【7/20オーバーラップ文庫から発売!】NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした   作:ぜんはいざ

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二人目の間男はアルバイトBである。

「フーゴ、そっちは?」

『グフフ……今のところ、動きはないでござる』

 

 フーゴからの通信を受け、ひとまず安堵(あんど)する。

 今日の補習であれだけやらかしたから、テオが暴挙に出てもおかしくないと踏んだ俺は、フーゴの奴に監視を頼んだのだ。

 

 なお、通信には盗聴器を使用している。

 つまり、互いに盗聴器の送信機と受信機を持つことで、遠距離での通信を成立させたのだ。

 

 ただし。

 

「……目的を終えたらー、ちゃんと返してくださいね?」

「それはもう、わたくし達のものですわよ!」

 

 エマとヨゼフィーネに返してもらった時は、クッソ渋られたけどな。

 今もこうして、二人からジト目を向けられているわけだし。

 

 というか、盗聴器が彼女達の私物と化している状況、おかしくない?

 

(まさかこの二人、盗聴器を使って何か企んでいる、とか……?)

 

 そう思い至ったりするも、俺はすぐに振り払うようにかぶりを振る。

 余計なことは考えるな。そうじゃないと『刈るぞ』と、二人の視線がそう言ってる。

 

 ちなみに俺達三人は、クリームヒルト先生を監視していた。

 今日は残業のようで、彼女は今もなお教官室で仕事に勤しんでいるのだ。

 

 その時。

 

「クリームヒルト先生」

「あ……〝クリストフ〟先生……」

 

 彼女の後ろから、ぽん、と肩を叩く二十代後半の男。

 俺はこの男のことを、おそらく皇立学院の誰よりも知っている。

 

 当然だ。

 何せコイツこそ、『ルミナスの壊れた日々Ⅶ』に登場する間男の一人――。

 

 ――〝クリストフ=シュプリンガー〟なのだから。

 

 ちなみに俺は、この男がルミナスシリーズに登場する数多(あまた)の間男の中で、最も嫌いと言っても過言ではない。

 何故かって? 間男の分際で、イケメンだからだよ。

 

 アッシュグレーの髪に甘いマスク、細マッチョで手足も長くスタイル抜群。

 おまけに物腰も柔らかく、微笑むだけで保護者のマダム達は全員骨抜きにされてしまう……と、製作した同人サークルの支援サイトで紹介されていた。クッソムカツク。

 

 とはいえ。

 

(その本性は、女性を食い物にする(くず)野郎だけどな)

 

 そのイケメンを武器に次々と人妻を寝取り、散々(なぶ)り尽くして飽きたら捨てる。

 しかもその廃棄先は、帝都の闇組織だったり闇市場をうろつく浮浪者だったり。

 

 被害に遭った人妻や寝取られた夫から、恨まれたりしないのかって?

 

 残念ながらこの男、ヨゼフィーネの実家であるヴァイデンフェラー家より数段劣るとはいえ、一応公爵子息なんだよなー……。

 だから実家の権力を使って、そういった悪事は全てもみ消している。本当に、(たち)が悪い。

 

 救いがあるとすれば、人妻専門のため女子生徒に被害がないということくらいだろうか。

 

 ということで、俺はお約束の【ステータスオープン】を発動すると。

 

――――――――――――――――――――

名前:クリストフ=シュプリンガー

性別:男

年齢:29

種族:人間

職業:教官、公爵子息、アルバイトB

スキル:【ただ今係争中】

経験人数:369人

開発度(口)    :89

   (胸)    :84

   (乳首)   :93

   (クリトリス):0

   (膣)    :0

   (子宮)   :0

   (尻)    :100

   (アナル)  :100

   (その他)  :100

好感度(クリームヒルト):47

――――――――――――――――――――

 

 さて……俺、どれからツッコミを入れたらいいかな。

 

 まずスキルが【ただ今係争中】って、寝取られたサレ夫連中から訴えられてるじゃねーか。

 公爵家の権力を使ってもみ消すつもりなのかもしれないが、いずれにせよ高額な示談金は避けられないところ。

 

 アナルの開発度に関しては、もうこの世界はそういう世界だと割り切っているのでいいとして。(よくない)

 

 その他はともかく、尻の開発度がカンストってどういうことだよ。

 あれか? 趣味はスパンキングだったりするのか?

