【7/20オーバーラップ文庫から発売!】NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした   作:ぜんはいざ

122 / 125
発売までいよいよ明日!
オーバーラップ文庫から7/20発売!
後書きまでどうぞお読みくださいませ!


寝取られ人妻女教師とのお食事が、ただですむはずもなく。

「それでね! あの人ったら、いつも仕事仕事って、全然相手にしてくれないの!」

「は、はあ……」

 

 こんばんは、ニコラスです。

 俺は今、帝都の繁華街にあるちょっと高級そうな食堂で、クリームヒルト先生の愚痴を聞かされております。

 

 酒? 俺は飲んでないけど、彼女は既に二本目のワインボトルに手をかけており、この後酔っ払いを介抱しないといけない予感しかない。クッソ面倒である。

 

 ちなみに。

 

「「…………………………」」

 

 少し離れた席からは、エマとヨゼフィーネがこちらをバチクソ(にら)んでおります。

 

 だけど、言い訳をさせてほしい。

 俺だって、決して先生と食事に行きたかったわけじゃないし、それなら二人と一緒に行くほうが何百倍もよかった。

 

 それができないのには、理由があって。

 

「…………………………っ」

 

 彼女達とは別の席から、これまた射殺すような視線を向ける、テオの野郎がいるからだよ。

 アイツ、結局寄宿舎に帰らずに、俺達の後をつけてきやがった。ストーカーかよ……って、ストーカーだったわ。

 

「せ、先生も補習まで受け持って、大変ですね……教官としての本来の仕事だってありますし」

「そうなのよ! ……君も当然知っていると思うけど、ここ最近の学院の不祥事で一部の教官が捕まって、上のほうも色々と対応に追われていて、慢性的に人手不足なの」

 

 『あんな(くず)教官、いなくなって当然だけどね』と言って苦笑すると、クリームヒルト先生はグラスに注がれたワインを一気に(あお)った。

 言うまでもなく、『(くず)教官』とは間男の一人であるゴブリンのことである。

 

「……でもね、そんな大変な時だからこそ、私は教官として手を抜くわけにはいかないの。混乱しているはずの生徒達を、正しく導くためにも」

 

 うつむき、彼女はそう(つぶや)く。

 教官としての矜持(きょうじ)なのかもしれないが、一方でショタに手を出していることについては、弁明のしようがないのではなかろうか。

 

 とりあえず。

 

「ところで……最近、先生は一年生のアルミンと一緒にいるところをよくお見かけするのですが……」

 

 酔いも回って口も軽くなったと思った俺は、探りを入れてみることにした。

 ここで彼女が、ぽろっと余計なことを言ってくれることを期待して。

 

「なによ。特定の生徒に肩入れしすぎって言いたいのかしら?」

「い、いえいえ、そういうわけじゃ……」

「まあ、否定はしないわ。……だって彼には、そういう人が必要だもの」

 

 空になったグラスに、クリームヒルト先生は切なげな表情を浮かべワインを並々と(そそ)ぐ。

 彼女には彼女なりの、理由があるとでも言いたげに。

 

「……これは、私の独り言よ」

 

 そんな前置きをして、クリームヒルト先生が語り始める。

 

 アルミンの両親――ノイベルト伯爵と夫人は夫婦仲が悪く、その矛先が幼い頃から彼に向けられ続けてきたこと。いわゆる虐待というやつである。

 そんな彼の処世術は、屈託のない笑顔を作り両親のご機嫌を取ること。

 

「そして彼は、いつしか本当の笑顔ができなくなり、それ以外の表情も忘れてしまったそうなの。だから私は、アルミン君の担任として、心を取り戻せないかと試行錯誤をしているというわけ」

 

 その手段が、セ〇クス……ってこと? ちょっと飛躍し過ぎじゃないかな。

 ショタものの同人誌なんかでは、たまにそういうストーリーもあることは否定しないが。

 

「えーと……じゃあ、先生はどうやって彼を慰めているんです?」

「もちろん、両親……特に母親にしてもらえなかったことよ」

 

 普通の母親は、息子とセ〇クスなんてしないのだが。

 だけど興味はバチクソあるので、できれば具体的に内容を教えてもらいたい所存。

 

 何せ『ルミナスの壊れた日々Ⅶ』では、ナレーションで二人が不倫関係だということが語られはするが、肝心のセ〇クスシーンは登場していない。

 つまり、あの生徒指導室の中でどんなことが行われているのか、ルミナスシリーズを全てプレイしたエロゲマエストロの俺は、その謎を知る義務も権利もあるわけで。

 

 だって、ショタがオホ声出すなんて、絶対にアブノーマルだと思うし。興味しかない。

 

「それって、どんな……」

「ん? ニコラス君だって、してもらったことあるでしょ?」

「ありません(断言)」

「そう、なの……」

 

 クリームヒルト先生の瞳に、憐憫(れんびん)のようなものが浮かぶ。

 そんな『可哀想な子』みたいに俺に視線を向けるの、やめてくれないかな。

 

 というか普通の一般家庭では、母子相姦なんて起こらないんだが。教官として、それは特殊性癖であることを認識してほしい。

 

「だったら、今度君にもしてあげようか……?」

「っ!?」

「「っ!?」」

 

 思いがけない提案に、息を呑む俺。

 離れた席にいるエマとヨゼフィーネが、がたんっ! と勢いよく立ち上がる音が聞こえた。怖くて振り返れない。

 

 距離があるが、あの二人は俺達の会話を全て聞いている。

 どうやって? フーゴから没収した盗聴器でだよ。

 

 先生とサシで食事することになって、二人が有無を言わさず持たせたのだ。

 

 だから、俺達の会話が聞こえていないのは、テオだけ。

 その証拠に、会話が気になって(いら)立ちを隠せないのか、さっきから親指の爪を噛みまくっているぞ。

 

「せ、先生、それはまずいですよ……っ!? だって俺達は、教官と生徒で……」

「そう、かもしれないわね。でも、別にやましいことでもないわ」

 

 世間一般では、やましいことにカテゴライズされるんだよ。

 

 だが、さすがは寝取られヒロインだけのことはあるな。倫理観がぶっ壊れてやがる。

 脳内では全力でお願いしたい俺と、断るべきだと訴える俺がせめぎ合っていた。

 

「いいじゃない……ね?」

「だ、駄目で……っ」

 

 妖艶な笑みを浮かべ、クリームヒルト先生の細くしなやかな指が伸び、俺の耳に触れた。

 緊張のあまり、身動きができず硬直してしまう。

 

 そして。

 

「別に、耳かきをしてあげるくらい」

 

 俺の期待を返せ。




お読みいただき、ありがとうございました!

『NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした』

オーバーラップ文庫様から7月20日発売!
既に全国の専門店様や書店様で、店頭に並んでおります!

マッパニナッタ先生のエッチなイラストや、餅梨あむ様の帯コメントやボイスPVとともに、どうぞお楽しみくださいませ!

amazon様など各電子書店でも絶賛予約中!
どうかどうか、ご購入をよろしくお願いいたします!!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。