって戦場で生き残る為の方法を全部教えただけだし、アルとかに比べたら優しいよ。
レオを殴ったのも…………………………まあ、多分、お姉ちゃんの方が多いと思うし。
更地にしたのも大体アルかレオの方が…………多分、きっと多いと思うし。
………………う、噂は所詮噂だから………………うう……
「そういえばあの噂本当かよ……」
「え?ま…まさか、だからここに顔を出したのか……!?」
「マジかよ……!?本当に…………」
「「「アイドルデビューするって噂は……!」」」
「ねぇちょっと待って」
「待たない、さあ行こう!ユニ!ユリアが待ってる!」
「待って、今おかしなの聞こえた。待って、離して、離せ!おい!アル!バカ!キモ眼鏡!離せ!」
噂だよね!?
ねぇなんの話し!?今の!?私知らないよ!?
アイドルデビュー!?何言ってるの本当に!?なんで!?私アイドルなんて知らないし出来ないよ!?
離せって!離せおい!
引き摺るなあああああああああ!!!!
***
「ユニ〜〜〜〜!!ひっさしぶり!うはー☆相変わらず撫でやすい頭してるね♡お外でなかったから背が伸びなかったんじゃないの?でも私これくらいが好きだな☆ね?アルもそう思うよね〜〜〜☆」
「はは、見下ろしやすくて助かってるよ」
「私今すぐここ爆破してもいいんだけど」
「相変わらず物騒〜☆暴力で解決できることはあんまりないって私達学んだと思うけどな✖︎」
「うん、
「ひゃ〜☆こわ〜い♡」
これはユリア。
見ての通り、何故か目の中に☆マークがあるし喋る度に☆が光って飛び散る全体的に騒がしい失礼な奴だ。
軍服姿の筈なのに改造しまくっているせいで相変わらず原型が無い。
なんかフリフリしている。フリフリ。ミラちゃんとかが着てる服に近い気がする。
しかもピンクだし黄色だし水色でもある。パステルカラーの元帥だ。
「またユニの制服姿見れるなんて私感激☆でも相変わらず黒くて地味だよね??私みたいにきゅるっとかわい〜く改造しないのかな☆」
「しないよ、昔もユリアだけだったよね」
「制服の改造は別に校則違反じゃないからしていいよ」
「いいんだ」
「勿論、勉強さえしてれば文句は無いもの。まあ今の子達は真面目だからしないけどねぇ」
「なら可愛くしようね♡校長からのお墨付き☆安心安全、アイドルきゅるっとキラキラ制服にしちゃおうね☆」
「しないよ」
というか、アイドル云々ってやっぱりユリアのせいか。
ユリアは昔から「私、魔術師系アイドルになる☆世界でキラッと輝く一等星だもんね☆ならなきゃこの世の損失だよ✖︎」と言っていたので、遂にデビューするのだろうか。
というかなんで私もそれに巻き込まれてるんだ。
「……とりあえず、ん、ユリアしゃがんで」
「お☆いいの〜?私正直出会い頭にユニパンチ位は覚悟してたんだけどな✖︎」
「…アルから聞いてるでしょ、怒ってないし、私に怒る資格はないよ、はいなでなで」
「やた〜〜〜〜〜♡♡2年……もっとかも☆久々に甘やかして☆」
「ん」
噂云々、言いたいこともあるし色々やらなきゃ行けないこともあるけどとりあえずまずはユリアを甘やかすことにする。
……まあ、いつもならもっと抱きついてきたりとか、もっと騒がしいしね。
よく見たら目の下に隈もあるし疲れてるんだろう。
アイドルなんだから可愛くしなきゃっていっつも言ってたのに出来てないくらいには忙しいんだね。
この位なら別にいいよ。
ぎゅんと音が聞こえてきそうな程のスピードでソファに寝転がり私に膝枕を要求してくるユリアを膝に乗せ、頭をヨシヨシしてあげる。
こんなので元気になるなんてコスパのいい奴だ。
「うひゃ〜☆これこれ♡元気でるよね、全開満開百万回だよ☆アルもやってもらえば?」
「ヤダね」
「アルはダメ」
「残念☆こんなにいいのにね☆」
そしてそのままガシッと頭を掴む。
お☆と間抜けな声を上げるユリアに顔を近づけ、逃げられないように睨みつける。
「で、私がアイドルってなんの話し」
「やばば✖︎これもしかしてピンチ?」
「アル、扉の前に地雷置いたから逃げたらこの部屋ごと木っ端微塵だよ」
「僕さっきそういうのはやめなさいって怒んなかったっけ」
「うるさい、ユリア、答えるまで離さないよ」
「や〜ん♡情熱的☆」
***
「あの…マルル君、ちょっといいかな」
「ん?何?どした?」
「うん……あのね、マルル君ってアイドルに興味とか……ある?」
「いつからユニはプロデューサーに転職したんだよ」
買い物から帰ってきたらユニがマルルをアイドルに誘っていた。
うーんちょっと……凄いな、この子ほぼ毎日何かしら起こすね?ちょっと待ってね1個ずつ突っ込んで行くとしようね?
