【7/20オーバーラップ文庫から発売!】NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした   作:ぜんはいざ

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お待たせしました!
第三部開始です!

また、本作がオーバーラップ文庫から7/20ごろ発売!
後書きまでどうぞお読みくださいませ!


第三章 クリームヒルト編
スキルがレベルアップした。(二回目)


 やあみんな、久しぶりだな。

 ご存知、他の追随を許さないサレ夫の、ニコラス=フリートラントだ。

 

 前世でプレイしたNTR系同人エロゲ、『ルミナスの壊れた日々Ⅲ』に登場する、寝取られヒロインで幼馴染で婚約者のレーア=クライネルトとの婚約破棄に始まったこの物語。

 

 先日は同じシリーズかつ続編の一つ、『ルミナスの壊れた日々Ⅷ』のヒロインである悪役令嬢ヨゼフィーネ=ヴァイデンフェラーの寝取られエンドを、前世の記憶とゴミスキル【ステータスオープン】によって、見事回避した。

 

 これでようやく、俺にも平穏な日々が訪れる。

 そう思っていた時期もありました。

 

「うわああああああああん! ニコえもん、助けてほしいでござるうううううう!」

「ああもう! 鬱陶しい! しかも『えもん』ってなんだよ! 俺はネコ型ロボットじゃねーよ!」

 

 とまあ、廊下に貼り出された学期末テストの結果の前で、間男で変態で盗撮魔で変態でやむなく友人にしてやってるフーゴ=クナップが、顔を涙と鼻水とよだれでぐっちゃぐちゃにして抱き着いてきやがったわけで。

 そのせいで、俺の制服がバチクソ汚れてしまった。泣いていいかな。

 

 で、どうしてコイツが泣きついているかというと、言うまでもなく成績が最下位から数えて片手に入る順位だったためである。

 何せこの皇立学院、成績が悪いとこの後に待っている夏休みは、全て補習に充てられてしまうのだ。

 

 つまり。

 

「諦めろ。お前の夏休みは、ここで終了なんだよ」

「そんなことないでござる! 諦めなければ、試合終了にはならないでござるよ!」

「安○先生に謝れ」

 

 というかコイツ、超小型高性能カメラや盗聴器といったエロアイテムを作るだけの才能があるのに、一般教養は壊滅的。どうやら能力をエロに全振りしてしまった模様。

 

 ん? 俺の成績はどうだったのかって?

 一応俺も、前世では大卒サラリーマンをしていただけあって、それなりに(・・・・・)良い結果だったぞ。

 

「ハア……普段の予習復習を怠っていた結果ですわよ。ニコラスを見習って。後期の授業からはもっと真面目に励みなさい」

 

 溜息を吐き、苦言を呈す学年一位のヨゼフィーネ。

 ちなみに彼女、さっきからずっと俺の右腕にしがみついていている。

 

 というのも、先日の一件により、俺は彼女に好かれてしまった。

 つまり、サレ夫の分際でヒロインを寝取ってしまったのだ。いやいや、この説明では語弊があるな。

 

 とにかく、ヨゼフィーネの好感度を確認したらそういうことだったわけで、俺としても悪い気はしないものの、それはそれでどうすればいいかと、悩みの種である。

 

 だって。

 

「……ヨゼフィーネ様ー。フーゴさんへの苦言にかこつけて、しれっとニコさんと腕組みするのはやめてくださいねー」

「お、お断りですわっ!」

 

 俺の左腕に抱き着いている、取り巻きAの地上最強の生物であるエマ=バルツァーが、ハイライトの消えた藍色の瞳を向けて注意する。

 しかも、ホラー映画に出てきそうな不気味な笑顔で。シャイ〇ングかな。

 

 もしこれが俺に向けられたものなら、間違いなくお漏らししていただろうが、当のヨゼフィーネは顔が少々青ざめつつも、ぷい、とそっぽを向いて明確に拒否をした。

 本当は怖いはずなのに、これも彼女のスキル【悪役令嬢】のなせる(わざ)だろうか。

 

 なお、エロゲ紳士諸兄なら気づいているかもしれないが、今の俺はまさに両手に花。

 加えて、HカップのおっぱいとIカップのおっぱいにサンドイッチされている状況。悔しいか? 悔しかろう?

 

 などと誰に(あお)っているのか分からない(あお)りをしてみるものの、内心困惑しかない。

 

 だってそうだろ? 俺に対するエマの好感度は『ふじこ』で、実際はどう思っているのか分からないし、仮にヨゼフィーネを選択した場合は、【地上最強の生物】の実力を遺憾なく発揮して、俺あるいはヨゼフィーネの息の根を止めることは必至。

 

 それに、だ。

 

 ご存知のとおり、俺はサレ夫に加え前世を含めDT。

 今の状況だってバチクソ嬉しいが、残念ながら一歩前に踏み出す勇気は微塵もなく、興奮度のステータスばかりが溜まり続ける状況というね。

 

 おかげで最近、理性を取り戻すために休み時間の度に『ダ○マの神殿』(別名:トイレ)に籠っては、賢者へのジョブチェンジを繰り返してばかり。そのうち学院中の神殿が、塩素の入ったプールの臭いに(さいな)まれることになること請け合い。

 

(せめてエマの本音が分かれば、こんなに苦労しないんだけどなー……)

 

 俺のことを憎からず想ってくれていることは分かるが、それでも好感度が『ふじこ』である以上、何一つ前に進めない。

 サレ夫でDTの俺は怖がりだから、基本的に待ちの姿勢しか貫けないんだよ。

 

 仮にエマが俺のことを好きだと分かったら、どうするのかって?

 その時は、迷わずエマを選……ぶと、はっきり言えない自分が嫌になる。

 

 たとえ地上最強の生物だろうと、婚約者を寝取られ、裏切られた俺を救ってくれたのは間違いなくエマ。

 もしそうだったのなら、本当は彼女の想いを受け入れるべきだろう。

 

 一方で、ツンデレさんながらも真っ直ぐに想いを伝えようとしてくれ……てないな。一方的に俺が【ステータスオープン】で知っているだけだった。

 とにかく、好意を寄せてくれているヨゼフィーネを切り捨てることも、それはそれでできなくて。

 

(ハア……俺、どうしたらいいのかな……)

 

 こめかみを押さえ、DTサレ夫の分際で贅沢な悩みを抱える俺が溜息を吐いた、その時。

 

 ――パパパパーパーパーパッパパー♪

 

『おめでとうございます。【ステータスオープン】がレベルアップしました』

 

 先日も聞いたばかりのメロディーとともに、そんな台詞(せりふ)(ボカロ声)が脳内で流れたんだけど。




お読みいただき、ありがとうございました!

前書きにもありますとおり、
『NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした』
がオーバーラップ文庫様から7月20日ごろ発売です!

イラストを描いてくださったのは、マッパニナッタ先生です!

しかもしかも、内緒ですが、本作のMVが近日公開予定!
声の出演は、レーア=クライネルト役のあの声優(餅梨〇む)様です……!

オホ声ASMRと合わせて、どうぞお楽しみに!

amazon様など予約も始まっておりますので、どうかどうか、ご購入をお願いいたします!!!
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