NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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救ったのは、サレ夫ではなく間男。

「単位が欲しいんだろう? なら俺の言うとおり、さっさと裸になれ」

「…………………………」

 

 ゴブリンはそんなことを告げると、おもむろに自分のズボンを一気に下ろしやがった。

 もうこれだけで教官として色々とアウトなので、今この現場を押さえれば、ゴブリンの人生は終了するだろう。

 

 レーアもしばらく逡巡(しゅんじゅん)していたが、観念したのかブラジャーに手をかける。

 

「ニコさん、どうしますかー? もう中に押し入っちゃいます……?」

「いや、まだだ」

 

 別にレーアが襲われるところを見たいわけじゃない。

 ただ、ゴブリンがレーアを寝取った間男で間違いないのか、それを確かめたいだけ。

 

 そうじゃないと、正式に婚約破棄をすることができないから。

 

「……言ってしまえば、わたしはあの婚約者とは何の関係もないですし、どうなろうと知ったことではないんです。でも、ニコさんはそうじゃないですよね?」

「…………………………」

 

 いつもの笑顔と間伸びした言葉遣いは鳴りを潜め、エマは真剣な表情で尋ねる。

 ああ、分かってる。いくら婚約破棄の証拠集めのためとはいえ、レーアが被害に()うのを、このまま指を(くわ)えて見ていてはいけないことくらい。

 

 俺は……。

 

「……悪い。せっかく証拠集めのために協力してもらってるのに、全部台無しにしてしまうけど……その、いいか?」

「んふふー、もちろんです」

 

 眉根を寄せ、絞り出すような声でそう告げると、エマはどこか得意げに笑った。

 まるで、俺がそう答えることが分かっていたかのように。

 

「フーゴもそれでいいか?」

「ハア……仕方ないでござるな。本当は、せめてあの生のG乳を拝みたかったところ……い、いやいや冗談でござるよ!」

 

 調子に乗って余計なことを言ったフーゴだが、エマを見るなり血相を変えて否定した。気をつけないと本当に命を刈り取られるぞ。

 

「じゃあ行くぞ!」

「はい!」

「ござる!」

 

 俺達は立ち上がり、部室の扉の前へと駆け出す……んだが。

 

「何をしている!」

「「「っ!?」」」

 

 それよりも早く部室に飛び込んだ、一人の男子生徒。

 

 それは。

 

「イーヴォ教官……こんな真似をして、ただで済むと思うな!」

 

 下半身が丸出しのゴブリンの前に立ちはだかる、四人目の間男――ユリアン=レッツェルだった。

 

「……先、越されちゃいましたー」

「だなー……」

 

 まるで物語の主人公のように颯爽(さっそう)と現れ、下着だけとなっているレーアの肩に着ていた制服をかけるユリアン。

 その紳士的な態度、とても『ルミナスの壊れた日々Ⅲ』でレーアを肉便器に堕とす間男と同一人物とは思えないんだが。

 

「きき、貴様……!」

「教官でありながら女子生徒……いや、貴族令嬢に手を出そうとしたんだ。覚悟しておけ」

「ぐ……ぐぐ……っ」

 

 折れてしまいそうなほど強く歯ぎしりをし、ユリアンを睨みつけるゴブリン。

 間男同士が対峙するこの絵面……なんだこれ。

 

「行こう」

「あ……」

 

 しばらく睨み合ったかと思うと、もう用はないとばかりにレーアの手を取り、部室を出ようとするユリアン。

 レーアも満更でもないようで、かけてもらった制服でGカップのおっぱいを隠しつつ、僅かに頬を赤く染めていた。本当になんだこれ。

 

 だけど。

 

「君達は……」

「よ、よう……」

 

 既に部室の扉の前で成り行きを見守っていた俺達が、二人と鉢合わせしてしまうのは当然で、気まずくなってしまったこの空気もやむなしである。

 

「……彼女は君の婚約者なんだろう? だったら、もっと早く助けに来るべきだ」

「面目ない……」

 

 間男のコイツに指摘されるのは(しゃく)だが、事実だからしょうがない。

 俺が批判を甘んじて受け入れると、ユリアンはレーアを連れて、そのままこの場を去って行ってしまったんだが。あれえ? ここは婚約者である俺に、レーアを引き渡すところじゃないのか?

 

「どうするかな、これ」

「で、ですねー」

 

 結局この場には、置いてけぼりになった俺とエマ、フーゴ、そして下半身丸出しで立ち尽くすゴブリンだけとなった。なんなんだ一体。

 

     ◇◆◇◆◇

 

「それでー……あなたは今まで単位をちらつかせて女子生徒を誘い出し、教官としてあるまじき行為をしてきたんですよね?」

「…………………………」

 

 下半身どころか、全身裸で縛られ正座するゴブリンを、ニコニコ顔のエマが詰問する。

 もちろん彼女の目は笑ってないぞ?

 

 ちなみにあの後、ゴブリンは俺達から脱出を試みようとしたが、あえなくエマに拘束され今に至っている。

 どうしてわざわざ裸にしたのかって? エマが服をつかんで捕らえようとした時、勢い余ってビリビリに破けたんだよ。俺達だってゴブリンの裸なんか見たくないから。

 

「早く答えろよ。俺達も暇じゃないんだ」

「ぐ……っ」

 

 無理やりゴブリンの頭を床に押さえつけ、俺は尋ねる。

 ステータスを見た限り、既にかなりの女子生徒が犠牲になっていることは確実。こんなクズに情けをかけてやるつもりはさらさらない。

 

 ただ、それを証明するためには、証拠がない以上は直接自白させるしかない。

 

 とはいえ。

 

「まあいいけどな。どうせアイツ……ユリアンが学院に報告したら、オマエの人生はいよいよ終わり。下手をすれば死刑かもな」

「ヒッ!?」

 

 さすがに死刑というワードにはビビったのか、ゴブリンは軽く悲鳴を上げた。

 

「な、何を証拠に! そもそも俺は、あの女にはまだ(・・)手は出してないんだぞ!」

「へえ……まだ(・・)、ねえ」

「そ、そうだ!」

「つまりレーア以外の女子生徒には、手を出したってことだよなぁ?」

「っ!?」

 

 語るに落ちるとはこのことだが、そんなことよりも、俺にとって何よりも重要なことが一つある。

 

 それは――。

 

 ――レーアは、ユリアンの奴に寝取られたことが確定したってことだ。

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