【7/20オーバーラップ文庫から発売!】NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした 作:ぜんはいざ
オーバーラップ文庫から7/20ごろ発売!
後書きまでどうぞお読みくださいませ!
「ニコラス殿のせいで、酷い目に遭ったでござる」
次の日の朝、わざわざうちの教室にやって来たフーゴが、悪態を吐く。
昨日も言ったが、全部コイツの自業自得だというのに。
「ねえねえ☆ キモブタセンパイ、何かあったんですか☆」
呼んでもいないのに、いつの間にかユミルの奴までいる始末。
俺の周囲には間男の中でも選りすぐりの奇行種しかいないこの状況、どうにかしてほしい。
「盗聴器をエマとヨゼフィーネ様に没収されたんだよ」
「なんだ、そんなことかー☆」
「ユミル殿まで酷いでござる!」
「あは☆ キモイから近づかないで☆」
「ブヒヒヒヒ!?」
納得顔で頷くユミルに、抗議するふりをして抱き着こうとしたフーゴ。
だがその目論見は読まれており、逆に足蹴にされて醜く鳴いた。
(それなのに、むしろ嬉しそうな表情を浮かべるフーゴは生粋の豚だな)
などとくだらないことを思いながら、二人のじゃれ合いを眺めていると。
「…………………………」
無言で立ち上がり、テオが教室を出て行こうとする。
これから授業だっていうのに、どこへ行くつもりなのだろうか。
(どうやら相当ショックだったみたいだな)
ストーキングをするほど好きだったクリームヒルト先生が、まさか後輩のショタに先を越されたなんて、テオからすれば許せないだろうな。
だけど、これは
どうでもいい話だが、前世でも俺は、NTRはともかくBSSが好きじゃなかった。
だってほら、NTRと違ってBSSは、間男は悪くないし。
考えてもみろよ。ずっと両片想いの幼馴染に告白もできなくて悶々としている間に、他の間男がアプローチをかけて恋人なりセフレなり、あるいは肉便器なりしたとしても、むしろ悪いのは奪われたサレ夫だろ。
なので俺は、BSSのタグがあるものは基本的に体験版までしかプレイしない主義だ。
閑話休題。
(それはともかくとして、一応テオのステータスも視ておくか)
ということで、俺は【ステータスオープン】を発動させると。
――――――――――――――――――――
名前:テオ=ハインケス
性別:男
年齢:16
種族:人間
職業:子爵子息(学生、ストーカー)
スキル:【ストーキング】
経験人数:0人
開発度(口) :2
(胸) :9
(乳首) :87
(クリトリス):0
(膣) :0
(子宮) :0
(尻) :7
(アナル) :74
(その他) :100
好感度(クリームヒルト):100
――――――――――――――――――――
とりあえず、『そりゃそうだよね』って感想と、『嘘だろ!?』って驚きが入り混じって、どう反応していいか分からない。
ストーカーなんだからスキルが【ストーキング】は別にいいんだが、経験人数がゼロなのに乳首とアナルの開発度がおかしなことになってる。
まさかいくら間男とはいえ、俺の友人がチクニストでアナニストだったなんて、軽くショック。
その他の開発度? 男の九九パーセントは、己のスティックを酷使し続ける生き物。別に違和感はないぞ。
むしろ限凸している奴も、中にはいるんじゃないだろうか。思春期男子を舐めるなよ。
「彼はたしか、テオ殿でござったな。一体どうしたでござるか?」
俺がテオを見ていたことが気になったのか、フーゴがおもむろに尋ねる。
アイツとは言葉を交わしたこともないはずなのに、よく名前を覚えていたな。
「さあな。それより、早く教室に戻らないと先生に怒られるぞ」
俺は手を振って追い払うような仕草をすると、フーゴとユミルが揃って『酷い』と言い残し、渋々教室へと戻っていった。
だけど。
「どうするかなー……」
◇◆◇◆◇
「あとはー、ニコさん次第だと思いますよ?」
昼休みの屋上。
エマが俺の口にハンバーグをねじ込みながら、そう答える。もう少し手加減してくれないと、いつか窒息死しそう。
「エマの言うとおりですわね。ですけど、あなたのことだから、彼を助けるつもりなのでしょう?」
同じくタラバガニを殻ごと俺の口の中にねじ込もうと待ち構えているヨゼフィーネが、含みのある笑みを浮かべ、そう告げた。
さすがに殻ごと食べたら口の中がずたずたになりそうなので、お願いだからまずはちゃんと殻を
「むぐぐ……心配こそすれ、今回は別に何もするつもりはないぞ。あいつだって身の程を知っただろうし、さすがに暴挙に出るとも思えないしな」
ねじ込まれたおかずを無理やり飲み込み、俺は答える。
クリームヒルト先生にアルミンという相手がいることはともかく、実はショタ好きという性癖まで知ったのだから。
加えて、もし先生を脅すような真似をすれば、事情を知っている俺にすぐにバレてしまうことになる。
そうなれば、下手をすれば皇立学院を退学。実家からも勘当されて、いつぞやのチャラ男と同じ末路を辿ることになるからな。
「そうなんですねー。……ですけど、クリームヒルト先生のことも野放しですかー?」
「ああ。それこそ、テオ以上にどうでもいい」
レーアの時は、婚約者を寝取った間男を特定し、婚約破棄をするために動いた。
ヨゼフィーネについても、彼女が俺の大切な友達だったから助けただけだ。
いくら『ルミナスの壊れた日々Ⅶ』のヒロインだからって、深い関わりがあるわけでもないんだ。別に間男から助けてやる義理はない。
「ふうん……わたくしとしては、後々面倒にならないように、学院に二人の関係を報告したほうがいいとは思いますけど……」
「まあな」
ヨゼフィーネの言うことには一理あるが、そうなったらそうなったで、逆にテオが暴走してしまうおそれもある。
皇立学院の教官の地位を追われアルミンと破局すれば、テオもストーカーし放題だろうし。
「そういうわけで、この話はおしまい。さっさと昼メシを済ませて……」
「そうですねー! ということで、今度はこの卵焼きを食べてくださいー!」
「待ちなさい! 次はこのローストビーフですわよ!」
「むごおっ!?」
二人が争うようにおかずをねじ込まれ、昼休み終了のチャイムが流れる頃には、俺は窒息寸前で床に転がっていた。
お読みいただき、ありがとうございました!
『NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした』
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