NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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抗えないIカップの魔力。

「エマのクラスメイトで友人の、ヨゼフィーネ=ヴァイデンフェラー様だよ」

「えええええええええー!?」

 

 さすがのエマも驚いたようで、普段からは考えられないほど大きな声で叫んだ。

 なお、フーゴの奴は話についていけない様子だが、何故か腕組みをして分かっているぞ感を出すためにうんうん、と(うなず)いていたりする。

 

「ど、どうしてここでヨゼフィーネ様が出てくるんですかー! ……まさかとは思いますけど、ニコさんとヨゼフィーネ様は、特別な関係……」

「そんなわけないだろ。というかそれは俺じゃなくて、ユリアンとの間にあるんだよ」

「あの男と!?」

 

 エマが俺とヨゼフィーネの仲を疑ったので補足したら、もっと驚かれた。……というより、いつもの笑顔から険しい表情に変わった。

 

「まあとにかく、詳しくはヨゼフィーネ様をお呼びしてから一緒に説明するよ。ということで」

 

 俺はくるり、と振り返ると。

 

「っ!? ななな、なんですの!? わ、わたくしはたまたまこの近く通りかかっただけですわよ!? ええ、そうですの!」

 

 などと訳の分からないことを言って、慌ててこの場から離れようとするヨゼフィーネ。その後ろには、お腐れ様の取り巻きBであるローザもいた。

 

「というか、どこに行くつもりですか。ここはヨゼフィーネ様のクラスですよ?」

 

 そもそもエマとフーゴは同じクラスだし、わざわざ二人に来てもらうんじゃなく俺が行ったほうが早いということで、この教室に来ていたんだからな。

 それに、俺のクラスにはレーアがいる。できる限り俺達の会話を聞かれたりしたくない。

 

 何せ、レーアとユリアンはNTR関係で繋がっているのだから。

 

「べべ、別に仲間外れにされて寂しかったとか、そんなのじゃありませんわよ! その……あなたが婚約者がいるにもかかわらず、わたくしの大切な友人を毒牙にかけるかもしれないから、監視するために……!」

 

 つまり要約すると、ヨゼフィーネは仲間外れにされたと思い寂しかったと。

 だから俺達の周囲をうろうろして、構ってほしかったってわけだな。なんだこの悪役令嬢は。バチクソ可愛いかよ。

 

「まさかー、そんなつもりはありませんよ。わたしにとって、ヨゼフィーネ様は大切な親友なんですからー」

「ちょ!? は、離れなさい!」

 

 エマも俺と同じことを思ったんだろう。満面の笑みを浮かべ、ヨゼフィーネに抱きついた。

 鬱陶(うっとう)しそうにエマを引き剥がそうとする彼女の口元は、言葉や態度とは裏腹にゆるっゆるである。

 

「何というか、大変だな……」

「……そうでもない。むしろヨゼフィーネ様を見てると楽しい」

 

 とりあえず労いの言葉をかけてみたら、取り巻きBからはそんな答えが返ってきた。

 エマもそうだけど、ヨゼフィーネに対する扱い……取り巻きが取り巻きしてない。

 

 じゃあなんでゲームでは〝取り巻きA〟とか〝取り巻きB〟って扱いにしたんだよ。

 

 もし前世だったら、俺は間違いなく支援サイトのコメント欄に色々と書き込んでいただろうな。

 

「ではニコさん。ヨゼフィーネ様もいることですしー、どういうことか説明してくれますか?」

「ああ」

 

 俺は(うなず)き、ヨゼフィーナへと向き直る。

 

「な、なんですの?」

「ヨゼフィーネ様は、ユリアン=レッツェルの本当の身分をご存知ですよね?」

「っ!?」

 

 そう尋ねると、彼女は息を呑む。

 そのあからさまな反応だけで、ユリアンが皇室の落胤(らくいん)で間違いないと言っているようなものだ。

 

「ヨゼフィーネ様……」

「……ええ、そうですわ。ユリアンは、皇帝陛下の兄君であらせられる御方のご子息なの。ただ、その皇兄殿下は既に他界されて、今後の皇位継承問題に影響を及ぼさないようにと、忠臣と名高いレッツェル侯爵家に養子に出されたのですわ」

 

 やはりヨゼフィーネは色々と事情を知っていたようで、少し困ったような表情を浮かべつつも話してくれた。

 その雰囲気などから察するに、その皇帝のお兄ちゃんとやらの死因は普通じゃなかったんだろうな。

 

 だけど、あの男のエロステータスにあった皇室の落胤(らくいん)という文言から、まさか間男にここまでの激重設定があるなんて、誰が想像しただろうか。

 このゲームはNTR系同人エロゲなんだぞ? エロゲユーザーはそんなの求めてない。

 

「ですけど、あなたはよくご存知なのね。このことは皇室の家系でも、限られた家の者しか知らない事実だというのに」

 

 そう言った瞬間、俺を見るヨゼフィーネの視線が鋭くなる。やっぱりこれ、知っちゃいけない情報なんじゃないかよ。

 

「……別に俺だって、そこまで詳しく知っていたわけじゃありませんよ。ただ、先のゴブリン……イーヴォ教官の事件での、学院側のあまりにも迅速な対応から、何かあるんじゃないかって思っただけです。同じ侯爵家なのに、俺とアイツで待遇に差があるわけですからね」

 

 実際、ゴブリンを連行した時の学園の俺達への対応は、あくまでも生徒に対する当たり(さわ)りのないものでしかなかった。

 下手をしたら、もみ消しまでされていたかもしれない。

 

 何せ今回の事件は、ルミナス皇立学院の信用を大きく失墜させるような出来事だったのだから。

 

 なのにユリアンが(から)んでいるとなると、途端に全ての情報を開示して、むしろここまで大事にした。

 学院の名誉が傷つくことも(いとわ)わずに。

 

 それだけで、色々とお察しというものだ。

 

「まあそういうことですので、俺の推理が正しいかどうか確認するためにも、ヨゼフィーネ様にお聞きした次第です」

「……普段はどこか不真面目な印象でしたけど、案外優秀なのね」

 

 おっと、まさかヨゼフィーネからそんな評価を受けるとは思わなかった。

 といっても、俺はユリアンのステータスを見て知った事実を、それっぽく盛っただけなんだよな。

 

 だから優秀なのは、俺というより【ステータスオープン】のスキルということになるんだけど、エロステータス特化のゴミスキルだと知ったら、ヨゼフィーナはきっと卒倒すると思う。

 

「ですけど」

「っ!?」

「お気をつけなさい。切れるのは素晴らしいことですけど、切れすぎると身を滅ぼしますわよ?」

 

 ヨゼフィーネはお互いの鼻先が触れてしまうのではないかというほど顔を近づけ、不敵な笑みを浮かべて忠告した。

 

 でも、一つだけ言わせてほしい。

 

 ルミナスシリーズ一を誇るIカップのおっぱいが、俺の胸にむぎゅむぎゅと押しつけられている事実を。

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