古都、金沢。
大学を中退した伊庭庸二は、日雇い労働者として先の見えぬ日々を送っていた 。周囲の人間からは、疫病神と忌避され 、己の宿業を呪いながら無為な毎日を過ごす 。
ある夜、伊庭は人ならざる異形――怪恨と遭遇する 。それこそが、永く彼を苛んできた災厄の正体であった 。
絶体絶命の窮地に陥った伊庭を救ったのは、怪恨を討伐する異能者、滅恨士を名乗る、潮野泰牙と灰羽霧乃であった 。
「あんたには素質がある」
泰牙の導きにより、伊庭は己が内に秘められた力を覚醒させる 。 絶望の淵にいた一人の青年は、忌むべき宿命に抗うため、二人の少年と少女と共に歩き出す。