NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが 作:ぜんはいざ
「どうしてぼくの思惑を知っている」
語尾に『☆』マークを付けるのも忘れ、ユミルは顔を
「まさかとは思うけど、センパイのスキルは相手の思考まで読めたりするわけじゃないよね?」
「当たり前だろ。むしろそんな神スキル欲してやまないわ」
エロズテータスしか視えない【ステータスオープン】より、相手の思考が読めるスキルのほうが絶対に役に立つことは火を見るより明らか。
最初からレーアを寝取った間男の特定も手っ取り早く済んだだろうし、何よりエマが俺のことをどう思っているのか、すぐに分かるからな。
何せ俺に対するエマの好感度、『ふじこ』。これじゃ何一つ分かんねーよ。
おかげでこのもやもやした気持ち、どうすればいいんだよ。
「なら、どうして……」
「知るか。
もちろん前世で『ルミナスの壊れた日々Ⅷ』をプレイしたから知ってるなんて、口が裂けても言えない。
ただ。
「俺からも聞きたい。どうしてオマエは、今このタイミングでヨゼフィーネ様を狙おうと考えた」
「っ!?」
何度も言うが、『ルミナスの壊れた日々Ⅷ』の本編がスタートするのは夏休み明け。だから、まだ初夏のこのタイミングで寝取ろうとするなんてあり得ない。
ヴァイトの奴もそうだったが、予定より動くのが早すぎる。
「……あんたは一体どこまで知ってるのさ」
「さあな。それより、俺も答えてやったんだから早く吐け」
そう言ってエマに目配せすると、頷いた彼女はいとも容易くユミルの背後を取った。
逃がすつもりはないし、少しでもおかしな動きをすれば、エマに刈られること必至である。
そして、腕組みをして険しい表情でユミルを見据えるフーゴ。
何一つ事情を知らず、しかも役に立っていないどころか完全に空気扱いのはずなのに、どうしてそんな堂々と物知り顔で後方仲間
「ユミル=キルシュテン」
「理由なんてないよ。あえて言うなら、このままだとヨゼフィーネ様が変わってしまうから……」
そう言って顔を逸らすユミル。
多分、半分は本当で、半分は嘘だろう。
『ルミナスの壊れた日々Ⅷ』でも、この男にはヨゼフィーネの気高さを『綺麗なもの』として欲しがり、結果寝取った。
だからこのまま指を
一方で目の前のユミルは、『このままだとヨゼフィーネ様が変わってしまうから』と言った。
それは、ヨゼフィーネに危害が及ぶかもしれないという確証に至ったからの発言に他ならない。
つまり。
「オマエ、誰からそう聞かされた」
「な……っ!?」
どうやら図星だったようで、ユミルは絶句する。
ヴァイトの供述でもそうだったが、間男達に裏で
「なあ、もう吐いちまえよ。ヨゼフィーネ様が『綺麗なもの』じゃなくなるって、そう接触してきた
「さ、最初から知ってたんじゃないか!」
俺が
メスガキならぬオスガキのくせに、意外と
ただ、ちょっと俺の推理が外れてしまった。
何せ俺は、ヴァイトを
『ルミナスの壊れた日々Ⅷ』に登場する女キャラは、寝取られヒロインのヨゼフィーネを除けば、エマ達取り巻きを含め
だから間男に接触してそんな真似をする奴って考えた場合、見た目はメスガキのユミルの可能性が一番高いと踏んでいたんだが……。
「知っていたっていうより、オマエと同じように
「…………………………」
ヴァイトの名前を出した途端、ユミルの表情がより一層険しくなる。
ひょっとしたら、あの一件もコイツを動かすことになったきっかけの一つなのかもしれない。
もし間男の背後にいる謎の女が、それも計算して動いていたんだとしたら、かなり面倒だな。
「で? オマエに接触した女、誰なんだよ」
「……その、よく分からないんだ」
ここにきてユミルは、顔を伏せ言い淀んだ。
「いやいや、分からないはずないだろ。直接会った上で話を聞いたんだろうし、何よりオマエ自身が相手は女だったって白状したじゃねーか」
「! そ、それは、たまたま髪が長かったし、女子の制服を着ていたからそうだと思っただけで!」
ユミル
ただ、女子の制服を着ており、何よりその髪は、クッソ目立つピンク色のロングらしい。
「そんな目立つ髪をしてたら、普通に誰だったのか特定できるだろ」
「ぼくもそう思ったさ。だけど、そんな髪の女は学院内のどこにもいなかったんだ」
「は?」
制服を着ていたということらしいし、接触した女はここの生徒ということ。
変装していた可能性も考えられるが、だとしたら厳重に警備されている皇立学院に、どうやって忍び込んだ……?
「……学院関係者じゃない可能性もあるから、帝都の繁華街とかで聞き込みもしてみたけど、そんな髪の女を知ってる人なんていないし、闇市にある情報ギルドでも分からないって」
「なるほど、ねえ……」
闇市でコイツと遭遇したのは、そういうことか。
もちろん、接触してきたのはヨゼフィーネとお近づきになるためという打算もあっただろうが。
「とにかく、オマエは今後、ヨゼフィーネ様に絶対に近寄るな。その時は……」
「んふ♪
「ヒッ!?」
背後からエマの強烈な殺気を受け、ユミルは顔を真っ青にして軽く悲鳴を上げた。
たとえオスガキであっても、絶対的強者の前では無力なのだよ。(ドヤ)
「じゃあな。エマ、フーゴ、行くぞ」
「はい!」
「ちょ、ちょっとニコラス殿!?」
一人うつむき肩を震わせるユミルを置き去りにし、俺達はその場を後にした。
というかアイツ、お漏らししてない? 床が黄金色に染まっているんだけど。
そして。
「……何しに来たんだよ」
「やだなあ☆ ぼくとセンパイの仲じゃん☆」
次の日の朝、ユミルは何事もなかったかのように、シレッと俺の教室に現れやがった。