【7/20オーバーラップ文庫から発売!】NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした   作:ぜんはいざ

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これは二兎を追うしかないかもしれない。

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名前:エルマ=バルドベルク

性別:女

年齢:16

種族:人間

職業:学生(侯爵令嬢、肉便器)

スキル:【幸運欠乏症】

経験人数:1人

開発度(口)    :99

   (胸)    :99

   (乳首)   :99

   (クリトリス):99

   (膣)    :99

   (子宮)   :99

   (尻)    :99

   (アナル)  :99

   (その他)  :99

好感度(ルートヴィヒ):0

――――――――――――――――――――

 

 これ、ひょっとして胸糞案件なのでは。

 

 まず、父親のルートヴィヒが魔物なのに、彼女は人間。そこから察するに、血の繋がりがないのだろう。

 次に、開発度はオール九九で職業が肉便器。経験人数も一人だし、おそらくはルートヴィヒが調教したものと思われる。

 

 何より。

 

(好感度が〇って時点で、あの男が無理やり手を出したってことに他ならない)

 

 どういった経緯で親子関係になっているかは分からないが、いずれにせよ碌な理由じゃないはず。

 いずれにせよ、あんな醜いオークはこの世界にいてはならない……って。

 

「ふ、二人ともどうした?」

 

 気づけばエマもヨゼフィーネも、とても険しい表情をしていた。

 俺、また何かやらかしたのだろうか。

 

「……ニコさんがその顔をする時は、きっと誰かが酷い目に遭っている時です」

「そして、誰よりもあなたが怒っている時ですわ。なら」

 

 そう言って、二人は顔を見合わせると。

 

「ニコさんが許せない、そんなクソ野郎は」

「地獄に叩き落してやりますわ」

 

 ああ、そうか。

 二人は俺の怒りに気づいて、一緒に怒ってくれたわけか。

 

「……二人とも、クソデブオークを排除するの、手伝ってくれるか?」

「はい!」

「もちろんですわ!」

 

 彼女達の気持ちが嬉しくて思わず顔が(ほころ)びそうになるが、今はまだ我慢だ。

 醜いオークの犠牲になってしまったエルマと、その魔の手が目と鼻の先まで伸びてきているクリームヒルト先生。

 

 彼女達が救われた時、俺は盛大に(わら)ってやる。

 ルートヴィヒ=バルドベルクが、地獄に堕ちる様を眺めて、な。

 

 それはさておき。

 

(エマもヨゼフィーネも、バチクソ最高過ぎて、どちらかを選ぶとか無理)

 

     ◇◆◇◆◇

 

「フーゴ」

「ブヒッ!?」

 

 教官室を通路の陰から監視していたフーゴに声をかけると、思い切り肩をビクッとさせた。

 やましいことをしているわけじゃ……いや、してるのか?

 

「お、驚かさないでほしいでござる」

「悪い悪い。で、何か動きはあったか?」

「とりあえず、テオ殿に関してはあの調子でござるよ」

 

 フーゴが指差した先には、扉に耳を当てて盗み聞きをしているテオの姿が。

 アイツ、もうストーカーだってことを隠す気がないだろ。

 

「教官室の中はどうだ?」

「時々怒鳴り声が聞こえるでござるが、それだけでござる」

「そうか」

 

 醜いオークは、いつ、どのタイミングで、クリームヒルト先生を自宅に呼び出すつもりなのか。

 

 すると。

 

「デュフフ……ではクリームヒルト先生、明日の夜待っておりますぞ」

 

 扉を開けて出て……いや、相変わらず腹がつっかえているルートヴィヒが、ニヒルな笑みを浮かべ告げる。

 クッソ腹立つ笑い方だが、今は我慢だ。

 

(だけど、明日の夜か……)

 

 その時にあの男は、クリームヒルト先生を寝取るつもりなんだろう。

 といっても、寝取るというより拉致監禁からの調教だろうが。それ、もはや寝取りじゃねーだろ。

 

 いずれにせよ、残された時間は一日と少し。

 その間に、醜いオークをきっちり追い込むとして。

 

「先生」

「ニコラス君……」

 

 昨日よりも明らかに憔悴した様子のクリームヒルト先生。

 それだけクレームが激しかったのか、他にも何か言われたのか。

 

「ちょうど聞こえましたよ。先生は明日の夜、本当にあの男の屋敷を訪ねるんですか?」

「……仕方ないのよ。エルマさんも交えてとなると、明日の夜しか都合が悪いらしくて」

「それ、学院では駄目なんですか? わざわざ訪ねるほどじゃないと思いますけど」

「そうね……」

 

 この様子だと、彼女はルートヴィヒの屋敷に行くだろうな。

 ただ。

 

「気になったんですけど、エルマさんも同席って、必ず必要なんですか? 彼女、今日は補習を受けに来てましたし、それぞれ個別に話をしたほうが……」

「そういうわけにはいかないの。……おそらくだけどエルマさん、父親から虐待を受けているみたいだし」

 

 どうやらクリームヒルト先生は、エルマの安全確認も兼ねて同席を求めた模様。

 あの男の屋敷に行くことにしたのも、ひょっとしたら虐待の事実を確認するためなのかもしれない。

 

 生徒思いの先生なのはいいが、危なっかしいことをする。

 

「……分かりました。本当は止めたいですけど、先生の意思も固いみたいですし、これ以上は言いません」

「そうしてくれると嬉しいわ。……本当に、ありがとうね」

 

 クリームヒルト先生は、顔に疲れが(にじ)みつつも、柔らかい笑みを浮かべた。

 

 そして。

 

「ニコさん、これからどうしますかー?」

「何でしたら、ヴァイデンフェラー家の力を使って、あの男を従わせても……」

「とりあえず、ヨゼフィーネの提案はありがたいけど却下な。それだと、あの男の罪がうやむやになりかねないし」

 

 ヴァイデンフェラー家が絡むと分かれば、醜いオークはきっと隠蔽を図るに違いない。

 俺としても、それでは困る。

 

 ちゃんと痛い目に遭わせてやらないと、な。

 

「でしたら……」

「もちろん、どうするかは考えているよ」

 

 そう言うと、俺は口の端を持ち上げた。




お読みいただき、ありがとうございました!

『NTRエロゲに転生して婚約者を寝取られた俺を救ったのは、地上最強の取り巻きモブ女子Aでした』

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