NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが 作:ぜんはいざ
「ごめん! 俺、今日はちょっと用事があって……!」
放課後、教室に来てくれたエマに、俺は両手を合わせて平謝りする。
別に一緒に遊ぶ約束とかしていたわけじゃないけど、レーアとの一件以降、いつも一緒にいるのが当たり前になっていただけに、何故か申し訳ない気持ちで一杯になるのだ。
「……残念ですー」
あからさまに落ち込み、肩を落とすエマ。
おかげで俺のメンタルが削られまくってるんだが。
「ニコラスどのは酷い男でござるな。もっと大事にしないと、どこぞのよからぬ男に寝取られても知らないでござるぞ」
「っ! 言ってはならんことを!」
サレ夫の俺にとって、『寝取られ』のワードはタブーなんだよ。
特に間男に言われるとメッチャ腹立つ。
「あは☆ その時はぼくがセンパイの彼女に立候補するよ☆」
「オマエ、本当に黙れ」
このオスガキ、自分が間男だってこと忘れてるんじゃないのか?
大体ヨゼフィーネのことはもういいのかよ。もちろん駄目だけど。
それに、本音では俺だってエマについてきてほしい。
でも今回は、俺が一人で行動することに意味がある。
「と、とにかく、そういうことだから」
「あ……」
俺は深々とお辞儀をすると、エマ達の横をすり抜けようとして。
「……色々分かったら、君に一番に伝えるから」
「! は、はい! 待ってます!」
エマだけにそうささやき、用事というやつを片づけるために教室を出て行った。
やっぱり俺にとって、家族抜きで一番信頼しているのは彼女だしな。
そして。
「うへえ……意外と人が多いんだな」
やって来たのは図書室。
ルミナス皇立学院は、帝国内……いや、西方諸国全体でも屈指の蔵書数を誇り、ありとあらゆる分野の書物が揃っている。
その中には、前世にあったラノベチックな本やR-18まで。
思春期真っ盛りなサル共が生活する場で、そんなもの置いていいのか?
図書室に来たのは初めてだが、ルミナスシリーズでは寝取られ現場の一つとして定番の場所であるため、何気にお馴染みであったりする。
「さて、と。それじゃ、始めるとしますか」
ということで、俺は所狭しとそびえ立つ本棚からお目当ての本を探す。
目的の分野のコーナーは比較的すぐに見つかり、その中から目的のものを手に取った。
本のタイトルは、『世界種族図鑑』。
人間、妖精、魔物を問わず、世界中の種族についてまとめられたものだ。
「ええと……お、これかな」
パラパラと本をめくり、サキュバスの種族に関するページを開いた。
そう……俺は、間男達に接触した謎の女の正体は、ソフィアじゃないかと踏んでいる。
ユミルの証言にあった髪の色に関してはまだ説明できないが、それでも、現時点においてヨゼフィーネ絡みで関係しているのは、あの女しかいない。
「へえ……」
本に記されているサキュバスの解説はこうだ。
魔族の一種族であるサキュバスは、人間、魔族を問わず精を
どうやって? エロゲ紳士諸兄なら、説明不要だろ。
ただ、サキュバスはその性質からセ○クスに関して
つまり、必ずしも一人の男――ランベルト皇子にこだわる要素はないってことだ。
(んー……じゃあソフィアは、謎の女じゃないってことなのか?)
サキュバスの生態を踏まえれば、俺の推理が間違っているということに他ならない。
だけど、少なくともランベルト皇子がソフィアに開発されまくっていることは間違いなさそうだし、あの女が謎の女の最有力候補だと思うんだが……。
俺は他に手掛かりがないか、改めて本に目を通すと。
「これ……」
偶然見つけたのは、サキュバスの容姿について。
アイデンティティでもある特徴的な尻尾に加え、精を搾取するために特化されたその身体は、とても肉付きがよく一目で男を虜にしてしまうというもの。
それ以上に、俺の目を引いたのはたった一つ。
それは。
「サキュバスの髪色は、ほぼピンク一択」
もちろんソフィアの髪は、聖女に相応しいホワイトブロンド。ピンクなんてけばけばしい色じゃない。
これは、サキュバスハーフとして人間の遺伝子を色濃く受け継いだ結果だろうし、違和感を覚えるようなものじゃない。
一方で。
(ソフィアはスキルを二つ持っている。つまり、二つの特性を内包しているということ)
ひょっとしたらあの女は、必要に応じて人間とサキュバス、それぞれの姿を使い分けているんじゃないだろうか。
そういうことなら
「……可能性の一つとしては考えられるけど、特定するにはまだ弱いな」
ソフィアの動機がまず分からないし、サキュバスハーフだからといって本当に姿を変えることができるのか、それも不明。
どこかにサキュバスハーフに詳しい人がいればいいが、そんなのいるのか?
などと首を
「隣、いいかな」
黒髪メカクレの、ちょっとおどおどした男子生徒が、声をかけてきた。