 

 おまけにだよ。職業の項目に『アルバイトB』ってあるんだが。

 まさかとは思うが、コップと同じバイトをしてるってことでOK?

 

 逆に意外だったのは、クリームヒルト先生に対する好感度。

 これまで登場した間男達は、いずれもヒロインへの好感度はカンストしていたのに、クソイケメンに関してはそうではなかった。

 

 つまりこの男にとって、人妻に手を出すことは息をするようなもので、ちょっと興味を惹かれた程度ですぐに寝取るってことなんだろうな。(くず)過ぎる。

 

「あまり仕事に根を詰め過ぎないで、今日のところは切り上げてはどうですか?」

「……そうですね」

 

 優しい声で告げるクソイケメンに対し、クリームヒルト先生は抑揚のない声で相槌を打つ。

 振り返りもしないところを見ると、あまり好きではない模様。

 

 ということで。

 

――――――――――――――――――――

名前:クリームヒルト=マンシュタイン

性別:女

年齢:27

種族:人間

職業:教官、マンシュタイン伯爵夫人

スキル:【荒○行動】

経験人数:2人

開発度(口)    :43

   (胸)    :38

   (乳首)   :55

   (クリトリス):94

   (膣)    :13

   (子宮)   :2

   (尻)    :10

   (アナル)  :1

   (その他)  :22

好感度(クリストフ):0

――――――――――――――――――――

 

 案の定、クズイケメンに対する好感度はゼロ。

 ひょっとしたら、この男が人妻を寝取りまくっていることを知っているのかもしれない。

 

「実は最近帝都に、美味しい海鮮系のレストランがオープンしたんです。ですが、一人で入るには勇気がなくて、先生にご一緒していただけると大変ありがたいのですが」

「申し訳ありません。この後別件がありますので」

 

 静かに席を立つクリームヒルト先生は冷たく告げると、一瞥(いちべつ)もくれず教官室を出て行った。

 

「……………………チッ」

 

 クソイケメンは彼女の背中を見つめ舌打ちをして、もう用はないとばかりに同じく教官室を去る。

 

「ニコさーん、追いかけますかー?」

「……いや、今日のところはもう何も起こらないだろう」

 

 ということで、俺達も撤収を決めたのだが。

 

(それにしても……)

 

 クソイケメンの登場で、覚えた違和感。

 本来『ルミナスの壊れた日々Ⅶ』は、プロローグの段階で四人全ての間男が登場する。

 

 だが、テオはともかくとして、今のところ二人の間男が現れた。

 

 ただし。

 

(コップが退場したタイミングで、クソイケメンが登場とかあるのか?)

 

 今は夏休み。もちろん、まだゲーム本編は開始されていない。

 こんなことがある可能性もなくはないが、だからといってこうもタイミングよく次の間男が登場することが、あるのだろうか。

 

「ニコさーん!」

「早く行きますわよ!」

「あ、ああ。今行く」

 

 俺は手を振る二人に駆け寄ると、この場を後にした。




お読みいただき、ありがとうございました!

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読者の皆様の応援のおかげで、書泉ブックタワーのライトノベル週間ランキングでも12位、同日にオーバーラップ文庫様から発売された作品中2位でした!
もちろん、新シリーズ8作品中1位です!

今後も『NTRエロゲ』についてのイベント告知などが控えておりますので、どうぞお楽しみに!

それでは皆様、どうかどうか、本作のご購入をよろしくお願いいたします!!!
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