NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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この時、わたしはクソ女の存在を知った ※エマ=バルツァー視点

■エマ=バルツァー視点

 

「ニコラスさん……」

 

 お披露目パーティーで出逢った、最高に素敵な男の子から教えてもらった名前を呟き、わたしはゲッツのしごきを受けている最中だというのに、どうしても頬が緩んでしまいます。

 それを見ては、ゲッツが『たるんでいる』なんて言って必要以上に叩いたり蹴ったりしますけど、そんなの苦になりません。

 

 ただ。

 

「どうしてですか!? どうして帝国のパーティーに、出席したらいけないんですか!?」

「馬鹿も休み休み言え! バルツァー家の人間として、そのようなくだらんことに無駄な時間を割く暇などない!」

 

 あれからというもの、わたしは帝国のパーティーに出席したいと何度お願いしても、ゲッツは決して認めてはくれませんでした。

 

 後で知りましたが、お披露目パーティーに出席できたのは、あくまでも皇室主催で、しかも子息令嬢が主賓で強制参加だったため、渋々参加させるしかなかっただけだったということ。

 そもそもこの男は、わたしを人前に出したくなかったんです。

 

 ……ゲッツにとってわたしは、バルツァー家の()だから。

 

 これまでのわたしは、バルツァー家の末裔とは思えないほど戦いの才能がなくて、将来が期待できない無能扱いだったということ

 父親として、人として色々と破綻しているゲッツは、そんなわたしをただの()け口として、訓練と称して殴る蹴るの暴行を加え、いじめ抜くことで溜飲(りゅういん)を下げていただけ。

 

 といっても、そんなことはわたしにとってどうでもいいことで、それよりもこのままだとニコラスさんにお逢いすることができません。そっちのほうが大問題です。

 わたしはもう一度、あの人にお逢いしたいんです。

 

 誰からも救われないこのわたしを、ただ一人救ってくれたあの人に。

 

 だから。

 

(わたしは……強くなる……っ)

 

 このバルツァー家は、良くも悪くも弱肉強食の世界。

 つまり強い者こそが正義であり、弱い者は淘汰(とうた)され、強い者に従うのが習わし。

 

 なら、わたしは強くなればいい。

 そうすれば、あの人に……ニコラスさんにお逢いすることができるんですから。

 

 才能がない? バルツァー家の恥? そんなの関係ありません。

 ニコラスさんにお逢いするためなら、何だってしてみせますよ。

 

 そして。

 

「お……お願いします……っ! どうか許してくださいいいい……っ」

 

 地面に額を(こす)りつけ、血まみれになりながら泣いて必死に懇願するゲッツ。

 わたしですか? もちろんこのカスみたいな男の頭を、思いきり踏みつけていますよ。

 

 ただ、この男をぶちのめすまでに五年もかかってしまいました。

 その間わたしは、一度たりともニコラスさんにお逢いできなかったんです。ならそれを邪魔し続けたゲッツは、万死に値すると思いませんか? 思いますよね。

 

「んふふー、楽しいですね♪ どうです? 今から無能だの恥だのと、散々罵ってきたわたしに殺される気分は」

「っ!? お願いします! どうか……どうかお許しください!」

「許す、ですかー? そもそも何について許しを請うているんですか?」

「そ、それは……」

 

 言葉を詰まらせ、冷や汗を流しながら必死に考えるカス男。

 本当に、馬鹿ですねー。

 

「わたしも暇じゃないんですー……早く言えよ、このクソザコ」

「ははは、はい! これまで大変失礼な態度を取ってしまい、申し訳ありませんでした!」

「違う」

「ぷげっ!?」

 

 間違えたクソザコにはお仕置きです。

 その鼻を蹴り上げてやったら、ゲッツは城壁まで転がっていきました。

 

「三秒で戻れ。三、二、一……本当に、使えないクソザコ」

「ごええっ!?」

 

 すぐに元の位置まで戻ってこなかったので、再びお仕置きです。

 今度は腹を蹴ると、汚いものを吐き出しました。

 

 クソザコに相応しく、臭くてかなわないですね。

 

「ねえ、クソザコ」

「げほ……は、はい……」

「これからオマエは、永遠にわたしの奴隷ですよー。ちゃんと言うことを聞かなかったら、死ぬまで……いいえ、死んでもお仕置きですからねー」

「! あ、ありがとうございましゅううう……」

 

 奴隷で済んだことに、命拾いしたと思って安堵(あんど)したんでしょうか。

 クソザコは顔面を涙と鼻水とよだれで濡らして、泥まみれになりながら気を失いました。

 

「オマエ等も、分かってますよねー?」

「「「「「は……はいッッッ!」」」」」

 

 わたしがクソザコを蹂躙(じゅうりん)しているところを見守っていたゴミ……つまりバルツァー辺境伯家の配下である騎士や兵士達は、顔を真っ青にして直立不動で最敬礼しました。

 コイツ等もクソザコに従ってわたしに舐めた態度ばかり取ってきましたけど、これからはちゃんと身の程を(わきま)えるでしょう。

 

 もしそうじゃなかったら、その時は死ぬまでいたぶって魔獣の餌ですね。

 

 ということで、ようやく自由を得たわたしは、まずはニコラスさんにお逢いするために、彼のことを調べ尽くすことにしました。

 

 だってわたしが知っているのは、五年前のパーティーでなんとかお伺いできたお名前だけなんです。

 もっと色々……それこそ年齢や趣味やスリーサイズや家族構成や友人関係や恋人がいるかいても関係ないですけど邪魔なら消せばいいですし彼はわたしだけのものですから誰にも渡さないし別にいいですけどでも絶対に許しませんのでそんなクソ女は顔面をぐちゃぐちゃにして二度と見れない面にしてあげないといけなくて彼の隣はわたし一人だけしかいればいいというかわたししかいちゃいけませんからこれからはわたしがいるからいいですよねそしていっぱい一緒にいてというかどこにも行けないように二十四時間管理して朝も昼も夜もおはようからおやすみまでずっとずっとわたしが全力で愛でて隅々まで触れるだけじゃなくて舐めて舐めて舐め尽くして……。

 

 ……いけない、つい脱線してしまいました。

 

 ニコラスさんのことを考えると、どうしても想いが止まらなくなってしまいます。

 でも、それも仕方ありませんよね。もう五年もの間、彼への想いを募らせ続けてきたわけですし。

 

 そうしてわたしは、バルツァー家の全てを使いニコラスさんのことを徹底的に調べた結果。

 

「そん、な……」

 

 彼には既に、幼馴染で婚約者のレーア=クライネルトというクソ女がいることを知りました。

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