NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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このままだとジャンル詐欺になってしまう。

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名前:ヴァイト=メンシュシャウエン

性別:男

年齢:28

種族:人間

職業:校医

スキル:【さよならを教えて】

経験人数:5人

開発度(口):18

開発度(胸):61

開発度(膣):0

開発度(尻):97

好感度(ヨゼフィーネ):100

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 さすがにそのスキルは駄目だろ。

 

 『ルミナスの壊れた日々Ⅷ』は、エロゲはエロゲでもあくまでNTR系同人エロゲであって、決してファナティックなジャンルじゃないんだよ。

 しかもこのままだと、実は医者というのはヴァイトの妄想である可能性まで浮上してきてしまっているんだが。

 

 ……そういえば、同人サークルの支援サイトの人物紹介では、当初ヴァイトはこの学院に校医としてではなく、教官の実習生として来ていたとか何とか書いてあったような。

 

「んー……改めてよく見ると、ニコさんのおっしゃるとおり、確かに普通じゃない(・・・・・・)感じがしますねー」

「そういうこと、だな……」

 

 ヴァイトをしげしげと眺め、エマが呟く。

 彼女のスキル【地上最強の生物】が、あの男の普通じゃない雰囲気を感じ取ったんだろうか。

 

 一方で、俺はといえば、それっぽい返事をしつつ、ヴァイトにあんなスキルを与えた同人サークルに戦慄し、背中や脇から嫌な汗をかいているぞ。

 

「それで、どうしますかー? クソ女……レーア=クライネルトの時みたいに、あの男がヨゼフィーネ様に手を出すまで泳がせて、現行犯で捕まえますか?」

「いや、そんな悠長な真似はしていられない。彼女が被害に遭う前に、絶対に止めるぞ」

 

 幼馴染で婚約者だったレーアの時は、婚約破棄の証拠を手に入れるため、あえて間男が手を出すまで見守っていたが、ヨゼフィーネは違う。

 何より、裏切り寝取られたアイツと違い、その……大切な友達である彼女が、たとえほんの僅かでも酷い目に遭うかもしれないのを、黙って見過ごせるはずがないだろ。

 

 というか。

 

(案の定、ヴァイトのヨゼフィーネへの好感度は、最大値まで振り切っていたか)

 

 そう……そもそもヴァイトの奴は、ヨゼフィーネに対して逆恨みなんてしちゃいない。

 むしろそれどころか、誰よりも彼女に執着している。

 

 何せあの男にとって、ヨゼフィーネこそ自分が畏敬(いけい)する『天使』だと、本気で信じているのだから。

 

 もちろんこれは、ヨゼフィーネが小学校低学年並に純真無垢であるが(ゆえ)に、そんな妄想を抱いてしまっているわけで。

 さらに厄介なのは、同じく妄想内で『怪物』認定しているランベルト皇子から助けるために、先に彼女を寝取ることで救えると本気で考えているっていうのがなあ……。

 

 ただ。

 

(どうしてこんな早いタイミングで、ヨゼフィーネに手を出そうと考えたんだ……?)

 

 『ルミナスの壊れた日々Ⅷ』のゲーム本編の開始時期は、夏休み明けの九月。今は六月の終わりなので、動くには早すぎる。

 レーアの一件を踏まえれば多少のイレギュラーは許容できるものの、原因については把握したいところ。

 

 いずれにせよ、ヴァイトをとっ捕まえて、確認の意味でも動機などを含め全部白状させるしかないな。

 

「分かりましたー。じゃああの男が少しでも怪しい素振りを見せたら、すぐに突入することにしましょう」

「ああ」

 

 俺とエマは頷き合い、再び保健室の中へ戻っていくヴァイトを凝視する。

 

 その時。

 

「やあ、待っていたよ」

「ええ……」

 

 少しだけ浮かない表情のヨゼフィーネが現れ、扉を閉めようとしていたヴァイトは、人の()さそうな微笑みを浮かべた。

 

「先日渡した薬はどうだった?」

「そ、それは……」

 

 ヨゼフィーネは顔を真っ赤にし、目を伏せる。

 その反応から、あの男が渡した薬っていうのは媚薬に違いない。

 

「ほ、本当にこれで、ランベルト殿下がわたくしのことを……?」

「そうだとも。これも全て、ヨゼフィーネさんのためだ」

 