まずなんでアイドル?
何?なんで?まずもうこれが訳わかんないよ?
そんでもってなんでマルル?
ここに私という超ウルトラ美少女が居るのに先にその男に声をかけた?
というか何その格好?
なんか珍しくふりっふりのフリル塗れの服着てるね?
可愛いよ?
可愛いけど……………………ぶっちゃけ女児だよね。見た目。
「……ユニ?おかえり?」
「あっ、カレンちゃんただいま……ねぇ、カレンちゃんはアイドルに興味あったりする?」
「まって私も誘われるの?メンズアイドルじゃないの?」
「メン……?ううん、可愛かったら何でもいいって」
「その条件で声かけるの俺なの!?おかしくない!?せめてミラとかにしとけよ!?」
「彼氏が居るとダメらしいからフリアンちゃんはダメで。他の子は皆ヤダって言うから後声掛けてないのカレンちゃんとミラちゃんとマルル君だけなの」
「うーんいつにも増して理解できないかな」
「俺の名前がなんでそこに並ぶの??おかしくない??なんで???」
「それで…どうかな?」
「私?私は勿論……OKよ!私がアイドルにならないなんてこの世の損だと思ってたんだよね!!」
モチのロンで万々歳の許可要らずだとも!!
私がやらねば誰がやる!アイドルになる為に産まれたようなこの私は当然!!
OKですとも!!!
それにしてもアイドルスカウト……か
ふっ……遂にバレちゃったって事かな……私の溢れんばかりの魅力。
可愛すぎる顔にパーフェクトボデー、頭脳明晰、眉目秀麗、完全無欠の私がアイドルに……ね。
っかー!遂にスカウト来ちゃったか!っかー!
「無知蒙昧、軽挙妄動、焼肉定食の間違いだろ」
「飯テロ系アイドル」
「こんなんが世に出るとか国の品性が疑われるから辞めろ」
「よし、おめぇら全員表出やがれ」
アホ3人の屍を暖炉にくべながらユニの方を見るとマルルを必死に説得している。
そんなにマルルもアイドルにしたいか。
「ヤダよ!俺そもそも男だぞ!?」
「でもマルル君可愛いし……」
「かわっ!?!可愛くねぇ!!」
「?そんな事ないとおもうよ?」
「俺はかっこいい方がいいんだよ!!」
そういいつつユニは突然マルルの眼鏡を取るとあら不思議。
野暮ったい瓶底メガネのしたには、少し目つきは悪いもののそれでも隠しきれない丸くつぶらな瞳。
長いまつ毛に小さなお鼻と少し赤らんだ頬が目に入り思わず、くっ…とハンカチを噛む。
私に勝るとも劣らない……いや、私は美人系の顔をしている自負があるが、カワイイ系として戦ったら負けてしまいそうな程にきゅるっとした顔が出てくるではないか。
うん、まあ、知ってた。
ぶっちゃけ一番可愛い顔してるのマルルだよね。
ミラがたまに悔しそうな顔してるの知ってるし、メガネが割れる度男子が思わずチラ見してるのも知ってる。
「センターは私……ミラとマルルも並べたらバランスがいい……か」
「おい!お前も納得してんじゃねえ!止めろよ!」
「マルル君……ダメかな……」
「ぐっ……うっ…………だ、ダメだろ!ヤダ!俺はやらねぇからな!」
「でもマルル君だけはユリ…………アイドル募集してる人が絶対呼んでって……」
「「え゛」」
流れ変わったな。
ユニちゃーーーん?ユニちゃん?ユニさん??
今何言いかけた?
ユリ……に続く言葉何かなー?言ってご覧?いややっぱ言わなくてもいいかな。
それユリア様の事だろ……!
嘘だろ……このアイドル計画まさかユリア様が主導してるのかな!?
そういえば今日どこか行くって珍しく出かけてたと思ったけど会ってきたのかな!?
かーっ!なるほどね!そいつぁまずいかな!!
