NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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Hカップの取り巻きAが手伝ってくれることになりました。

「あのー」

「あばばばば!?」

 

 突然背後から声をかけられ、俺は咄嗟(とっさ)に振り向く。

 

 そこには。

 

「こんにちはー。ところであの人がどうかしましたか?」

 

 ヨゼフィーネの取り巻きAでアナニスタで地上最強の生物、エマ=バルツァーがニコニコした様子で俺を見ていた。肩書き多いな。

 

「いいい、いや? べべ、別に何もしてないけど?」

「ですけどー、あの人達を見てましたよね?」

 

 俺は視線を逸らし、できもしない口笛の仕草をしてこの場をやり過ごそうとしてみる。

 だが当然ながらそんなものが通用するはずもなく、こてん、と小首を傾げるエマが、不思議そうな表情で追及してきた。

 

「そ、それより、エマさんも今から昼メシか?」

 

 話を逸らすために俺は逆に質問してやると、何故かエマは両頬を押さえ、くねくねと身をよじり出した。

 これは一体……。

 

「えへへー……まさかニコラスさんが、わたしの名前を憶えてるなんて、思いもよりませんでした」

「や、やだなー。そんなの憶えてるに決まってるじゃないかー」

 

 どうやら彼女の名前をポロっと言ってしまったために、こんな反応を示した模様。

 

 これまでの俺は、彼女のことをあくまでもヨゼフィーナの取り巻きAと認識しており、名前なんてそもそも憶えておらず、言葉を交わすようなこともこれまで一度もない。

 だが前世の記憶が蘇ったことと、彼女のステータスを見たせいで、色々な意味で俺の気が緩んでいたのだろう。話を逸らすためとはいえ、つい気安く名前を呼んでしまったのは俺の失態だ。

 

 それはそれとして、どうしてエマがこんなに嬉しそうなのかは謎だけど。

 

「それでー、あの人がどうかしましたか?」

 

 残念。エマが追及の手を緩めてくれない。

 さて、どうやって誤魔化したものか。

 

「……ひょっとしてですけどー、ニコラスさんの婚約者に関係しているとかです?」

「っ!?」

 

 う、嘘だろ……? なんでそんなあっさりと核心を突いてくるんだよ。

 まさか【地上最強の生物】というスキルには、相手の考えを読む特殊能力があったりするのか……?

 

「実はあの人ー、以前からニコラスさんの婚約者をじろじろと見ていたんです。それでー、何かあったんじゃないかと思ったんですよ」

「そ、そう……それっていつ頃……?」

「えーと、二年の始業式の直後くらいですねー」

 

 なるほど。やっぱりあのチャラ男、ゲームのオープニングどおり本編開始早々にレーアに目を付けてやがったか。

 そうじゃないとゲーム本編が始まらないから、当然といえば当然なんだけど。

 

「だから前から気になってはいたんですー。……それで、ニコラスさんもあの人を見ていたということは、そのことに気づいたってことですよね?」

 

 そう言うと、エマは俺の顔を(のぞ)き込む。

 表情こそ変わらずニコニコしているが、その藍色の瞳はどこか俺を心配してくれているような気がした。

 

「……今さら隠してもしょうがないが、アイツ、見た目どおりレーアにちょっかいかけようとしてるみたいだから、それで、な」

 

 俺は肩を(すく)め、できる限りおどけてそう答えた。

 ステータスを確認した結果、チャラ男はただのエロ孔明のイキリ童貞だったし、レーアを寝取った間男じゃない。

 

 とはいえ、放っておいたら間違いなくゲームと同じようにレーアを脅し、俺の婚約者とか、ましてや他の間男が寝取っていたかどうかなんてお構いなしに、全力で寝取ってくるだろう。

 何せこのゲーム、最終的にヒロインを最初に完堕ちさせた間男こそが、エンディングを迎えることができるのだから。

 

「そういうことなんで、悪い芽は早めに摘んでおこうかなと思って」

「そうですかー……」

 

 俺の答えを聞き、エマは少しだけ視線を落としたかと思うと。

 

「……でしたらー、わたしもお手伝いしますね」

「へ……?」

 

 顔を上げて俺を見据(みす)え、エマがそう告げた。

 

「い、いやいや、これは俺の問題だから、エマさんは……」

「んふふー。知っちゃったから、仲間外れはなしですよー」

 

 間延びした声で、エマは上目遣いで悪戯っぽく微笑む。

 というか彼女、身長が低いこともあっておっぱいの迫力がすごいんだが。(SUGOI DEKAI)

 

「そういうことなのでー、一緒に監視しましょう」

「ちょっ!?」

 

 俺の右腕に抱きつき、身を(かが)めてチャラ男を観察するエマ。

 Hカップのおっぱいの破壊力はすさまじく、俺は右腕を振りほどいて抗うことなんてできない。むしろもっとこの柔らかい感触を心ゆくまで堪能したい。

 

「エ、エマさん、そのー……」

「エマ」

「え……?」

「わたし達は悪い人を懲らしめる仲間(・・)なんですからー、さん付けされると寂しいです」

 

 まさかの名前呼び捨てのおねだり。

 元々心の中では普通に呼び捨てにしていたので違和感はないが、それでもサレ夫の俺がこんな美少女の名前を呼び捨てにしていいんだろうか。いいと言ってくれ。

 

「わ、分かった。その……エマ」

「はい♪」

 

 呼び捨てにした瞬間、エマの表情は分かりやすいくらいニッコニコである。

 何これ。クッソ可愛いんだけど。

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