 ランベルト皇子に関係してのものであれば、ヨゼフィーネは無条件で受け入れる。

 しかも、これで自分に振り向いてくれるかもしれないとなればなおさらだ。

 

 あの男、本当にクズだな。自分の中にある理想……いや、妄想か。それを押しつけるために、彼女の想いを利用しやがって。

 

「でしたら、今日も……」

「もちろんお薬は処方するけど、今回はスタイル矯正のためのマッサージをしよう」

「マッサージ……」

 

 同人エロゲでマッサージって言ったら、当然おさわりに決まってる。

 あの野郎……きっと裸の彼女にタオル一枚だけかけて、あとは好き放題するつもりだ。

 

「許せない、ですねー……っ」

「そのとおりだ。絶対に、許しちゃいけない」

 

 ぎり、と奥歯を噛むエマに、俺は同調した。

 俺達の大切な友達を騙して(もてあそ)ぶ間男なんざ、この世界から駆逐してやる。

 

「さあ、どうぞ中へ」

「はい」

 

 芝居がかったように手招きするヴァイトに促され、ヨゼフィーネは保健室へと入る。

 俺とエマはすぐに飛び出し、勢いよく扉を開け放つと。

 

「っ!? あ、あなた達……」

「ヨゼフィーネ様。その男の言ったことは、全部嘘だ」

 

 突然現れた俺達に、驚くヨゼフィーネ。

 俺はヴァイトを睨みつけつつ、(あお)るようにそう言い放った。

 

「君達は……? ひょっとして、どこか具合でも……」

「今さら校医ぶって、そんな白々しい態度を取らなくてもいいですよ。ヴァイト先生」

 

 校医の優男の仮面を被るヴァイトに対し、俺は鼻を鳴らす。

 慌てて取り(つくろ)ったところで、オマエの正体なんて最初からお見通しなんだよ。

 

 何より。

 

「エマ」

「んふふー、任せてください」

「っ!?」

 

 俺の意を汲み取ったエマが、即座にヴァイトを拘束した。

 下手な動きをされて、ヨゼフィーネに危害を加えられても困るんでな。

 

「こ、これはどういうことなんですの……?」

「どういうことも何も、ヨゼフィーネ様は騙されているんだ。このサイコ野郎に」

 

 床に平伏すヴァイトを見下ろし、吐き捨てるように告げる。

 

「お、おいおい……彼女を騙しているなんて、酷い言い草だな。僕は彼女がランベルト殿下と結ばれるように……」

「へえ……あんなもの(・・・・・)を使って、か?」

 

 そう言うと、俺は机の上に置いてあった紫色の小瓶を手に取った。

 

「ヨゼフィーネ様。これ、何だと思う?」

「それは、肌が綺麗になる薬だと……」

「違う。これは媚薬ってやつだ。飲むと身体が熱くなって、いやらしい気分になるんだよ。……身に覚えは?」

「あ、あう……ちょ、ちょっとだけ胸とお股の当たりがむずむずしました、けど……それは、肌がつやつやになる過程で起こるものだって……」

 

 耳まで真っ赤になってうつむき、恥ずかしそうに身を縮こませるヨゼフィーネ。

 その反応を見る限り、彼女の胸と膣の開発度は、オナニーによるものだろう。少なくともヴァイトの野郎が未だノータッチだと分かり、安堵する。

 

 ちなみに、俺がこの紫色の小瓶の中身が媚薬だって知っているのは、もちろんルミナスシリーズに登場する定番アイテムの一つだからである。

 実際にヴァイト……だけでなく、多くの間男がこのアイテムを使い、ヒロインを発情させて寝取っている。催眠アプリに並ぶ、非モテ男子垂涎(すいぜん)の代物だ。

 

 あ、言っておくがルミナスシリーズは中世ヨーロッパ風のファンタジー世界が舞台なので、残念ながら催眠アプリは存在しない。いつかフーゴに発明してもらい……ゲフンゲフン。そんなことは考えてないからな。

 

「はい嘘松。校医のくせに、本当に酷い奴だよな。オマエ」

「……………………………………」

 

 ヴァイトが忌々(いまいま)しげに睨むが、知ったことじゃない。

 

 それより。

 

「さあ吐け。どうしてこのタイミングで、ヨゼフィーネ様を狙った」

 




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