見てよほら、マルルの顔真っ青になってるもん。
察しが良いね♡私も急に胃がキュンってしてきたかな。
「…………えっと……その、俺をアイドルにしたいって人は…もしかして結構偉かったりする?」
「え?ユリ…………その人は、それなりに偉いと思う…よ?あ、で、でも気にしないで、断っても別に怒られはしないと思う…………多分。もしあっても私から言っとくから………」
「そ、そうか。なら断──」
「でも、その……凄く楽しみにしてたから、私としては来てくれたら凄く嬉しいっていうか、その……」
「………………………………楽しみに……してんの…………?」
「うん、たいいくさ…………えっと、前に一目見た瞬間から気に入ったらしくて『あの子☆逸材だね、絶対連れてきて☆』って…」
「な、な、な、何とか!何とか断れない!?頼む!お願い!足でも何でも舐める!!頼むユニ!!」
「え……舐めるのはちょっと……あと、その、断るのはいいんだけど……そしたら直接来るかも……」
「おわ、おわわわわわわ、おわわわわわあああーーーーっ!!おわあああああっ!!!」
おわわわったって。はは。
良かったね、マルル。どうしてそんなに真っ青な顔で叫んでるんだい?
海軍元帥様に気に入られたんだって、こりゃあ将来も安泰だね。
…………アイドルとして。
いやぁ……ちょっと、ちょーーーっと話が大きくなってきたかな?
海軍元帥様ってあれでしょ?
主役の本が英雄譚なのに何故かキラキラした女児向けの絵が表紙になってる魔法少女みたいな感じのあの人でしょ?
私びっくりしたよ?初めて見た時、他の英雄譚は渋い表紙してるのに異彩を放つパステル色にさ。
「あ、後ね…その、カレンちゃんには申し訳無いんだけど……その、センター?は決まってて…」
「決まっ……てるんだね?」
「うん、ユ……アイドル募集してる人がやるって」
「いやーーーー!!私なんかバックダンサーやりたくなってきたかな!!!!目立ち過ぎちゃうしなーーーっ!!!」
「ほ、ほんと?なら良かった……それなら私も助かる…」
ぴぴーんと私の耳が違和感をキャッチ。
ピピピピ、危険予測機能に反応アリ。
ここ一月程で鍛え上げられた(不本意)、この先危険があるので今すぐ確認しろセンサーが警戒音を鳴らしている。
「……ユニ?ちなみにだけど、メンバーはどういう予定?」
「え゛…………その、えっと…………あ、あの……アイドル募集してる人と…カレンちゃんと、マルル君と、ミラちゃんと…………あと、その……募集してる人の…知り合い…………かな…………」
「ん成程ねぇ〜〜〜!!」
「あ、あ、あの、でも、その、その人は……あの〜……か、仮面?してる…ミステリアス?担当の人……らしいよ?」
「はいはいはいはい!成程ね!!」
ハイ確定。
これユニも参加してる奴だ。
英雄が揃いも揃って何やってんですかね……
なに?私達☆英雄系アイドルです♡ってか?
どこの世界線なら生まれるアイドルなんだよ……!
しかも見たいか見たくないかでいえば見たいから畜生……!
こんな関わり方して無かったら皆で観に行くくらいには楽しみにしてたと思うから畜生……!
ライネルとミラとファンサ目掛けてサイリウム振ってたわ……!
ちなみにマルルもこの事実に気がついたのかポロポロ泣きながらユニの持ってきた契約書類とやらにサインしている。
やたらゴツイし秘密厳守とかのやったら厳しい条件が書かれた契約書類は怖いかい?
私も怖いかな……今からこれにサインするの……
ちなみにこの話を聞いた暖炉にくべたはずの屍Bが「"
でかい体はよく燃えおるわ。
「あ、ありがとう2人とも!これでユリアもきっと喜んでくれると思う!」
「出てる出てる」
「喜びのあまり機密情報を漏らすなよ」
「その…私は、参加しないけど、参加しないけどね?ちょっと安心したな……」
「嘘の付き方の教科書なかったっけ」
「
そういい、ユニはミラを探しにまたどこかへと走り去って言ってしまった。
残された私達はまた新たな問題が目の前に現れたのだと実感せざるを得なくなり、じわじわと胃が悲鳴をあげ始めてきた。
どうして私は普通に良いよなんて言ったんだ。
考え無しに飛びつきすぎたなぁ…そりゃユニがなんかするってなったら関わってくるよなぁ……
参った参った。
……ま、でもアイドルデビュー出来ることには変わりないし?別にいっか。
よーし可愛く踊っちゃうぞ☆(ヤケクソ)
あのぉ……卒論がもうすぐ終わるのでぇ……頑張ればあと1、2週間でぇ……そしたらまた投稿ペース戻ります……誠にごめんね……