NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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好感度がバグってる。

「ニコラスさんは退学になった黒い人を含め、どうしてそこまでするんですか?」

 

 エマはいつものようにニコニコしてこそいるものの、真剣な眼差しで俺を見つめ、尋ねた。

 

「ま、まあ、レーアは婚約者だし、あいつに降りかかる火の粉は払ってやらないと……」

「本当にそれだけですか?」

「う……」

 

 エマに追及され、俺は思わず目を逸らす。

 言ったとおり、レーアを寝取ろうとする、あるいは寝取った間男を排除する。それは前世の記憶が蘇ってからの、俺の最大の目的なのは間違いない。

 

 だけどそれは、あくまでもレーアと婚約破棄をするための証拠集めのためで。

 

「あのチャラチャラした黒い人が婚約者に悪いことをしようとした時、確かにニコラスさんはそれを阻止しました。でも、もしそれが目的なら、黒い人が手を出そうとするよりも、もっと早くに止めていたはずです」

「…………………………」

「教えてください。ニコラスさんが何をしようとしているのか、何がしたいのか」

 

 藍色の瞳で真っ直ぐ俺を見つめ、エマは訴える。

 どうして彼女は、そんなことを聞きたがるんだろうか。

 

 だけど。

 

「……君の言うとおり、俺は別にレーアを助けようと思ってやっているわけじゃない」

 

 気づけば俺は、言わなくてもいいことを吐露(とろ)していた。

 もちろん、エロステータスが見えることは隠して。

 

「その……確証があるってわけじゃないけど、レーアが浮気……しているかもしれなくて」

「浮気、ですか……?」

 

 オウム返しのように聞き返すエマに、俺は頷く。

 

「厳密には浮気というより……ほら、あのチャラ男がそうだったけど、レーアを脅したりして無理やり言うことを聞かせて、それで関係を持ってしまった……なんてこともあるんじゃないかなー、と」

「…………………………」

「かといってレーアにそのことを尋ねる勇気もなくて、だったら自分で調べて、あいつが浮気をしているのか、そうじゃないのか、確かめるしかないと思ってさ」

 

 まあ、浮気じゃなくて寝取られだけどな。

 そして『浮気の疑い』なんて言っているが、寝取られていることは既に確定。俺は婚約破棄をするための証拠集めをしているに過ぎない。

 

「とまあ、そんなところだ。これはあくまで、俺個人が興味本位でやっているだけだよ」

 

 肩を(すく)め、俺はおどけながらそう言った。

 自分で口にしておいて何だが、本当にくだらない理由だ。

 

 実際、間男には制裁する気満々だが、レーアについては婚約破棄をするってこと以外は特に考えてないし。

 web小説や無料動画なんかでよくある浮気相手へのざまぁに比べたら、なんて生ぬるいことだろうか。

 

「なんかごめんな。こんなくだらないことに付き合わせてしまって……って」

「そんなこと、ないですよ」

 

 俺の手を取り、見つめるエマ。

 その表情は相変わらずのニコニコ笑顔なのに、どうしてか俺には彼女が泣きそうになっているように見えた。

 

「つまりニコラスさんは、婚約者が浮気しているかどうか事実を突き止めようとしていて、あのチャラチャラした黒い人やフーゴさんは、その浮気相手の候補だったってことですね」

「理解が早くて助かる」

 

 平静を装って頷いてみせるが、結局のところ俺が婚約者を間男に寝取られたサレ夫なんだってことを暴露してるだけなんだよな。

 なのにどうして俺は、心が軽くなったような気がするんだろうか。

 

 やっぱり俺、寝取られた事実を一人で抱え込んでいて、色々とストレスが溜まってたのかもしれない。

 

「……だったらわたし、婚約者の浮気の真偽を確認できるまで、ニコラスさんのお手伝いをしますから」

「い、いやいや、俺の話を聞いてよく分かっただろ。わざわざエマが、これ以上付き合うようなことじゃないし、これからは俺一人で……」

「駄目ですよー。最後までお付き合いしますからね」

 

 どうやらエマは、引き下がるつもりはないらしい。

 まったく……レーアの寝取られの証拠集めや間男への制裁なんて面白いものじゃないし、むしろ人間の嫌な部分なんて見せたくないんだけどなあ……。

 

 だけど。

 

「その……ありがとう」

「いいえー。どういたしまして」

 

 俺の話を聞いた上で手伝うって言ってくれたことがやっぱり嬉しくて、俺は感謝の言葉を告げた。

 エマもエマで、俺が申し出を受け入れたからか、メッチャ嬉しそう。普段の三倍はニッコニコである。

 

「だけど、どうして俺の手伝いをしようなんて思ったんだ?」

「んふふー。まあいいじゃないですか」

 

 残念ながら、答えるつもりはないらしい。

 というか、ただでさえエマはルミナスシリーズのヒロイン達に負けない美少女なんだぞ? こんなに優しくされたら、軽く(ほだ)されちゃうだろ。ただし、アナニスタな地上最強の生物だということを忘れてはならない。

 

 ……それを踏まえても、きっと俺のエマへの好感度ステータスは爆上がりしているだろうけど……って。

 

(そういえば、エマの好感度って……)

 

 俺は、今まであえて見ないようにしていたものに目を向ける。

 

――――――――――――――――――――

名前:エマ=バルツァー

性別:女

年齢:16

種族:人間

職業:辺境伯令嬢(学生)

スキル:【地上最強の生物】

経験人数:0人

開発度(口):0

開発度(胸):0

開発度(膣):0

開発度(尻):100

好感度:0

――――――――――――――――――――

 

 んー……やっぱり好感度はゼロだ。悲しいほどゼロだ。

 

 『ルミナスの壊れた日々Ⅲ』における好感度は三〇を標準として、関係性やその後の選択肢によって上下する。もちろん一〇〇が最大値だ。

 

 つまり、エマの俺に対する好感度は最悪ということになる。

 

 ……このステータス、実はバグってない?

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